1. キル・ビル Vol.2
《ネタバレ》 一作目を支持した身としては、この理屈っぽさは辛いなあ。一作目のいい加減さ(もちろんいい意味での)を、理屈づけようとしているだけのかんじがする。悪くはないんだけど、良くもなかった。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2007-09-14 23:57:00) |
2. キル・ビル Vol.1(日本版)
《ネタバレ》 すべての悪評を認めたうえで、私は言いたい。大好きだ。何故か。殺陣が美しいから。いや、もちろん、それだけでない。徹底的にB級だから。理屈じゃない。ただ不満もある。この手のB級は1時間半で終わらなくては。そこが残念。いや、もちろん、この2時間弱、飽きなかったんだよ。でも、この手の映画は1時間半で終わるものだ。それが美学なんだ。 [CS・衛星(邦画)] 8点(2007-09-13 22:52:12) |
3. 菊次郎の夏
《ネタバレ》 最初は、「これは外れだな」と、正直思った。たけしの映画は好きだけど、これは駄目かと。音楽よすぎて(すでに映画を離れて一人歩きしてるほどだし)映像として音楽に負けてるなと。ところが、(かなり多くの人が不快に感じてらっしゃる)後半に突入するや、一気に引きずり込まれてしまった。母を探すという目的がなくなったときに、残ったのは、ひたすら夏を消費すること。大人も子供も、同じレベルで。ああ、こういう夏、いいなあ、と心から思えてしまった。(私も夏が嫌いなんで。)エンディングが冒頭につながっているが、冒頭であざといなと思った映像なのに、そのリフレインがこんなに心地よく写るなんて。ある意味奇跡的な映画。きっと私は、何度もこの映画を見てしまうんだろうなあ。 [CS・衛星(邦画)] 7点(2007-06-05 22:51:56)(良:4票) |
4. キューポラのある街
やっぱり、わしは、吉永小百合が苦手かも。当時は、この清楚さがたまらない魅力だったのだろうけど、少なくとも今わしが見ると、どうも、はきだめの中の鶴って感じで、浮いて見えて仕方ない。 とはいいつつも、この映画に関しては、主人公の少女の裏の裏まで描こうとしていて、その部分だけは共感が持てたのだけど。 【追記】この作品、あまり知られてない(というか自分が知らなかっただけ?)続編があるのね。『未成年 続キューポラのある町』。三年後に作られて、物語的にもほんとに三年後を描いている。こちらの方がいろいろな問題が噴出する展開。そのことごとくに根本的な解決が見つからないまま、一気に終わってしまう。でも、問題が生々しくて、迫真さはこちらの方が上。吉永小百合もこちらは、親はたたくわ、反抗するわ、結構激しくて、好感が持てた。野村孝監督。全然知りません。でも、構図も大胆で、テンポもあり、かなりシャープな映像だった。 [CS・衛星(邦画)] 6点(2007-05-22 21:31:32) |
5. 切られ与三郎
《ネタバレ》 【イニシャルK】さんと同じく、私も、名匠伊藤大輔監督の初見がこの作品でいいのか、とても不安でした。しかし、それはまったくの杞憂。これは、名匠の晩年を飾るすばらしい傑作ですね。どの場面もすばらしいですが、特に圧巻だったのはお富と与三との最初の対面の場面の演出。小道具や遠くから聞こえる三味線の使い方まで、細々と行き届いた場面の組み立て方にひたすら感服しました。与三の妹役の富士真奈美は最初のぶりっ子ぶりを見て、どうしたものかと困惑しましたが(あの富士真奈美がぶりっ子だったことが?)、ラストの雷蔵とのやり取りで評価が一転。雷蔵映画を飾ったほかのヒロインたちにも引けを取らない堂々たる演技でした。 [CS・衛星(邦画)] 8点(2007-02-11 22:23:57) |