1. アース
NHKで放送された「プラネット・アース」の映像のなかから選んだものを、映画の一場面(スペクタクル、アクション、コミカル等々)のように編集して、それ相応のBGMをつけ、それなりの流れに沿ってまとめ上げた作品です。地球温暖化に対する問題提起を無理矢理こじつけてますが、基本的にはちょっと大げさなBGM付き映像を楽しむだけのものでしかないでしょう。同様の成り立ちの「ディープ・ブルー」は海中が舞台なので、ちょっと幻想的な映像で、環境ビデオ的な見方にも適していたんですが、陸上生物のシーンは生々しいので、環境ビデオ的に見られないし、かといってまともなドキュメンタリーでもないので、見ているうちに何となくいらいらしてきました。動物もののドキュメンタリーの好きな人で「プラネット・アース」をハイビジョン環境で見た人には、薦められないですね。また、この手の映像は映写機+スクリーンで見るよりは、ハイビジョンテレビで見た方が画面サイズは小さくとも解像感が高くて好ましいです。 正直、この映画を見るよりは、いずれ発売される(レンタルも)「プラネット・アース」のBDで見る方がよほどましでしょう。 [映画館(吹替)] 4点(2008-02-27 01:23:14) |
2. 或る夜の出来事
この映画を初めて見たのは学生時代、名画座の3本立てです。「ウエストサイド物語」、「草原の輝き」と重い作品2本を見て疲れ切ってしまい、もうやめて帰ろうかどうしようかと迷いつつもせっかくだからと見てみて大正解!!。それまでの疲れも一気に吹っ飛び実に気分よく映画館を後にしたことを思い出します。全編通しての軽妙洒脱な雰囲気に酔い、ラスト間近での編集長の気遣いにほろっとし、そして、伏線回収というべきラストで思わず喝采。まさにロマコメの古典的名作です。 [映画館(字幕)] 9点(2006-02-23 22:34:16) |
3. 雨に唄えば
《ネタバレ》 この映画、ジーン・ケリーが雨の中で歌い踊る「雨に唄えば」をはじめ大好きなミュージカル・シーン満載なうえ、デビー・レイノルズも可愛いし、ドナルド・オコーナーの芸達者ぶりも堪能できるのに、なんだか後味の悪さが残ります。一つは終盤の延々と続く空想のミュージカル・シーンが映画全体と全然マッチしてないというのもありますが、もう一つはトーキーに適応できない女優を単純に笑いものにしている点でしょう。このころのアメリカの映画は、容姿が悪い、何かの能力に劣るといった人々を笑いものや悪役にしてしまう傾向が強く、それが苦々しく感じられることが多いです。今の時代にこの映画を作れば、トーキーに適応できない女優の悲劇という側面も折り込んで単純な悪役にしないストーリー展開となったでしょう。とはいえ、ミュージカルとしての出来はすばらしく、嫌な点を減点しても8点です。 [映画館(字幕)] 8点(2006-02-23 22:12:20) |
4. アンドリューNDR114
ロビン・ウィリアムズの芸達者ぶりが堪能できました。 でもねぇ、ロボットが人間になりたがって死を受け入れるというのはないでしょう。もう最後はロボットじゃなくて機会で補強された人間(サイボーグというべきかな)です。途中までは良かったんですけど、ロボットがあまりに人間に近づいてしまうと、なんだか本末転倒もいいところです。やはり、ロボットは最後まで機械でありつつそれでいて人工知能が感情を持ち始めるというところをもっと強調しながら、そこから始まる葛藤を丁寧に画いて欲しかったです。 [映画館(字幕)] 6点(2006-01-15 17:59:51) |
5. 頭山
シュールな内容に手書きのアニメーションがマッチし何とも言えない絶妙な味を醸し出してている作品です。映画館ではこの作品単独ではなく山村アニメーションカタログという形でNHKで放映されたものなどいくつかの作品と一緒に見たおかげで山村ワールドにどっぷりとつかって見たので単独で見るとちょっと評価が変わるかもしれませんが、まあ、とにかく、それなりに面白い作品です。 [映画館(字幕)] 7点(2005-11-17 21:49:12) |
6. 暁の出撃(1970)
まあ、ミュージカルシーンが織り込まれた他愛のないラブコメといった作品ですが、けっこう楽しく見ることが出来ます。とにもかくにもブレイク・エドワーズが奥さんになるジュリー・アンドリュースをとにかく可愛く描こうとしたのがありありと判る作品で、やさしいお姉さん的なメリー・ポピンズやサウンド・オブ・ミュージックとは違い、いかにもかわいらしい女性としてジュリーを見せるべく作られています。何も考えずに楽しめる映画ですが、ジュリー・アンドリュース・ファンには必見の作品でしょう。 [地上波(字幕)] 7点(2005-11-08 00:08:12) |