1. 赤ひげ
《ネタバレ》 最初、説教臭い内容かなと思わせるが、だんだん黒澤明のヒューマンな世界にハマっていき、最後には涙を流しそうになりジーンとくる。 特に二木てるみのエピソードに入ってから、ぐっと物語に引き込まれる。 3時間近くある長編だが少しも長く感じない。 終盤、三船、加山に加えて笠智衆、田中絹代が勢ぞろいするシーンが豪華すぎて凄い! 三船は流石の貫禄で、彼以上の赤ひげ役は考えられない。 [インターネット(邦画)] 7点(2023-12-10 22:15:27) |
2. アキラとあきら
原作が池井戸潤だからTVドラマを観ているような内容になっているのは致し方なしか。 ドラマとしては面白く良く出来ていたと思う。 竹内涼真は正義感あふれるヒーローで持ち味を発揮、横浜流星は最近の若手男優の中では最高にカッコイイです。 [インターネット(邦画)] 6点(2023-10-05 11:36:34) |
3. 秋日和
《ネタバレ》 小津安二郎の後期の作品好きなんですよね~。 昭和30年代の飲食店や家屋のシーン、人々の物の考え方など、風俗史的な価値があります。 内容的には、世間的には社会的地位のある同級生おじさん3人のアホな会話のやりとりが大変楽しい。 それに加えて娘の職場友達である岡田茉莉子の存在感が凄い!性格が男前でしっかり者に加え、友達思いの優しい性格でとてもチャーミング。 おじさん3人に啖呵を切るシーンとその後の実家のすし屋でのシーンは最高に楽しい。 主人公の母娘の存在はたえず周りに振り回される存在として描かれる。 母娘の別れ、ペーソスがテーマであるが、この時代の小津作品はどこかユーモアに基点を置いているのであまり湿っぽくないのが良い。 作品中終始流れるリズミカルな音楽も心地よい。 [インターネット(邦画)] 8点(2023-08-14 17:10:58) |
4. ある男
《ネタバレ》 日本アカデミー賞で8冠とかで凄く評価されていたので結構期待して鑑賞。 終始、暗く重苦しい展開。テーマがテーマなので仕方無いと思われるが、ストーリーが面白くない。 ヒューマンドラマである事はわかるが、ミステリーの謎解きの要素がもう少し欲しかった。 本物谷口のエピソードが薄すぎるのも難点かな。戸籍を交換する過程ももう少し掘り下げて欲しい。 [ブルーレイ(邦画)] 5点(2023-07-08 18:10:10) |
5. 青空娘
《ネタバレ》 なんて素敵な映画!若尾文子目当てで観たけれど思わぬ拾い物だった。 若尾が明るく無垢で前向きな役をさわやかに演じている。とても魅力的である。 若尾以外のキャストは今やほとんど鬼籍に入られていると思われるが、川崎敬三はじめ皆さん若い。 実のお母さんが先生の勤め先に居たなんて少々出来すぎ感はあるが、まあいいか! 川崎と菅原謙治の恋のさや当ても楽しかった。それと魚屋さんの格言も笑える。 最後に実のお父さんが少々哀れではあったが身から出た錆だからしょうがないか。 [インターネット(邦画)] 8点(2023-03-17 23:39:34) |
6. 悪名(1961)
《ネタバレ》 過去に何回か観てるが、たまに観直したくなる映画の一つ。 朝吉は、男前で切符が良くて男気があるとくりゃ、女にモテまくる。チンピラの田宮二郎にも慕われる。 ただ遊女をその気にさせておいて、若い娘に手を出すくだりはいただけない。 全体的に敵役がいまいち弱いので、物足りない部分はあるが、浪花千恵子=おちょやんの啖呵はど迫力があった。 [インターネット(邦画)] 6点(2023-01-11 20:42:06) |
7. あの頃。
《ネタバレ》 大して盛り上がりも無くダラダラ物語が続くが、不思議と退屈感が無い。 アイドルオタクの明るい青春物語だけど、トークLIVEとかやってるし、コレもはやオタクではないよね。 松坂桃李は振り幅が大きい役者だが、てかっ、よくこの役受けたな(笑) 仲野太賀がハッチャケすぎ、ああいう結果で終わるが、あんな明るく見送れたら良いが・・現実的では無いなぁ。 [インターネット(邦画)] 5点(2022-08-30 18:35:10) |
8. アンネの日記(1959)
《ネタバレ》 悲惨な状況の中でも人間的に成長し、生きる喜びを見出そうとするアンネの生き方に感銘を受ける。 アンネがペーターと恋をする事で一瞬にでも生きた証しが感じられたことがせめてもの救い。 最後まで人間は本質的に善だと思いつつ(思いたい)無残な最後を迎える姿はあまりにも痛ましい。 主役のミリー•パーキンスが表現力豊かで魅力的、多少美化した印象であるが、適役だと思った。 ファンダーン氏が食糧を盗むシーンでペーター夫人が見せた態度は衝撃的だった。あの貞淑で大人しい夫人が、精神的に追い詰められたらあそこ迄変貌することに人間の本質を見た思いがする。 ラスト、カモメが青空を自由に飛び廻る姿が暗示的で印象に残る。 [CS・衛星(字幕)] 8点(2022-05-04 03:09:46) |
9. あ、春
《ネタバレ》 NHKでありそうなホームドラマですね。 30年前に生き別れした父親が突然現れる騒動。 破天荒な父親に家に居つかれ、振り回されて迷惑もするが、戸惑いながらも皆、アットホームで優しい。 山崎努は適役だし、やはり演技が上手い。最後のヒヨコのエピソードは心が温まる。 斉藤由貴の世間知らずの、ほんわかした奥さんがかわいい。 [インターネット(邦画)] 6点(2021-09-18 14:03:09) |
10. アラジン(2019)
《ネタバレ》 誰が観ても楽しめる極上のエンターテイメントに仕上がっている。 ディズニーお得意のCGを駆使して美しい画像、リアルな動物の動きは流石である。 特に見所の絨毯で夜空を飛ぶシーンはうっとりさせられる。 ウィルスミスの存在感が映画に厚みを加えている。 地上波なので吹替で観たが、歌はオリジナルで聞きたかった。 [地上波(吹替)] 7点(2021-05-23 07:47:21) |
11. 安城家の舞踏会
没落華族の最後の舞踏会を通した人生模様。舞台を安城家から動かさず重厚に描かれている。 まず、戦前まで、働かなくて裕福に暮らしていたこんな人達がいた事が興味深い。 そして、なんと言っても原節子の美しさに尽きる。ハリウッド女優を思わせるスタイルの良さ、大柄な顔の作り。 この時代にこんなにノースリーブのワンピースが似合う日本女性が他にいただろうか? 滝沢修、森雅之の、脆弱だが品があり退廃的な佇まいも素晴らしかった。 出戻り姉さんの元運転手に対する気持ちの変化は、いまいちよくわからなかった。 30年以上前に観た時に比べて、今回何故か少し退屈に感じた。 [インターネット(邦画)] 7点(2021-03-24 22:41:20) |
12. ある殺し屋
《ネタバレ》 この作品の雷蔵はニヒルでストイック、冷静沈着でとにかくカッコイイ。 針一本での殺しは、仕掛け人梅安をヒントにしているのでしょうか? 市川雷蔵の現代劇に興味があり、陸軍中野学校も好きな映画です。 もっと長生きしていれば、色々な役柄がみれただろにと残念に思います。 若い頃の地味な小林幸子はレアですね。おきゃんな野川由美子の役柄は昔TVで観た「必殺仕置人」を思い出しました。 成田三樹夫もやっぱり良いですね〜。 [インターネット(邦画)] 7点(2020-11-23 17:38:13) |
13. アルキメデスの大戦
《ネタバレ》 だいぶご都合主義のところも見られるが、海軍上層部に対抗する主人公の天才ぶりが小気味良い。 「日本人は負け方を知らない」という田中泯の一言は重い。 CGの見どころは最初と最後で、ストーリーに広がりがなく、意外と地味な内容。 ラストに歌詞入りの音楽を被せないところは良かった。 [ブルーレイ(邦画)] 6点(2020-09-14 13:49:22) |
14. 赤線地帯
《ネタバレ》 2度目の鑑賞。 社会の底辺に生きる女性たち、みな悲しい過去をかかえており、役者さんが皆それぞれのキャラを好演している。 中でも、当時のトップスターの京マチ子や若尾文子が、けがれ役に果敢に挑戦していることが素晴らしい。 監督が溝口健二だから出演依頼受けたんでしょうね。 言いたい放題の京マチ子はきっぷが良くて小気味いい。「八頭身や!」には笑った。 かわいい系の若尾文子が実は一番したたかで、怖い女。この美貌にかかったら男はみんなイチコロやろ(泣) その他、息子に捨てられる女性が、悲しさで気が狂うシーンはみていて一番つらかった。 怪談映画のようなおどろおどろしいテーマ曲も印象的でした。 [インターネット(邦画)] 8点(2020-05-25 23:02:22)(良:2票) |