1. から騒ぎ
本場シェークスピア俳優にアメリカ俳優が混じってなんともにぎやかで大胆なキャスティングと作り。親しい仲間内で現場は和気藹々という雰囲気が伝わってきて楽しく見られます。最後のエマの笑顔なんて「素」のまんまみたいで、見てるこちらまで思わず微笑しちゃうような感じ。エマやブラナーが手馴れた感じでシェークスピアの芝居をこなし、ちょっと違和感もあったディンゼルも風格のある演技で応えてます。 7点(2004-05-13 23:46:43) |
2. カーラの結婚宣言
知的障害者の性と自立をテーマに描いた作品。思春期を迎えれば障害があろうとも性の問題は起こる。家族は特に不安や心配が大きい。母親が娘のセックスのことや自立して一人暮らしをするのにまず火事を心配するのはしごく当たり前のことで、障害者を持つ母親として悩むキートンの言葉にも実感がこもる。そのあたりなど微妙な問題を扱っているので、描き方にも現実をふまえた配慮がされているように思う。演出も細かい。たとえば家族会議でカーラの作った首飾りを母親だけがしてない。微妙な彼女の心情が分かる。カーラの家族など彼女の周りはみなやさしく裕福でと条件が良すぎるし結末も甘いのだが、このハートフルで可愛らしい作りに素直に納得する。まぁ現実には障害者に対して冷たい日本より、手厚く進んでるらしいアメリカでもこううまくいくかは分からないけど、、私もJ・ルイスはそこそこだったと思うが恋人の彼はよかった。 7点(2004-04-25 18:42:32) |
3. がんばっていきまっしょい(1998)
17歳のノスタルジーにあふれた青春物語、一生懸命がんばってる時っていいなぁとしみじみ思う。決勝のスローモーションでの彼女達の表情、水しぶき、それにかぶる音楽というシーンが良くてジーンとする。合宿で寝ながら言う「20になった時はどうしてるんだろう、30は、40は、、」「そんな10年後だって想像つかんわ」うーん、、しみじみ・・・昔同じようなことを思ってた。でもね、あっという間に年月は流れ、振り返るとそんな時代がセピア色で懐かしくなったりして、、、少し幼さも残す麗奈ちゃんが印象的で、清々しく懐かしいような映画だった。 7点(2004-04-20 22:28:23) |
4. 髪結いの亭主
なぜ彼女は自殺したのか? 養老院にいる元床屋の主人の語る老人たちの話、床屋に来た客が話す「死」の話、去っていく客の背中が丸くなった、「年をとったのさ」「人生って嫌ね」。この上なく愛してくれているがだんだん年老いてくる自分を同じように愛してくれるだろうかと不安になったのか。それとも多くの人が言ってるように老いる前に幸せのまま死にたかったのか、、、また残された亭主が「妻が戻ってくる」というのは狂ってしまったのか?願望なのか、、答えは示されていないので自由に想像できる、というかするしかないがどうもそのあたりはよく分からない。男は文字通り髪結いの亭主でヒモ状態なのか、とか他にもよく分からないところもある。(まぁどうでもいいかもしれないけど)太った床屋の体臭が好きで夢は髪結いの亭主という風変わりな子供時代、その夢がかなった男の風変わりなこの話を理解できるわけではないけれど、官能的でおかし味もあって感覚を刺激すると言うのか妙に印象に残る。 7点(2004-04-11 23:26:10) |
5. 学校Ⅲ
これは職業訓練校が舞台。リストラされた中年やら、障害児をかかえた主婦など様々な人が仕事を得る為に学ぶところ。生きる手段のための勉強だから皆真剣です。人間、こうしてせっぱ詰まると本気で学ばざるをえない。これも一種の「学ぶ」ということの原点ですね。出演者では自閉症の少年役の黒田勇気君が良かった。この子を抱えて学びながら、乳ガンになる大竹しのぶの母はさぞ大変だろうと思いましたが、実際にこういう人もいて頑張っているんだろうと思います。監督はそういう人たちへのエールを送ったんではないでしょうか。 7点(2003-05-31 21:23:12) |
6. 学校
夜間中学という目立たない日陰の存在を取り上げたところが新鮮。学校の存在自体がいろいろ取りざたされてる時に、こんなにして一生懸命学んでる人たちがいるんだよ、と学校の原点を教えてくれる。字を初めて学ぶイノさんや、仲間達の友情やエピソードなどに暖かい眼差しを感じる。 7点(2003-05-31 21:00:00) |
7. カンゾー先生
今村監督はきれいごとは無しで人間を生々しく泥っぽく描く。年取っても相変わらずエネルギッシュなのがすごい。柄本明が熱演なんだけどなんか疲れる力演ぶり、もう少しぴったりはまる役者はいないものか、、、麻生久美子や世良公則、唐十郎など脇の役者がいい。 6点(2003-02-20 21:21:02) |
8. 仮面の男(1998/ランドール・ウォレス監督)
痛快でよかったですよ~レオの脇を固めるのが名優ぞろいで重厚さもあるしかっこいい。楽しめる娯楽作品。 8点(2003-02-20 20:49:06) |
9. 顔(1999)
藤山直美が見せる暗い顔から犯罪後の明るい顔が印象的。彼女のうまさや魅力がよく分かる。ちょこちょこ出てくる豪華なゲスト出演者も楽しめるし殺される妹の牧瀬もよかった。この話から実際の整形・逃亡犯を思い出した。 6点(2003-02-14 20:10:05) |