1. 悪人
《ネタバレ》 警察の対応のおかしさや話の矛盾と言うか粗雑さも目立つが そこはこの話の主題ではないので脳内処理するにしても、主人公の妻夫木は 被害者女性の態度に多少の問題があったにせよ結局の所、絞殺してる訳で感情移入しにくい。 もみ合った末に打ち所が悪く事故死に見える位の方が同情も出来るかもなぁ。 恐らくラストシーンにつなげる為に絞殺の設定にしたのでしょうが そのラストシーンの深津絵理を絞殺しようとするシーンも蛇足かと。なんと言うかベタに感じる。 見る側に本当に悪い奴だったのか、それとも彼女を為を思っての行動なのかなどなど 想像させる意図を作りたかったのね。と勘ぐってしまって。ない方が良かったかなぁ。 全体的にありがちな古典的ストーリーというか設定の寄せ集めのように感じる。 しかし序盤は見せ方が良く気がつけば自然と話に引き込まれて居る上手さがあったし 映画を見た後も誰がどれぐらい悪いか考える余韻がある。 この映画の悪人度を考えるなら、凶悪殺人を10、法律ではなく倫理・モラル違反を1とするなら・・ 妻夫木聡 悪人度 8 絞殺は目の前に藻掻き苦しむ姿を相応の時間目にするわけで悪質度が高い。 深津絵里 悪人度 2 幇助は罪。だが居場所が無い人間の行動として解らなくもない。 岡田将生 悪人度 6 描かれて居る通りの人間。何があっても同情の余地なし。 満島ひかり 悪人度 3 裏の顔としての言動や行動は不愉快だがこのような女性はゴマンと居る。 柄本明 悪人度 4 被害者の父親として当然の感情と行動とも言えるが相手は実行犯ではない。 樹木希林を騙した悪徳業者 悪人度 7 この話は不必要だったかな。 あと映画の評価には関係ないがコミュニケーションが苦手な建設作業員でスポーツカーに乗って ネットで知り合った女性に他県まで会いに行く主人公の姿を見ると恥ずかしながら 何だか過去の自分が重なってちょっと身につまされる思いも。そういう意味では この主人公は自分にとってリアルでした。 [DVD(邦画)] 6点(2019-08-03 23:49:19) |
2. 亜人
《ネタバレ》 原作未読。予備知識なしで見ました。テーマや着眼点などの基本設定は嫌いじゃ無い。 アクションもスピーディーで見応え有り・・・と言いたい所ですが。 ツッコミ所が多すぎてイマイチ入り込めませんでしたね。得に破壊力抜群の幽霊?を出せると言う所でちょっと醒めた。 そんなのが出せるなら、亜人が自らの肉体で戦う意味が無くなる。 また幽霊の消滅条件なども映画では語られて居ないためなぜ常に幽霊を出して戦わないのか疑問に思ってしまう。 幽霊以外の肉弾戦も亜人になって不死身になったというだけで並外れた戦闘力が手に入る訳では無いので。 結局銃やナイフを使ったアクションでしかない。 その程度の能力を持った亜人の二人程度で国家がパニックに陥れる程の脅威にはならないだろうと 心のどこかで思ってしまう。再生するまでにリセットされ続けたら動けないのであれば、 複数人のスナイパーに交互に狙い撃ちしながら近づき拘束してもいいし 催眠弾が使えるなら催眠ガスの類を充満させたら終わりじゃないのって言う。 映画だからリアリティに拘る必要は無いと思うが、死ねないと言うテーマなのなら目先のアクションに重心を置くより もっと死なない事を活かした知能戦やストーリーにしてほしかったね。 [DVD(邦画)] 4点(2019-02-01 01:06:24) |
3. AKIRA(1988)
久しぶりに鑑賞する機会があったのでレビュー。原作も全て読んでいる大好きな作品です。 他の人のレビューを見て居ると原作を見ていないので理解出来ないという意見も目立ちますが 原作と映画では違った魅力があるものの、この話は恐らく原作を見ても 簡単に理解できる内容では無いかと・・・。 世界観で圧倒し見る物に理解よりも感じさせる作品。金田と鉄雄の幼少期からの関係 老人子供達が生きてきた境遇や生命そのもの持つ膨大なエネルギー。 それらは言葉や理屈で考えるような話ではなく各々がそこに何を感じ読み取るのか。 もう30年も前の作品ですが当時の力を結集し濃密に凝縮された世界観は 見た感想、賛否は人それぞれですが一度は見ておくべきマストな作品だと思います。 [DVD(邦画)] 10点(2017-08-18 09:10:38) |
4. アオハライド
《ネタバレ》 原作未読、予備知識ゼロでの鑑賞。 今時の若者や女子がキュンキュンするような物でも見てみようかなと興味本位で鑑賞。 いやはや何とも。まず、最初に気になったのが双葉役と洸役を何故あの二人にしたのか 本気で疑問しかない。本田翼は別にブサイクと言う訳では無いが こういった青春映画やるには透明感がなさ過ぎる。もっと酷いのが東出昌大。 高校生ってさすがに無理ありすぎだろ。どう頑張って若く見立てても 新卒のサラリーマンぐらいのオッサン具合。こちらもこの役だったら もう少し尖った繊細さがあるような美男子じゃないとつじつまあいません。 別に顔は悪くないのでしょうが、この役で見るとただの生意気勘違いブサイクにしか感じない。 演技が下手で顔にアホがにじみ出てて繊細さの欠片もない。 こういうのはキラキラしたものを見せてナンボじゃないの?映画にする前から配役で終わってるよ。 これだったら、まだ中学時代役の子二人の主演の方がまだマシだったんじゃないの。 少なくともこれ以上悪くなりようが無いわけだし。 ストーリーの方も何ともね。中高生のお子ちゃまが、母親の死に責任感じて 自分の未来を閉ざすとか。もうアホかと。まだ自分のせいで事故死や自殺したと言うなら 分からんでもないが、病死でしょう。それをいつまでも責任を感じてグジグジと。 気色悪い男だわ。とりあえずドタキャンしたなら最初に謝れよ。人として。 修学旅行を勝手に抜け出して母親との思いで巡りで、それで許された気になるとか 今まで何を悩んでたのか。単純脳ですなぁ。 [DVD(邦画)] 3点(2017-04-06 23:42:56) |
5. アイズ(2015)
《ネタバレ》 映画の雰囲気作りは良くできていると思う。役者経験の少ないアイドルをホラー映画に 出すという定番のパターンではあるが、他のアイドルに比べて良く演じれていると思う。 内容的にはミステリ部分を違和感や不快感で目隠しをし恐怖を増長させる演出なので、 そこであわない人は見るのも苦痛な映画に感じるでしょうが、 話が終盤にさしかかり解明されてくることで靄が晴れるような作りになって居るのだけど まぁ結末を知るとなんじゃそりゃとツッコミ所も多い所がちょっと残念。 ただ日本今までのホラー映画の中では良い方の出来だと思います。 [インターネット(邦画)] 5点(2017-03-13 23:20:33) |
6. IAM A HERO アイアムアヒーロー
《ネタバレ》 アイアムアヒーローと言うタイトルから少し期待していたのですがイマイチでした。 日本映画も映像技術は進んだなぁと思う物の、ただの内容のない ゾンビ+スプラッターだけで終わったのが残念。 大泉の恋人役の片瀬那奈のゾンビが最恐で、以後出てくるゾンビがその恐怖を越えない。 タクシーのカーチェイスまでは迫力があっただろうが、そこから急に人もゾンビも なぜか消えた所からは、あまり見所も無かったかな。 有村架純はある意味半ゾキュンと言う特殊能力?状態になっているが寝てただけだし。 ヒーロー君もショットガンで単調に撃っていくだけなのでね。 アウトレットではゾンビが音に集まると言う特性を理解しているのだから もうすこし罠をしかける展開とか面白くする工夫が欲しかったかなぁ。 アウトレットでは、せっかくゾンビを壊滅状態にし食料や電力もあると言うのに そこからどこかに向かって終わるって言うのもね。何の結末も描かれてない。 謎の解決なぞする気もなし。続編をにらんでるのかな。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2017-02-05 23:28:11)(良:1票) |
7. アメリカン・スナイパー
実話系は嫌いではないのだけど、今ひとつ入り込めなかった。 タイトルや予告編からスナイパーならではの苦悩、例えば仲間は敵。つまり人同士が向き合って 戦って居るのに、自分はスコープ越しに俯瞰で戦うが故に見える光景や葛藤などを 描いているのかと思って期待してたら、そういったスナイパーとしての話がメインではありません。 軍人と退役軍人の心の話です。PTSDの問題は報道やドキュメンタリー番組がありますが それを実話物として映画にすることはメリットとデメリットがあるかと思う。 映画はその世界観に入り込みやすく理解を得やすいかもしれないが 演じるのは役者であり当人の生の声では無くなる、膨大な事実の顛末を 1本の映画にまとめて人の心を掴む為にはそこからこぼれ落ちる情報や制作者の意図で いかようにも世界観や空気感が演出次第で変わるので一歩間違えば 本当の意味でのリアリティを無くす事でもある。 この作品が良い意味での実写化だったとは個人的には思えなかった。 [DVD(吹替)] 5点(2016-12-05 00:55:53) |
8. アポロ13
人類初の月面着陸を果たしたアポロ11号は有名ですが、それ以降のアポロ計画については 当方に全く知識が無く、それ故に概要を知らないで見たわけですが。 世の中の多くの人、とりわけアメリカ人などは概要も結末を知って居るでしょうから そのアメリカ人が大喜びする映画に仕上げられてるのだろうと何となく先入観を持ちつつ見ましたが。 いや、アメリカ贔屓ではない自分でも十分楽しめました。 概要を知らなくとも結末は誰にでも予想出来るでしょうが、その内容はドラマチックで、 結末を知って居ても「面白い映画は何度見ても面白い」のと同じ感覚でしょうか。引き込まれました。 [DVD(吹替)] 8点(2016-10-31 11:45:47) |
9. 悪の教典
《ネタバレ》 知能犯が周囲に犯人が知られないよう、様々な方法で一人、また一人と徐々に生徒を消していく。 そんなサイコサスペンスをイメージしていましたが、どちらかと言うとホラーに近かった印象。 一見知的に見える犯人だったが、結局、最後は無関係に惨殺していくのだが。 そこに深い、生徒との心理駆け引きは無く、次々と手当たり次第殺していくだけ。 生徒の側も、犯人に立ち向かう訳でもなく、ただ逃げ惑い次々とやられるだけ。 最後に何かオチがあるのかと思って見ていたが 最終的に、何のどんでん返しもなくあっけなく逮捕されて終わるだけ。 内容が乏しいので、振り返るとつまらない映画だったと言う印象しか残らない。 無差別殺人としての恐怖感の演出は、そこそこ出来ていたと思いますが それを目指すなら、もうちょっとリアリティが欲しかった。こまかなツッコミ所も多く気になります。 そもそも散弾銃は鳥などの小動物の素早い動きを止める為の物でしょ。 つぎつぎ遠距離のターゲットをほぼ一発で次々と即死に至らしめる殺傷能力はないでしょう。 教室から校庭に離れた生徒を打つシーンがありますが、あの距離なら 小動物でも死んでないでしょう。そもそも弾帯も無いのに、あれだけの玉が次々と。 手品師かとツッコミたくなります。見た目がホラー主人公ならその時点で現実離れした 世界観なので良いですがジェイソンなどと比べてリアリティがあるだけに、 どうしても細かなところを突っ込みたくなる。 もっとも、理由無き殺戮で残虐な部分を、これ以上リアルにされても 胸クソの悪さが残るだけの映画になりそうだが。 あとどうせ過激なバイオレンスを描くならセットでもうすこしエロ要素が欲しかったかな。 [DVD(邦画)] 4点(2013-12-24 16:09:13)(良:1票) |