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1.  カビリアの夜
完全にカビリアに感情移入させられましたねえ、口が悪く、男にいつも騙されるんだけど、求めているのはお金ではなく、純粋に自分を愛してくれる男だけ。とにかくカビリア演じるジュリエッタ・マシーナが素晴らしい。娼婦仲間同様に、視聴者も彼女の憎めないキャラクターの虜となる。騙されれば騙されるほど、いとおしさが増すカビリア、最後の場面なんて悲しすぎて言葉がでない、でも音楽を演奏する一団が彼女を囲い込み、カビリアに笑顔が戻る。唐突で意味不明なんだけど、このシーンがあるとないとではえらい違い、軽快な音楽だけがカビリアを勇気づける。finのあとリズムに合わせて踊る姿が目に浮かびそうです。
9点(2003-05-20 23:45:54)
2.  カイロの紫のバラ
リアルタイムで見たら斬新だったんだろうなあ。どうもシュワちゃんのラスト・アクション・ヒーロー とだぶってしまう。でもこの映画が好きな人の気持ちもわかるし、もっと純粋な気持ちで見るべきだったと後悔しております。
6点(2003-05-12 09:00:03)
3.  家族の肖像
家族の肖像の絵画に囲まれ、家族に対する憧れを抱く教授。そこに現れた口うるさい貴婦人を中心とした崩壊寸前の家族と美男子。孤独を願う教授と世間を知らなさすぎると罵る若者達。電話のシーンの多用がそれとなく、教授と若者達との価値観の違いを浮きぼらせる見事な演出だ。そして次第に美男子コンラッドだけに惹かれていく。「ベニスに死す」ほどの同性愛的な描写は感じないが、教授がコンラッドを意識し始める過程が見事に描かれている点も素晴らしい。それと、貴婦人達がテラスに出るシーン、なんと絶景のことか。あまりに綺麗すぎて巻き戻して何度も見てしまったほど。「地獄に堕ちた勇者ども」の家族の崩壊から一転、家族に対する憧れが描かれている今作。ルキノ・ビスコンティの思いが詰まった作品だ。
7点(2003-04-15 19:41:30)
4.  カリートの道
内容よりまず、主演アル・パチーノに拍手を送りたい。ギャングから足を洗いたいが、義理人情が堅くなかなか第一歩を踏み出せないカリートを見事演じきっている。個人的にはそれほど好きな役者ではないが、威厳と寂しさが同居した顔はとても印象的だ。冒頭いきなり、カリートの撃たれるシーンで始まり、過去に戻るパターンなのだが、当初は生きるか、死ぬかの緊張感がそがれるのでは?と心配したが、逆に誰が撃ったのか?といったサスペンス要素によりさらに高まっている。特に後半のマフィアに追われる場面は、タイムリミットが相乗効果となり、なみならぬ緊張感が漂う。誰よりも仲間を思う、カリートが最後に裏切られる結末は何とも切ない。
8点(2003-03-19 15:49:16)
5.  
人気ないデスなぁ~映像の美しさは個人的に今まで見た映画で一番です。難解ゆえ敬遠されてる節があるけど、映像美を楽しむと割り切ってみてもらいたいね。なんてたって映像の革命児タルコフスキー黄金期の作品だし、惑星ソラリスより、息をのむ美しさ、火と水の見事な対比など難解さがいいあんばいに相乗効果を生み究極の映像の世界にどっぷり浸れる作品。タライで髪を洗う女、鏡をのぞき込む顔、印象に残るカットがこれほど多い映画も珍しい。タルコフスキー映像美学はこの映画で達成される。
10点(2002-12-30 17:34:52)
000.00%
131.56%
231.56%
363.12%
4147.29%
5126.25%
63719.27%
73216.67%
83417.71%
92311.98%
102814.58%

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