1. 火山高
主人公の見せ場を後半まで引っ張りすぎて中だるみが出来、疲れさせられました。また主人公の視点ではなく、第三者的な人間(例えば茶道部部長の彼とか)にしっかりと物語を引っ張って行かせないとただの格闘大会になってしまい、ストーリーにもイマイチ魅力がない。登場人物達の中途半端な髪型にも疑問。 5点(2003-06-23 19:28:50) |
2. 歓楽通り
いや~、やっぱり平均点以上の出来栄えでした。主役はオヤジで切ない恋で無償の愛、コケティッシュな少女と今回は純粋にルコント的。映像も美麗で「リディキュール」とはまた違う鮮やかな煌びやかさを前面に醸し出しています。「髪結いの亭主」と同様、少年→いきなりオヤジという青年期をまったく無視した主人公の成長には多少とっつきにくいかも知れません。ただ直接的な性描写や情熱的な若々しさを排除する事により「少年のまま成長したオヤジ」像を創る事により主人公の純粋さが伺えます。この作品も、「髪結いの亭主」も「橋の上の娘」も「仕立て屋の恋」も一種特殊な状況でしか人を愛せない男が登場し、その切ない哀愁が観客を巻き込みます。BGMは頭にこびりつく程どれも印象的で、後半でレテイシア・カスタが唄う「あなたの手に書いてたから」はじんわりと胸に響きます。(歌はお世辞にも上手いとはいえませんが…) 7点(2003-04-08 07:46:17) |
3. カンパニー・マン
懐かしいのに、新しい感じがしました。次の仕事までの休暇を利用して産業スパイに身を投じる事になった平凡なサラリーマン。スパイとして新たに人格を作り上げる主人公にミステリアスな女性が絡み事態はある陰謀へと近づいていきます。全体的には使い古された様なスパイ映画ですが、キューブリックを意識した美麗な映像やセット、観客を洗脳させるかのごとく工夫の凝らされた展開に胸がワクワクしました。小道具や映像は近未来的でありながら、物語の本筋は過去のスパイ映画を彷彿とさせます。主人公が別の人間として生き生きと生活していくにしたがって映像の配色が鮮やかになったり、テクノっぽいかと思えば時に情緒的になるBGM等ほんと凝ってます。主役のジェレミー・ノーサムの二役(実は三役?)も存在感があって、ルーシー・リューに至っては知的で行動力があり主人公を影でサポートしていく謎めいた女性役にピッタリでした。ある秘密が明らかになった後の展開はヒーロー映画を思わせ、男的にはググッときました。ただ背景とかヘリとか明らかにCGミエミエで大げさ過ぎる点、主人公を助けにきたルーシーの宙吊りに笑ってしまった点はいささか減点の対象でしょう...それにしても「CUBE」と同様期待は裏切らないと思いますよ。 7点(2003-02-11 01:40:10) |
4. カノン
ブツブツと常に頭の中で悪態をつき妄想するしかめっ面の主人公。失業してヒモ同然の彼は妻を殴り倒し家を飛び出したものの、行く当てを失い路頭に迷う。彼の心を開放するのは離れ離れになった天使のような娘。彼のグチを延々と聞かされる物語は正直鬱陶しい。しかし散々な挙句ラストで昇華させる物語は評価できます。オープニングで彼のこれまで(前作)でのエピソードを語る内容はすごい勢いがあったのにそれが終わり本編が始まると一気にテンションが下がって物足りない感じがしました。 5点(2003-01-09 03:25:22) |
5. カッコーの巣の上で
自由の尊厳とは何か?規則を重んじる精神病院に一人の男が入院した時から次第に彼に影響されていく患者達。強引で粗野な行動ながらも、彼のお陰で本当の自分を取り戻していくドラマに感動しました。後味の悪いラストを感動のラストとして昇華するシーンには胸が躍ると共に目頭が熱くなりました。ルイーズ・フレッチャーとジャック・ニコルソンの対決もさることながら、脇役陣達の演技に驚愕です。愛嬌のあるマルティーニ役のダニー・デヴィートは最後まで本人と気づかなかった程なりきってました。ジャック・ニコンルソンが無軌道に次々と問題を起こす行動には正直共感は出来ませんが、憎めないし頼り甲斐のあるキャラクタをしっかりと演じていました。ジャック・ニコルソンってどことなくレオナルド・ディカプリオに似てません?映らないテレビを見ながらあたかも見ているかの様に患者達が興奮するシーンは感動しました。ジョン・マルコビッチかと思って観てたのは、クリストファー・ロイドでした。 7点(2002-11-30 17:07:11) |
6. カンバセーション・・・盗聴・・・
シブい!ジーン・ハックマンの抑えた演技も含め、全てが渋い!社会に今ひとつ溶け込めない主人公が人を盗聴し、録音する。しかしこの行為が全く無意味であることは本人が一番わかっている。そしてせめて自分の仕事に意義をもたせようと奔走する。しかし最後に残るのは空しさのみ。結局依頼人も主人公も同じ穴のムジナ。狭い世界の中で社会でもがき苦しみ、ジワジワと忍び寄る見えない恐怖を実に見事に描いてました。ホント、これはホラー映画ですよ。主人公が過去に自分の仕事で人を傷つけてしまった事をさりげなくセリフに入れ、なんとなく人生に疲れているんだと思わせてくれる。こういった描写はすごいですよね。ラストなんてフレームアウトしたジーン・ハックマンを再度カメラが捕らえる所を見ると、これは一応立ち直った主人公の心の表れではないかと。考えると奥深いです。盗聴テクも面白いですしね。あ、若かりし頃のハリソン・フォードもおいしい役で出とります。 8点(2002-11-06 23:15:39) |
7. 完全犯罪(1993)
エリック・ロバーツが好かん!どうもあの華の無い、根性悪そうな骨ばったマッチョが苦手なんですよね~。しかもメッチェン・アミックは脱ぎっぷりが悪すぎて何の為のベッドシーンなのか…事もあろうかジョン・リスゴーは見たくも無いケツみせてるのに...白々しい展開にさほども驚かず。ま、ハッピーなエンディングって事は良くわかりました。 4点(2002-10-22 05:55:43) |
8. カラー・オブ・ライフ
深夜枠で放送されていた「バミリオン・プレジャー・ナイト」の劇場版。TV版を劇場用に4つのテーマの元再編集した作品。不条理なブラックコメディたっぷりで見終わった後は何も残らないかも知れませんが、インパクト大です。マネキン人形の家族が繰り広げる「フーコン・ファミリー」に、一切料理を完成させない「ミッドナイト・クッキング」、ゾンビ家族の庶民的な生活「ゾンビ・ファミリー」等、短編が数十作あるのでノリについていけない人はかなり疲れてしまうでしょう。かく言う私はTV版の大ファンで、DVD全巻そろえているため逆に同じ物を劇場で見せられた感があったんで疲れました。一度笑ったらあなたも病みつきになります。ま、劇場版としてはオススメは出来ないかと... 6点(2002-06-04 02:40:12) |
9. 顔(1999)
「友達っておらなあかんの?」というセリフにこの主人公の全てが盛り込まれてました。無気力だった彼女が妹の殺害を期に、皮肉にも一生懸命に逃げて生きたいと思う。特別泣けるシーンは無いんですが、全編印象に残りました。滑稽で哀しくてそして勇気が沸いてくる映画でした。藤山直美の地でいくかのような自然な演技。もう、彼女無しではこの作品はありえないでしょう。お見事!! 8点(2002-04-18 02:36:43) |
10. 完全なる飼育
犯人と監禁者に互いの信頼関係が出来たと思えば結局エッチしちゃうんだ。なーんか興醒め...アニメ声の小島聖にクロハゲの竹中直人かぁ...どっも役者的には嫌いじゃないんですが、この作品に関してはちょっと違和感がありました。お隣では監禁されてる人がいるのにだーれも気づかないって事を言いたいのは解るんですが、中途半端な隣人達のエピソードを撮るんだったら主役二人の関係をもちっとしっかり描いて欲しかったです。あっけらかーんとしたラストも効果的じゃないですしね。 3点(2002-03-07 03:38:34) |
11. カニバル/世界最後の人喰い族
「間が悪い!」この作品を一言で言うとこれです。とにかくこの間の悪さが次第に酷くなっていくので見ている人はもうこの強引さをつこっみながら受け止めるしかありません。ロバート役の俳優さんの俳優魂には関心します。チ○コを嫌と言うほど原住民の方々にいじくられるわ、裸んぼうできったない洞窟に監禁されるわ、泥水に飛び込むわでもう、あられもない姿に...しかももっとスゴイのがこの作品を引き受けたことでしょう。哀れや哀れ。 2点(2002-03-05 03:01:07) |
12. カオス(2000)
こうゆうラストシーン大好き!中谷美紀がケタケタ笑いながらすっとーんと飛び降りちゃう。彼女の場合これも計画の内で、今でもどっかでのうのうと生き続けているかもしれませんねぇ。こわいこわい。 6点(2002-01-07 06:08:10) |
13. 仮面学園
藤原達也と黒須麻耶は結構いい演技してましたよ。意外と早い展開で前半だけは退屈しないで見れたんですが、それ以降はもうお粗末くんでした。後半なんて推理サスペンスのようにはなってますが、全く印象にない少女が犯人でした。驚きもありません... 4点(2002-01-05 01:23:53) |
14. カリートの道
ショーン・ペンの変貌ぶり!!はっきり言ってこのくるくるカーリーヘアは似合ってません...でもキャラクタ的にはその存在感バッチリ。でもあれほど伝説のマリファナ王とか言われていた割には、キッチリと改心してしまっているカリートには疑問でした。親友に用心棒、昔のチンピラ仲間、さらに甘ちゃんのマフィアにも裏切られる、そして人生を賭けた夢までも...悲壮感は感じられませんでしたが、クールな男の人生には共感しました。「ESCAPE TO PARADISE」のポスターはグットですね。これはカリートにしか見えてないんでしょうね。後半の逃亡シーンはハラハラしました。おデブのマフィアさん、意外と大活躍! 6点(2001-12-28 19:50:04) |
15. 狩人の夜
これはこれはスゴイ作品です。伝道師になりすまして子供から遺産を乗っ取る為に執拗に追い詰めていくロバート・ミッチャムがすごいです。指には「LOVE」と「HATE」のタトゥーっすよ!もうシブイの一言でした。今見てもとても新鮮な作品です。中盤で一度話が完結すると思いきや、それでも追いかけてくるミッチャムのねちっこい性格がとても上手く表現されていました。オープニングからも解るようにおとぎ話のように展開していくストーリーは赤ずきんちゃんとヘンゼルとグレーテルの物語を足して二で割った感じで教訓めいたモノが見え隠れしています。孤児を養うおばあさんのタフな演技にも拍手です。 9点(2001-12-25 21:18:04)(良:1票) |
16. カットスロート・アイランド
劇中のBGMは高揚感があってGOOD!ジーナ・デイビスのデカイ体を生かした数々のアクションシーンは様になって爽快ですが、ヒロインと呼ぶにはどーもおばさん臭さが抜けなくて残念。でもこんなおばさんいたらわしゃ、惚れるね。マシュー・モディーンが最後まで添え物に徹底しているのはいいのやら、悪いのやら... 5点(2001-12-15 07:13:17) |
17. 顔のない眼
このデスマスクはインパクト大です。とくに博士の変わりに任務を遂行していく助手のおばちゃまが良かったです。安倍公房の作品と非常に似てますが、関連性はあるのでしょうか? 7点(2001-12-15 02:01:32) |
18. 回路
黒澤清監督の作品って結構好きなんですが、今回のはちと受け付けませんでした。インターネットが霊界に繋がるっていう着想は面白いですが、最終的には日本全土を巻き込んで大規模になってしまったので、ついていけませんでした。もう少しこじんまりした方がこの人のじとーっとした作風が生きますよ。「カリスマ」の裏舞台がこの「回路」の設定とリンクしているのかなぁ~?と期待したんですが、続編と言うよりは姉妹編。ま、同じような作品で成長が見られませんでした。「降霊」の方が数倍怖くて面白いです。主人公の加藤晴彦もイマイチ。あなたは「あいのり」に出てなさい!! 4点(2001-12-15 01:08:28) |
19. カル
冒頭から韓国語に少し戸惑いましたが、作品が良い出来なのでそんなことは気にならずにのめりこみました。話の伏線もよく張り巡らされており何回見てもいろいろな解釈が出来ますよね。これって映倫OKなの?的表現があって、そこまで派手にしなくても十分通用する作品なのに残念です。欲を言わせてもらえば、ラストの展開はもっとしっとりと終わらせたほうがミステリアスな雰囲気で余韻に浸れたのですが、あのBGMでああゆう展開だといかにも”??ン”が犯人じゃん!ってな感じになってしまうのは私だけでしょうか?とは言ってもこの作品絶対損はしません!これを機に韓国映画にどっぷりはまる今日この頃。(睡眠不足いらっしゃーい!) 7点(2001-06-25 02:47:39) |
20. 髪結いの亭主
女性にはルコント作品を嫌われている方も多い様ですが、ルコント教の信者としましては最高傑作としてお勧めします!特にシャンプーの下手な美容師にはこの作品を薦めるべきですね。この監督様はほんとに女優を綺麗に且つ官能的に見せてくれます。後、オープニングとラストのミョーなダンスには笑えます。 10点(2001-06-18 08:06:17) |