1. 桐島、部活やめるってよ
心の奥底に、染み入ってくる映画でした。すべての登場人物に感情移入できてしまう、リアリティがすばらしい。立ち位置も性格もバラバラな、彼ら一人一人の中に、ことごとく「あのころの自分」の姿が映し出されるという奇跡。そう。「あのころの自分」は、彼でもあり、彼でもあり、彼女でもあり、彼女でもあった。「スクールカースト」を描いた映画だとも言われているようですが、むしろ、「カーストなんて、マスコミが作り上げた幻想」だと、この映画は言っているように感じます。もし、これが現代の高校生の姿なのだとしたら、僕が高校生だった遥か昔から、世界は何ひとつ、変わっていないのだから。 [DVD(邦画)] 9点(2015-12-01 14:15:54)(良:2票) |
2. 麒麟の翼~劇場版・新参者~
《ネタバレ》 吉永君のお母さんは、吉永君が責任感の強い子だったから、自分のせいでチームが負けてしまった日、夜中にプールで練習したのだと思っていました。溺れたのは、誰のせいでもない不慮の事故。それだからこそ、今の境遇を受け入れ、東京のハナコさんの善意に感謝し、穏やかに暮らしていました。しかし、加賀が真実を明らかにした後は、どうなるでしょう? 吉永君のお母さんは、息子が植物状態になったのは、3人の先輩のせいであることを知ります。東京のハナコさんが、息子を植物状態にした先輩の一人であることを知ります。そして恐らく、これからずっと、3人の少年を恨んで生きていきます。 青柳のお父さんが事件を掘り返し、加賀がすべてを明らかにしたことによって、誰が幸せになりましたか? 二人のやったことは、吉永君のお母さんを不幸にしただけじゃないですか? 真実を明らかにすれば、それでいいの? 人を不幸にしてるだけでもいいの? 加賀は糸川先生を強く非難しますが、糸川先生のやったことは、本当に間違っていたのでしょうか? 糸川先生の意図通り「事故」のままみんなが受け入れていれば、これ以上、だれも不幸になることはありませんでした。それをぶち壊したのは青柳のお父さんと加賀です・・・ という視点がスッポリと抜け落ちた、映画でした。 青柳のお父さんは立派。加賀は正しい、ということで映画は終わっています。薄っぺらいメッセージに閉口します。映画自体のつくりや、ミステリーとしての出来は、まあまあ及第点。 [地上波(邦画)] 4点(2013-03-08 21:49:54) |
3. 金融腐蝕列島[呪縛]
とにかく丁寧で完璧。一瞬たりとも無駄なシーンがありません。原田監督の才能と実力を見せ付けられました。主人公の幼い娘の使い方とか、もう宇宙レベル。監督力オリンピックがあったら、金メダルも夢じゃない!設定自体に興味を持てなかったところと、ストーリーが平板なところがマイナス点。 [DVD(邦画)] 7点(2011-10-07 21:29:47) |
4. きみにしか聞こえない
《ネタバレ》 プロットはいいんですけどねえ。惜しい映画です。工夫すれば、もっと面白く出来たと思います。小出恵介はとてもうまかったです。テープのセリフを手話で何度も教えてもらうシーンは、ちょっと泣けました。 [DVD(邦画)] 7点(2008-09-10 15:01:46) |
5. ギフト(2000)
《ネタバレ》 うーん、いまひとつ。ストーリーにはもっと仕掛けがほしかったし、人物も、もっとちゃんと描いてほしかった。三流とは言わないが、二流作品と言わざるをえない。サムライミ監督のサスペンスなら、「シンプルプラン」がすごくいいので、そちらがオススメ。 [地上波(吹替)] 4点(2008-09-03 19:33:11) |
6. キサラギ
《ネタバレ》 「なぜ物置きに?」のくだりではボロボロ泣いちゃいました。このシーン以降、いきなり感情移入しちゃって、エンドロールでミキが歌っているシーンでもウルウルしっぱなしでした。謎解きも、伏線の入れ方がうまくて楽しめました。面白い映画です。 [地上波(邦画)] 8点(2008-08-14 23:20:53) |
7. 疑惑(1982)
《ネタバレ》 とにかくおもしろい! 桃井、岩下、仲谷など、キャスティングが完璧。 ストーリーにも、ぐいぐい引き込まれます。 別に哲学的にどうとか、そういうものではないですが、何にしろ、面白いものは、面白い! [地上波(邦画)] 9点(2007-04-23 01:06:48) |
8. 木村家の人びと
おもしろかったです。細かいところにまで神経が行き届いた、秀作です。人物の反応や行動にリアリティがある。家族のきずなみたいなものも、よく描かれていて、伝わってきました。 [ビデオ(邦画)] 8点(2007-04-15 01:07:26) |
9. CURE キュア
面白いです。深い! 説明的すぎないところも、いろいろ考えさせられてよい! 僕は、黒沢監督の作品では、他に「回路」「ドッペルゲンガー」「カリスマ」「叫」を見ました。この「CURE」だけが、突出して出来がいいです。「回路」は最悪でした。 [地上波(邦画)] 9点(2007-04-12 13:03:52) |
10. CASSHERN
テーマがとてもよい。深い。そして、映像がすばらしい。斬新で、しかも美しい。 ただ、脚本がダメ。説明的すぎるし、セリフにリアリティがない。 オチはよかった。まあ、良くも悪くも、すごく印象に残る映画でした。 [地上波(邦画)] 7点(2006-10-14 19:41:20) |
11. CUBE
《ネタバレ》 多くの友人が、「お前、絶対好きだよ!」とすすめたので、ビデオで見た。が、期待が大きすぎたせいか、あまり面白くなかった。登場人物の反応にリアリティが感じられないし、トラップや数字の謎も、もっとバリエーションが欲しかった。ストーリーにも、もっと仕掛けがあるほうがよかった。声を出せないトラップのところは、ちょっとドキドキした。オマケで入っていた「エレベイティド」のほうは面白かった。オチが弱かったけど。 4点(2004-05-08 08:39:18) |