1. クィーン
《ネタバレ》 ダイアナ妃の事故死をめぐっての話と聞いていたので、もっと深刻で辛気くさい話かと思っていたのですが、全編、皮肉混じりの会話に思わず失笑することも多く、なかなか面白かったです。これぞ英国流のユーモアなんでしょう。エリザベス女王役のヘレン・ミレンとフィリップ殿下役のジェイムズ・クロムウェルはルックス的にもイメージ通りの適役、ブレア首相もちょっと軽すぎる感はありますが、まあ、これはこれで良し。ただ、チャールズ皇太子だけは違和感がありすぎで、これがこの映画の最大の欠点でしょう。 ストーリー自体は淡々と進んでそれほど盛り上がりはないですが、しっかりとした脚本、出演者達の確実な演技、絶妙な英国流ユーモア感覚に支えられて、少しもだれることなく最後まで見ることができました。最後の方で女王が首相に言う言葉も、ここのところのブレア首相の状況(すでに退陣を表明しちゃいましたが)を見るにつけ、ブラックな香りが引き立ってます。 それにしても、女王も首相もすべて現役のときにこのような映画が作られたことが、同じく皇族を戴く日本人としては少し驚きです。日本で皇族、とくに民間から嫁いだお妃の方々に焦点を当てれば、この作品以上にドラマチックな映画になりそうですが、おそらくそれは今の時代が時代劇の世界になるまでは無理なことでしょうね。 [映画館(字幕)] 8点(2007-05-11 22:17:55) |
2. グレン・ミラー物語
いかにも古き良きアメリカを代表するようなジェームズ・スチュアートとジューン・アリスンのカップルを中心とした心温まるストーリーと、そこに挿入されるグレン・ミラーの曲の数々が展開に見事にマッチしていて、数ある音楽家の伝記映画の仲の最高峰というべき作品になっています。なかでも最後の「茶色の小瓶」のシーンはそれまでの伏線を受けて、思わず涙ぐんでしまいます。 スウィング・ジャズの好きな人にはもちろん、良くできたヒューマンドラマとしてなるべく多くの人に観てもらいたい作品です。 [映画館(字幕)] 10点(2005-11-20 17:27:50) |
3. クール・ランニング
まあ、単純に楽しめます。ゴール前のシーンにはちょっとジワッと来てしまいました。笑いを誘うシーンも多いのですが、実在のジャマイカチームが次のオリンピックのとき、宿舎の料理が美味しくてついつい食べ過ぎ、体重オーバーで失格になったというエピソードには勝てませんね。 [映画館(字幕)] 7点(2005-11-17 21:20:00) |
4. 空軍大戦略
小学生の頃、ロードショウを見逃し、その後テレビ放映をちらっと見ただけで、見たい見たいと思いつつ、やっとDVDを購入して見ることが出来ました。ストーリー展開は、英独の各軍の画き込みが不足なくせに余分な部分もあって今ひとつ。バトル・オブ・ブリテンのドキュメンタリー的映画としては不満が残りますが、延々繰り広げられる実機を使った空中戦シーンは飛行機好きにはたまりません。できれことなら現在のデジタル技術を利用して、曳航弾の軌跡の追加、被弾した飛行機の状態の修正を行った特別版が出てほしいですね。 [DVD(字幕)] 7点(2005-11-17 20:58:27) |
5. グース
ガンの飛行シーンをはじめとして美しい映像の数々と心温まる話の展開で好きな映画です。実話ベースの映画ということもあるのでしょうが「鳥の渡り」に関しては、「WATARIDORI」よりよほど現実味があります。 DVDの特典映像は出来の良いドキュメンタリーでこれも一見の価値ありです。 [映画館(字幕)] 8点(2005-11-16 21:04:17) |