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プロフィール
コメント数 258
性別 男性
年齢 35歳
自己紹介 <尊敬するクリエイター>
ヴィム・ヴェンダース、ニック・パーク、藤子・F・不二雄、冨樫義博

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1.  キング・コング(2005)
ブラキオサウルスの疾走シーンは本当に息が止まるかと思った。後半のアクションシーンに比べて不釣合いに感じるほどあのシーンの迫力と臨場感は並じゃなかった。ハリウッド映画が世界に誇ってきた大作アクション映画のダイナミズムをジャクソン監督は見事に自分のものにしたと思う。この映画の前ではもう「ブレインデッドの頃に戻って欲しい」などというボヤキは無用だろう。アドベンチャー映画の緊張感と興奮を十二分に再認識させてくれる映画である。船出シーンから見受けられるスティーブン・スピルバーグ風のぼやけた光はロマンチックな雰囲気を作り出し、ファンタジーだということをまず実感させる。その後、不気味なスカル島をカメラが執拗なまでに捉え、コング登場、ブラキオサウルス疾走シーンで一気に観客を画面に取り込むのだ。とにかく、スカル島の造形といい、3頭のV-REXとの格闘シーンといい、監督のオリジナルへの熱意は半端ではなく、小ネタに至るまで独特の味付けで再現している。フェイ・レイネタはもちろん、オリジナル版原住民もショーのシーンに顔を出し(音楽で判る)、中国人まで登場する徹底振り(原住民虐殺シーンと市電襲撃シーンはカットしてある)。味付けと言えば、アクションシーン並みの変化を見せたのは登場人物。ジャック・ドリスコルは最初は冴えないのにいざとなると勇敢なキャラ、に変わっているし、デナム監督は卑劣な部分が強調されている。個人的にはオリジナルのカリスマ性があって妙に憎めないキャラが好きだったのだが、人間のエゴを象徴するという意味ではこちらのほうが判りやすいのだろう。アンディ・サーキスもコング役ではもちろんのこと、コック役としてもなかなかカッコいい(一番得した俳優かも)。とにかく、この映画ほど大スクリーン、大音響で見ることの素晴らしさを実感した映画は無かった。今年は面白い映画が多いとは常々思ってはいたが、1年の終わりを正しく想像を絶する映画で締めくくることが出来て感激である。これまで見たことの無いものを見せてくれたピーター・ジャクソン監督には敬意を表して満点。 追記:おかげでナルニア~は完全な3日天下でしたね(笑)。
[映画館(字幕)] 10点(2005-12-16 11:16:52)(良:1票)
2.  キッド(2000)
大人向けのテーマを扱っているにも関わらず、演出は完全に子供向けの甘い作りになってしまっている。ディズニーだから仕方のないことだけど、この演出が映画を印象に残りにくくしてしまっている原因だろう。もうちょっとシリアスに作れば「天使のくれた時間」みたいに面白く出来た可能性があるだけに残念。
[ビデオ(字幕)] 5点(2005-09-19 18:05:38)
3.  キング・コング(1933)
こういう映画って本当にデナム監督並みに映画に情熱のある人しか面白くは作れないでしょう。さすがに30年代だけあってリアリティはないですが、逆にそういった細かい点は気にせず画面に迫るほどの力強さで迫力と緊迫感を作り出してしまう。こういうスタンスは今のハリウッドではB級映画ぐらいにしか見られませんよ(スティーブン・ソマーズ監督みたいな)。だから、ピーター・ジャクソン版はこの映画とは全く違うスタイルの迫力で勝負せざるを得ないでしょう。ただ、監督が妙に憎めない人物になっているところ(頼もしかったり、手柄を独り占めしなかったり)を見ると監督が人間のエゴを反映してる、って言う意見はどうなんでしょう。
[DVD(字幕)] 8点(2005-07-15 15:17:01)
4.  キス・オブ・ザ・ドラゴン
ストーリーよりもCGやワイヤーアクションに毒されていない生のジェット・リーのカンフーが見られたことが最大の収穫です。それ以上でもそれ以下でもありません(なにしろ脚本はリュック・ベッソンですからね)。とくにホテルと警察署での格闘シーンがすごい。アクロバティックなジャッキー・チェンと比べ、ジェット・リーはとにかく素早いです。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2005-03-20 15:18:58)
5.  ギルバート・グレイプ 《ネタバレ》 
見終わって本当にさわやかな気分になれる映画。監督は何かしらの問題を抱える主人公が自分の居場所を見つける、というプロットの作品が多いが、それはこの映画にも当てはまる。ジュリエット・ルイスの登場から次第にギルバートが外の世界に関心を覚えていく描写がうまく、とくにケーキをアーニーに食べられてしまったときの彼の行動は、初めて行ったスーパーで買ったケーキが彼の外の世界への第一歩を象徴しているものだったからではないだろうか。他にも前半でいろんな事件が起きるが、後半の展開を見ているとそれらの「小道具」がうまく問題解決に使われていって本当に脚本に隙がない。強いて言えば、バーガー・チェーンのエピソードが不要だったぐらい。実際、不倫関係にあった女性との仲は解消され、母親もベッドで眠りに付く事ができ、ラストでアーニーとともに旅立っていった。ラストで家を燃やすシーンがあったが、ギルバートが自由になるためにはやはり邪魔だったのだろう(似たようなシーンが「シッピング・ニュース」にもある)。ラストの爽快感はこういった全てが片付いた状態によるものだろう。ハルストレム監督が毎回優れた脚本を選び出せるのはやはりすごいことだと思う。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2005-03-18 17:50:57)
6.  キル・ビル Vol.2 《ネタバレ》 
一作目と比べると妙にまとまった作りの割には中途半端なシーンが多すぎる気がしました。冒頭のバドの雇い主の棒読み同然の台詞回しから「これはタランティーノ映画じゃない」と不安になったのですが、後半のセリフも若干長すぎでした(ビルとブライドの告白シーンは結構良かったですが)。とくにバドはもったいなさ過ぎるキャラ。彼を前にしてブライドは復讐をためらうのかと思いましたが、最期にいたるまでがあまりに情けなく、どうも彼の男らしさに期待しすぎたかな、という印象です。さらに致命的なのはブライドに前作ほどのケレン味が感じられない事。エルとの対決の決め手もイマイチでした(エルの最期は「ブレード・ランナー」を意識している?)。そして、ラストでどうしても許せなかったのはビルと娘の絆がストーリーに全く絡まなかった事です。バド同様、娘をきっかけにブライドは復讐をためらうのかと思えば、娘はいともたやすくブライドを認めるだけでなく、父親が死んでも平然としているのはどうも・・・(どうせなら娘とビルが一緒のシーンを削った方がよかったのでは?)こういった主人公のためらいの要因になりうる要素をいともたやすくすり抜けるあたりがどうもご都合主義的で今一つでした。そういったわけで、この映画はラストのビルとブライドのやり取り以外の哀愁を感じさせられそうなシーンを捨ててしまっているような感じでした。タランティーノも本当にもったいない事をしたなぁ。
[映画館(字幕)] 6点(2004-12-12 00:25:19)
7.  キャメロット・ガーデンの少女 《ネタバレ》 
少女と年上の男性が心を通わせる映画は結構多いですが(「ウィズ・ユー」、「ペーパー・ムーン」など)、この映画はその中でも一番少女の性格がわかりづらかったです。「ウィズ・ユー」と「パーフェクト・ワールド」を足したような感じですが、美しい風景と印象的なシーンの数々は気に入りました。住宅街の風景はあきらかに「シザーハンズ」を意識していましたね。あんな両親に育てられたデヴォンがちょっとかわいそうです。名門家の青年なら娘が触られても無視して、トレントの場合は半殺しにする父親が本当に憎らしいです。だから、ラストのデヴォンはかっこよく見えましたね。ただ、彼女のエキセントリックな性格は「レオン」のマチルダを彷彿とさせる所があり、私にはちょっとうっとうしく思えました。「ウィズ・ユー」みたいなあどけなさがあったのなら、背伸びしているようなかわいらしさがあっていいのですが、デヴォンはただ生意気なだけにしか見えませんでした。まぁ、あの二人の関係を本当に恋愛だとは思いませんが。あと、悪人ではないのに友人たちにつきあわされて飼い犬を殺されたり、銃で撃たれたりと、やたら巻き込まれるショーンがただただ哀れでした。
[ビデオ(字幕)] 7点(2004-10-30 00:38:00)
8.  CUBE2
前作での謎を解消していて、前作より現実味を持たせてはいますが・・・その現実味があだになった感じ。登場人物の格好もフツーだし、人数多いし、おまけに外の映像まで入れちゃうしで、訳のわからない設定にしなかったぶん恐怖感と緊張感が極端に薄れちゃってます。そのうえ、トラップ自体は前作ほどキレがよくないのでトラップシーンもつまらない。人数が多いのも余計なエピソードが増えて蛇足な印象を受け、前作の無駄のなさまで失われちゃっている。と言うわけで、前作の良さが微塵も受け継がれなかった作品でした(CUBE内の雰囲気だけは似ていた)。第一、前作の終わり方じゃぁたしかに謎は残るし、だけど、今回の人物設定と悪徳企業はCUBEの雰囲気に合わないし、作るべきだったのかわからない作品でもあります(「バイオハザード」のほうが成功している)。
[ビデオ(字幕)] 3点(2004-09-20 00:15:00)
9.  CUBE 《ネタバレ》 
これはいっぺんに好きになってしまった映画です。吸引力抜群の冒頭といい、わけのわからない登場人物たちの状況といい、トラップの数々など非常にサスペンスとして緊張感のある演出がうまいです。特にトラップシーンは絵的にもグロテスクかつ、美しいです。ラスはどうなるのかと思っていたら、ラストも徹底して別世界で終わらせていたので好印象です。でも欲を言えば、もうちょっとトラップを見せて欲しかったなぁ。蛇足ですが、外国人がいかに算数に弱いか、という事がよくわかりました(どう見ても小学生並みの計算ばかりでしょ)。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2004-09-19 23:56:34)
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