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コメント数 1207
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年齢 58歳
自己紹介 短くって、切れ味のいいレビューには「良」投票してしまいます。

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1.  カメレオンマン 《ネタバレ》 
初見以来、エンドロールでも流れていた”カメレオンマンの唄”が耳から離れない。■だから原題も、唄のとおりの"Chameleon man"だったとかと思いきや、主人公の名前。■また、一人の男の病状の物語だとすれば、いくら何でも狂騒的。■周囲に受け入れられたいがために、異常な体質を獲得してしまった男がメインテーマであるとともに、裏テーマとしては、世界恐慌前の「狂騒の20年代」と呼ばれたアメリカの世相があったのではないかと思っています。■ 作中の登場人物にも「1920年代はそういう時代でした」と言わせていますしね。
[DVD(字幕)] 8点(2024-04-07 16:45:37)
2.  怪物(2023) 《ネタバレ》 
さすがというしかない。小説でたとえるなら東野圭吾や奥田英朗のそれ。引き込む力がすごいんだ◾️思春期以前のころのグラグラ感。二人の気持ちを決して他の人に知られないためのウソ。木田さん(女子)には、どうやらバレている(たぶん、雑巾のパス)。◾️本作は二人が事故に遭って宇宙の終焉(ビッグクランチ)を迎えて然るべき映画じゃないかな。すみません、人でなしで。【追記】皆さんのレビューを見て、そうですよねと納得。本作は、あくまでも救いのない悲しいお話です。
[DVD(邦画)] 9点(2024-03-17 19:24:32)
3.  カイロの紫のバラ 《ネタバレ》 
二十歳のころに見てからの再見です。ミア・ファローがかわいい映画という記憶でしたが、見直してみて、けっこうシシリアも悪いな、なんて。年取ったものです。しかし、この8点は、だからこそミア・ファローに投じる8点なワケで、そういった意味では全然成長していないワタシです。ミア・ファローがすべて仕切っていた映画とも言える。
[DVD(字幕)] 8点(2024-03-14 19:14:32)
4.  狩人の夜 《ネタバレ》 
サイコ野郎や宗教カルトがあり、影絵のような美しい映像も、動力のない小舟に乗って殺人鬼から逃げるような風情のある演出もあり、またクリスマス映画でもある。見所はたくさんあったのだと思うが、何か物足りない。これは、物語の所々に現れる変態パウエルのツメの甘さからくるんだろうか…。などと鑑賞後、何か理解しがたい思いがあり、チャプターリストを見直していたら、チャプター1のタイトルは「怖い怖いおとぎ話の始まり」。なるほど、この物語を、最後にジョンとポールを救ってくれた女性(クーパー、冒頭にもでてた)が語っていたおとぎ話だとすれば、なんとなく全体の調和が取れるような気がするが、なんだよそんな手の込んだメルヘン話かよとも。
[DVD(字幕)] 6点(2023-01-01 23:06:59)(良:1票)
5.  カナリア 《ネタバレ》 
わからなかったです。光一もいわゆる2世信者なのだと思うのだが、それであればあんな環境に落とし込んだ母親(道子)のことを、その死により白髪になるほど慕い続けるとは思えない。ガチ信者の光一を引き取らず、朝子だけでも教団から引き剥がした祖父の判断が、そのことに関しては間違ってたとは思わない。祖父は道子の犯行により、住む家までも追われているのだ。祖父の横暴が道子を宗教に追いやったような描写があるものの、光一が満足に道子を扶養できると思えず、子ども3人でサバイバルに挑もうとしている終幕には、なんのカタルシスも覚えない。ただ不安なだけなんだ。
[DVD(字幕)] 2点(2022-10-12 21:49:44)
6.   《ネタバレ》 
情婦であることから逃れて東京からきた若い女性が、湯治場の客との交流で再生していく物語。恵美も納村も近い気持ちはあったのだろうけど、さっぱりしているところが良いです。恋愛の泡立つような気落ちの「その前」の状態が続いているようでした。ほんのり暖かい気持ち。以下余談。のんびりした映画。これが真珠湾の半年前って、戦争って考えているよりいきなり来るのかもって思いました。
[DVD(邦画)] 6点(2022-04-02 11:34:07)
7.  顔(1957) 《ネタバレ》 
DVDジャケットがインパクト大。美しい岡田茉莉子が暗闇からにらみつけるような絵。ワタシ、昔の美人の女優さんを見ても、「ああ、お人形さんみたいだなあ」としか思わない、ありがたみのないヤツなのですが、本作の岡田さんは美しいと思いました。キャットウオークをウエディングドレス着て降りてくるシーン。すばらしい。笠智衆が田舎出身ののんびりはしているが、やり手の刑事をしているのも、なんか珍しくってお得感はある。でも、お話としてはどうなのか。ものの弾みとは言え、人が死ぬ場面から逃げた水原秋子が腹を決めて生きていくのではなく、なぜか野球選手と田舎で暮らそうとする。「顔」っていう大胆なタイトルが効いているとも思えない。冒頭、列車からまろび出る飯島や、塔から落とされる石岡(妄想)の処理など、妙な味はあるのだけれど、見終わった後、何だったんだろうという感じ。共感得られないと思いますが、ワタシのにとっては「死刑台のエレベーター」みたいな作品でした。
[DVD(邦画)] 5点(2022-02-25 13:24:04)
8.  怪獣の日 《ネタバレ》 
怪獣のあとしまつについての映画です。今公開中の例のアレの評判は、本サイトや他のサイトでも知っています。大金かけて、豪華な俳優を擁して撮影された例のあの作品にとっては、本作が先行作品であるということが相当のリスクとなってしまったのではないでしょうか。若い監督が、無忖度で、緻密に練り上げたショートフィルム。30分で詰め込めるものは、全部詰め込んだ寄木細工の様な物語。今(22年2月13日現在)、YouTubeでCMなしで見ることができるのですが、せめてAmazon primeに昇格して欲しいと願う一作(そんな昇格あるか?)。オレにお金があったら、中川監督になんか撮ってほしい。
[インターネット(邦画)] 9点(2022-02-13 21:18:13)
9.  香川1区 《ネタバレ》 
うーん、興味深い。■もうこれは、正々堂々の、すがすがしいまでの「良いもん対悪いもん」の映画じゃないですか。赤勝て、白勝てにしなかった大島監督は、潔いと思いますよ。普通だと、「お互いの正義を懸けて戦った」みたいな語り口になるじゃないですか。両論併記というか(ちょっと違う)。■画面に現れる平井卓也候補者に、まったく輝くところがない。なぜ、こんなにもカッコ悪いんだ。動員かけられて集まった支持者のような人たちも、映画のカメラに写るのも憂鬱そうだ。■しかも、パーティーの件とか、高松市役所の脇の瀬戸ビルで行われていることなど、悪いもんのやり口は、もう犯罪的じゃないか(注)。■だが、一転して自転車に旗を立てて隊列を組む小川淳也候補者のやり方も、自民党のえげつないやり方を知ってしまうと、ホントにこれで良いのかと天を仰いでしまう。■とはいえ、小川候補勝利のシーンでは、小川候補自身より、それを喜ぶ支援者の姿に胸が熱くなり、娘のスピーチでは、一発でやられました。目の玉が熱くなる。■「なぜ君は総理大臣になれないか」の続編と思っていましたが、それとは趣が違う。登場人物は同じだが、別なテーマ「戦いとしての選挙」の作品として面白かったです。「問われたのは、一人ひとりの民主主義」というキャッチコピーの意味はそういうことなんだと解釈しています。■フィクションだったら、こんな勧善懲悪はご都合主義って言われそうです。選挙って本当にドラマチックなんだなあ。□(注)公開されて1月半以上たっているが、このやり口について、他のマスコミが後追い検証しないのも解せないなあ。これって、スルーして大丈夫なことなの?アウトでしょ。
[映画館(邦画)] 9点(2022-02-09 15:36:00)
10.  神さまの言うとおり
映画というより、妙な趣向を凝らしたクイズ番組、謎解きバラエティを見ているかのよう。ものすごく面白いものを作ろうというより、あらかじめそこそこの売上目標で、今あるリソースを使いながら、原作漫画の読者層をターゲットに、観客が飽きないような工夫をしながら無難にまとめたようとしたみたいな本作。高級料理店の一品よりも、あるいはローカルで味わい深い町中華のメニューよりも、ナショナルブランドのファストフードが欲しいときにみるべき映画。いろいろなことがうまくいかなくて、見るのに体力がいる映画がきついときにはちょうど良いのではないかと思います(まさに、今日のオレ)。
[インターネット(邦画)] 4点(2022-01-01 20:13:29)
11.  カイジ 人生逆転ゲーム 《ネタバレ》 
原作既読の人には物足りなく、未読の人には説明不足。「漫画の映画化」の最大の落とし穴にまんまとはまった本作。ワタシ、あのプラプラしたカイジがあんなに気合いの入った人格に、一体なぜ変わったのかが疑問でした。明らかに主役を喰うことを狙った(いつもの)香川照之の好き勝手。結構いいなと思った100円玉のシーンですが、あの100円玉もそのあと登場することがない。原作を読みたい気持ちは高まりましたが、友達の家に遊びに行ったら、「何、お前、こんなの読むの」とか言いながら、全巻揃って出会えるといいのだがなあ。
[インターネット(邦画)] 2点(2021-08-04 07:55:27)
12.  帰ってきたヒトラー 《ネタバレ》 
多彩な映画だったと思います。前半の、ワタシはマイケルムーアっぽいなと思いましたが、ヒトラーみたいな人に対する一般ドイツ人のリアクションを見るドキュメンタリーっぽいパート。後半の、ザヴァツキを病院送りにしてしまうような権力がそこにあるみたいなディストピア世界。「ヒトラー 最後の12日間」の有名シーンのパロディがあったり。しかし、多彩でありつつ軽薄にならず。ヒトラーが現代にあらわれても、むしろ容易に同じ道を駆け上る。野暮な邦題以外は、相当いい映画だと思います。ザヴァツキが赤いベストを着続けたのは、「バック・トゥ・ザ・フューチャー」のマーティのアレか、と勝手に思っています。
[インターネット(字幕)] 9点(2021-07-25 14:37:32)
13.  Kamome 《ネタバレ》 
福田和子をモデルにした映画が、2000年に2本上映されています。本作と「顔」(阪本順治監督)。本作について。「顔」と比べるまでもなく、より実際に近い福間和江なワケですけど、なんか魅力がないんだ。おそらく、福田和子には、ものすごい人を惹きつけるチカラがあって、だからこそ逃亡が可能だったのだと思うのですが、福間和江には引き込まれるところがない。自殺するか自首するか悩んでたというモノローグがあるのですが、言ってるだけにしか見えない。葛藤が見えない。だから、なんかお人形さんみたいなんですよ。どうやったって面白いネタがなんでこんなになっちゃったんだろうという気持ちです。
[DVD(邦画)] 3点(2020-11-09 19:30:18)
14.  カツベン! 《ネタバレ》 
うーん。終幕20分前くらいからのシーン。DVDのチャプターとしては「大乱闘からの世紀の追いかけっこ」の部分。そのチャプター名からして、おそらくあのパートは、サイレント時代のドタバタ喜劇を撮りたかったんじゃないかと思っています。そうじゃないと、あのいわば牧歌的とも言えるシーンが延々と続くのが理解できないので。であるとすれば、あの部分は昔の技法(白黒のフィルム撮影、コマが少なくなんかカクカクしてるヤツ)を使うべきだったのではないでしょうか? そしてそのパートのカツベンは、活躍が少なかった伝説の山岡秋声にお願いしたい。なんてのは、いかがでしょうか?【追記】なぜ、チャップリン(茶風鈴)のワンシーンを入れられなかったのだろう?
[DVD(邦画)] 4点(2020-07-25 21:42:50)
15.  感染列島 《ネタバレ》 
不要不急の外出は控えて、とのお達し。であればと、Amazon Primeで本作を視聴しました。本作に限らず、あまたの感染ものは、確かに警鐘を鳴らしていたのだと思うが、しかし。じゃあ、だからワタシはどうしていればよかったのだろうって、途方に暮れますね。本作について。マスコミ的な要素が少なかったのが残念でした。ワタシ、今一番恐いのは、ヒステリックに「冷静な対応」を叫ぶテレビ番組です。
[インターネット(邦画)] 5点(2020-02-24 21:09:47)(良:2票)
16.  カメラを止めるな!スピンオフ「ハリウッド大作戦!」<TVM> 《ネタバレ》 
作品登録する際に、タイトル名で悩んだのですが、あくまでも本家ありきなものと思い、「カメラを止めるな!スピンオフ」を付けました。二匹目のドジョウをどう見るかなのですが、ワタシには結構面白かったです。サイドストーリーの恋の物語をワンカットに中に入れ込んできたところがよかったです。ただ、あの監督の娘さん。何を根拠にこんなに横柄で、自信満々であるにも関わらず、一応、この職場(他の現場ではとにかく)では周囲が許しているのか、そのあたりがわかると良かったです。「監督の娘だから、特別扱い?」と思われるのは、作品にとって損だと思いますので。上田氏は、本作では監督をやらなかったですね。ホントは同じようなしかけのものを2回やりたくない人とみた。寡作でもいいから、納得いくものを作って欲しい。
[DVD(邦画)] 6点(2019-07-12 20:49:23)
17.  海底王キートン 《ネタバレ》 
これは映画と言うより上質なコントでは、と思った前半。しかし、土族との戦いになってから、俄然面白くなりました。でも、なんで海底王?
[DVD(字幕)] 5点(2019-04-30 09:32:33)
18.  華氏119 《ネタバレ》 
トランプを前面に出したプロモーションをしていますが、そんな映画ではないのではないでしょうか?むしろ、ミシガン州知事の滅茶苦茶さの方が印象に残ります(オバマの振る舞いも含めて)。あと、民主党の自滅っぷりとか。トランプをアイコンとした、うんざりするアメリカの日々。電波少年のようなアポなし取材が魅力だったのですが、そういうのは減りました(例の水まきシーンのみ)。そんな本作に、マイケル・ムーアはもういろんなことを諦め始めているんじゃないかと、不安なんだ。
[DVD(字幕)] 6点(2019-04-18 07:43:12)
19.  カメラを止めるな!
観に行ってきましたよ。今の気持ちを例えるなら、欽ちゃんの仮装大賞の「ピンポン」を観た時のような気分なんですよ。とてつもないアイデアを発想し、それが実現可能であると判断し、やり遂げる。この映画を語る時に「映画愛」という言葉がしばしば使われていますが、なんかこの映画は監督が最初から最後までひとつひとつに目配りをして積み上げていたんだなという印象があり、そのことを「映画愛」と皆さんいっているのではないかと想像するわけです。制作費は安いが、志は高い。い〜いですよ。
[映画館(邦画)] 9点(2018-08-11 14:02:33)(良:1票)
20.  紙の月 《ネタバレ》 
これは、文句なく面白い。印象的なセリフが多い。「お金なんてみんな同じじゃない。」「受け取ったら多分何か変わっちゃうよ。」。ワンコみたいな彼が、どんどんダメになっていく過程がすごい。彼との修羅場を描かなかったんだから、不倫映画じゃないでしょう。相手は誰でもよかったんだと、みた。愛情に狂った果てのなりゆきとは思えない。日常的に大量のお金を扱っているみなさんの共通の恐怖なのではないでしょうか。「偽物かもね、お金なんて。ただの紙だもん」。ラストのくだりは、金のない国(いや、価値の実体がはっきりしている国)に逃げおおせたと解釈したい。小林聡美、かっこいい。彼女が梨花の「紙の月」も見てみたい気がする。
[インターネット(邦画)] 9点(2018-05-20 07:26:51)(良:2票)
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