1. キャビン
ホラー映画に革命が起きてしまった。だって、これを観た後で何を作れっていうの? B級クソホラーが60分続いたのち、待ち受けるのはラスト30分の未曾有の興奮。でも、こんな映画あっていいの? [映画館(字幕)] 9点(2013-03-14 00:57:25)(良:1票) |
2. 桐島、部活やめるってよ
よかった。リアルだけどリアル過ぎない、ドラマ性はあるんだけどあざとくなりすぎない、その絶妙な位置で高校生活を俯瞰したかのような描き方が素晴らしい。俳優陣も概ねよかったが、神木隆之介、前野朋哉、清水くるみ、松岡茉優あたりは“等身大の高校生”以外の何者でもなく、鳥肌物です(特にもう日本を代表する俳優になりつつある神木、まだこんな演技ができるとは...)。小説でしつこく綴られていた体育部、文化部、帰宅部の微妙なヒエラルキー、力関係。自然発生的に生まれ出るドラマの数々。それを的確に、自然に表現できていたのは俳優の演技なしにありえない。クライマックスのカタルシスも相当なものがあったのだが、これは私自身が学生時代、自主映画に悪戦苦闘した経験があるためか。神木隆之介の「食い殺せ!」には泣けた。とにかく、一見大きな筋が無いようにみせかけて“桐島”“将来”というキーワードがしっかりとクライマックスにつながってくる構成は圧巻。傑作だと思います。 [映画館(邦画)] 8点(2012-08-12 16:15:30)(良:1票) |
3. キック・アス
《ネタバレ》 これは評価の難しい映画。思い描いていたヒーローになれず、半殺しに遭う主人公。画面中を縦横無尽に駆け巡るヒットガール。彼女を育てたニコラスケイジ。敵役のボスと、レッドミスト。この濃すぎる登場人物をもって、ハイスピードに様々な展開が入り乱れる!! すんげーとボーッとしているうちにエンドロールにたどり着くわけだが、結局「ヒーローは自らの弱さを克服して本当のヒーローになる」ってこと? 個人的には、よりテーマを絞って描いてくれた「スーパー!」あたりの方が好み。凄い映画だが。 [映画館(字幕)] 7点(2012-07-26 02:09:32) |
4. CURE キュア
1人の人間の言葉が、他人の心を侵食してゆく恐ろしさを、あの手この手でじわじわと表現してゆくいやらしい作品。発表当時はどれだけ衝撃的だったのだろう... [DVD(字幕)] 7点(2009-03-04 01:16:44) |
5. キャリー(1976)
《ネタバレ》 プロムまでの物語のテンポの遅さが、今の感覚からすると気になってしまう。もはや致命的。しかし、決定的な場面でのスローモーション・二分割の演出の鋭さは流石で、それを補って余りある程。“面白いカットを見つけ出してやる!!”という情熱がひしひしと伝わってくる。やっぱりデパルマはすごいね。 [ビデオ(字幕)] 7点(2009-02-05 02:56:26) |
6. 恐怖の報酬(1953)
恐怖演出のクオリティが、凡百のスリラーと掛け離れている。前半のタルさが嘘のように解消される中盤以降は、もう怒涛という他ないです。爆破した岩が飛散するシーンには心臓が止まるかと思った。人物描写と人間ドラマのリアリティがすごい。音楽を極力排除しているあたりも、ラストをよく引き立てていていい。 [ビデオ(字幕)] 9点(2008-12-11 02:36:38) |