1. キリング・フィールド
この作品を当時の関係者からの視点を踏まえて 描いたら…そのクメール・ルージュの残忍さと 他国の優しさと偽善と言う残酷性がもっと浮き彫りに なっていたであろう。 リアルでショッキングな映像は、そのままを『非現実』として しか映さなかった、とても残念。 どうしても“プロパガンダ”としか私の目には 写り得ない…そこまで保身をしたいのか……? 『真実』を映す事を何故拒むのか… [DVD(字幕)] 6点(2005-09-12 02:35:50) |
2. 危険な遊び(1993)
子供の持つ残酷性、暗黒性、猟奇性…これは、有る言葉で、さも当たり前の様に 表現される「無邪気」…本当だろうか?子供も人間であると言う事を無視した言葉だ。 この三つは特有の神秘性と言う薄皮に見事に隠され、普段は突出する事が無い。 切欠がなければ……そう、切欠が…… 母を亡くしたマークは父の友人宅に預けられる。そこでであったのがヘンリー… 残酷物語の幕開けだ。 特質すべき物は「嫉妬」だ。これはどんなに些細でも誰もが抱え込んで見せまい とする面。子供はコレを露骨に出す生物だ。 妹や片親になってしまった憐れなマークに、実母の優しさが向けられる好意…これが ヘンリーを嫉妬させるトリガー。 子供の持つ残忍性が徐々に牙を剥いて行く過程がとても良く描かれている。 最後に待つ物…究極の選択。…貴方ならどちらを選ぶだろうか............................. [DVD(字幕)] 8点(2005-08-01 22:08:11) |
3. ギルバート・グレイプ
以前観たときには、単に「感動する良い話」だけだったが、今観ればギルバートと、現況の自分を重ねて考えてしまう。いざ、介護する側に立った時、果たして自分は家族を彼の様に深く愛する事が出来るだろうか?と自問するが、その答えは微妙だ。 彼の呪縛は根深く、その影響は彼に留まらず家族をも蝕んでいる様に感じられる。病んだ家族を兄として、長男として、時に亡き父親の様に支えるギルバートの強さは並ではない。そんなギルバートを目の当たりにして、自分の小ささを思い知らされる。恥ずかしささえ感じる。やり切れない気持ちになるが、得られるものもあった..。そんな些細なものでも、自分の糧になるならば頑張っていこうと思える。そんな作品だった。 7点(2004-05-30 16:08:42) |
4. ギフト(2000)
《ネタバレ》 「コレ、期待しないで観たら、意外と面白かったんだぁ」と友人から差し出されたDVD....そんな事言ったら余計な期待しちゃうだろ!と『心』の中でツッコミ入れつつ笑顔で受け取った作品「ギフト」....観賞後、友人の思う壺(笑) 終始、心臓に悪い米国的ショッカー(仮面ライダーじゃないよ)にまんまと肝を潰し、予想通りのラストにもハズシ方の半端じゃないキアヌにもそれ程落胆する事が無かったのがちょっと不思議。 アニー(ブランシェット)がすてーんッと転んで、ワンピースの背中(お尻?)にペンキをベッタリ付けてしまった瞬間「あーあ、洗濯大変だ」と関係ない事を考えてしまったり………結局、感想は「意外と面白かった」になっちゃう自分のボキャブラリーの貧しさに著しく憤ってます。 6点(2004-03-22 01:07:22)(良:1票) |
5. 記憶の旅人
まるで、澄んだ水面に映る幻想の様な物語。単純な物語ではありますが、それを補うのは登場人物(特にホスピタルの患者)の透明感と個性有る演技。終末医療と云う舞台を巧く使った作品ですね。主人公達の純粋で真っ新な恋と“大切な物”を引き換えにする、彼の“選択”はとても美しく、そして哀しい。 6点(2004-02-21 22:23:53) |