1. キングコング対ゴジラ
ゴジラがゴジラである事の自己言及を、真に放棄した記念の映画。これはこれでいいと思う。娯楽作の伝統シリーズに成りえたのもこの映画があればこそ。怪獣映画が国民の娯楽だった時代の空気感がただただ羨ましい。 7点(2003-09-28 18:35:04) |
2. 逆噴射家族
当時は大好きな作品だったけど、その後の小林よしのりの醜悪化を見た身としては、今や笑えないかもしれない。植木等氏に「やらせた」右翼じいさんの姿が、今のよしりんに被って見えてしょうがないのだw 6点(2003-09-28 18:31:55) |
3. 機動戦士ガンダムF91
EDのあっけなさと、「なんにも終ってないじゃん」は、例えこの作品の企画経緯(映画はプレビューで、本当はこの後テレビで続編をやるはずだった)を知っていたとしても、受け入れてあげるべき苦言。それでも「ガンダムの続編」を作るに当っての富野・安彦・大河原の意気込みは評価すべき。「家族と主人公」の座標関係を、新しい視点から描こうとした富野。ビジュアルと内面のギャップをあえて設定し、演出でその隙間をうめようとする過程でキャラを生かそうとした安彦。それまでにもなく、またなんとその後にもないラインでMSをデザインした大河原。商売的に失敗し続編が作られなかったのが悔やまれてならないけれど、シーブックとセシリーのその後については、富野原作・長谷川裕一漫画の「機動戦士クロスボーンガンダム」というコミックスでどうぞ。 8点(2003-09-28 18:29:22) |
4. 機動戦士ガンダムIII めぐりあい宇宙編
これに涙した人のうちいったい何割の人々が、この作品に恥じない大人になれたであろうか……? 10点(2003-09-28 18:24:15) |
5. 機動戦士ガンダムII 哀・戦士編
ガンダム三部作の本当のテーマ「少年と環境と、それを認知し受け入れる力と、成長」それが一番誠実に出ている作品だと思われます。 8点(2003-09-28 18:23:23) |
6. 機動戦士ガンダム
何はともあれ、再編集と言われても、当時の右翼的傾向に飲み込まれつつあったアニメという若者メディアにしっかりとした人間ドラマを持ち込んだ点は評価すべきじゃないかな。個人的には東宝8・15シリーズの谷村歌まんまのⅠのやしきたかじん主題歌よりも、ⅡとⅢの井上大輔の方が、個人的に好きだし垢抜けてて好感度高し。 8点(2003-09-28 18:21:39) |
7. 機動戦士ガンダム 逆襲のシャア
富野監督はガンダムヲタが嫌い、は定説である。「僕の込めたメッセージを本当にちゃんと受け止めてもらえたのならば、いつまでもそういう人がガンダムなんか見てるわけがないんです。」とは当時の監督の弁。さもありなんと思いつつ観続けてしまっているわけで……w ちなみにこの映画を観た友人(高校時代からの20年の付き合い)が「こんなシャアはシャアじゃない!」と怒りキレまくっていたが、富野監督はそう言わせたかったんだろうなぁ……。商売として成立させつつも、ちゃんと子供たちに親離れを即さないといけない辺り、苦悩がうかがえますw 9点(2003-09-28 18:16:41) |
8. 機動警察パトレイバー2 the Movie
これを観ると、押井監督はいかに「劇パト1」で、「正しい娯楽映画」に徹していたかがわかっちゃってOKな気分。我が家では夫婦で、夏にパト1、冬にパト2を観るのが習慣になっています。ちなみに……。押井さんが本編の裏に込めたという「橋の物語」はわかったんだけど「鳥と魚と犬の物語」がまだわかりません。あと「2と3の物語」も。 9点(2003-09-28 18:12:41) |
9. 機動警察パトレイバー
「ガメラ・大怪獣空中戦」とかと比較すると、監督の押井氏と脚本伊藤氏の役割分担が見てとれます。好き過ぎる作品については評論にならず感想になってしまうのですが、一つあけ評論っぽいことを。アニメは実写と違って「ある物」を移すのではなく、画面に写る物全てを1から100まで全てをコントロールできるメディアであります。それゆえ取捨選択が上手く出来ない幼少年向けとなる事が多いのだけれども、押井監督の巧さは、その「画面の中の情報量」のコントロールの上手さだと思われます。そういう「本筋と関係ない部分の情報による画面の密度」って、これが二流のヲタク監督のアニメだと無意味な拘りや脈絡もないお遊びで終る部分なんだけど、押井監督は「もう一つの物語」を溶け込ませる事で、画面全体の情報密度をコントロールして、見事に映画らしさを構築させたと思われます。 10点(2003-09-28 18:09:47) |