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プロフィール
コメント数 1305
性別 男性
ブログのURL https://www.jtnews.jp/blog/20066/
ホームページ http://w.livedoor.jp/mushokamondai/
年齢 51歳
メールアドレス gurugurian@hotmail.com
自己紹介 ♪わたしの小さい時 ママにききました

 美しい娘に なれるでしょうか

 ケ・セラ・セラ なるようになるわ

 さきのことなど わからない


 大人になってから あの人にききました

 毎日が幸福に なれるでしょうか

 ケ・セラ・セラ なるようになるさ
 
 さきのことなど わからない


 子供が出来たら そのベビーがききます

 美しい娘に なれるでしょうか

 ケ・セラ・セラ なるようになるわ
 
 さきのことなど わからない ケ・セラ・セラ~


(2010.4.16記)


現在、ダイエットちう。腹筋、割れてるでー。




力を入れると。

(2011.8.28記)


↑ホームページのリンクを「朝鮮学校無償化問題FAQ」に張り替えました。特に「パッチギ!」ファンは、見てね。




これからもよろすく。





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1.  空中庭園 《ネタバレ》 
豊田利晃の作品って「青い春」にしても「ナイン・ソウルズ」にしても、こう、ザラザラ、ヒリヒリした感触、違う言い方をすると「救いのなさ」をトコトン追求するような所があった気がする。そんな彼がこういう「家庭の崩壊と再生」を描いたのにはちょっとびっくりした。技術的な面でも(って、大して分からんけど)ゴツゴツした、荒削りな作風だったのが、とても成熟した、繊細な表現になっていると思う。生きる痛みに溢れた、でも希望のあるラストが良かった。あと、豊田道倫の暗黒フォークをBGMにしてドライブする永作博美、恐過ぎ(笑)。
[DVD(邦画)] 8点(2006-09-19 18:19:06)
2.  グエムル/漢江の怪物
なによりもまずこの作品は、「モンスターパニックもの」として高水準のエンタテインメントに仕上がっている。怪物<グエムル>を「熊やワニよりはるかに大きいが、ゴジラよりは小さい」サイズに設定した事で、迫力や恐怖感に説得力が生まれているし、国や軍隊ではなく個人に焦点を当てて等身大の物語を描いたのも正解だったと思う。つまり「普通に面白い」。■加えて、随所に見られる「ポン・ジュノ」印。例えば合同葬儀会場のシーン。一家が報道陣に囲まれ、フラッシュがたかれる中、ペ・ドゥナのジャージの背中が「ぺろん」とめくれる。孫の死を嘆き悲しみながら、父親は思わず娘のジャージを引き下げ、横暴なマスコミに怒る。「悲しみ」と「羞恥心」と「怒り」という、普通同時に並列し得ないものが並列する面白さ。■また、人物描写の豊かさ、それを通じて韓国の社会や歴史をさりげなく見せる巧さ。例えば軍政時代を経験しているであろう父親は、警官に対して媚びた笑顔を浮かべながら「袖の下」を渡そうとするし、学生による民主化運動をくぐり抜けた次男は逃げることと火炎瓶の扱いに長けている。■さらには一作目「ほえる犬は噛まない」にも見られた、話の流れをありがちな展開からずらし、観客の予想を良い意味で裏切る、ある種のユーモアも、いかにもポン・ジュノらしい。■ポン・ジュノらしいと言えば、容易に観客に感情移入させない、「抑えた」表現も個人的には好ましい。彼はいかにも「お涙頂戴」的な感情表現を使わない代わりに登場人物にひたすら「行動」させる。雨の中、或いは下水の中、彼らは己が行動を台詞で説明することなく、ただただ逃げるために走り、追うために走り、しばしば転びつつも、怪物に対して勇敢に立ち向かう。つまり「ベタ」ではないが「エモーショナル」なのだ。■ラストに関しては、賛否分かれる、というより「否」の意見が多いかもしれないが、個人的にはあれで良かったと思う。ポン・ジュノは常に「違和感」と「居心地の悪さ」を異化効果的に駆使する、確信犯的作家なのだから。
[映画館(字幕)] 9点(2006-09-03 18:16:49)(良:4票)
3.  偶然にも最悪な少年
うーん、正直言って良く分かんない。ヒップホップやらシャブの売人やら少年犯罪やら、と「イマドキ」を狙った感じはあるけど・・・んー、でも行き当たりばったりで、「ウザい、キモい、ありえない」といった言葉で他者を拒絶する現代の若者(念の為に書くけど、そうじゃない若い人だっていっぱいいるのは分かってますよ。あくまで大ざっぱな傾向、という意味です。いや、僕も若い頃オトナが「新人類」って言葉で若者をひとくくりにしようとする事に対してスッゲーむかついてたクチなので)の姿は反映されてるんじゃないかなー、と30代のオジサンは思いました。あと、「クソみたいな世の中だから、冗談みたいに生きてやるんだーいアッハッハァ!」って感じの主人公の男の子の姿には、ちょびっと共感できなくもない。
[DVD(字幕)] 6点(2005-05-18 19:39:26)
4.  クイール
最近観た「いぬのえいが」でも同じ事思ったけど、やっぱ犬モノはずるいよ。ってか泣いたけどさ、それが果たして映画が良かったから泣いたのか、それとも犬に泣けたのか、わかんないんだもん。大体しょっぱなから生まれたばかりの仔犬のアップにあの音楽って・・・あれは臭わないニンニク(by若林豪「ミリオンパワー」)とかマジックマッシュルームを入れたスープ(by「鉄鍋のジャン」)と同じ位ずるいぞ。まあ、努めて冷静に考えてみると、もう少し人間に焦点を当てて欲しいとか(「ゲロッパ!」でデビューした吉田康平がちゃんと役名まで貰って出ている筈なのに、この俺が気づかないってどうよ?)あるけどね・・・あ、でも「クイールさ~ん」と呼びかける椎名桔平は良かったし、いわゆる「障害者」のイメージから外れた小林薫も良かった(ま、あれはモデルの人を忠実に再現してたかららしいけど)。しかしあれだよね、良く「死に目に会うのが辛いから犬は飼わない」って人いるけど、で、それは確かにそうなんだけど、でも人間より寿命が短いくせに別にその事をはかなむ訳でもなく、くっだらない事に悩む訳でもなく、毎日々々馬鹿みたいに懸命に生きている犬って奴は、やっぱしいとおしい存在だと、改めて思いましたです。
[DVD(字幕)] 9点(2005-05-06 18:59:16)
5.  グレンとグレンダ
突然ですがカミングアウト。ワタクシ、学生だった二十歳の頃、二度ほど女装した事があります。因みに“密室で楽しんだ”訳ではなく、一回目はとあるイベント事のため、二回目はクリスマスに開かれた仮装パーティのため。下着は普段のだったけど(最初女友達のブラを借りて着けようとしたんだけど、体格が違いすぎて着られなかったのでコンビニで買ったゴムボールを装着)、お化粧とマニキュアはやってもらいました。別にまたやりたいとは思わないけど、あれはあれで興味深い体験だったと思います(ストッキングって意外とあったかい、とかね)。つーかさ、女の人が男のカッコすると「男装の麗人」とかゆわれるのに、逆だとトーサクとかヘンタイとかゆわれてしまうっていうのは間違ってるよ・・・と、書いてる最中から読んでる人がひく気配を感じてきたので、閑話休題。ほとんどの人と同じく、僕もバートンの「エド・ウッド」を観てからエド・ウッド作品に触れたので、贔屓して観てしまっているかもしれないけれど、これ、そんな酷い作品かなあ?これは言うなればとっても生真面目な「啓蒙映画」だと思う。はっきり言ってストーリーはあってないようなもので「女装は悪くない!差別したり“病気”のレッテルを貼ってはいけない!」というメッセージを、ただひたすら繰り返してる、だけ、なのだが、その語り口が愚直なまでに真摯で、ちょっと引き込まれてしまう。そもそもハリウッドの功績の一つに「他者を発見し、理解する(つまり、世の中自分と違う人たちもいっぱいあるけど、仲良くしようよ、と訴えかけるってこと)」というのがあった(余談だけどハリウッドに左翼が多かったのは、共産主義がどうこうというより、「他人の痛みを理解しよう」という感覚が当時の映画人にあったからだと思う)。そういう意味ではこの作品はとっても「正統派」だ。確かに後半の心象風景(?)のシーンは訳分かんないけど、キューブリックとかだってそうじゃん。もしエド・ウッドにもうちょっとの才能とお金と理解者がいれば、ラス・メイヤーやジョン・ウォーターズや鈴木清順(!)のような「鬼才」になり得たかもしれない、と思うけどなあ。あ、それにきっと「ロッキー・ホラー・ショウ」には少なくない影響を与えていると思う、この作品。
[DVD(字幕)] 6点(2005-04-26 18:10:43)(笑:1票)
6.  クリビアにおまかせ!
いわゆる本場アメリカのミュージカルはちょっと苦手なワタクシですが、こーゆー、ちょっと頭のネジが緩んじゃったようなのは結構好きです。あのキッチュな色使いやぶっ飛んだ設定は、さすが他の国ではいけないとされているモノがいけなくないとされているお国柄の賜物か?とちょっと思いましたが、周りの人には大らかで寛容な態度で接しましょう、じゃないとさみしんぼうになっちゃうぞう、というメッセージが伝わってきます。しかし、何故に白ブリーフ?
8点(2005-03-12 17:20:30)
7.  グレート・ボールズ・オブ・ファイヤー
エルビス・プレスリーの腰をくねくねさせる歌い方が「いやらしい」「不謹慎」と、「良識」あるオトナたちから非難された50年代、自分らしくあるためRock'n Rollし続けた「ロックンロールのやんちゃ坊主」ジェリー・リー・ルイスの伝記映画。正直映画の出来はそれほどいいとは思えないけど、ロックファンなら見ておいて損はないはず。若かりし頃のウィノナ・ライダーにも逢えるしね。
6点(2005-01-16 20:20:24)
8.  くりいむレモン
いやあ、この映画の話を初めて聞いた時はビックリした。別に「くりいむレモン」の実写化というだけなら驚くにはあたらないけれど、監督が山下敦弘って・・・山下監督といえば独特の「間」を活用して、日常生活のどーしようもないしょっぱさやいたたまれなさをユーモアたっぷりに描いていた人よ?っていうかこれの前の作品はつげ義春原作よ?その人が美少女アニメ(というより、男子の自己中心的・ご都合主義的妄想系ロリコンエロアニメ。観てないけど、多分間違ってないと思う)って、これは例えば「岩井俊二が『嗚呼!花の応援団』を実写化」とか「サム・ライミが『サザエさん』を実写化」とか「井筒監督が『みゆき』を実写化(・・・あ、これはホントにあったんだった)」とか、そのくらいのギャップのある組み合わせ。これはとんでもない怪作になるか、あるいは奇跡的なケミストリーが起きるかどっちかだろう、と思っていたら・・・意外と手堅くまとまってました。一言で言うと古き良きロマンポルノのドラマ部分を丁寧に、その分露出を抑えて作った感じ。真面目に考えると、物心がつく前から一緒に住んでいた血の繋がらない兄妹が男と女として意識し合うなら、もっと強い動機付けが必要なんじゃないの?と思ったりはするのですが、所々「山下テイスト」も入ってるし、ただの妄想エロ映画にはなってないかな(あ、でも「見えそで見えない」ところはある意味エロい)。まあキンシンソーカンものとして観るのではなく、障害が立ちはだかる恋をしてしまった若い男女のお話、として観れば違和感はないと思います。ラストシーンはなかなか素敵よ。
7点(2004-11-26 18:32:48)(良:2票)
9.  グリード(1924)
あらすじを読んだ時は、性悪説的な視点から人間の暗部をえぐるような、イヤーな後味の作品を想像していたのだけれど、なんかそういう感じはしなかったです。他の方々同様、僕が観たのは約2時間の「断片」バージョンだし、ちゃんと作品の凄さを受け止められてたのかは甚だ自信がないのですが・・・主人公が逃亡した「死の谷」の圧倒的な映像にやられてしまいました。あの、まるで「この世の終わり」のような、しかしどこか荘厳で崇高な感じもする荒野・・・シュトロハイムは、あの光景に何を見出したのだろう・・・そう考えると確かに「呪われた作家」というか「悪魔(映画の神)に魂を売った男」という呼び名がぴったりのような気がしました。
8点(2004-11-26 18:18:34)(良:1票)
10.  クジラの島の少女
古い伝統と、時代の新しい流れと、どう折り合いをつけていくのか、という問題はマオリ人だけでなく、ほとんどの国の人が向き合っている問題だと思う(ちなみに僕は、同じ「女性がダメ」な日本の伝統として「女性は相撲の土俵に上がれない」というのを連想した。蛇足だけど、そんなに相撲が神聖で古い伝統が大事なら、古事記にも載っているように蹴りとか突きとかもアリにすればいいじゃん、そもそも神聖なものをテレビ中継したり、観るのにお金を取ったりってどうなのよ、とか余計なこともいろいろ考えてしまった)。その辺りがラストで解決するのかなーと思って観ていたら、何だかファンタジックに「逃げてる」感じがしてちょっと拍子抜け。そんなんで良いのかいな。主演のケイシャ・キャッスル・ヒューズは頑張ってて、ホント良かったけどなー。
6点(2004-10-27 18:43:23)
11.  クラバート
カレル・ゼマンの作品を観たのはこれが初めてです。切り絵と実写を大胆に組み合わせた手法は「本物らしく見せる」ためのCGの方法論とは正反対で新鮮。ヨーロッパの昔話(?)が元になっているらしいのですが、ひょっとしてあの魔法使いの親方と弟子は、当時の旧ソ連と東欧の隠喩なのかなーと思いました。カレル・ゼマンだけでなく、他のチェコアニメも観たくなりました。そういえば今急に思い出したけど、昔「11PM」とか「トゥナイト」とかで、時々チェコアニメの特集みたいなの、やってたなー。十代の僕はHな特集の方が楽しみだったけど。
7点(2004-10-24 18:20:45)
12.  グレートウォール(1986)
中国系の監督がインディーズで撮った作品で、作られたのは80年代ですが、世界のグローバル化が進む現代の視点で観ると改めて面白い作品だと思います。中国文化とアメリカ文化、どちらが良い、悪いと決めつけず、自分の考え(文化・習慣)を当然とすることの愚かしさを両方の視点から描いているところに好感が持てました。ラスト、アメリカに帰国したいとこが「僕は中国じゃ米国人でこっちじゃ中国人だ」と言うシーンがあって、そこには漠としたアイデンティティに対する不安が感じられるのですが「不安を不安として受け入れること(つまり強引に白黒つけようとしないところ)」が却って希望を感じさせてくれるような気がしました。帰国子女の人とか海外留学の経験がある人には特に面白い作品なのでは、と思います。<追記>:おお、【ミーハーおばちゃん】さんは公開当時ご覧になったのですか。僕の場合は観たのは最近ですが、公開当時ある人がエッセイに取り上げていたので存在はずっと知ってたんですよ・・・・・・ところで、二人部屋、ですか?・・・至らぬ所もあるかと思いますが、どうぞ良しなに・・・。
7点(2004-05-26 21:09:52)(良:1票)
13.  クロッシング・ガード
ひょっとして、映画というジャンルで「テーマ」は何か、という事を語るのはナンセンスなのかもしれないのだけれど、それを承知であえて書くと、この作品のテーマ、それは「果たして、人と人は分かり合えるのか」という事ではないだろうか?作品の冒頭ではストリップの馬鹿騒ぎの中に佇むフレディ(J・ニコルソン)と、その元妻が参加する遺族の集いとが交互に映される。これは、人と人との間にある、容易には埋められない「溝」を象徴しているように思える。娘を轢き殺した犯人に対する復讐を誓うフレディは遊び仲間にも、また同じ立場である筈の元妻にも理解されない。尚且つ自分に想いを寄せるストリッパーに対しても心を完全に開くことは出来ず、一人自閉的な孤独を抱えている。一方犯人のジョンもまた、友人にその心中を理解されてはいないし、彼の出所後に出来た恋人(ロビン・ライト)は彼に寄り添いながらも、彼を罪悪感から解放することが出来ない(ただ、彼がある意味フレディより救われているのは、彼には彼を無条件で愛し、受け止める存在―両親―がいるということである)。しかし、そんな被害者・加害者の関係にある二人はラスト、「亡くなった娘を悼む」という点で分かり合えたのではないだろうか?両者の関係は一般的ではない、極端なものだが、人と人とが「分かり合う」ためには、単なる思いやり・同情だけでなく時に暴力的であるような「格闘」も必要なのかもしれない。余談だが、戦争前イラクを訪れたショーン・ペンはその理由を問われ「イラクにも自分達と同じような人間がいて、同じように子供がいるという事をこの目で確かめたかった」という意味のことを語っていたと記憶している。ショーン・ペン、有言実行の男である。
9点(2004-05-06 18:37:16)(良:2票)
14.  靴をなくした天使
これは久々にめっけもんでした。人間を皮肉な視点で捉えながらも、愛情のある描き方をしていて、キャプラの映画やO・ヘンリーの小説を彷彿とさせます。ラストはなんとなく予想できるのだけれど、話の運び方が巧みで飽きないし、ダスティン・ホフマンやアンディ・ガルシアも良い味出してます。同じダスティン・ホフマンが出演してた「ワグ・ザ・ドッグ」と同じでマスコミ批判が盛り込まれているけれど(「マスコミに演出された分かりやすいヒーロー」は、まるであの「ジェシカさん救出」を連想させる)、「ワグ~」より上手く作品化されてると思います。ただ、惜しいなあ、ラストをオシャレに決め過ぎたのがちょっと個人的にマイナス。もっとホロ苦い感じにすれば、より余韻の残る作品になったと思うのだけれど・・・。
8点(2004-05-02 19:37:57)
15.  グッバイ、レーニン! 《ネタバレ》 
ストーリーの前半の情報(ピクルスや偽ニュース番組など)を観る前に知ってしまっていたせいか、中盤は少しかったるく感じてしまった所もあったのだけれど、主人公が最後に作った「偽ニュース番組」での演説シーンで、あふれる涙を抑えることが出来なかった。元々母親にまだ社会主義体制が存続していると信じさせるために作っていたニュース番組は、最後には主人公の理想社会―強欲を捨て、他人に対する思いやりを持とう―を(実は観客にも)訴えかけている。この演説シーンを観ていて「独裁者」のあの演説が脳裏に浮かんだ、と言えば怒られるだろうか?確かにナチが台頭する中でのチャップリンのあの主張は非常に勇気あるもので、それに比べるとこの作品での演説はごく控えめで、ささやかなものだ。しかし、世界がグローバリズム化(総アメリカ化)の方向に向かい、誰も彼もが「勝ち組」になろうと醜い椅子取りゲームに明け暮れている現代、その主張は素朴かつシンプルであるが故に観客の心を強く打つ・・・・・・って、おっとっと、いつのまにか文章に力が入りすぎちまったぜい。要はとても良い映画なのでみんな観てねーって事です。蛇足ながら個人的には、大好きなチュルパン・ハマートヴァがヒロイン役で出演していたのが、予想外の嬉しいオマケでした。<追記>はうっ!いつの間にかこんなに「良」評価が・・・最近DVDで観直しました。映画館で観た時はプロットの面白さに目が行ってしまったのですが、改めて観ると息子の母を想う気持ちが伝わってきて心に沁みました。良い作品は、観る度に新たな発見・感動があります。
9点(2004-04-02 20:37:40)(良:5票)
16.  クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶアッパレ!戦国大合戦
個人的には大好きです。「ラスト・サムライ」に比べものにならないほど時代考証はしっかりしているし(「ラスト~」はあれはあれで好きなんですけど)、あくまで子供向けなので残酷な表現は最小限にとどめているものの、しっかりと「戦争」と「死」を描いているし。ただ・・・否定的な意見の方々の多くが仰られている様に、もはやここまで来ると原監督(辰徳じゃないよ)が表現したい事が「クレヨンしんちゃん」という枠には収まらなくなっている気がします。しんちゃんはワキ役、とは言わないまでも「ルパン三世」の銭形警部位の位置になってるし、「れんちゃん」や「おマタのおじさん」の造型はもはやデフォルメされた「クレしんキャラ」ではないし。この作品を最後に原さんが「クレしん」シリーズの監督を降りたのも必然かな、という気がします。できれば原さんには、違うフィールド(アニメなのかその他の形か分かりませんが)でも作品を発表して欲しいですね。追記:この作品に対して「オトナ帝国に比べると・・・」という人がいらっしゃいますが、そりゃーしょーがないって!あっち(オトナ帝国)が凄過ぎるんです!あのアイデアの独創性は「マルコヴィッチの穴」に匹敵するし、時代に対する観察眼は鋭すぎる!なおかつそれをマニアックでなく、広い層に受け入れられるエンタテイメントに仕上げるなんてアナタ、これはもう、奇跡に近い功績なのです!そんな「奇跡」を二回も、しかも二年連続で一人の人間に要求するなんて、そりゃあ酷ってもんですぜ。・・・え?そーゆー事は「オトナ帝国」レビューに書けばいいじゃないかって?・・・確かに。
8点(2004-02-24 17:43:40)
17.  黒いジャガー
これに限らず、「探偵モノ」ってちょっと非現実的というか、うさん臭くてB級のノリがあっていいですね。ただ、ちょっと最後、人質の救出劇で終わるってのはチト拍子抜け。も少しシャフトの内面の葛藤みたいな事とか、ドンデン返しを期待してたので・・・。
7点(2004-02-19 16:33:15)
18.  クロエ(2001)
これは評価が難しいなあ・・・なんつうんでしょ、「必ずしもイヤではない不快感(ヘンな日本語ですが)」みたいな感じがずーっとしてたんですよ。何だか、新しいことをしようとしてるけど、それが浮ついてるというか、上っ面だけ、みたいな印象もあるし(確かにあの光の感じは綺麗だったけど、微妙に調和してない感じがしました)、暴走した英助の台詞とかキタノのアジとか(分からんではないけど)、大人が発するメッセージとしてはチト青過ぎないかい?という気がしたし。だからといって「駄作」と言うには、あの不協和音っぽい感じ(冒頭の、まるでヤク中のような岸田今日子とか、スケート場での唐突な事故とか)がすごく印象的なんですよね。果たしてこれは「純愛映画」なのでしょうか?丁度青山真治監督の「シェイディ・グローブ」を観た時の感覚が一番近いかな?決して好きな作品ではないのだけれど、心に不思議な「しみ」が残った感じですね。ちなみに僕も人間はサバ並みにくだらない存在だと思っていますが、自分も含めたそんなくだらない人間が結構、好きです。
7点(2004-01-07 21:35:20)
19.  クリスマスに雪はふるの?
今これを書く直前に唐突に思い出したんですけど、昨日テレビでやってた小津安二郎のシンポジウムで吉田喜重監督が「反復とズレ」ということを言っていました。要するに、日常というのは同じ事を反復しながら少しずつズレていく。それを小津は描いているのだ・・・みたいなことだったと思うのですが、この作品はまさにそんな感じ。季節が少しづつ移ろう中の家族を淡々と描いている作品でした。重要な所はわざと描かないで観客に想像させるところとか良かったです。
7点(2004-01-07 21:17:01)
20.  九龍の眼/クーロンズ・アイ
実はこれ、僕が初めて劇場で観た(つまり、声が石丸博也でない)ジャッキー作品。ということで結構期待して観に行ったのですが、「あれえ?」とちょっとがっかりしたのを覚えています。最近BSで放映されていたのを久々に見直したのですが、やはり突っ込みどころは満載。ちょっとダラダラし過ぎでしたね。
4点(2004-01-04 22:43:47)
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