1. クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲
《ネタバレ》 本筋と無関係なシーンが多くて、全体にバランスが悪いと思います。オープニングの万博シーン、バスのカーチェイス、鉄骨の上でのドタバタは、不要とは言わないまでも、長すぎでしょう。その時間分だけ、悪役側の背景を丁寧に見せて欲しかったです。子供の頃は遊んでばかりで楽しかったという感情と、昭和の風景との関連も、よく分かりません。幼稚園の先生たちの子供時代は、もうあの町の風景ではないですもんね。ラストの、しんちゃんが足にしがみつくシーンも、どこかで観たようなものでしかないので、ちょっとあざとい感じです。飛び降りようとするシーンも、なぜそこまで思いつめないといけないのか、説明不足で理解できないので、強引にまとめただけのようにしか見えません。ヒロシの足のにおいと、お疲れサラリーマンの回想シーンの流れだけ、うまいなあと思いましたから、4点。 [地上波(邦画)] 4点(2009-12-19 16:30:02)(良:1票) |
2. クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶアッパレ!戦国大合戦
子供向けの作品なので、ありきたりなメッセージ性が無い分、すっきりした物語になっていて、気持ちよく感動できました。姫や「お又のおじさん」の立ち振る舞いも、丁寧に演出されていて、下手な時代劇よりよっぽどリアルな人物像になってると思います。ラストがまたいいのです。中途半端に説明っぽいエピソードもなく、ほろ苦い後味がうれしい。小手先のメッセージより、シンプルな物語の力強さが、結局映画のおもしろさの原点なのだなあと改めて感じました。野武士のエピソードがちょっとだけ余計な感じなので、減点しましたが…。 [地上波(邦画)] 9点(2009-09-19 17:43:46) |
3. 紅の豚
《ネタバレ》 悪役が出てこないので、全体にまったりしていて、少々緊張感が足りない分、評価は減点、ラストの決闘がどうでもいいボクシングもどきになってしまったのにずっこけて、さらに減点。でも、映画的には、工場からの脱出シーンや、ジーナが少女時代の記憶をよみがえらせるシーン(セリフがないのがいい!)など、よく練られた演出がたくさんあって、楽しめました。この作品を境に、宮崎アニメは、子供だましの「異形アニメ」になってしまったことを考えると、歴史的には貴重かも。 [映画館(邦画)] 7点(2007-05-26 20:41:35)(良:1票) |
4. クラッシュ(2004)
《ネタバレ》 人種問題の描き方が強烈な印象でしたが、もう1つの面として、なんだか常にイライラしている人々の風景も印象的でした。登場人物同士がいろんな場面でぶつかり合っているのですが、その怒りの感情に、差別意識でない原因も含まれているところが、映画に深みを持たせていると思います。ディレクターの夫婦のいがみあいも、弟を探せと怒り続ける刑事の母親も、ヒッチハイカーを乗せた後、笑われたことでイラつく若い警官も、それぞれの別な問題をかかえていて、そのイライラ感が、異人種と出会ったときに噴出していたのでしょう。サンドラ・ブロックが最後のほうで「朝起きるとなんだかとにかく怒っているの」と夫に告白しているシーンが象徴的でした。日本人も、電車なんかに乗っていると、とにかくイライラしてるような人を見かけるので、似たようなものだなあと思いました。 [DVD(字幕)] 7点(2007-05-06 09:32:37) |
5. グッドナイト&グッドラック
映画の出来としては、とても良いと思います。舞台設定も人物描写も、最小限にまとめてあって、派手に主張するようなくどいセリフやあざといシーンもなく、丁寧な抑えられた演出と演技に好感が持てました。個々のキャラクタの人間関係がほとんど説明がないので、普通のドラマとして観てしまうと、流れの読めない映画とも思われてしまうかもしれませんが、最後まで観るとあまり気になりません。しかし、テーマがよくある「メディアの正義」で、想像した程度にしかストーリーが展開しないので、退屈な映画でもありました。 [DVD(字幕)] 6点(2007-03-31 17:04:26) |
6. グラディエーター
1回目に観たときは、迫力たっぷり、情感たっぷりのシーンに夢中になって、興奮しまくりでしたが、2回目に観ると、各人物の行動の矛盾が気になって、すっかり冷めてしまいました。マキシマスのあの場面とあの場面を削れば…完成度が高かったでしょうに、残念です。シナリオの段階で、絞りきれなかったのでしょうか。3回目にテレビで観たときは、さらに冷めてしまうのが嫌で、エンディングのあの「どっこいしょ」のシーンを観る前にチャンネルを変えてしまいました。 [DVD(字幕)] 4点(2007-02-12 23:35:45) |
7. グリーン・デスティニー
不自然極まりないアクションシーンの連続に、すっかり飽きてしまいました。もう少し「ワイヤーアクション」っぽくない映像にできないものなのでしょうか・・・。竹やぶ(?)の上での対決シーンも、吊ってあるようにさえ見えなかったら、幻想的な設定が生かせたと思ったのですが。 [DVD(字幕)] 4点(2007-02-07 21:28:08) |
8. クレイマー、クレイマー
この手の映画だと、妻側を一方的に悪いキャラとして描きたくなりそうなところを、妻は妻で多面的でリアルなキャラとして扱っているところが良かったと思います。本筋とは関係ないですが、父親が職探しするシーンで、新聞広告をチェックしたり、自分の作品を使ってアピールしたり、給料が下がっても個室がある辺りが、妙に印象的でした。 [CS・衛星(字幕)] 8点(2007-02-06 07:00:53) |