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プロフィール
コメント数 2061
性別 女性
自己紹介 周りに映画好きな人があまりいない環境で、先日はメリル・ストリープって誰?と聞かれてしまったりなのでこのサイトはとても楽しいです。
映画の中身を深く読み解いている方のレビューには感嘆しています。ワタシのは単なる感想です。稚拙な文にはどうかご容赦を。  

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1.  アイ・イン・ザ・スカイ 世界一安全な戦場 《ネタバレ》 
いやあ・・恐ろしい。観ている間中ドキドキびくびくして、物語が終了した後もしばらく重たい気分が残る。 近代の戦争は戦地で決着がつくものではとっくになくなっていて、テクノロジーの進化が戦術にも大きく影響しててそれはもう一介の凡人の想像を超えてくるレベル。ロンドンとニューヨークからソマリアの一軒家を爆撃するって??家の中まで偵察できる小型昆虫カメラなんてちょっと前の007に出てきそうなアイテムじゃないですか。 技術がこんなにも進んでそれで人間がタスクを遂行するのにラクになったかといったら全然で。本作のような課題はITだろうがAIだろうが解決不可でありましょう。 あなたならどうするか。誰の立場でこの映画を観るか。観客に突き付けられるこの問いにわたしはおろおろと結論を出せずじまい。 任務として遂行せねばならない劇中の軍人やら政府役人らが数字でつじつま合わせたり、更に上の人間の了承を得ようと躍起になる様は日常レベルでも見かける図で妙に腑に落ちる。 女の子一人の犠牲やむなし、の立場のA・リックマンもまた私人としては孫におもちゃを探して回る一人の祖父であるという背景。人間の限界を感じさせて絶望感まで呼び起こす伏線でした。打ちのめされました。 これが21世紀なのか。誰にもどうにもできないのか。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2024-09-12 23:25:35)
2.  アンブレイカブル 《ネタバレ》 
かの「サイン」の次作ともなれば厳しい評価を受けるのも仕方ないのかも。オチの驚きは前作の鮮やかさとは比べるべくもないし。 B・ウィリスのおっさんがアメコミ的超人ヒーローだったからってどうだっていうんだよ、と公開当時に観ていたらそう思っただろう。 やはりこの作品は三部作の第一章として鑑賞するのが正解。(もっとも第二部まで15年はさすがに空きすぎ) 「スプリット」「ミスター・ガラス」と続けて観ると、アメコミの世界線に監督が注いだ情熱が結構な熱量でもって伝わってきます。 「ミスター・ガラス」の公開にあたってもう一度本作を観に戻ってこられてはいかがでしょうか。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2024-07-25 22:16:48)
3.  アイ・フィール・プリティ! 人生最高のハプニング 《ネタバレ》 
アンチルッキズムの訴えを「それを言っても痛くない」(というイメージ)のエイミー・シューマーにさせているのですが・・。この脚本、どうなのかな。 自分が美人だと思い込むことによって自信をつけ、積極的に行動するようになる→仕事が上手く行くようになる→彼氏もできる の一見めでたい流れ。だけどレネーはどんどん高慢ちきになっていくんだよね。観ているこっち側としては、彼女の「わたしはイケてる」という振る舞いが暴走以外の何物でもないうえに、“嫌な女”になった辺りではもうお手上げな気分になってしまった。この映画、狙いとは逆の「怖いからブスは調子に乗るな」というメッセージになってしまわないかな。 むしろスポーツジムで知り合った「自尊感情の低い美人」をもっと絡ませて話のキーパーソンにするべきだったのでは。見た目が良くても幸せを感じられない女、それに対してルックスに振り回されず楽しく生きているレネーの人柄の良さを心棒にする方がベタであっても世の大半の女子に響いたのではないかしら。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2024-05-14 23:29:23)
4.  アイダよ、何処へ? 《ネタバレ》 
この事件の顛末を知っているからこそ、観続けるのがしんどかった。 キャストはプロの俳優さんなのだろうけど、なじみがないうえに芸能人の華やかさというものを一切排した顔ぶれなので市井の一般人にカメラを向けたドキュメントのようにも感じられます。作り物じゃない肌感覚の恐怖がそこにあります。 終始険しい表情で修羅場を行ったり来たりして、家族を助けようと必死の国連職員アイダ。職の分を逸脱しているようにも見える行為だけれど、それは時が下って安全な場所から発する感覚でありましょう。あの時あの場にいたら、わたしもアイダと同じ行動をとっただろう。 人間ていつまでこんなことを続けるんだろう。今現在だって、将来このような映画になるだろう事象が進行形で起こっているなんて。ブチャしかりガザしかり。なんでなんだ。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2024-04-05 23:28:37)
5.  アンチャーテッド 《ネタバレ》 
なるほど、これが21世紀の冒険アドベンチャームービーなのですね。 謎解きあり、裏切りあり、兄弟愛もちょっとまぶしてサービス心たっぷりな脚本です。CGアクションも派手。絶対に現実では不可能でしょのオンパレード。ちょっとやり過ぎの感。 インディ・ジョーンズから綿々と続いてきた冒険活劇を観てきた目から言うと、正直驚きは無くて途中ダレてしまったんだけど、初めてこの手の映画を観るローティーンなら楽しめるんじゃないかな。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2024-03-13 23:14:30)
6.  アイム・ユア・マン 恋人はアンドロイド 《ネタバレ》 
人間とアンドロイドに恋愛関係は成り立つか。40年前にも、この問いは少女漫画のテーマとしてありましたね。かなりの力量のある作家による美しくも切ない物語、ずっと心に残っていたのはそれが万民ハッピーエンドのものではなかったからで。 そして21世紀になりドイツ製の物語はどういう展開を見せたかというと、コンピュータとの恋愛関係について是とも非ともはっきりとは結論付けずにまとめてましたねえ。ここらへん、やっぱり言い切るのは難しいのだなあと思いましたね。 主人公は決然とNOを選択するけれど、そうは言ってもやっぱりね・・なラストシーン。見事にあいまいで先送りで、でも人の心ってそもそもそういうものだから。 自分用に作られたプログラムの甘美な危険性。でも強い孤独に悲鳴を上げている心には救済にもなり得るわけで。この塩梅を上手く調節できる時は人類に訪れるのでしょうか。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2023-12-23 23:18:47)
7.  アイス・ロード 《ネタバレ》 
またリーアム・ニーソンの危機乗り切りモノかあ、と観る前はあまり乗り気じゃなかったのですが。でもこれがなかなか見せました。 人物らの顔がまず良いです。ニーソンはもちろん主役級の存在感だし、フィッシュバーンのベテラン労働者顔が本作にきっちりハマりますし。ぱっと見「現場で役に立たない奴」そのものの会計士、強気の女子ドライバーらの布陣も良し。 そしてなんたってケンワースの18輪トラックがかっこいい!大型重機好きの心を掴んで離さない素敵さ。でかいトラックがケツから氷湖に呑まれてゆく画や、横倒しになった一台をウィンチで起こす作業のその大きさ、無骨さ。ちょっと息を呑むほどのスペクタクルぶり。間違いなくケンワースはこの映画の主要キャストの一角を担っています。 画の力に加えてストーリー展開も意外だったり緩急ついてたりと、娯楽作の王道を行きます。「恐怖の報酬」をブラッシュアップした後継作と名乗っても良いんじゃなかろうか。 映像技術が進んで安直なパニックアクションものがごまんとある中、緊迫演出とドラマの構築においてこれだけの高クオリティな仕上がり。拍手を送りたいと思います。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2023-11-22 18:14:48)(良:1票)
8.  アナザーラウンド 《ネタバレ》 
人間40歳ともなると抱えるものも多くなるもので。アルコールとの付き合いが密にもなるわけで。「楽しむお酒」とか「逃避するお酒」はあるけれど、本作にて登場するは「生活の質を上げるための酒」。そうなると罪悪感は少ないし、0.05%理論に飛びつくアラフォー教員の4人。 しかしもちろん0.05%で留まるワケはなく、案の定自らルールを変えて酒量は増えてゆくシマツ。そうなるだろうと思ったよ・・。 いい年してアルコールに呑まれるおじさんたちを、だけど優しく見守る筆致なのが救いです。 教員の使命である生徒指導に突破口を見出してアルコールの支配から身を律することができた者と、敗けてしまった者。4人全員が校長からの処分を受けるという事態を回避し、最終的に生徒から信頼を得るラストはとても好ましかったです。 それにしてもデンマークって16歳から飲酒OKなんですね。すいぶんアルコールに関して国の制限て違うもんだなあ。びっくりしちゃった。
[試写会(字幕なし「原語」)] 7点(2023-11-02 22:08:38)
9.  アメリカン・アサシン 《ネタバレ》 
導入部のインパクトは大きくて掴みはOK。画もそこそこ重厚感があるのでイケるのか?と思ったけどだんだん馬脚を露して結局はB級作の位置に落ち着いてしまった。 CIAと中東のテロリストと盗まれた核、という構成がありきたりだし、展開の仕方がもっさりしてるというか台詞で説明しがちだし。CIAの女上司が良くないですね。造形がそこはかとなく安っぽくてTVドラマレベル。彼女を見たとたん、ああこれはダメな作品だなという予感がしました。 ラストの核爆弾の扱いに至っては、やっぱアメリカ人てこの程度の脅威認識なんだなと寒い思いがします。
[CS・衛星(字幕)] 4点(2023-10-26 22:25:47)
10.  アドレナリン(2006) 《ネタバレ》 
スピード感のあるバカ映画。バカといっても微笑ましい奴なら生暖かく見守ろうという気持ちも湧くけど、この映画はセンスが悪すぎる。ステイサムも仕事を選ぶべき。 ショッピングモールを車で破壊しながら突っ切る、というのは‶ブルース・ブラザーズ(80`s)”の時代なら演出としてアリだったし笑えたけど、テロが頻発している今はなんか違う。 中東系の運転手を衆人の前でアルカイダ呼ばわりして暴行を受けさせるのも引くし、ましてや街中の人ごみの中での性行為ってAVじゃあるまいし。 ちょっと思ったんだけど中華街でのこのシーンて、設定がマンハッタンとか西ヨーロッパの都市だったら撮らなかったんじゃないですかね。アジア人の前でなら白人の行為の下品さや非常識が薄まるとでも思ってないだろうか。
[CS・衛星(字幕)] 3点(2023-10-09 00:14:48)
11.  AKIRA(1988) 《ネタバレ》 
わたしの知る(そんなに数は多くないけど)日本アニメの中で一番‶かっこいい”のが本作。 猥雑なネオ東京のブレードランナー味、狂気の度合い強めな暴走族、政治屋。一見無秩序な近未来都市を疾走する金田のバイクの鮮烈さ。 カオスで暴力的な社会にさらに暗い影を落とす圧倒的エネルギーの存在と、その中にあっても尚信じるに足る金田の熱さ。対照的に心に刺さる鉄雄の卑屈。 硬質で容赦無くて美しい。どこに連れていかれるのかどきどきした。 クール・ジャパンの代名詞のようなAKIRA。30年経ってもこのジャンルでAKIRAを超える作品をわたしは知らない。 空を切る真っ赤な金田のバイクを、わたしは本当に東京オリンピックの開会式で体感したかった。MIKIKO案が見たかった。
[ビデオ(邦画)] 8点(2023-10-06 23:19:31)
12.  アンモナイトの目覚め 《ネタバレ》 
落ち着いた色調、波の音、寂しい海沿いの街、19世紀のファッション。画が情感に溢れてて、とても説得力があります。 この時代、女性が社会的に弱者であったことも示唆的に描写されているので、実在したメアリーの置かれた境遇の厳しさもよく伝わってきます。役作りに徹したケイト・ウィンスレットのぱっさぱさなオバサンぶりは衝撃的ですらあります。 作品テイストの寂しいことも厳しいことも嫌いじゃないけど、ケイトとシアーシャの性愛シーンにはちょっと乗れなかった。ポルノまがいな撮り方は興ざめしてしまうし、そもそも前段階としてこの二人の恋情にグッとくるものが無かった、ということです。 メアリー→シャーロットはまだ分かるとしても、シャーロットがなぜさして魅力的でもないメアリーに惹かれるのか良くわからない。たぶんお金持ち有閑マダムの気紛らわしのようなお遊びにすぎないんじゃないですかね。終盤メアリーの気持ちを全く計り損ねて亀裂が入ってますし。もっともこの恋愛のくだりはだいぶ創作のようですが。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2023-03-23 23:02:27)
13.  雨の訪問者 《ネタバレ》 
タフガイ・アメリカンのブロンソンがしっとりフランス映画に出たらなんでか化学反応が起こりました。良いですねえ、ハマりますねえブロンソン。なんでだろう。無駄に上半身の裸体をさらすのはご愛敬だけども。 ブロンソンの男臭さがいかんなく発揮されてて、最近の映画作品ではあまりお目にかかれない硬派な一本でもあります。女の扱いがまあまあ手荒いですよね。尋問の時に限る、だけど。酒攻めだったり椅子回したり、腕力に極力訴えずに圧をかけるブロンソン、漢っぽい。 ただね、ヒロインのマルレーヌ・シュベールがどうしてもミスキャストに見えてノリ切れませんでした。セシルカットでそばかすで細身の彼女はロメールの思春期ものの作品にならフィットしたでしょうが、本作の「心の傷を抱えていて」「現在はモラハラ夫に耐えている」若妻役には風貌も演技も物足りない。 未成熟に感じられる行動からも、ブロンソンと彼女では中学校の先生と生徒くらいの距離が感じられてとてもブロンソンが惚れる造形には見えませんでした。共演していた脇のジル・アイアランドの方がヒロイン向きに感じちゃったな。本妻ですしねしかも。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2023-01-31 18:54:39)
14.  アメリカン・パイ 《ネタバレ》 
やー、馬鹿ですねえ。青春のエロバカを全肯定した清々しさ。明るく単純で屈託ゼロ。こうまで健康に振り切れるのがアメリカ文化の強みですなあ。 彼らも”デキれば誰でもいい”わけではないのだけど、女の子を値踏みするような目線が無いのが良いです。かつて自分も通ったボーイズ期の懊悩を正しく理解し、継承しようと心を注ぐ主人公のお父さんの配置が絶妙です。いや笑った。 個人的には全員目標未達成で終わってほしかったな。ドンマイ次頑張れ、とめげずに先へ繋げる方が幕の引き方としては好み。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2023-01-30 23:12:32)
15.  赤い河 《ネタバレ》 
ああこりゃ名画ですねえ。映画「シティ・スリッカーズ」で都会暮らしに疲れた現代の男たちが熱く語るのがこの「赤い河」でした。 もう、広大ですもんね空も大地も。アメリカが夢を抱いていた頃の人間の希望、ひたむきさがスクリーンに迸る西部劇のマスターピースというのも頷けます。 映像が圧巻。スクリーンいっぱいの牛牛牛。この大暴走を止めるべく疾走する男たち。この迫力、男くささ。ジェンダーだなんだとかまびすしい現在ではちょっと口にしづらいけど、これは真に男の仕事、男にしか成せない事業と思いました。いやシビれるなあ。 で、当然主人公はジョン・ウェインだから正統にかっこ良いのだろうと予想していたら、裏切られましたまさかの。よもや老害と部下らに反駁され、解任される展開になるとは夢にも思わなんだ。オイオイ、大丈夫かアンタらジョン・ウェインやぞ? それに、ワタシ的にはダンスンがさほど理不尽に横暴とは思わないんですよ。契約違反と盗みをしでかした奴はシメないと組織がばらけるでしょ。私刑はよろしくないですが。あのドロボー二人の処遇を養子モンゴメリーがどうしたのか描かれてないのがちょっと不満。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2022-12-02 23:32:21)
16.  アンダーグラウンド(1995) 《ネタバレ》 
かつて存在した国家ユーゴスラビアの半世紀を、寓話変換の名手クストリッツァが手がけるとこういう風になるのですね。 地下に長年閉じ込められ、古い情報ばかり与えられて目も耳も塞がれている彼らは共産政権下の人民にも見えるし、その社会の中を上手く泳いで生き延びるマルコやナタリアのような人間もいたのでしょう。 ブカブカと流れる民族音楽は牧歌的で、芸達者な役者らは不思議と悲壮感無くむしろ明るめです。 しかしそれも終幕直前まで。最後までナチと闘っていると思い込んでいるクロが身を投じていたのは実は内戦という悲惨さ。様々な悲痛な思いがほとばしる酷い幕切れを迎えてしまいます。ちょっとぎくっとするほどの急転換です。 しかしこれがユーゴという国が辿った現実。ラストの夢のように幸せな「みんな一つになった」浮島は監督のユーゴスラビアへの哀悼以外の何物でもないでしょう。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2022-09-26 22:34:46)
17.  ANNA/アナ(2019) 《ネタバレ》 
美しくて超強い無双のヒロインのアクションもの。ベッソンの十八番だけあって、ベテランならではのこなれた脚本とカメラが流石です。 なにしろ勢いがあるので、3年で無双スパイに仕上がる逸材がヤク中バカ男のところでDVにさらされてたのは不自然に感じるとか、KGBにスカウト(!)されるきっかけが海軍応募フォームだという雑な処理等、細部はほとんど気になりません。まあいいか、という感じです。 時間軸を戻してネタバレしながら展開する話はその都度驚かされて楽しかった。マッチョなKGBとインテリCIAを手玉に取る女殺し屋という構図も小気味よいですが、三者のさらに上を行く御大ヘレン・ミレンがラストをびしっと締めたのにはシビれました。角縁メガネで旧ソ連な髪形。しょっちゅう風邪気味のKGB女上官。この造形がすごく巧い。ルーク・Eが書類を指す手を一々払いのけるんですよね。鼻をすすりながら。酷薄に見えて実は、というのが話の肝です。ああしびれる。 新星サッシャ・ルスはアクションを吹き替えなしで、との志も高く頑張り屋さんのようです。現役モデルだけあって作中の衣装の着こなしやポージングは完全にプロです。この人の顔は角度や動きや服装で別人のように変わるのですね。演技はまだ固いですけどこの顔変化の特性を女優としてどう活かすかが楽しみです。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2022-06-09 16:33:52)
18.  アップグレード 《ネタバレ》 
‶AIが人間を支配する脅威モノ”の分野でも新しいバージョン。今作は人間を丸ごと乗っ取ってしまうのでした。そしていつものごとくやっぱりAIの方が強いのね。 ネタとしてはよくあるものなんだけど、見せ方が工夫されていてちょっと目新しかった。AIのコントロール下で超人になっちゃう主人公が、自らの意思と関係なく狼藉を働く時のパニック表情やせりふが動きと真逆でコミカル味を出してたり。動きもまた2Dのゲームみたいなんですよね。コミカルな軽さに油断していると、かなりのビターエンドに心がひっぱたかれます。 100分という長すぎない尺も観易さに貢献していますし、コンパクトにきれいにまとまっている作品と思います。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2022-05-27 17:55:19)
19.  アス 《ネタバレ》 
どうなのかな、終盤以降の政府のクローン実験の失敗云々ていう設定はいらなかったんじゃないかな。 ドッペルゲンガーという怪奇現象なんだから、その世界観で押し切って良いのよ。“エクソシスト”だって”オーメン”だってオカルト現象の発生のメカニズムなんて説明してない。 暗がりに4人分のシルエットが浮かぶ、その画だけで十分に怖い。でもそこがこの映画の怖さのピークでした。人外のモノかと思っていた連中が「我々はアメリカ人だ」と言い出したあたりから怪しくなり、終盤ドッペル側主人公に台詞で縷々説明された日には「はあ、そうなんですか」としか反応できませんでした。 解明できないモノに人は怖がることはできるけど、ネタバレまで用意してしまうと余程上手くやらないと一気に白けます。なぜクローンと本体の動きがシンクロしてしまうの。必ずしも100%そうではないみたいだし。とても設定が粗い。 監督の前作‶ゲットアウト”は「実は~」の部分がそれなりに説得力があったのですが。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2022-04-02 00:23:00)
20.  暗殺のオペラ 《ネタバレ》 
1ショットがどれもこれも名画のごとし。遠近画法のお手本にしたいような、見事な構図。木々の緑と石畳の白、女が生ける花束の強烈なオレンジ色。監督の美的センスが今作も炸裂していますが、ストーリーの方ははらんだ謎の緊迫度とか終幕の際の衝撃など「暗殺の森」の方が卓越していると思います。本作はやや抽象的ですもん。殴りに来た奴、小屋に閉じ込めた奴、どれもはっきりしないしラストシーンに至っては全部が幻だったかのような曖昧な幕切れです。 なにより「ええー?」と思ったのはアトス(父)が裏切り者だった、というネタバレ。そんな、そこは脚本的にもあくまで彼はヒーローであるべきでは? 仲間のおっさん(不思議と時代設定を無視して皆現在の姿で登場するのですね)にボコボコに殴られるアトス(父)はものすごくカッコ悪く、それまで構築してきたベルトルッチ美意識ワールドの世界観すら破壊したように感じたのですが。どっちらけ、ってやつです。アトス(父)が罪滅ぼしに提案したのが暗殺に見せかけた狂言、てのもちょっと理解に苦しむな。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2021-09-16 23:24:53)
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