1. アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン
マーベル・ヒーローズ第二期『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』。お馴染みのヒーロー達が一同に会す、お祭り映画の二作目。冒頭のヒュドラ基地の攻撃シーンから興奮必至。アベンジャーズのヒーロー同士の連携攻撃も発揮され、彼らのパワーアップを感じられる。 また、南アフリカで初めて闘うこととなる「双子の強化人間」の能力に苦戦する面々。最高の魅せ場は「ハルクvsハルクバスター」!精神支配により暴走させられたハルクと、対ハルク兵器として開発されたアーマー装着型アイアンマンの本気の殴り合いは燃える。天才として心を通せ互いを認めていた二人だからこそのこのシーンだ。また、ウルトロンによるラスト間際のあの「巨大物体」落下作戦の防衛線は迫力満点で、のめり込んで観てしまった。このようにアクションは大幅にパワーアップして申し分ない。...のだが、物語の面はイマイチ。まず、トニー・スタークとブルース・バナーが産み出してしまった「自己進化する人工知能」ウルトロンとの対決を中心に考えてみると、根源的な脅威はアベンジャーズ自身ではないかと思う。ウルトロンは「平和のために人類を滅ぼす」という原則・原理に従って、飽くまで「平和」を実現しようとしていただけだ。本作のアベンジャーズはウルトロンに出し抜かれてばかりで、彼らは自分たちが起こした「大事故」に対し「尻拭い」をしているのみなのだ。アベンジャーズは、市民を守るため不可抗力とはいえ、大規模な破壊を繰り広げた挙句、あの「巨大物体」は消滅。彼らは市民を救出してはいるが、そもそも関係のなかった市民が何千人死に、怪我をし、財産を失ったことか。市民が普通の生活に戻れるまで、どのくらいの期間がかかるのだろうか?まあ「ヒーロー」たちは、そんなことは百も承知で脅威から地球と市民を守るために戦っているのであろうが。本作は「アベンジャーズの存在意義」を問うているかのようだ。この辺の矛盾点というか、アベンジャーズによる街の破壊描写ばかり見せられた点が、今一つスッキリしない部分なのだろう。もっと、何も考えずにアクションだけ見たいものだ。 [DVD(吹替)] 6点(2017-06-09 19:42:17)(良:1票) |
2. アデライン、100年目の恋
アデラインの年齢...世代...。誰もが願う永遠の若さの意味とは...。アデライン。29歳のとき、彼女が落雷による電磁圧縮作用で得たのは、1日たりとも老化しない体。100年の時が経ち、孤独に苦しめられ続けた彼女。彼女が不老となってすぐ、FBIに拘束された経験から、10年単位に素性を変えるようになる。ともに暮らせる人も無く、過去を思い返しては悲嘆に暮れ、最愛の一人娘も老い、愛犬の死も何度も経験し、そしてそんな生活がいつまで続くかも分からない。叶わない願いだからこそ「不老」は魅力的なわけだが、老いないだけでは失うものの方が多いようだ。でも、彼女は自らの死を以てそんな状況を終わらせようとはしない。人生そのものを大事にする彼女は、本質的に「前向き」な性質なのだろう。(それとも宗教的な?)そして、全編通して映像の美しさが印象に残る作品だ。まあ、主演のブレイク・ライブリーが美しいのは間違いないのだが...神々しさすら感じるほどだ。アデラインが、もっと地味で男から言い寄られることの少ない女性だったら、また違った人生だっただろうと思ったりして。彼女はパーティで知り合った男性エリスと付き合うこととなるが、今までの経験からあと一歩が踏み出せない。娘からの後押しもあり、やっと彼の愛を受け入れることを決心する。そしてそんな彼女にラストシーンで本当の幸せが舞い戻ってくる。その内容と顛末は観てのお楽しみ...。普通の人なら落ち込むこともある現象が、彼女にはこの上ない幸せなのだ。軽くほほ笑む彼女に観客はゆったりとした温かみを感じるだろう。久し振りに出会った素敵な大人の物語だった。ハナマル! [DVD(吹替)] 8点(2017-03-17 23:26:42)(良:2票) |
3. アイズ(2008)
《ネタバレ》 ヴァイオリニストとして活躍するシドニーは、幼いころ事故で視力を失ったが、自立して快活に生きる女性だ。そんな彼女が、姉の勧めもあり、角膜移植手術を受ける。手術は成功するが、視力の回復とともに「自分にしか見えないモノ」が居ることに気づく。リハビリの医師にも必死に訴えるが、信じてもらえない。それらが頻繁に見えるようになった彼女は、理解者もなく、不安と恐怖に苛まれる。そして、移植した角膜に原因があると確信した彼女は、医師の協力を得てドナーの女性について調査を始めるのだった...。ネットリと心に纏わりつくような恐怖を味わえる物語だった。やっとモノが見えるようになったのに、普通に自分の目には見えるモノが、他人の目やカメラには映らないことに気付いた時の恐怖...。視力に頼らず生きてきた彼女が、視力の回復とともに恐怖に晒され、誰にも頼れない状況は精神的な不安感を煽る。だが、シドニーが心ならずも得てしまった能力が、イマイチ判然としないのが難点。『デッドゾーン』のジョン・スミスの能力と似て非なるもので、彼のように他人に触れなくても、過去や未来の「死のビジョン」が勝手に心に流れ込んでくる。「死者の霊」「死につつある者の魂」「霊を死地へ導く者」「運命の死」など、死にまつわる霊的なものが見えるようなのだが、分かりづらい。また、始めはシドニーの訴えを取り合わなかったリハビリの担当医が、途中からいきなり心変わりしてシドニーに協力し始めるのも奇妙。しかも医師免許剥奪の危険を冒してまで。シドニーを好きになったから?にしては重過ぎる選択ではないか?そして、角膜のドナーである女性の物語に現実味が無いのが残念。特殊な能力を持ってしまったため、田舎町で忌み嫌われ蔑まれた女性。その存在感にリアルさが感じられないのだ。まあでも、これら「死のビジョン」が、ドナーの女性が心から訴えたい真実に彼女を導いていく展開は良い。そして、ラスト間際の「あのシーン」は、今までのフラストレーションを払拭するかのように派手だ。最後、シドニーは「元の生活」に戻れたようだが、それが彼女にとっては幸せだったように感じる。んん、でももう一ひねりほしかったかな。残念。 [DVD(吹替)] 5点(2017-02-26 14:42:59) |
4. IAM A HERO アイアムアヒーロー
《ネタバレ》 「映画秘宝」の記事で注目。久し振りの邦画だが、非常に楽しめた。有名コミックの実写化なので不安な予感もしたが、全く問題なし。原作は未読。主人公・鈴木英雄は、30過ぎても芽が出ない売れない漫画家。今はアシスタント生活を送っており、新作の持ち込みも上手くいかない。同棲する彼女にも愛想を尽かされ仲は最悪。ついに彼女から部屋を追い出されてしまう。そんな冴えない日常を送るサエナイ男を待ち受ける運命は、想像だに出来ないものだった...。海外の複数の映画祭で観客賞などを取っているようだが頷ける内容。まず、主演・大泉洋の演技が素晴らしい。主人公のキャラクター、その時々の心情などを見事に演じている。今を時めく、長澤まさみ、有村架純のダブルヒロインを相手に一歩も引けを取らない。もちろん、女優陣も魅力的だったけどね。次にアクション。グロいシーンの連続ではあるが、アリエナイ動きのZQNたちを相手に展開される肉弾戦は見ものだ。素晴らしい描写力と間の取り方で観客を飽きさせない。特にラスト間近、決意した英雄が繰り広げる地下通路のアクションは興奮必至。でも、タクシーのクラッシュシーンは大袈裟すぎかな。乗客は絶対助からないと思う。演出(編集)も良い。TVから流れるニュース番組を使った状況説明や、主人公が日本で銃を持っている理由などが丁寧に描かれており、違和感なく物語に没入できる。このように絶賛に近いが、それでも腑に落ちない部分もある。ZQNたちの身体能力の増強に説明が全くなく説得力が無い点。特に「高跳び」は、やり過ぎかな。そして、主人公たちが体力有り過ぎな点。英雄なんかしがないアシ生活で運動不足だと思うのだが、女子高生をおぶって行軍できるしね。この手の物語は、非日常的な事象をいかに観客に納得させるかがミソだと思うのだが。それでも、見どころ満載で絶対見て損はしない。ハナマル! [DVD(邦画)] 8点(2016-11-03 18:19:25) |
5. アイアン・フィスト
《ネタバレ》 古き良きカンフー映画や日本の少年漫画が好きで創ったんだろうな、という制作側の愛情は感じられるが、色々なキャラを登場させた上に、それぞれの物語を描こうとしてまとめきれなくなっており、観客は置いてけぼりなので、同人映画の域を出ていない。物語の構成要素は良いので、もっと主人公の鍛冶屋の物語を中心に進めたほうが話がまとまったのにと思う。彼の腕切断の件を物語序盤に持ってきて、偉い師匠に修行をつけてもらい、悪に打ち克つような流れにしたら、もっとカンフー映画の王道っぽくなったんではないか。まあ各キャラのバトルシーンは荒唐無稽で結構興奮したし、物語的には好きな内容なので、この点数で。 [DVD(吹替)] 5点(2014-09-09 21:44:30) |
6. アイアンマン3
《ネタバレ》 『アベンジャーズ』では地球の危機を救ったトニー・スターク。『アイアンマン』の魅力は、彼のキャラクターそのものと厳しい状況に置かれても失わないユーモアだろう。だが、彼は心に大きな傷をを負っていた。「アイアンマン」のスーツで覆われていても、心は度重なる恐怖に晒され、過大なストレスを受けていたのだった。その障害と闘いながら、愛する人たちを守る為、彼は再び立ち上がる。これは鋼鉄の身体と心を得て、真の「アイアンマン」誕生となるまでの物語だ。『アベンジャーズ』の戦いの後、恐怖を克服するためなのか、トニーは次から次へと新しいパワードスーツの開発に励む。最新作は「マーク42」。この試着シーンが非常に面白い。そして後にこの機体が大活躍する。スターク邸の襲撃は凄まじい迫力。その場に居合わせたペッパー・ポッツを守り奮闘する彼の姿に燃える。不意打ち(テロリストを挑発したのが原因だが)のため守り一辺倒ではあるが、後の逆襲への序章となり、良い調味料となっている。あと飛行機からのスカイダイブの救出がスリル満点。実際にスカイダイビングを繰り返しながらの撮影とのことで納得。またクライマックスのアイアンマン・シリーズ大集合にも燃える。ただペッパー無双についてはイマイチ。これではトニーと一緒に彼女も「アベンジャーズ」加入できてしまうからね。そしてそして、"ラスボス"「マンダリン」ベン・キングズレーの演技には大喝采!最終的に国家の危機を救ったのは政府ではなく一人のヒーローだった、という感じ。それにしても、このシリーズ、回を追うごとに敵がしょぼくなってないか?でもまあ十分及第点。 [DVD(吹替)] 7点(2014-01-18 21:19:10) |
7. アベンジャーズ(2012)
《ネタバレ》 アイアンマンMk7の装着シーンと板野サーカスばりのミサイル迎撃シーンは興奮必至。ラストのバトルは興奮するし、全体的に面白くなくはないのだが...。如何せん魅せ場が少ない。お祭り映画だと割り切っても、内容が薄すぎるように感じてしまった。まず、登場するヒーローたちそれぞれの映画を観て予習しておく必要があるのが×。ぐだぐだ説明的な会話シーンを挟むなら、各ヒーローの活躍をパッ、パッと描いて説明してくれた方が観ていて面白いと思う(X-MENのスピンオフは面白かったなぁ)。また、敵でありラスボスであるべきロキが弱すぎる上に大きな活躍をしないところも×。曲がりなりにも「神」なら、フリーザ(変身+パワーアップ)やDIO(ザ・ワールドッ!そして時は動き出す)くらいの存在感と活躍を魅せて欲しかった。あと、空を飛べないと移動もおぼつかず、チマチマとした活躍しかできないのも×。ただ、そのハンデをもパワーで押し切ってしまったハルクと指揮官振りを発揮したキャプテンは見直した。続編がありそうだが、またこの内容では観たくないかも...。 [映画館(字幕)] 6点(2012-08-22 22:02:38) |
8. アジャストメント
《ネタバレ》 運命を司る神を信奉する人が多いアメリカでもやはり、神の意思に抗いたいという風潮があるのか?「運命とは決められたものではなく自分で切り拓くもの」がメインテーマであり、主人公はまさしく「運命の人」に偶然出会い、全てのことを犠牲にしても彼女と結ばれたいと願う。ただ、主人公が一般の会社員なら、仕事をほっぽって理想の女性を追いかけるのも受け入れられるが、彼は仮にも上院議員補であり、大切な選挙を放り出してまで女を追いかけるのは常軌を逸しているように思えてしまう。最終的にはハッピーエンドであり、主人公の運命に抗う行動に「議長(神)」が心を動かされたことになっていたが、「運命の人」ですら「議長」の意思の前ではほんの数文字のメモ程度にしか過ぎず、運命に逆らって理想の人を求めても「議長」の心を動かせるとは思えない。ちょっと展開に無理が多く今ひとつ感情移入ができなかった。まあ、コンセプト的には面白く無い訳ではないので5点で。 [DVD(吹替)] 5点(2012-01-22 22:15:56) |
9. アンストッパブル(2010)
いやあ、心に何にも残らない映画だ。だが面白い。今のアメリカのブルーカラー事情もある程度描いてストーリーに深みを持たせようとしているが、ぜんぜん何にも残らない。が、それを補って余りある迫力と疾走感で最後まで押し切る演出はさすが。機関車を止める方法も「もっと早く考えつけよ」とツッコミが入れたいし。でも、映画館でのアクション映画は「面白かったね」「ハラハラしたね」で十分。この映画はぜび映画館で観て欲しい映画だと思う。 [映画館(字幕)] 7点(2011-01-23 20:55:12) |
10. アイアンマン2
《ネタバレ》 それなりに楽しめる内容だったが、アイアンマンは見た目が機械で無機質なせいか、X-MENやスパイダーマンなどの生身のヒーローと違い、アメコミヒーローにありがちな悩みを抱える姿があまり似合わない。トニー・スタークが悩んでいても、アイアンマン自身には影の部分が投影されず、悩めば悩むほどズレていく感じがする。いい意味でノーテンキにアイアンマンのアクションを楽しめる映画だったら、もっと面白くなったのではいかな?またアイアンマンという作品は、前作のように悪役がアクのないキャラの方が向いている気がする。ミッキー・ロークは存在感ありすぎで純粋にアイアンマンのアクションが楽しめない。トニーを始め、ペッパー・ポッツやローズ、ハッピーにブラックウィドーなど主要キャラも嫌味がなく愛せる人々なので、トニーと巧く絡ませつつノーテンキなアクションを魅せて欲しかった。まあでも、全体的には及第点なので、続編があれば観ると思う。 [映画館(字幕)] 7点(2010-06-13 20:38:15) |
11. アバター(2009)
《ネタバレ》 物語は数多の手法で描かれてきた「異文化・異文明の対立」で始まる。対立する文化は相手を理解しようと努力すらしない。そこへ何の情報も与えられずに放り込まれた主人公が、蹂躙すべき文化へ適応し、最後は生きる目的として命を掛けるまでになる。自然と文化、そして命の尊重。簡単に言うとストーリーはハリウッド版もののけ姫+ナウシカ。ただし、その映像・音楽は圧倒的な情報量(色彩)を以って五感を刺激し、観客をパンドラの住人へと転生させる。知らぬうちにナヴィとして感じ、考えている。使い古されたストーリーではあるが、最新の技術を以って荘厳なイメージを観客に与えている。近年稀に見る内容の映画であると思う。 [映画館(字幕)] 9点(2009-12-23 22:40:28) |
12. アイ・アム・レジェンド
《ネタバレ》 宣伝から期待した内容と比べると物語は今ひとつ。そこで物語の裏側を考えてみる。主人公が犬と暮らしていたときは、ある意味対等の立場で付き合っていたのに、物語中盤で女性と子供が登場してからは、主人公が守るべきものを背負ってしまい、思うように動けなくなる。“守って”と訴えるだけで何も与えてくれないのが女子供であり、極論「動物は友たりうるが女子供は足手まといにしかならない」と言っているようにも思える。ベーコンも勝手に食っちゃうし。ラストも女子供と実験室に一緒にいなければ、彼一人だけなら、犬と一緒だっただけなら、彼は身を捧げなくても伝説になれたのかも。いや、身を捧げたから伝説になったのか?などと考えてみたりして。まあ、結果的にはいろいろと考えさせられた映画でした。 [DVD(吹替)] 6点(2009-04-21 23:04:35) |
13. 相棒 -劇場版- 絶体絶命!42.195km 東京ビッグシティマラソン
《ネタバレ》 結構面白かったです。主人公の2人は、テレビシリーズでキャラクターが確立しているのでシリーズのファンは安心して観れたはず。謎解部分も亀山が体力担当になってしまったのがイマイチだが、それなりの出来。ただ、エキストラ沢山のマラソン大会や音ばっかり派手な爆発シーンなど、ストーリーに深く関係しないところで無駄なお金の掛け方が目立ったのが気になった。でもまあ、退屈しなかったし、及第点ではないかと思う。 [DVD(邦画)] 7点(2008-11-03 09:06:25) |
14. アイアンマン
《ネタバレ》 スパイダーマンの爽快感、ダークナイトの重厚感、X-MENの多様性はないが、けれんみタップリのアイアンマンが格好よかった。ダークな面がない大天才が、自分で思う本当の正義に目覚めていく物語が好感持てる。正義は主観だしね。パワードスーツ開発に必然性があり、その改良過程を丁寧に魅せる点が新鮮だった。武器を使用するときの見得を切るかのような仕草が、日本の昔のロボットアニメ好きにはたまらない。もっといえば、火器管制をすべて音声認識にして技を叫ぶ!ってのはどう?「リアクタービィィィムッ!!」とかね。でも普通の人が、テロリストとはいえ、あんなに人殺したら捕まっちゃいそうだけど。あと、主人公の胸のリアクターって、もともと心臓を爆弾の破片から守るものじゃなかったっけ?いつの間にやら強力なエネルギー源になってしまったが。突っ込みどころ満載だけど、とにかく久しぶりに何も考えずに楽しめた映画です。 [映画館(字幕)] 8点(2008-10-04 11:50:34) |
15. unknown アンノウン(2006)
《ネタバレ》 ストーリーは結構オリジナルな感じなのに「観たことある」感があって損している。舞台の場所セッティングが悪い。でも5人のうち犯人と被害者の割合が刻々と変化していき最後まで飽きずに観れた。よくよく考えると、記憶を失っている時点では皆犯人側になりたくないと思っており、のっぴきならない事情で犯罪を犯している、性善説的な犯人側の後ろめたさを感じられて面白かった。犯人のボスでさえも、この状況に置かれたら「自分が被害者かも」って思ったかも。ただでも怪しいと睨んでいたとおり、最後の最後に「一番悪いのは女」にしてしまったのはありきたりで、オチとしてもったいなかった。 [DVD(吹替)] 7点(2008-03-30 19:39:05) |