1. アド・アストラ
《ネタバレ》 いや、びっくりしました。 (以下、激しくネタバレです。) えらく深刻ぶったスタンスで終始ストーリーは進むのですが、もうどんどん内容がガバガバになっていく感じです。 その辺りは最初の方が既に指摘されているので敢えて書き出しませんが、一番驚かされたのは、この主人公の父親に対して抱えてるトラウマ(?)は3人の乗組員を死に至らしめても解決しなければならぬ案件だったのか?ということです。(それともなんでしょう、サージを抑えて人類を救うのは彼以外の人間には不可能ってことだったんでしたっけ?私がその辺の設定を見過ごしてしまったってことなんでしょうか?) まあとにかく、命令違反を犯してでもそれだけの覚悟を持って行動に出たのだから、私ゃてっきり、サージをおさめた上で彼はたった一人で宇宙に残り父の使命を受け継ぐのかと思ってしまいましたよ。 それが父との別れの後、 「えっ、まさかこのまま地球に帰って来ちゃうの?」 「えっ、戻った後も命令違反とか全部不問なの?」 「えっ、奥さんともひょっとして和解できちゃうわけ?」ってびっくりの連続です。それでいいんですか?なんか色々大甘過ぎやしませんか? いや、アメリカ映画だしハッピーエンドが当然でしょ!ってんならそれでもいいんですが、えらく辛気臭いこの雰囲気はどう解釈したらいいものか、と… ああ、なんか変なもやもやが残るなあ。なんともバランスの悪い作品でしたね… [映画館(字幕)] 3点(2019-09-22 22:59:41) |
2. アメリカン・スナイパー
《ネタバレ》 割とあっさりだったんですね。ちょっとドキュメンタリーっぽかったです。 実はもっとコテコテの展開を予想していたのですよ。 番犬として生まれついた自分の適性と、例え女子供でもその時が来たら撃たざるを得ないことへの逡巡とかが、父や弟との思い出なんかに絡まってぐっちゃぐっちゃ出てくるようなそんな感じ。 まあ、そうしたくなかったんでしょうね、イーストウッドとしては。もしくは、そうせざるを得ないほどまだアメリカにとってはこの映画は生々しい現実だったからなのかもしれません。 いずれにせよそんなコテコテ展開を期待した自分自身になんだか、「他人事感」を意識させられたような気が…… これって、いい意味での「後味の悪さ」なんでしょうか。その答えは今ではなくもっと後にならないとわからないのでしょうけどね。 [映画館(字幕)] 6点(2015-03-25 12:06:00) |
3. アナザー プラネット
《ネタバレ》 アイディアはなかなか面白いのです。 昔からよく言われている 「太陽の陰にもう一つの地球がありそこもうひとりの自分いる」 っていう伝説(?)にうまくからめていると思う。 ただ、例の星が「第2の地球」であることの発見やそれが今やシンクロしなくなっているっていう説については、もう少し丁寧に視覚的にも表現して欲しかったです。 望遠鏡での観察を入れるとかして… なんかセリフで説明されているだけだからちょっと薄っぺらくなった印象で残念でした。そうするには予算が足りなかったのかな。 …全体に流れる手作り感や不思議な雰囲気は好きですね。 あと、あんまり思想的なことを考えずに見ちゃいましたけれど、それでも楽しめるレベルには達しているかな、と。 [DVD(字幕)] 7点(2012-10-30 18:03:27) |
4. アウトレイジ ビヨンド
《ネタバレ》 前作はDVDで鑑賞したのみなのですが、うーん、前作のほうが面白みはあったかなぁという感じです。その代わり前作にはあったダレ感はなくなり「締まった」印象。つまりこじんまりした報復劇(ケジメってやつですか)に落ち着いちゃったのかな。 残念ながら主役である大友の魅力は半減です。「仁義を大切にする古いタイプのやつだから」とかなんとかいう説明セリフがそれを如実にあらわしています。前作でいろいろに描かれていた複雑な大友像がこれにより一気にヤクザ映画のありきたりな主人公キャラに確定、この映画のスケールダウンと一緒ですね。同時に全員悪人ってキャッチも陳腐にしちゃった感じ。 でも映画としてのカタルシスは前作よりも感じられたし、続編といったらこんな感じで収めるしかないのかなって気もします。面白い映画って作るの難しいもんなんだなぁ。 その他の印象としては、コヒさん出過ぎだし、西田氏は國村・石橋両氏の穴を埋めるにはかなり不足感ありました。 [映画館(邦画)] 5点(2012-10-16 17:22:32)(良:1票) |
5. アバター(2009)
《ネタバレ》 3D効果が半端じゃないと評判のIMAXシアターにて鑑賞。チケット売り切れ状態が続いて3週間もお預けをくった末、ようやくの鑑賞だった。 で… すごい…こりゃ乗り物酔いちゃうかも…と感動し、そして心配していたのは、結局杞憂に終わった。 慣れてしまうのだ、30分もすると… そして、慣れちゃうともう「ちょっと迫力ある映像」にしか過ぎなくなってしまう。 (…大変だよね、映画作るってさ、こんな我侭な観客を満足させなきゃいけないんだもん。) というわけでアゲそうなほど見飽きたストーリーの展開に後半は失笑気味だった。 もう、敵方の首長の娘とかその婚約者もどきとか、他に考えられないのかよって感じ。 ストーリー云々は関係なく技術でアッと驚かすなら、もっと短時間のほうがいいよ、絶対に。みんなが慣れる前に息もつかせず畳み掛ける、そうしたほうがよかったんじゃないの? (追記) ホントは最初5点だったんだけど、「ビデオでも良い感じ」とはとても言えないので。「そこそこに面白い(6点)」よりはやっぱ「意外と面白くなかった」ので4点とさせて頂きました。 [映画館(吹替)] 4点(2010-03-20 18:41:59) |
6. あなたが寝てる間に・・・
《ネタバレ》 私の好きな「振られ役」が板についてるビル・プルマン。彼が想いを叶える役をやってるっていうことで本作を鑑賞しました。・・・うーんやっぱ、彼は振られる役のほうがいい味出しますね。報われない愛に悩む彼の姿、もしくは、ぼんやりと「いい人」をやっている彼の姿が好きな自分を再認識です。あとは普通のラブコメってとこで可もなく不可もなくってとこでしょうか。設定はなんかすごく面白そうなのに、残念ですね。 [DVD(字幕)] 5点(2008-04-15 17:09:45) |
7. 嵐の中で輝いて
・・・ここでの平均点はワタシが書き込むまでは5・77点、ざっと見てもそんな酷評はされていないようですが・・・封切りのとき何の予備知識もなくたまたま観ちゃった私なんですけど、実に「ソレナリ」の映画だなと思った記憶があります。ソレナリにお金をかけて、ソレナリの役者を使って、ソレナリのスリルとサスペンスのストーリーで・・・ワタシは当時若気の至りでドイツ軍服モノが好きだったので当然ソレナリに楽しめた記憶があります。でもなぁ、なんつーかなんも残らない映画だったネ・・・なるほどラジー賞受賞ですか。どーしよーもないダメダメ映画ではなくこういう中途半端な映画こそ「失笑の極み」と判断するなんて選考委員(?)もなかなかやるもんですな。少なくとも「嵐の中で輝いて」なんていうしょーもない邦題を差し引いてもそう評価したなんて、アメリカという国のセンスも捨てたモンじゃないのかも・・・ [映画館(字幕)] 5点(2007-10-19 17:07:13) |
8. あなたに降る夢
《ネタバレ》 ニコラス・ケイジのラブコメだからハズレはないと思ったけどそのとおり、標準を保った出来だったと思う。でもなんかなぁパワフルな奥さんに比べてウェイトレスの彼女のほうがやや弱いっていうか・・・貧乏でしょうもないとこまで行き着いているわりには小奇麗で上品、可憐過ぎで展開がミエミエなのにやや失笑。まあヒロインなんだからしょうがないんだろうけど、それだったらもうちょっと平等に奥さんのほうも綺麗に描いて欲しかった・・・ガサツな守銭奴ってよりは高慢で上昇志向の塊みたいな感じにね。 ケイジと天使繋がりで「天使のくれた時間」と比べる人もいるみたいだけど、ヒロインが魅力的な分あっちのほうがいいね。 [DVD(字幕)] 6点(2007-10-17 17:13:39) |
9. アメリカン・ビューティー
うーん、残念ながら共感を覚える人間がひとりも出てこないので、この映画を絶賛することはできません。強いて言うなら娘のジェーンには少し親近感を感じましたが、でもなぁ・・・いまいちはまり切れなかった理由はなんと言ってもこの映画全編に流れる下ネタにあります。上品ぶるつもりもないけどこの映画の下ネタのセンスには辟易させられました。突き抜けるような明るさも無く、グッとくるようなエロティックさも無い。笑わせたいのかムラムラさせたいのかもわからない。ひょっとしたら世間にあふれるうんざり感を客席にもってことなのかしら?ならそれは成功していたのかもしれません。 だいたいこの映画の大前提にちょっとついていけませんでした。「ホントにあの人形みたいに無機質にコギレイな小娘に普通のオジサンが欲情したりするんですかいな?」ってね。むしろ自分の八方塞の現状を打破するひとつのシンボルとして自分の中で美化して作り上げてしまった女神って存在なわけでしょ?そこに「下」の話を持ってきたところがこの映画の特筆すべき点なのかもしれないけど、その点が前述の理由からもどうもしっくりこなかったです。 結局、目新しくして皆をあっと言わせようとしたけれど、中途半端に不発に終わったという印象。前のほうでもどなたか数名の方がそうおっしゃっていますように、そういうものを目指すんなら一般受けは切り捨てる勇気を持つべきなのではないでしょうか?もちろん単純な私にとっては、そうしたとしても受け入れ難い作品にはなったとは思いますけど(苦笑)。 [DVD(字幕)] 4点(2007-10-09 15:02:48) |
10. アメリ
《ネタバレ》 ワタシも子供時代のほうが面白かったクチです。成長してからはちょっとテンポがね。でもドワーフが送ってくる旅先からの写真は気に入りました(特に赤の広場からのヤツ・・・)。あんなん見ると欲しくなっちゃうよなぁ、ああいう可愛くないちょいリアルなドワーフ。買ってうちの庭にも置きたいよ。 [DVD(字幕)] 7点(2007-05-21 12:56:31) |
11. アビス/完全版
《ネタバレ》 ごめーん、私には長すぎでした。未見なのでわからないのですが完全版じゃないほうがよかったのかな。BSを録画したのを深夜観たんだけど案の定眠くなっちゃいましたし。CGが面白かったのも水の造詣のとこぐらいで、最後の海底都市なんかちょっとチャチい気がして感動するまでには至らなかったです。こういう技術は日進月歩だからそれだけで感動を生むのは大変なんでしょうね。結局わくわくアドベンチャーにするのか、はらはらサスペンスにするのか、ウルウル感動モノにするのか、どーもその辺の絞込みがもっとあったほうが良かったのかなぁ。いろいろ狙いすぎて冗長にした挙句、全体的には中途半端っていう映画でしたね。個人的にはエド・ハリスもマイケル・ビーンも大好きなんでちょっと残念です。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2007-04-17 17:03:05)(良:1票) |
12. あんなに愛しあったのに
《ネタバレ》 今を去ること20年近く昔に友達と映画館で観ました。 友達は「ニューシネマパラダイス」が観たいと言ってたんだけど結局彼と観ちゃったから、最初私が観たがっていたこっちに急遽行くことになったっていう、あまり最初から期待度の薄い観賞。・・・・ しかし、いやー観て良かった!!オープニングからしばらくモノクロで話を進み、「ヤバっ!!これハズしたかな」って隣の友達の様子が妙に気になったのも事実ですが(だって観たがったの私だったし・・・)、でも進んでいくうちにだんだん引き込まれていく力にこのスコラ監督の凄さを感じましたよー!!・・・ ストーリーはレジスタンスで友達になった3人の男たちのその後の戦後の人生を淡々と描いている、ただそれだけの映画です。多分彼らの人生のクライマックスはそのレジスタンスが勝利した終戦、まさにそれであってその後の人生はまさにオマケみたいなもの。特に映画として描くようなものではない。 でもクライマックスが過ぎたからといってそこで人生が終わるわけではない、つまらなくともカッコ悪くとも生きていかねばならないのです。それが切ないほど伝わってくるんですよね・・・(くー!!あたしゃこういう話が大好きなんだワ)。・・・ DVDになってるかわかんないんですが、多分なってないんだろなー。レビュワーも私の前に一人しかいないし・・・残念! で、このレビューを目にしてくれたアナタ!もしその後BSなんかで地味に放映の宣伝をしているのを見掛けたら、騙されたと思って是非観賞してみてくださいね。「あんなに愛しあったのに」なんて邦題名覚えやすいでしょ! ただし万人にウケルとはなかなか断言できませんのであしからず。アナタがこの映画の感性に共鳴できるひとであることを望みつつ・・・というわけの「7点」献上です。 [映画館(字幕)] 7点(2007-01-12 17:06:33)(良:2票) |