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1.  愛と青春の旅だち 《ネタバレ》 
ベタもベタ、ベッタベタの青春軍隊恋愛映画。でも、今になってみるとベタなだけです。 マスプロでヒットした青春軍隊恋愛映画は、この映画が元祖ですもんね。 鬼軍曹、厳しい訓練、主人公のやらかし、特別なしごき、仲間同士の絆、親友の死、行きずりの恋から本気、ハッピーエンド、ついでに美しい主題歌と、バイクの疾走。今私たちがベタと感じる展開は、みんなこの映画に詰まってます。だからこそ素晴らしい。 この映画の空はいつも70年代アメリカ映画を示すどんより曇り。時代を映しているんですね。この後、80年代の「トップガン」は明るい青空に移行していきます。 脚本の着眼点が素晴らしいです。士官になるため、アメリカ陸海空軍なら、それぞれの士官学校に4年間の在籍が必要になります。日本だって、基本的には防衛大学校で4年間が必要。ところがアメリカ海兵隊なら、一応の士官になるには13週間の訓練だけですむんです。13週間に絞って濃密なラブストーリーを描ける。日曜はお休み、外泊も届け出せば自由、酒たばこ制限なし、訓練内容も体育会系から見ればあんなものでいいんだと思えるくらいなので、日本人に厳しさが伝わるかは疑問ですが、逆にこれらの要素を入れ込めるので、訓練だけの映画にはなっていません。間延びしない映画が作れます。まあ、実際のところは、アメリカ海兵隊の場合、4年生大学卒業が出願の最低条件で、入学選考も厳しい上に、13週間(今は10週間)の士官学校を出て一応海兵隊少尉となっても単にスタートラインに過ぎない。次の6ヶ月の基礎訓練校でばんばん失格の烙印を押される。失格となると、士官となった事実自体が取消されてしまいます。厳しいです。でも、その辺は感じさせず、13週間の素敵なラブストーリーを見事に描ききります。 こういう映画は素敵です。ベタで王道の映画は安心感と爽快感があります。個人的には、主人公の転機としての死というのを入れ込んで欲しくはないのですけれど。 邦題の「愛と青春の~」も、これが元祖。今となっては陳腐化しましたけど、いいですね。原題の「士官と紳士」だけじゃ、なんのことやらですもの。原題の本当の意味は「士官と紳士に請われる道徳律」というような術語を省略したもの。「位高ければ徳高きを要す」の格言を「位高ければ」に略して題名にしたと考えれば大体当ってます。でも、これじゃ青春映画にはふさわしくないですね。
[DVD(字幕)] 7点(2025-02-20 09:04:14)(良:1票)
2.  i 新聞記者ドキュメント
オウム関連でやばかった、下山事件でも非難された。 超能力関連だって酷すぎる映像とってた、死刑反対から今度はこっちに進出したのか。 監督の思想がもうちょっと、その上でこれ本当に映画ですか?って酷さ。
[インターネット(邦画)] 0点(2025-01-29 17:20:33)
3.  アンダーニンジャ 《ネタバレ》 
福田監督は嫌いじゃなくて、勇者ヨシヒコとかアオイホノオとか変態仮面とか、ギャグとストーリーのバランスが良いときなんて、本当に楽しい作品を作ってくれてると思ってるんです。 でも、なんというか、最近の新解釈三国志とか、聖おにいさんとか、ちょっとギャグセンスが悪い方に作用しちゃってると感じてます。しかも、福田監督本人はそれをわかってない様子なのが、ちょっとつらい。 アンダーニンジャは、原作がシリアス要素が多め、ちょっとした笑いや不思議な会話が混ざってるという感じ。それが幾分良い方に作用したのか、この映画は最近の福田監督にしてはギャグ部分のセンスが少し抑えられて、まあ見られるようにはなってます。 それでもね、襖の開け閉めの部分はまあ許せるにしても、パーカー透明化のオンオフをやり過ぎとか、やっぱり悪目立ちする演出がきついとこもあります。佐藤二朗の外見の描写は原作通りなんだですが、映画にするならもっと抑えた方がいいと思ったり、原作に忠実にすべき部分と脚色すべき部分のバランスもあんまり良くないです。 映画監督って、「~組」と言われるくらい役者やスタッフを囲い込む感じなんですが、それって周りからのキツイ評価が届かなくなる性質もあって、外部からの刺激が必要なんですが、福田組はそういう新陳代謝が少ない。下手すると裸の王様になりかねない。だから、思い切って、どこかでなにかを一新すべき時期だと思います。 はっきり言うと、佐藤二朗、ムロツヨシの重用は一時控えるべきではないかなと思いますよ。 山崎賢人、間宮祥太朗はいい演技でした。浜辺美波も金髪以外は結構いい感じ。VFXはまあこんなものか。上忍の表現はなんとかしたいところでしたけれどねえ。 そして、ラストは続編狙いなのかも知れませんが、原作をずっと追ってない人には意味不明になりませんか?もう少し配慮が欲しかったところです。 評点は、最近の福田監督にしては、一応見られたということで、少し甘めです。
[映画館(邦画)] 6点(2025-01-26 16:31:58)
4.  愛と哀しみのボレロ 《ネタバレ》 
第二次大戦前後までの第1世代のストーリーはとても素晴らしいです。冒頭のボレロから戦争に翻弄されていく様々な人々。 そして、最後にチャリティからのエンディングにつながるボレロ。これも本当に引き込まれます。 ところが、第2世代~アルジェリア出兵戦士~第3世代の繋ぎが、描写が意味不明だったり、いきなりシーンが飛んだり、一部誰が誰だか混乱したり、演出が全くわからなかったり、何度かみたり色んな推論をしなければ完全にわからないものとなっています。 クロード・ルルーシュが最初に作ったのは、公開作の3倍の長さがあったとかで、それを切り貼りしまくった結果なんだそうです。 もっとも、それも「仕方ない」と思えるほどの作品にはなっています。 でも、もったいないです。人物を整理してエピソードを丁寧に描いて、「戦前~戦後」と「現代」の2部構成にしたら素晴らしい傑作になったと思います。戦後から現代への繋ぎの描写が整理されていないので、混乱しているように思える。 クロード・ルルーシュは、本当に普通の人々を描けないんだなあ、と思います。でもそれがフランス映画ですね。
[映画館(字幕)] 6点(2024-03-26 19:03:38)
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