1. 結婚記念日
「こんなに続いてるのは私たちだけね」と結婚16年目の熱々の夫婦。結婚記念日を友人たちとお祝いするためにショッピングモールに買い物に出かける。ほとんどアレンとベッドの二人芝居状態の会話劇。いい雰囲気だったのにお互い浮気を告白したりするから喧嘩して仲直りを繰り返すのだけど、後半はさすがにくどくなってくる。 それでも舞台がモールのいろんな店だったり、店内で繰り広げられるマイムや音楽などのサービスのあれこれが興味深くて楽しく見られる。お祝いは寿司と日本のビールだそうで、、(日本びいき?) 5点(2005-03-07 21:16:06) |
2. 警察日記
昭和30年頃の福島の田舎の警察署とはいえ昨今の日本とはまるで違う暮らしぶりや人情がのどかで暖かい。 次々起こる事件は捨て子、人買まがいのもぐりの周旋屋、子連れの万引き女は無銭飲食も、、とどれも貧しい暮らしに絡むようなものばかり。咎めるよりも同情したくなるのも無理はない。息子を3人も戦争で亡くし狂ってしまった老人なども描かれ、まだ戦後復興途上といった当時の生活や風俗も伺われて興味深い。 多彩な登場人物が繰り広げる人間模様が哀しくも面白く繰り広げられるが、中心の一つが人情に厚い吉井巡査と捨て子のエピソード。二木てるみの物悲しいような表情や森繁の自然体の演技がうまい。子供を負ぶって手を引いてとか、オムツを替える手つきとか、台所に立つ姿などが実に自然で様になって見えるのに感心してしまう。 他にも人のいい花川巡査の三国連太郎(若い・ハンサム!)が周旋屋から守ろうとする娘との話など人情がたっぷり。豊かにはなったけれど殺伐とした今見ると懐かしくもうらやましいような気さえしてくる。 7点(2004-11-27 19:54:32) |
3. 刑事(1959)
「アモーレ、アモーレ、、アモレミ~オ~、、」という哀愁を帯びたテーマ曲とカルディナーレの美しさ、 P・ジェルミの有能で人情味ある刑事ぶりが印象的。昔見たような、、という記憶も、カルディナーレが逮捕された恋人の 車を追って走るラストシーンにこの歌がかぶる所だった。↓の方も言われてるように 貧しい頃のイタリアの悲哀がしみじみと伝わってくるような感じです。 7点(2004-11-16 21:47:47) |
4. 結婚の夜
ポーランド移民の娘、マーニャと執筆ができず田舎に来た小説家が惹かれあっておこる悲劇。ポーランド移民家族は素朴で善良で働き者だが女性の立ち場は弱い。好きでもない男との結婚を強いられているマーニャだが、妻のいる小説家とではどだい結ばれるのは難しい。二人が密かに惹かれあう過程や、お互いの家庭事情、一時的に別居状態にある妻が彼女に嫉妬する気持ちなど愛憎や葛藤もうまく描かれていて見事なドラマになっている。私はトニーが身勝手な妻より控えめで弱い立場のマーニャに惹かれる気持ちが分かる。トニーも勝手な男かもしれないけどクーパーがやってるのであんまり嫌な男には見えないし、火も熾せないような不器用がマーニャの母性本能を刺激するような感じ。マーニャ役のアンナ・ステンはグレタ・ガルボという感じではないが、ここではとても綺麗に撮れている。そしてクーパーもまたとっても美しくて素敵! 8点(2004-05-18 22:07:42)(良:1票) |
5. 汚れなき悪戯
確かに幼くして、あるいは若くしてなくなるのは惜しまれるほどのいい人が多い。私も彼らは特に神様に呼ばれるのかと思っていた。やるせない不条理である。ところでこの作品、可愛いマルセリーノはお母さんが恋しい、物置部屋のキリスト像に食べ物を運び話しかけるとキリストはそれに応える。そして彼の願い通りお母さんに逢わせようとし、幼いマルセリーノは昇天する。皆に愛され、神にも愛され短い生涯を終える。泣ける!テーマ音楽がまたいい。この相乗効果でよけい悲しい。一種のメルヘンなのだが、愛しき者の昇天という不条理を神の愛として描いているのだろう。 8点(2003-06-16 20:56:04)(良:2票) |
6. 夏至
宣伝が効いてたのか小さな劇場は一杯の人だったけど、評判だおれだったのでがっかりした作品。南国のけだるいような映像で見せるけど、ストーリーは何なの・・って感じだしそれぞれの姉妹の恋やら家庭事情やらゴチャゴチャ並べて、ラストはオフクロの味?私には意味不明・理解不能でした。 4点(2003-03-03 22:47:38) |
7. 激突!<TVM>
タンクローリーが主人公でこれだけ見せてしまうっていうのが凄い!(追われるデニス・ウィヴァーは助演?)。シンプルなストーリーに出演者、でもこんな映画は過去にも現在にもない。その発想の見事なこと。公開当時劇場で見た時強烈なインパクトがあって凄く興奮した覚えがありますが、スピルバーグなんて全く知らなかった。彼が有名になってからね、気づいたのは・・<再見追記>昔ほど興奮はしなかったけどやはりスリルある展開に引き込まれました。ラストのタンクローリーはまるで生きている怪物の断末魔のようでした。狂喜するデニス、闘い終えて夕日の中の静かな余韻が印象的。 9点(2003-03-03 00:16:00) |
8. ケープ・フィアー
デニーロ、しつこい! 不死身のヒーローみたい。もういい加減にしたら、と思いながらその凶悪ぶりが恐ろしい。あ~コワッ、、 6点(2003-03-03 00:04:37)(笑:1票) |
9. KT
当時の日本の政治家どもでさえ、この拉致(殺人未遂)事件にふたをしてしまい、真相は明らかにされなかった。そのうやむやな事件にヒカリをあてて事件を再現しようとした監督の心意気が嬉しい。ストーリーは緊迫感にあふれ最後までひきつけて見せる。70年代の日本がフォークで自由を謳歌していた時、韓国はまだこんな独裁国家だったなんて考えもしなかった。中国が文化大革命でメチャクチャだったことも・・あとでみんな本や映画で教わった。原作も読んだけど、ほぼ忠実な映画化だった。キム・デジュンの波乱の生き方はやや美談にすぎるかもしれない。 7点(2003-03-02 23:58:37) |
10. K-19
ハリソン・フォード演じる艦長は実はすごくりっぱな人で、彼の決断によって最悪の事態が避けられた。監督もそこを描きたかったはずなのに、映画ではなんかいじわるでいやな人にしか見えない。実在した人物に失礼よー。これは演出のせいか、ハリソンの顔のせいか、これがうまく描いてあればずごくいい映画になったのに・・蛇足ながらこの艦長と副艦長の関係、セリフなど同じ潜水艦もの「深く静かに潜行せよ」「U-571」とソックリみたい。 6点(2003-02-03 21:09:22) |