1. アンダーワールド(2003)
ヴァンパイアと聞いて見ずにいられるか!なノリで借りてきた本作。私の中ではなかなか秀逸な部類に振り分けられた作品です。 「パールハーバー」出演時の生身なK・ベッキンセールにダークブルーの影を纏わせて、立ち回らせたところは、個人的に評価してしまう。明るい陽射しの中で見る血の気の快活さを払拭した、硬質で無機質な冷たさは美麗。吸血鬼の高貴な雰囲気をたっぷり味わうことが出来た。 不明瞭な所も多々あるが、設定も魅力的で特に登場人物の背景は悲哀に満ちていてそれだけで、続編なんかを作ることが出来そうな程しっかり設定されている。ダーク・ファンタジーとしての出来はなかなかの物でしょう。但し、類似すると言われる作品と比べる様な観方は、本作の魅力を半減させる要因になりうるので意識しない事を推奨。 7点(2004-07-28 01:46:30) |
2. アンブレイカブル
きっと、あの列車に乗らなければ、彼は息子と何の変哲もない平凡な人生を人並みに送っていただろう。そして、背中合わせの彼も、『ヒーロー』を見出す事が出来なかったら、自分の“空想”に溺れながらガラスの身体を引きずって生きていただろう。この相反する2人に起きた変化は面白い。自分の“力”を受け入れたが、結末の残酷さに打ちひしがれる。望みを叶え、尚かつ自分の過ちに終止符を打つことが出来た。 一本の線上に描かれた劇画の『善』と『悪』...それは、哀しい程型抜きされたハッピーエンドをもたらした。イライジャの真の望みは果たされたのだ。ヒーロー程、割に合わない役はないだろうな。 7点(2004-05-22 17:49:56)(良:2票) |
3. あずみ
ただ一つのことの為に生きてきた者が、使命半ばにして解かれると云う事は、殺されるよりも惨いことかも知れない。だが、使命を全うしても尚、その束縛(呪縛か?)は消えないだろう...。布に一度染み付くと、完全にぬぐい去る事が難しい『血』の様に。 …―ただ…ただネ、「2」が出来ても観に行かないと思います。結局そんな映画。勿体ないったら、もう。 5点(2004-05-22 17:39:14) |
4. アメリ
フランス製、瀟洒な『ブラック』が詰め込まれた宝箱。 電波系不思議ちゃんのパラレルワールドは観ていて兎に角「不思議」の一言。キャッチコピーの「幸せになる」は観客に向けてでしょうか?それとも、ヒロイン達が?セピアがかった美しい色合いの風景と脈絡なく登場する小洒落たエピソード。漂うおフランスな雰囲気・・・・・・・・騙されるな!かなりブラックだぞ!!アメリのイタズラに関しては一部犯罪の域だ!!!と叫びたいが、鑑賞中そのブラックにかなりウケていたのも事実。結構面白い作品です。「ドワーフ」や「謎の男」のエピソードはなかなか心を掴んでくれました。 特に「プロンプター」の件は個人的に好きですね。デスクの下に目を遣ると“プロンプ”がいて粋なセリフをひそひそ…なぁ~んてさぁー、ムカツク上司にあんな巧い皮肉言ってみたい…! 8点(2004-03-22 01:15:18)(良:1票) |
5. アメリカン・ガン
米国銃社会の腫瘍を映しだした様な作品です。多すぎる危険からの自己防衛はアメリカに限らず当たり前なのでしょう。それはやがて過敏になり、恐怖を煽り、そして悲劇すら生み出す...。犯罪の欧米化が騒がれる昨今の日本でも、他人事程度で観て貰いたくない作品です。 カットバックの過剰使用とダラダラと進むストーリーには、食傷気味にるのですが、事の発端でありラストの場面でもある『事件』は、中盤までに予想した展開を完璧に裏切るモノだった。こう言うどんでん返しは良しも悪しきも驚きます。 5点(2004-02-22 02:25:28) |
6. アメリカン・サイコ
強烈なサイコ・スリラーを観るつもりが、風刺の効いた“強烈”なブラック・コメディーを観てしまった。 生であの「名刺対決」お目に掛かりたいものです(笑)『彼の趣味はエクササイズと.....殺人。』 6点(2004-02-15 11:56:47) |
7. アライバル ファイナル・コンタクト
この手のSFが好きな方には気になる一本になっていたのではないでしょうか?SFファンが反応するであろうキーワード=“ロズウェル”“SETI”“電波<暗号>”“ET”と、ここまで実にそそるワードを並べ立てられると、騙されると判っていてもつい手が出てしまいます(泣)本作はオリジナル色を出そうと努力している形跡あり。ですが、邦題同様足して割った作品です。迫力は勿論ダウン気味。が、「コンタクト」「アライバル」ばりとまでは全く言えない暗号の解読シーンは、駆け足ながらもなかなかの観所になっていると思います。「リアリティが薄い」と批判されるかも知れませんが、作中ではまだマシなシーンです(汗)中盤からは慣れもあってか?割とスピードに乗ってラストまで観られます。 「オイっ、ここまでくるとパクリだろ!!」な作品ですが、大目に観てやって下さいな(笑) 原題「ALIEN HUNTER」は狩人ではなく、『探求者』と云う意味で捉えて下さい。 しかし、「スターゲイト」と云い「スーパー・ノヴァ」と云いJ・スペイダー氏は、B級SF映画の常連目指しているのでしょうかね? 5点(2004-02-11 20:58:48) |