1. ゲッタウェイ スーパースネーク
《ネタバレ》 90分ずーっとカーチェイス。ひたすらパトカーとの鬼ごっこ 似たようなクラッシュシーンを見せられて、さすがに飽きます。 まるで腕のない芸人が、なんの知恵も絞らずに、同じフレーズを何十回と繰り返しているよう。 さすがにもう少し変化や抑揚が欲しくなります。 車やカーチェイスが好きな人には、それでも良いのでしょうけど・・・そうでない私には、ひたすら退屈な時間でした。 こんな役だと、イーサン・ホークの良さも十分に出ていたとは言い難い。 少女とのバディ形式で話が進んでいくのは良かったと思います。 ただ、犯人が少女にしかできない何か重大な役目を与えるのかと思ったら、結局何もなし。じゃあなぜ少女を同乗させたの?そんな感じでストーリーは穴だらけ。 それに妻を人質にとられていたとはいえ、これだけ町中を破壊して、パトカーをクラッシュさせまくった主人公が無罪放免にはならないでしょ。 逆襲に転じてからはまたちょっと面白くなりましたが、最後はやっぱりカーチェイス。 遂に黒幕を捕まえた!・・・と思ったら、捕まえていない・・・。 そんで、こんだけ好き勝手やっといて、『君のファンだよ。』ってなめとんかい。 『君の味方だよ』みたいな顔しやがって~。今更味方ヅラすんな~。イライラ。 [ブルーレイ(字幕)] 4点(2024-05-23 02:37:13) |
2. ケープタウン(2013)
《ネタバレ》 ハリウッド映画とは一味も二味も違う緊張感漂うサスペンス。 人気の少ないビーチで、釣りをしている人やのんびりしている若者たちに聞き込み。 よくある刑事ドラマのワンシーン。 ・・・かと思いきや、そこから突然の急展開。こんな序盤で、死にそうにない人がまさかのリタイヤ。まさかの惨劇。 こーゆーのはアメリカ産の映画では、なかなか味わえない痛みかもしれませんね。 ストーリー自体は、まあよくありそうな感じ。麻薬に見せかけた新薬の人体実験を、ホームレスの子供たちでやってたっていうのが真相。で、その警護にあたっていた人物が、薬物をくすねてナンパした女に使い、その女が狂暴化したので頭にきて殴り殺しちゃった。その女性の殺人事件と、子供たちの行方不明事件を刑事たちが追っていくうちに、真相が次第に明らかになっていくというもの。 ミステリー的な面白さはそこまで感じませんが、なにしろ過激な描写やスリリングなシーンが多い。 だから中盤までは固唾をのんで成り行きを見守り、これはとんでもない隠れた名作なんじゃと思ったものです。 後半になるにつれて、徐々にパワーダウン。 黒幕の博士も施設から逃げ出したらただのしょぼくれた老人。 ラストの砂漠での追いかけっこはやたらと長くてダレます。 歴戦の強者って感じで出てきた軍人も、わりとあっさりブライアンとの撃ちあいに敗れちゃう。 まあ、それがリアルと言えばリアルなのかもしれませんが、何とも物足りない。 だって犠牲になった人たちは、みんなそりゃもうひどい目に遭ったのに・・・。悪者たちはもっとめちゃくちゃにしてほしかったです。 ハリウッド映画みたいなザ・ハッピーエンド、って感じではなく、あまりに犠牲が多いので、事件が解決しても爽快感や満足感はそこにない映画です。 [ブルーレイ(字幕)] 7点(2024-04-15 00:11:47) |
3. ゲットバック
《ネタバレ》 ニコラス・ケイジの良いところがしっかり出ている映画。 大作ではないが、B級とも言えない、しっかり地に足の着いた感じの作風。 わかりやすい内容。個性的な出演者。テンポの良い展開。ハラハラしすぎないハラハラ。うまくいきそうでいかないもどかしさ。 どれも私と相性ぴったり。 『めっちゃ面白かったよ。』と人に勧めるほどではありませんが、『これ面白い?』と聞かれたら素直に面白かったと言えるレベル。 もとが銀行強盗ですから。素直に主人公に肩入れはできませんが。でも娘を助けるためにFBIに助けを求めたり、もう足を洗ったのに金塊強盗に手を出したり。娘のためのブレない一貫した姿勢はとても好感がもてます。主人公が共感できる人物というだけで、その映画はそれなりに面白くなるものです。 娘の脱出劇パートも面白い。ウィルパートだけだったら物足りなかったかもしれません。トランクから穴開けて、乗車客の服を掴もうとするところなんか妙にドキドキ。白バイに停められるシーンも好き。そこで女の子が逃げ出せちゃうってのは意外ではありましたが、結局行き止まりでまた捕まっちゃうっていうのはあるある。こーゆーあるある、定番が好きだったりするのです。 FBIの刑事も憎めないキャラで良かった。『金塊を盗んだのはヴィンセントだ。そうだろう?』って、ウィルを見逃す刑事さん。罪を憎んで人を憎まずってか~。もしかしたらウィルの言うことに耳を貸さず、ウィルの娘を危険な目に遭わせてしまったっていう負い目もあったのかも~。 小気味良いオチも大好きです。 [ブルーレイ(字幕)] 7点(2023-10-23 01:28:36) |
4. 激突!<TVM>
《ネタバレ》 こーゆーシンプルイズベストなスリラーは大好き。それをスティーヴン・スピルバーグが撮ったっていうんだから期待値Max。だったのですが・・・、う~ん、悪くはないんだけどって感じです。 なんか結構いらいらしちゃいました。そのイライラはトラックではなく、主人公のおっちゃんに。 他の車がときどき走っているんだから、その車の後につけるなり、前につけるなりすれば、トラックは手出しできないでしょ。 それにラジエーターホースは自分の責任でしょ。整備不良は自業自得。それでパニックになられても、うるさいだけ。そもそも長距離移動するんだったら、出発前にラジエーターホースくらい替えとけよ。 こーゆー理不尽ものっていうのは、被害者側に原因がないのがミソなんです。被害者側に落ち度があると、ハラハラよりイライラが勝っちゃう。 そんななか、個人的に出色のシーンだったのがバス。似たようなシチュエーションを、他の映画では見たことがありません。 このトラックが、主人公のおっちゃん以外には、いたって好意的なのが逆に怖い。トラックの、『お前だけは許さねーぜ』っていう無言の圧が凄い。 そしてこんなことをされると、主人公は途端に孤独に陥ってしまいます。どれだけトラックが危険でも、それは自分に対してだけ。周りの人にはまるで理解されない恐怖。まるで不良から、自分ひとりがターゲットにされてしまったような、そんな恐怖を感じるのです。 [DVD(字幕)] 6点(2023-07-25 02:54:33) |
5. ケース39
《ネタバレ》 『エスター』が比較対象になるようですが、個人的には『オーメン』を思い出すオカルト作品。 ストーリーとしては保護対象者だった少女がすべての元凶というよくある話。少女が自身の幸せのために邪魔な人間を殺していくというのであれば、ドラマに深みが出るかもしれません。実際は、少女=悪魔みたいな設定で、少女は無関係な人間も無差別に殺していきます。しかも特別な理由はなさそうです。実の両親の兄弟姉妹でさえ皆殺しにしています。そんなことをすれば自分の身だって危うくなりそうなものですけどね。 最初の両親が実の両親にも関わらず、自分達やエミリーが『つなぎ』みたいな発言をしていたのが謎。わかるはずないんですけどね。 とまあつい粗探しをしてしまいましたが、オカルト系サスペンスとしてはなかなかの秀作。 『幻覚を見せる』『千里眼』このたった二つの能力だけで多種多様な恐怖演出の数々。終始飽きることなく楽しめます。 ですので、途中で少女が怪力を発揮したりするのは興が醒めます。ついでに言うと、ずっと少女の姿のままでいてほしいものです。終盤になるとちょいちょい悪魔の姿を見せるので興醒めです。アメリカ映画の悪い癖。なんでも視覚化しようとする。絶対少女のままのほうが怖くて不気味なのに。その姿のまま海に沈めてしまえば、変な後味の悪さだって感じることができたかもしれないのに。もったいない。それにこーゆーテイストでいくならバッドエンディングでも構わないと思いますよ。少女が次の里親のところでにっこり笑うところでエンディングにしたほうがこの映画のテイストに合っている気がしますけどね。 [DVD(字幕)] 7点(2020-09-22 03:25:17) |
6. 消されたヘッドライン
《ネタバレ》 まずはラッセル・クロウの思い切ったイメチェンに最初こそ戸惑います。しばらくすると慣れますが・・・・ そしてレイチェル・マクアダムス。大好きです。かわいいだけでなく、芯の強さを感じさせる演技が好き。良い女優さんになったものです。最初の頃こそ、ラブコメによく出ていた印象がありますが、この頃になるとサスペンス系にもちらほら。『パニック・フライト』とか。サスペンス系に起用されるのもちょっとわかる気がします。 で、この作品、面白いのですが、ついていくのはまあまあ大変。ポイントコープ社、スパイとしてソニアをスティーヴンのもとに送り込む。手引きしたのはファーガス議員。で、ソニアとスティーヴンは不倫関係。それはポイントコープ社としても想定していなかったかもしんないけど、チャーンス。邪魔なやつをつぶせるぜー。いやいや、そうはさせまいと、スティーヴンに恩がありポイントコープ社に怒っているビンガムが、まずは証拠隠滅に黒人少年を殺害。目撃者のピザ屋も殺害。ついでに元凶となったソニアも殺害。とにかく邪魔な人間は殺しまくる暴走ぶり。おそらくだけど、スティーブンにはビンガムのこの行動は予定外だったのではないかな。焦るスティーブン。失脚どころの話ではない。ブタ箱行きになってしまう。そこで一発逆転の策を思いつく。『全部ポイントコープのせいにしちゃえばいいんじゃね?自分が疑われることもなくなるし、ポイントコープ社もつぶせるし、一石二鳥じゃんか。そのためには・・・そうだ、マスコミを利用しよう。ちょうどアイツが新聞記者やってんじゃん。アイツに全部ポイントコープの仕業でしたって書かせて一件落着っしょ。』とまあ多分こーゆーことなんでしょうけど、あまりに浅はかすぎやしませんか。 真相がわかってもスッキリとはしない映画でした。 それ以前に、『いや、本当に理解できているのか、自分?』という一抹の不安を感じます。 [ブルーレイ(字幕)] 6点(2020-06-22 02:49:56)(良:1票) |
7. ゲスト(2009)
《ネタバレ》 いやいや、そんな馬鹿な、と思いまして、もう1回巻き戻して全部チェックしましたよ。 うおお、確かに誰も話しかけていないし、誰も答えていません。 またしてもひっかかってしまった。 『第6感』以降、この手の作品にはひっかかるまいと気をつけていたのに、またしてもしてやられてしまった。くやしい…。 ただ、はじめからレイチェルは怪しすぎるので、レイチェルはないなと思っていました。 パターン①父親が犯人 パターン②アレックスが犯人 で、レイチェルは良い人で、最後は助けてくれるのだろうと。 でもそーかそーか。そーゆーことですか。 ただ、サプライズは成功していますが、映画としてはどうかな。面白いかな。ちょっとダラダラしすぎじゃないかな。ダラダラした展開を無駄なホラー演出で誤魔化してはいないかな。 もともとわたくし、『夢』とか『幻覚』なんかの電波系スリラーが好きじゃありません。ですのでこの作品が好みでないのは確かです。まあですが『夢』や『幻覚』が必要最低限に抑えられているので、結局は最後まで興味深く鑑賞しちゃったわけです。 ただ映画として面白かったかと問われると…いまひとつかな。 [DVD(字幕)] 6点(2020-04-15 04:26:13) |
8. 県庁の星
《ネタバレ》 この作品は、どちらかと言えば、もちろん面白い作品です。 ただ、はっきり『ドラマ向きの作品』じゃないかな、とも思えます。尺が長いし。前半のテンポは決して良いとは言えません。これが、40分ドラマ3本という感じで見ると、メリハリが出たかもしんないです。 全体通しての山場は3箇所でしょうか。一つ目はスーパー再生のシークエンス。二つ目は県議会での野村のプロジェクト改善案演説。3つ目はスーパーの再検査。どれもそれなりの盛り上がりを見せます。 特に、スーパーでのシナリオは、ほとんどサクセスストーリーの体で描かれているため、かなり爽快です。スーパーのスタッフと、野村が次第にお互いを認め、協力していくのですから、そりゃあ見ていて清々しいです。 その一方、県のプロジェクト及び県議会の人たちとのやり取りは、苦々しいことこの上ない。唯一の味方かと思われた小倉知事でさえ、やはり中身は他の議員と変わらない政治家の本性を見せるわけです。いや、民間に対して理解がある風を装っている分、議長よりよほどタチが悪いと言えるかも知れません。社会派ならではの苦味を残すどんでん返し。すっきりしない結末。『リアル風味の大人ファンタジー』という目線で見ていたら、ラストは勧善懲悪を期待するところですから、この決着が好きじゃない人もいることでしょう。 救いなのは、野村がそれを承知しているのがわかる、ラストのセリフ。『そううまくはいかないだろうな。でもあきらめない。』という言葉と、『エスプレッソ1杯100円』の小さな改革に、小さな希望を残しているのがこの映画の良心。また、プライベートで、二宮との幸せを予感させる最後のやりとり。苦味を残しながらも、清涼感を感じる終わり方になっているのが良いですね。 [DVD(邦画)] 6点(2018-05-13 21:56:32)(良:2票) |
9. ゲット スマート
《ネタバレ》 コメディもスパイもアクションも、どれもすっきりとまとまった作品。ただ、すっきりまとまりすぎて、それぞれのジャンルがパンチに欠ける内容になっちゃってます。 アクションとして見ると迫力に欠ける。スパイものとして見ると、コメディ要素がハラハラドキドキをジャマしてる。コメディは本筋のストーリーを崩さないように気を使っているのか、爆発力に欠けます。 つまりは、映画としてのバランスは凄く良いんですが、この映画には『ウリ』がない気がします。 その作風はそのまんま主人公にも反映されていて、『おとぼけ』と『格好良さ』が半々。それは結構好きなキャラなんですが、いまいちなシーンもちらほら。 例えば、飛行機からの脱出シーンでは、その直前に『テロリストに間違えられて拘束される』という失敗コメディをやってます。その直後の飛行機脱出で、『格好良さ』を演出してくれれば、そのギャップで爽快な気分にもなれたでしょう。ですが、ここで再び役立たずなところを見せちゃうので、笑えないどころかがっかりします。で、仕事ができんくせに、エージェント99に対しておしゃべりなのもあんま好きじゃない。 まあ、いいや、そういう足手まといキャラでいくわけね、と思ったら、多少体さばきが良かったり、分析官の能力を活かしたり、機転を利かせて監房から脱出したり、ちょっと実力があったりもする。名誉挽回的ストーリーは好きなので良いんですけど、見方を変えればキャラがどっちつかずと言えます。 どうせなら、おとぼけで失敗もするけれど、戦闘能力は1級品とか、スマート専用の秘密兵器がたくさんあるとか、思いっきりスーパーマン的要素を持たせちゃったほうが、アン・ハサウェイとくっつくラストにも説得力がでると思うんですよね。 そういった意味で、退屈はしませんでしたが、ふりきれていない作品でした。 [ブルーレイ(字幕)] 6点(2018-05-07 00:52:14)(良:2票) |
10. 幻影師アイゼンハイム
《ネタバレ》 相思相愛の二人は、アイゼンハイムの一世一代のトリックにより、死を偽装し、自由を得、幸せに暮らしました。めでたしめでたし。 いやー、気分爽快なハッピーエンドですね。 でも念のため、もう一度振り返ってみましょう。 身分の違う二人。若いときに切り裂かれた二人の仲。そんな二人が15年後に再会。一人は立派な幻影師に。もう一人は皇太子の妃候補に。 そんな二人が立てた計画。『そうだ。ソフィは皇太子に殺されたことにしちゃおうぜ。そしたら自由じゃん。ついでにその罪を皇太子に着せちゃったら一石二鳥じゃない。』で、潔白の皇太子に眠り薬を仕込んだ挙句、本当に人殺しの罪をなすりつけ、自殺に追い込んじゃうっていう、トンデモ恋愛ドラマ。超怖いテロリストカップル。立派な国家反逆罪。ウール警部はラストで真相に気付いたみたいだけど、すんげー喜んじゃってます。いいのか、それで?テロリストの片棒かついで、無実の皇太子を自殺に追い込んじゃってますけど?結局のところは『嫌なヤローは皇太子であっても死ねばいい。』ってことなんでしょうか。 もしこの作品を、皇太子主人公で、全く同じストーリーで、音楽変えてやったら、かなり後味悪いサスペンスになりますね。視点を変えるだけで大分変わるようです。映画としては、まあ面白かったからいいですけど。 ただ不満点はあります。もっといろんな奇術を期待していたので、パターンが少なかったことがちょっと物足りない。特に後半はずっとワンパターン。死んだ人間を呼び出すっていうイリュージョンが延々と続くだけ。 それから、成年になってからのアイゼンハイムとソフィーが、若いときの二人の魅力に負けています。若き日の二人が超絶美形すぎるのか。でもそれだけではなくて、若き日の二人のほうがミステリアスな雰囲気が描けていてよかったです。 [DVD(字幕)] 6点(2018-04-12 13:42:19) |
11. g@me.(2003)
《ネタバレ》 読めそうでよめない展開が何気に面白い。 こちらの予想を絶妙な匙加減で裏切ってきます。 例えば、『この娘は実は葛城樹里ではないな。』っていうのは何となく読めても、それ以外の事はよくわからないわけです。 単純そうな謎かけで、いつの間にかいろいろと真相を考えてしまうのは、楽しいものです。 登場人物が意外と少なくて、ごちゃごちゃしていないのも好印象です。 『仕掛けに対してオチが弱い。』 『仲間由紀恵が大根。』 『真相解明のシーンが説明不足でカタルシスに欠ける。』 『恋愛シーンがうざくて、興醒めする。』 などなど、個人的な見解も含め、残念なポイントがいくつかあります。 映画としての完成度はそんなに高くないのかもしれませんね。 そういった点を含めても、やはり中盤以降は面白かったので、鑑賞後の満足度は高いです。 [DVD(邦画)] 7点(2017-02-06 02:10:48)(良:1票) |
12. ゲーム(1997)
《ネタバレ》 発想、アイデアがとても斬新で面白い映画です。『世にも奇妙な物語』を連想します。この壮大なドッキリは、映画だからこそ実現できるドラマですね。 ただ、尺が長すぎます。言うなれば、『世にも奇妙な物語』のロングバージョン。ありえない展開やサプライズ演出は、短時間で適度なバランスを保つからこそ、新鮮な驚きを感じるのだと改めて思います。これでもかって、たたみかければ良いってもんじゃないですよね。それにストーリー上も、バースデイプレゼントならば、せめて一日の出来事の中に収めてほしいものです。 また、ニコラスのほうはともかくとして、弟のほうはこれだけ尺があったにも関わらず説明不足感が否めません。彼のバックボーンがよく見えないため、兄弟間の絆の深さやその関係性がはっきり見えないのです。ですから、何故弟君がそこまで兄のために壮大な企画を大金をかけて計画したのか、肝心なところを観る人の想像力に任せてしまっています。 それに、肝心のこの企画、『自己啓発』も兼ねている部分がありそうですけど、完全に逆効果のような気もします。 綿密な事前のテストによって、ある程度の行動パターンは予測できると思いますが、『もし主人公がプランどおりに動かなかったら?』。そのときはきっとプランB、C、Dくらいまでは用意しているのでしょうね。だとしても、やはり、序盤のテレビ、それに銃撃、タクシー、メキシコにぽいってのは流石に無理があると感じるのですが、いかかでしょ? [DVD(字幕)] 5点(2014-10-25 13:33:23) |
13. 訣別の街
《ネタバレ》 すっきりしない作品でした。 6歳の少年が死に、正義の警官が死に、その警官の無念をはらそうと協力しようとしていたビニーが殺され、やはり協力しようとしていたスチュワーツも殺され、自業自得ではありますがアンセルモは自殺を強要され、これだけ一般人が死んでいるのに、終始ポリティカル・サスペンスの枠内に収めようとしていたことに違和感を感じます。 何より、元凶の一人であるマフィアのボスは劇中なんの天誅も下りません。パパスにいたっては、一見良い話っぽくまとめましたが、ケヴィンが情に流され彼に社会的な責任をとらさずに表舞台から退かせるに留めた結論には大変不満が残ります。 第一、物語を少しでもわかりやすく伝えようとする気持ちがこの作品からは伝わりません。やや複雑な話を、難解なまま伝えるだけでは芸がなさすぎます。もっと面白く、もっとわかりやすく、もっと落としどころを明確にした作品にだってできたのではないかと思います。私は個人的に、こういう作り手達の自己陶酔型の作品は好きではありません。 [DVD(字幕)] 4点(2014-05-04 22:07:44) |
14. 激流(1994)
《ネタバレ》 目的地に行くにはこの川を下るしかないのです。しかし、「ガントレット」と呼ばれる危険度MAXの難所が行く手に待ち構えるんです。 母は言います。「あなたたちがガントレットで死のうが、それは自業自得よ。でも私には家族がいるの。ここにはいない娘も待っているの。幼い娘を一人残して死ねないのよ。」涙ながらに訴える母。冷たくつっぱねる強盗犯。 もう決死を覚悟でガントレットを越えるしかない・・・!それしか目的地にたどりつく方法はないのだから・・・。 これはもう「激流」というシチュエーションでつくられる大自然の密室サスペンス!すばらしい!なんて面白いんでしょう! な、の、に・・・・・・あー!だからだめだって、お父さん!陸路で先回りしちゃ!『川下りでガントレットを越えるしか方法が無い』というのが、この映画の醍醐味なんだから! でも観ているときはそんなお父さんの反則技を忘れちゃうくらい面白かったので7点で。脚本の段階で誰も気付かなかったんですかねー。みんな川下りに夢中で細かいことは忘れちゃったか。 [DVD(字幕)] 7点(2014-01-12 22:08:13)(良:1票) |
15. 刑事ニコ/法の死角
《ネタバレ》 面白いです。だってセガールだもの。 映画としてみると、いつもよりか緊迫感がありストーリーも練られていて面白かった。なによりサスペンス要素が強くて良いです。 「セガールもの」として見ると、やたらうまくいかないことが多かったり、結構ピンチになったりで爽快感には欠けるかもしれません。 全編通して圧倒的なセガールを見たい方はべつの作品を見たほうが良いかもしれないです。 [DVD(字幕)] 7点(2013-03-05 15:01:07) |
16. 拳精
《ネタバレ》 前置き長っ。 五人組の妖精だか小鬼だか知らないけれど、はじめのこの五人組とのカラミが長すぎです。途中で飽きる。 それに、ラストは「七殺拳」の使い手を倒したところで終わっておけばよかったのに、最後の戦いは完全に蛇足でしょう。しかも、突然コメディになるし、はちゃめちゃでついていけません。 ただ真犯人の正体をあばくタイミングとしては最高でした。そこは面白かった。 [DVD(字幕)] 3点(2012-03-08 04:08:51) |
17. 結婚の条件(1988)
《ネタバレ》 コメディとシリアスが最高のバランスです。特に最後の15分は必見です。ラストのためにある映画といっても過言ではありません。 イケメンなのに、優柔不断でやることがなにか3枚目なギャップを見事に演じているケヴィン・ベーコンがとても良いです。 ジェイクの心の葛藤を、お互いの両親や、親友のデイヴィスや、謎の女性や、仕事の上司の目線を通して客観的に表現していたのも、この映画では効果的だったと思います。 どうしても中だるみをしてしまうところはありますが、それを差し引いても笑えて共感できて感動もできる、良質の映画です。 期待していなかったのに、良い映画だったなー。 [DVD(字幕)] 9点(2012-02-26 16:44:27) |
18. 刑事ジョン・ブック/目撃者
《ネタバレ》 「アーミッシュ」を題材にした心温まるドラマを、ハラハラドキドキのサスペンスでサンドイッチしてあります。ラブストーリーも盛り込んでみました。 個人的には前半のサスペンスが良いです。 サミュエル少年がトイレで機転を利かすシーン、警察署でマクフィーの写真を見つけるまでのシーン、最高です。ここまでで、映画への期待がいっきに高まります。高まりすぎて、 映画のテイスト勘違いして、アーミッシュ村に入ってからは完全に中だるみ。 でもみんなで納屋作りするシーンは良かった。 ラストで、お待ちかねのサスペンスモードに突入してくれましたが、前半に比べるとずいぶん雑な感じになっちゃってますね。そこは少し残念でした。 [DVD(字幕)] 6点(2011-11-03 03:13:42) |