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プロフィール
コメント数 1648
性別 男性
自己紹介 基本的に3~8点を付けます。それ以外は、個人的に特別な映画です。

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81.  紅い服の少女 第一章 神隠し 《ネタバレ》 
いちおう、実在の都市伝説をベースにした話だとゆーのが、今作中でも中盤に描かれていたビデオにまつわるエピソードなのですね。つまり、主人公の彼氏の元に届いたデジカメに、そのカメラの(神隠しにあった)持ち主がハイキングに行く様子が映っているのだけど、そのハイキング一行の行列の末尾には不気味な紅い服の少女が付いて(憑いて)来てた…とゆーのと同じヤツがかつて台湾の心霊番組で紹介されて騒ぎになったというコトらしいです⇒この作中でのカメラのくだり自体は、ちょっと唐突だし無理筋だし(=誰がカメラ送って来たねんな!と)で少しムム?とも思ったのですケド、後から調べるとこーいう事情だったのですね(成程ね…)。んで、この超自然的存在とゆーのが作中では「魔神仔(モアシンナア)」と呼ばれておって、コレってのはまた同様に台湾に伝わる古典的な方の妖怪だ…というコトっすね。昨今日本でもまた流行り出した類いの、そこそこ有名な(都市伝説的)元ネタがあって親しみ易い系統の娯楽ホラー、というジャンルかと思えますね。  作品自体は台湾でも当時大ヒットしたとのコトで、私もホラーとしては比較的好く出来た方の作品だと率直に感じますね。まずは、全体的にトーンを落とした暗い画面づくりを終始貫いた上で、ソレを効果的に利用して「見せない」コトの怖さを(特に序盤~中盤で)大いに醸し出していた点は非常に好みの質感でありますし、この部分は所謂ホラーの文法にも比較的正しく則るコトが出来ていたと思われます。とは言え、終盤はまたCG全開でチープにソレらをモロ見えにしてゆくのですケド、まあ中華・香港・台湾方面ではコレもよくあるコトですし、大見せにするソレ自体は森の中で暗くてまた不気味だったので(ホラーの終い方としては)別に悪くはなかったかな~とも思います。  ただし、明確な減点要素もニ点ほどありまして…一つ、今作って最初は、主人公の彼氏の男のコの方、が主役みたいな始まり方をするのですが、その彼は中盤で敵に襲われて居なくなってしまって⇒そこ以降は(真の主人公である)女性の方がメインとなってゆくのです。が、コレは別にホラーに限ったコトでもないとは思うのですが、殊ホラーにおいては途中で主人公=我々がソコを通して超常現象を見てゆく「視点」、が変わるのは展開運びとしては極力避けるべきコトだと考えてます。お化けの見せ方については前述どおり、徐々に徐々により多くを見せる様にしてゆく…という点で適切な盛り上げ方ができていたのです。が展開運びの方については、中盤で(それまで主人公に思われてた)男のコが襲われて⇒以後視点が女のコの方に移る、となると、その時点で一旦流れが切れてしまう=恐怖自体の盛り上がる山が二つになってしまってもう一度仕切り直さないといけない、と思われるのですよね⇒ソコは、基本は一本道で好いとゆーのが私の意見なのです。もう一点、元ネタがあるが故…なのかも知れませんが、結局このホラーモンスターとゆーのはその「目的」が若干あいまい…ではありますかね⇒ナニがしたいのか・(逆に)ナニをすれば退治・調伏できるのか、が不明瞭。。まあ、その辺りは続編で詳らかにされるのかも知れませんが…
[DVD(字幕)] 5点(2023-09-19 23:08:39)
82.  アナザーラウンド 《ネタバレ》 
「酒は毒にも薬にも為る」とは誰しも人生で一回は聞く言葉だと思いますが、真なるその「毒」とは、別途自分に本当に毒と為る(害を為す)モノや状況を覆い隠すコトかも知れない…とは思いますかね。毒にも薬にも為るのですからその薬効の方を引き出す為には、一方の毒の側面に耐えるダケの「タフネス」とゆーのは飲む側の人間には常に求められるモノかと思うのです(もちろん「下戸」か否かといった最も基本的な体質なんかも含めて)。しかし特にその「心理的」タフネスの必要性とゆーのには、実はソレそのものを失ってみないと本当には気付けないのではないか…なんて思ったりもするのでして。私はいっとき所謂メンタルヘルスを(酒も原因のひとつとして)損なったが故にその辺にはごく敏感になっているという事情もあったりするのですが、酒を日常で楽しく飲んでストレスを解消して仕事に向かう…という一見その「薬」としての側面の方が強く表れている様な状況であっても、最大限俯瞰的に自らを省みるとそもそも日常的に酒を求めるという状況そのものがメンタル的には不調の方を示している…とゆーのが最近はとみに強力な実感として在るトコロなのですよね。もっとも、そーいうある種の「ドーピング」或いは「手当て」を必要としない「健全な生活」とゆーの自体が、ただ健全なダケでそれ以上のナニモノでもない…と言えるのかも知れませんケドも。とは言え私自身は現在、酒を特に必要としない時期の方が確実に字義通りの「幸福度(少なくとも精神的な)」は上だとゆーのが厳然たる事実なのでありますね(10年前からは考えられないコトでありますが)。最近は、一人ではもうほぼ飲まないのです(だから私にとっては、私自身の弱さ故に既に酒とは単なるコミュニケーションツールに為ってしまった…と言っても好いのかと思うのですよね)。  本作はその意味では、多少奇抜にも思えるアイデアながら本質的には極めて非常に典型的な話だとゆーか(ソレもネガティブな方面に向かって)、やはり根本的な「動機」からして酒がその適切な解決策であったとは到底言えない話だとまずは思うのですよね。コレも「酒は薬理学的には麻薬と同じだ」というまたよく聞く言葉が示唆する様に、人生が上手くいかないからといって麻薬にその身を委ねたとてナンの腹の足しにもならないのと同じコトだ、とでも言いますか。だから正直、私には本作がコメディ扱いなのだってどーにも全く理解できないのでありますね(とて、英語版Wikiでも思いっ切りコメディって書いてあるのですからソコにはも~ナンも言えない=言うつもりもない、のではありますケドも)。何つーか、途中からはワリと完全に白け切って眺めているしかなかった…と言いましょーかね。  ただ一つだけ、アルコール血中濃度を0.05%(要は「ほろ酔い」)に維持する…とゆーのを実際にシミュレートしてみると、ビールで言うとコレはだいたい朝350ml缶を2本呷って、その後は2時間ごとに1本ずつ飲んでゆく…てな次第でありまして、正直なトコロ確かにコレなら意外と仕事捗るんじゃねーか?と思ってしまったのには少なからずテンション上がっちゃいましたかね。少なくとも10年前の20代の頃に本作を観たのだったら、その頃の私なら1日くらいは実際に試した可能性が大アリだな…と。
[DVD(字幕)] 5点(2022-07-23 01:53:16)
83.  アンテベラム 《ネタバレ》 
うーん…社会風刺的な側面を抜きにすれば、結局「オチ=2つの話をどうリンクさせるか」のクオリティに全てが掛かってくるという作品かとも思うのです。が、個人的には率直にソコの出来はイマイチ(=幾らナンでもド直球すぎるでしょ)という感じに思えましたかね。重ねて、トリック自体のクオリティと、またエデンのお話が徹頭徹尾陰惨極まりないコト、或いはヴェロニカのお話の方とて(社会風刺的なフレーバーがごく強めという意味で)終始居心地はかなり悪いモノであるコト、ソコら辺も含め、やはりちょっとシンプルすぎる(⇒その上にシンプルに終始ネガティブすぎる)という感じに思えたのですね。言い方を変えると要は、別にそんなに長くない映画なのに観ていて妙に疲れてしまった…ケド種明かしでもあんましスッキリできんかった…と。映画自体のクオリティはかなり高度につくり込まれていたとは思うのですケドね。
[DVD(字幕)] 5点(2022-07-18 01:43:42)
84.  アフリカン・カンフー・ナチス 《ネタバレ》 
設定が少しアレすぎる故に日本では一部で物議すら醸したらしいですが、そんなにマジメに捉えるべくもないごくお気楽・暢気なコメディ・カンフーです(=内容はモ~無い様な)。カンフーとしての話の中身とて、最初にボッコボコにされたった!⇒修行!⇒リベンジ!という極めてオーソドックス・シンプルな系統ですし、主人公のスキルも蛇拳(影蛇拳とかって)+酔拳+鉄指拳(三指拳、的な)というコレもごくオーソドックスなモノだと思います。舞台がガーナというコトでヒトラーと東条英機以外は全員キャストが現地の方ぽいのですが、皆総じてしっかりした格闘技の素養があるとは決して思えない…一方で身体能力はまま相当に高そうでもあって、それ故にアクションもそこそこ観れなくもない程度には仕上がっている…かと思うのですね(二人ほどトンデモなくバッキバキなガタイしてるヤツが居たりして)。あと、音楽も現地産ぽいのですが、コレもノリが好くてまあまあ面白く興味深く聴けましたかね。  いちおう解説としては、日本在住のドイツ人の方が仕掛人で彼が監督+ヒトラー役も演じてます(+彼の知人の一般日本人男性が東条英機役をやってると)。で、このドイツ人がガーナ側の監督と本作を企画して現地で撮影した、というコトのよーですね。まあそもそも、ガーナ映画っての自体殆ど存在を聞いたコトもねーですし、今作ではその中で現地ガーナの様子もある程度映される(市場とか建物とか)ので、実は地味にその部分に一番観る価値が在ったかも…と思ったりもしますですね。珍品を求めて止まない方なら、是非。
[DVD(字幕)] 5点(2022-05-30 23:50:12)
85.  明け方の若者たち 《ネタバレ》 
二人とも大学(大学院)卒業してスグに就職したばっかですし、生活も健康的、かつ結構「意識高い」系な感じでもあるのですよね(でも意識「だけ」高い…て風に見えなくもない)。ただ、例えばソコでの二人での遊び方なんかはエラく無邪気であどけないとゆーか、諸々含めてもとにかくなんか「若いな~」つーか、もはや私も多少のジェネレーションギャップとゆーか(少なくとも恋愛映画としては)もう同じ目線では観れないかな…というごく残念なナニモノか、もワリと結構最初からしっかり感じ取れてはいたのですね(てか結局、単に私が老いたダケ)。  ところが本作、その上に実は軽い「叙述トリック」の類でして、この部分は率直に嫌いな人は嫌い~大嫌い(とゆーか「許せない」)というヤツだと思いますので、結論、率直に評価はバラつく方の作品だ、とは思われます。あとは諸々の要素(役者への好悪、音楽性、少しずつでも若者が成長してゆく…という物語性、他)の好み次第…てな感じとしか言えねーですかね。あくまで個人的には、やや好みからは外れたヤツでしたが。  ※とは言ったものの、ね~~~「少しは、好きで居てくれた?」「ごめんね」「本当に、ちゃんと好きだったよ」…て、そーいうコト訊いてんじゃねーよ!つーかさ。正直なハナシ、ワリと結構とんでもねータマだったな…とは思わざるを得なかった、てな感じすね。。。 ※あと、若者の恋愛映画だからソレ自体は別に全然悪くないのですケド、全体のごくライトな感じに比しても性描写が意外なまでにワリと結構しっかり在る…とゆーか、特に中盤の旅行夜のシーンとかはそのカメラ構図とかもなんか相当に生々しいモノだったりして、ソコら辺(個人的には)全体の雰囲気とはやや不整合かとも思いましたね(殊に主演の二人の元来の雰囲気とも合ってなかったかなぁ、と)。 ※もう一つ、コレも北村くんはそーいうお芝居が本領だとは思うのですケド、やっぱワリと結構「ドライ」ぽくも見えるとゆーか、だから終盤でふと打ち明けるホドに実は彼女に入れ込んでいた…とゆーのが序盤・中盤の様子からはあまり伝わって来なかったのですね。ソコはもう少し分かり易くして欲しかったかな…てのも思ってしまうトコロではあります。  ひとつ、随所で挿入されるポップ音楽の感じは確かに好かったと思います。キリンジの『エイリアンズ』は実は初めて聴きましたが素直に好い曲だと思いましたし、その場面にも(その時点の見かけとしても、そして歌詞を深く読み解くと最終的には更に)好く合っていたと思いますね。結局、世界と二人との間に在るのと同じ様に、二人の間にも「越えられぬ壁」が在った…という孤独さを描いたお話かと思いますので。
[インターネット(邦画)] 5点(2022-04-19 01:20:20)
86.  哀愁の花びら 《ネタバレ》 
芸能界を生き抜こうとする3人の女性の成功と挫折を描く…のですが、特に終盤は見せ場の連続で、その意味ではゴージャスとゆーかダイジェスト的とゆーか。個人的には、ちょっと感情の流れや人間関係の移り変わりの描写が足りないとゆーか雑に感じられ、非常にエモーショナルなシーンが続くワリにあまりコッチには伝わってこないとゆーか、やや上滑りなよーにも思いました。主役3人以外にも登場人物が多すぎる、というコトでもないですかね?(題材の若干ながらのチープさを含めて)確かに映画よりはドラマ向き、という話なのかとも大いに感じます。いっちゃん主役のバーバラ・パーキンスがまるで存在感が無い(他の2人に食われてる)つーのも、確実なマイナス要素であります。
[DVD(字幕)] 5点(2021-09-08 14:44:09)
87.  あの頃。 《ネタバレ》 
うーん、割とフツーの青春もの(ちょいフツーすぎ)という印象ですかね。ハロプロネタを全開にしたコメディ描写が前半はかなり笑えもするのですが、中盤以降はコメディ面は少しずつトーンダウンしてゆき、終盤はコズミンの病気エピソードに終始して笑える話ではなくなってゆく、そのビターな部分を含めて青年が大人になってゆく話だという意味でのごくありふれた青春映画かと。  出演者は総じてコメディ面を特に頑張ってる、という感じですが、一番頑張ってるのは何と言っても仲野太賀なワケです(松坂桃李を差し置いて、総合的には彼の映画だと言っても好いかも知れません)。ただ、そもそも彼が目立ち過ぎているとゆーコト自体、ソコはちょっとバランスが悪いという様にも思います(彼の死をクライマックスとしなければならない「縛り」があったとしても)。バランスという意味では、コメディとドラマだとか、喜怒哀楽だとか、その他の要素については逆に非常にバランスが整っている、否、整い過ぎている、という様にも感じます。つまり「突き抜けた」要素が無い(ハロプロものとしてさえ)が故に、逆に逆にまろやかに手堅くなり過ぎている、という様にも感じるのですね。原作付きではあるのでしょーが、もう少し何か「特化」した部分があった方が好かったのではないか、とも思いました(ソレこそ、ハロプロものとして、とか)。
[DVD(邦画)] 5点(2021-08-26 22:42:44)
88.  甘いお酒でうがい 《ネタバレ》 
元ネタは芸人(中年男)が自分で演じるためにつくったキャラ(が付けているという設定の日記体の小説)で、要はキャラクターを描く作品である。その40代OLのキャラのつくり込み自体は、少し狙い過ぎな感もなくもないもののそこそこ好く考え抜かれていると思うし、映画の中の個々のシーンについても決してセンスが物足りないor平凡すぎる、とかでもなく、どれもまずまず面白く・興味を持って観れるレベルにはなってはいると思うし、松雪泰子もまあまあハマってるとも思われるし。序盤が暗めのシーンが多くてちと世知辛めではあったが、中盤からはホッコリもでき、少し笑えもする、という悪くない雰囲気になってゆくし。  ただ、こーいう人が居る・居ないとかいう話を超えて、本質的にこのキャラクターに共感できるかというと、個人的には少しそこまでは至らない、という感じでもあった。おひとり様な人って、おひとり様なりにもうチョイ生きがいを見つけて楽しくやってるモンだと思いますよ。この女性はちょっと受動的すぎるとゆーか、いくらなんでも人任せすぎやしませんかね?結局今作はお話としては、人に任せっきりの主人公が後輩のお膳立てで若い男のコと付き合えてめでたしめでたし…てソイツはいくら何でもリアリティが欠片もねーよとゆーか、ハッキリ疑問しかありません(仕事が物凄く忙しくてそっちに掛かりっ切り、だとかゆーならまだしもさ、世の中そんな風に無為で居たならそんなに上手くいくもんじゃねーのよさ、とゆーことは年相応にチャンと悟ったうえでですね、それでもおひとり様で楽しく過ごしてるっつーなら全然共感できるのだケドもね、つーか)。その点で、個人的にはいくぶんイマイチに思いましたね。
[DVD(邦画)] 5点(2021-07-11 22:03:27)
89.  アリア(1987) 《ネタバレ》 
オペラ歌曲の映像化というコンセプトの短編集。ただ、その映像は美術面で本気で(金掛けて)つくられている訳ではなかったり、アヴァンギャルドさもそこそこ止まりだったりで、やや中途半端な感じ。もっと美しさをマジになって追及したり、幻想的な映像にするんだったらCGとか多用したりすれば、更に面白くなりそう。オペラファンとしては、ぜひもう一回同じコンセプトでやって欲しい企画である。  印象に残ったのはまず、ゴダールの『アルミードとルノー』。歌われるアリアは抜粋。バロック・オペラを背景に、黙々と筋トレするマッチョと陰毛全開の全裸女が戯れるという正真正銘のアヴァンギャルド謎映像(「飛び」具合としてはこいつだけは中々)。流石のゴダール(誉めてない)。  あとはフランク・ロッダムの『トリスタンとイゾルデ』。アリアはもちろん『愛の死』。この短編集の中でも一押しの名曲に添えられるのは、意外にも相当にハイレベルな「濡れ場」。だが、ありそうでなかったこの取り合せは(と言うかオペラじゃ無理だし)、率直にかなり面白く観れた。
[DVD(字幕)] 5点(2020-10-24 01:00:01)
90.  青い体験(1973) 《ネタバレ》 
男どもはとにかく揃いも揃ってバカばかり。特に主役の中坊のバカさ加減は深刻で、将来絶対ロクな大人にならないのを請け合ってもいい(いくら私でもこいつよりは多少マシだったろうと自信を持って言える)。しかし、肝心なお姉さんの方も決して聡明とは言い難い、というか、ほっときゃいいのにこのバカガキに付き合って張り合ってしまうのだよね(冷たく突き放さないだけある種優しい人なのだろうね)。本作に描かれるものというのは、おバカな男と女のマウントの取り合い、つまり、男を黙らせる一番手っ取り早い方法としてのエロ、という訳だ。  個人的には、主演のラウラ・アントネッリは見た目的には超タイプ。であるし、年齢も絶妙(いわゆる二十シッパチ三十凸凹、という乙なヤツですね)。地味に撮影は名匠ヴィットリオ・ストラーロで、よく見ると中々に凝ってる画づくりが秀逸、なのも相まって、女優の性的魅力というものは確かに出色にも感じる。しかしお話の方は前述どおり、ちょっとバカ過ぎて観ていてだいぶん苦しかった。映画としてはいい大人に勧められる作品とは到底言えないかと。  むしろ、実は子供向けなんじゃねーか、とも思う。観ていて唐突に思い出したが、私もこの映画中学生の頃観てましたわ(多分深夜に)。今作、中学生がコッソリ観る分には実は適切なエロさ加減かとも思う(というか、これぐらいで我慢しとけ、という)。
[インターネット(字幕)] 5点(2020-09-16 21:30:06)
91.  アリー/スター誕生 《ネタバレ》 
レディ・ガガは一聴して理解できる真に偉大なアーティストであり、ハッキリ言って彼女の歌が本作の唯一絶対のウリなのである。ただ、あまりに存在感が個性的過ぎるレディ・ガガは正に飛び道具であり、どこをどうやってもレディ・ガガでしかないのだから、そもそも彼女に誰かを演じさせる、ということに無理がある様な気もする。  話の内容としては色々と非常に「浅い」という印象の作品だが、下手に話をつくり込み過ぎずにMV的な作風に逃げたのも、だからそれはそれである意味正解なのかも知れない。その意味でMV的に本作を観るならば、歌の分量、個々の曲自体の出来や歌唱シーンの演出は総じて優れており、その点では満足いく仕上りだと思う。  とは言え、やはり映画としては安直で浅薄な印象の強い作品に思える。評価自体が少し難しい作品ですね。
[DVD(字幕)] 5点(2020-05-02 23:58:22)
92.  悪魔のえじき/ブルータル・デビル・プロジェクト 《ネタバレ》 
少々古い話だが、いわゆるドイツの三大鬼畜監督(若しくは鬼畜四天王)の中でシュナースの手腕というのは群を抜いてスカタンで、彼の映画には率直なトコロ観る価値を持つモノが殆ど無いというのがほぼ常態だと言ってよい。後年、あまりの製作費の無さに血糊を使えず代りに粉を使用するなど、(色々な意味で)涙なくしては観れない程の有様に陥ってゆくが、中で唯一本作のみがそんなシュナースの作品として立派に観る価値を持つ作品に仕上がっていると言えるだろう。  何より、物量が段違いである。3分に一度は人体を破壊しなければならないルールでも在るかの如く、無暗矢鱈にグロ描写が挿入されまくってゆく。かつそれらには(似た様な描写も多いとはいえ)それなりにオリジナリティ有る描写も豊富で、そこそこ飽きずに観てゆくことが出来る。序盤の4人同時ギロチン斬首、腹だの顔面だののフック皮剥ぎ、果ては尻フックからの脊髄抜きなど、グロ的にはまずかなり見所の多い作品だと言うことが出来る。  このとおり、前半はひたすらグロ描写のオンパレードに終始し、もしこのノリで後半もつくっていたら恐らく失速したであろう所を、一転して悪ノリで突っ走ってゆくのが本作が成功している第2の要因である。ゾンビ・忍者カンフー・ランボー的なドンパチ・果てはジェイソンに空飛ぶギロチンと、使いたいモノをとりあえず全部入れてみました!(クオリティは、知りません!)な無責任なノリが、今作では非常に秀逸なテンポを生み出しており、この手のストーリーの無い映画としては異例なまでに、むしろ後半になるほど尻上りに面白さ自体は増していくのである。  個人的な結論を述べる。映画というのは、まずとにかく自分の好きなモノを撮るべきなのだ、と。ある種奇跡的な本作を観るにつけ、そうとしか言い様が無い感傷を私は抱くのである。
[ブルーレイ(字幕)] 5点(2020-02-19 00:52:51)
93.  アントラム 史上最も呪われた映画 《ネタバレ》 
『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』が流行った頃というのは私はまだ義務教育の時分、私の仲間内ではあの作品は中々ホットな話題になったものだった。当時は(特に子供にとっては)まだネットの情報のスピード感は現在には遠く及ばず、映画も観ただけでは訳が分からなかったが、ご丁寧に解説本を手に入れた輩が居て、あーだこーだと大いに盛り上がったのを覚えている。  今作も宣伝手法的に『ブレア~』に似たような作品かと思ったが、明確に異なるのは、今作が部分的にドキュメンタリであること、そして、問題の映像というのが最初から「映画=つくりもの」であると明言されていることだ。当然フェイクだと分かってはいるものの、では一体どういう映像を持ってくるのか、という興味のもと足を運んだ。  お膳立て抜きにその映画の内容だけを言うと、雰囲気系のホラーというか、ひたすら思わせぶりで意味ありげなんだけど、結局これが何なのか、どういう意味なのかは判然とせず、ただただ不可解で不気味、という感じの作品である。『ブレア~』も似た様なものだったとも言えるが、今作の不気味さ(+それが催す不安)は、決して一顧だにせず凡作と斬って捨てることの出来るものでもなく、ある程度の観る価値がある映像だと思う。  今作はある種「フェイクだと思ってない客」向けの極めて正統派なフェイクだとも思う。「フェイクだと分かってて冷やかし半分で来る客」が喜びそうな分かり易い仕掛けや演出、あとメタな展開とかは皆無に近い。その意味でいうと、観て分かった今作と『ブレア~』との決定的な違いは、今作は映画単体として完結してしまっている点である(=オーラスに「この映画は、どうもこういうことだったらしい」的な説明が入るのだ)。最初に述べたとおり、どういう意味だったかというのはこの場合、映画の「外」から来る方が絶対に楽しめると思っている。『ブレア~』当時との環境の違いもあるとはいえ、今作についてはそこが少し残念に思われる。  ネットが氾濫した現代において、この手の「不要な情報をシャットアウトさせたい」コンテンツには限界があるということなのだろう(今作について、もし鑑賞後にネットで調べたなら、フェイクだクソだの非難轟々がイの一番にヒットするのだから)。いち映画ファンとしては「映画は事前情報を入れずに観ろ」が新たな絶対的鉄則となってゆくのかも知れない(事前情報を入れて観て、良かったことなど殆ど無いし)。
[映画館(字幕)] 5点(2020-02-17 20:08:07)
94.  アナと世界の終わり 《ネタバレ》 
ゾンビ映画としてだけ観ると、筋が極めて在り来りで特段目新しいものが無いのがかなり痛いトコロ(脚本も相当にショボくて会話にセンスが全く無い)。ミュージカルとしても別にそんなに面白いという程でもなく、何より、何故にゾンビと歌をコラボした(かった)のかが全く伝わってこない。完全に企画倒れな映画だと思うが、全体的に映画の質自体はさほど悪くもなく、特にミュージカルシーンの歌・歌唱パフォーマンス自体は(ある種無駄に)かなりレベルの高いものにつくり込まれている。なので、凡百の駄作ホラーよりかは幾分マシかと。
[映画館(字幕)] 5点(2020-01-12 22:59:51)
95.  アナベル 死霊博物館 《ネタバレ》 
コンセプト(全米各地から集めた色んなオバケ大集合だよ!)にせよ、驚かされ役が可愛くか弱い女子3人なことにせよ、「多分本気は出してこないだろ~」感がアリアリだったのだが、その実、結構ネットリと本格的に怖がらせに来ており、終盤はまずまず怖いのが連続する点はまあ良しとしよう。しかし内容自体はかなり薄目な上、ネットリ度が高すぎてテンポも非常に悪いため、特に中盤までが相当に退屈なのがだいぶんマイナス。ただ、前述通り終盤はまずまずなのと、ラストのホッと安心する感も好印象なので、お手軽に観れるホラーとしてならそこまで悪くないかもと。
[映画館(字幕)] 5点(2020-01-04 02:37:23)(良:1票)
96.  アウトレイジ 最終章 《ネタバレ》 
うーん…最終作なのですが、今作に関してはちょっと脚本の出来が前作・前々作には明確に大幅に劣るとしか言い様が無いですね。。前作までのキャラを基本みんな使ってやりたい…というモチベーションがあるのでしょーが(その所為で)非常にゴチャゴチャしたやや詰め込み過ぎな話になってしまっているのも痛いですし、んで登場人物⇒特に殺されてしまった面々とゆーのが、総じて余りにも「不用心」過ぎます(「全員悪人」じゃなくて「全員迂闊」)。とにかくは、大して信用するに値しない上に完全に掌握していない・手綱を握り切れていない人間に、もし失敗したら=殺り損ねたら自分の身が危うくなる様な暗殺の仕事を何故いとも簡単に任せるのか、というコトですよね(殺るか殺られるか、という緊迫感がまるで無い)。あともう一点、コレも言い尽くされたコトだとは思いますが、今作の西田敏行・塩見三省ご両名はちょっとコンディションが悪すぎです=成立してません。特に、あの状態の塩見三省に西田敏行を殺させようなどと考える人間は居ないと思います⇒重ね重ね、前作のお二人は素晴らしかったので、今作がその二人のお話になっているコト自体には、大いに納得・共感も出来るのですが…その辺も含めて、この出来ならつくらなくても好かったかな…とは思ってしまいますよね(実に残念)。。  ただ一点だけ、展開運びは終始かなり?だらけだったと思うモノの、オーラスのたけしさんのケジメの付け方には大いに納得出来たのですよね。最初っから、取るべきは第一に木村の仇だと思ってましたし、かつ映画冒頭で殺された若い者は結局張の手下なのだから本来は大友が手を出すべき話でもない筈⇒でソレに託けてコンだけ大暴れしたのだから、寧ろ最後に張に対してケジメを付ける必要がある⇒またコンだけやり過ぎたらモ~流石にハラ切るしかない、と。3作も観てきたトコロで(+今作では途中かなり唸らされたモノの)オーラスに関してはワリと爽やかに観終わるコトが出来たので、結論的には1点足しておこうと思います。
[DVD(邦画)] 4点(2023-09-25 23:05:06)
97.  紅い服の少女 第二章 真実 《ネタバレ》 
前作のラスト、まあ少し不穏さも残しているなとゆーか、グッドなんかバッドなのかやや判然としない様な終わり方をしてゆくな…と思ったのも確かなのですが、ソレって実は超・バッドな方のヤツだったんだよザマァ~というテイの続編ですね(⇒個人的には、そもそもそーいうのがあまり好みではない…)。  んで一応、例の妖怪の「起源」みたいなモノを追ってゆく続編でもあり、ただその辺りは率直によ~シコタマ「見たコトある」ヤツでもあったり、後はまた終盤のCGの辺りはも~完全にダーク・ファンタジー(⇒つーか何かディズニーのCGアニメっぽい動きの質感にも思えちゃった…)みたいな感じでもあったり、結論的に好みか好みでないか?と問われたら前作よりは確実に後者に近付いた…としか言い様がないのですね。「虎爺(フーイエ)」というヤツ(キャラ?能力者?)が出てくるのですが、コレは私もちょっとピンと来なかったのですが当地では誰しもが知る守り神的な存在(を「降ろせる」人)というコトみたいです(いわゆる「土地公」の眷属・従者の様な扱いとのコトで)。  あと、今作もラストはまた家族・親子の愛…的なモノの勝利として(結構しつっこくそーいう感じに)描かれていくのですが、中華圏のホラーでは実はコレもワリと「よくある(方の)」ヤツかも知れませんね(全くそーでもないのも幾らでもありますケド)。前作もそーですが今作もまたその部分は、個人的な(ホラーに対する)感覚としては少し「雑」にも思える(雑とゆーか安直、かな?)のですケド、他にも色々と観たうえからはコレはも~「文化の違い」と言った方が好いヤツかも知れない…と思いますね(少なくとも今後はそーいうのは気にしない様にする…と思います)。
[DVD(字幕)] 4点(2023-09-21 16:04:28)
98.  アンホーリー 忌まわしき聖地 《ネタバレ》 
ソレこそ、ホラー的には超・ありきたりな「悪魔系・悪魔憑き系」とも言えるのでしょーが、キー要素としてその種々の超常現象がカトリックの「奇蹟」に見えるから、諸々と少し違った意味が付いてゆく…(んで違った展開を辿ってゆく…)てお話なのです。元ネタはワリときっちりした小説らしくて、だからお話の中身や展開運び自体は決して悪くない様に思えたのも確かなのですね。しかし、少なくともこの映画化ではプロットとしてもだいぶ雑に見えた部分も在る…てのが、まずはやはり導入部分ですよね⇒冒頭で粗方どーいう話だか分かってしまう構成からしてイケてないと思いますし、結局は主人公のポカが全ての元凶…てのもごく宜しくないと思いますし、どだいそもそもイチバンに重要であろう「カーン・ベイビー」とやらは何故に外にほったらかしになってたのでしょーか?と。。私の個人的な見解を述べさせて貰うなら、まずはシンプルに悪魔が復活した理由は主人公とは無関係にしておいた方が好いでしょーし、この奇蹟が本物なのか偽物なのかも「表向きは」隠して進行してゆく(少なくとも、偽物だとしたらその実体は何なのか、は隠しておく)べきだと思いますし、あとは主人公に感情移入し難い分その「奇蹟の依り代」アリスちゃんの方がより気になる=心配になる様なつくりにしておいた方が効果的だったのでは…てのが率直なトコロですかね。  んで、もっと肝心なのがもう一つ、今作はその上にとにかくホラー描写(の「入れ方」)が激烈に安っぽい!のですよね(CG自体は別にC級レベル…なんてコトもねーのですケド)。ごく終盤まで極めて脈絡の無い(=何故にココでオマエはコイツを怖がらせたいんだ⁉と言う様な)ジャンプスケアに頼り切り…という(コレも)実に雑な有様で、結論的にはコッチに対する興醒めの度合が甚だしかったが故のこの評価となって居るのですね。正直、こんなんなら入れない方が好い(⇒否、入れるにしても最初から全部「見せすぎ」なのだよな…)と思いましたです。  取り留め無く書いてしまいましたが、要は、サスペンス・ホラーとして仕上げるべき作品を、チープな上に「謎」の無い⇒ごくお粗末な『呪怨』か『サイレント・ヒル』みたいなモンに仕立てちゃった…というコトに見えて居るトコロです。ちょっとイマイチですね。
[インターネット(字幕)] 4点(2023-07-08 22:45:27)
99.  アナコンダ3 <TVM> 《ネタバレ》 
この3作目+4作目は、話としては2作目の続きなのですが(⇒例の「不死の蘭」の設定を引き継いでおり)、まずはテレビ映画としての製作になってますし、かつ3・4の2作品として完全に繋がった話、になってるのですね(各々一作で完結はしてますが、実質は前後編かと)。んで、第一にテレビ映画というコトで製作費も安いようで、アナコンダをジャングルから持ち帰ってのアメリカ国内での話になってるのですし(⇒近場で撮影できる)、全体的にCGの質も非常に安っぽいモノになってしまっては居ます(+その辺はお手軽にグロ・ゴアみたいな描写を添加して誤魔化してますね)。特にまた、アナコンダに巻き付かれる・噛みつかれて宙吊りになる、等のシーンにおける人間側の(カラの)演技が実にテキトーですね(=ただ突っ立ってる・吊るされてるダケにしか見えない)。そんなこんなで、少なくとも1作目とは比較すべくもないクオリティだ、とは私も確かにそう思いますかね。  ただ、比較的にはこの3作目の方はそこそこ面白く観てはゆけましたかね(⇒テレビ映画にも色々あるかと思いますが、そのジャンルとしてはまあまあ好く出来てる方…かと)。全体的にそこそこ盛上りもメリハリもあって退屈まではしなかったのと、また単純にラストの方は爆発とかでテンション上がった、のが理由です。しかし一点、今作のアナコンダって(科学者がシコシコ実験してた結果とは言え)コレもシンプルにちょっとデカくなり過ぎじゃねーですか?(絶対に18メートル以上ある…)作中、主人公がしきりに(警察をスッ飛ばして)軍を呼ぼうとするのですが、ソレを却下してひたすら独力でナンとかしよーとする悪役連中には「ドコに勝算あったんケ?」とまた小一時間は問い詰めたいですね(何なら、米軍でも歩兵一個中隊くらいは簡単に屠ってしまいそーな怪獣レベルですぜ…と)。
[DVD(字幕)] 4点(2023-06-04 15:32:22)
100.  アナコンダ2 《ネタバレ》 
前作よりも確実に向上していると思うのがお話のシンプルさ・分かり易さでありますし、そこから同じ話をやっていくと思いきや、前半はジャングルクルーズ的な冒険要素もあったりしてやっぱ内容はコッチの方が全然好きですね。しかし、如何せん致命的なのが何よりも超・肝心なアナコンダに係る内容の貧弱さです(正直、ドコを手ェ抜いてんねん!と)。ごく終盤まで大して出ても来ませんし、その終盤とても前作に比べての「型落ち」感も半端じゃあありませんのです。うーん…彼方立てれば此方が立たぬ、とはこのコトですね…結論、二作足して、で二で割らなかったらワリと結構傑作になったかも知れませんかね(無駄は削るとしても)。
[DVD(字幕)] 4点(2023-06-04 09:00:04)
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