81. GODZILLA 決戦機動増殖都市
《ネタバレ》 同時期に『レディ・プレイヤー1』『パシフィック・リム:アップ・ライジング』『ランペイジ 巨獣大乱闘』と怪獣リスペクトなハリウッド映画が次々公開されている中、本家の看板をぶら下げてるコレは一体何をやっているのやら。 基本は前作と一緒。ゴジラをダシに、設定世界のおたく的披露に終始する映画。前半というか、大部分が大量のセリフによる設定の説明、クライマックス部分にアクションあります、と。しかし、今回メカゴジラが登場するわけですが、これもおたく的ヒネリを効かせてみました、って状態で、その設定を面白がれるのって虚淵玄ファンくらいのモンでしょ、っていう。そんなメカゴジラを見せられて楽しいか?と。『レディ・プレイヤー1』のメカゴジラのサービス精神の欠片もないわ。 そのクライマックスにしても前作と似たような絵ヅラに終始して、やってること、ほんと、前作と変わりゃしません。3部作なわけですが、1作目から作品として発展してないって、しょーもない。 主人公は相変わらず優柔不断で行き当たりばったり、ヒロインや武闘派の種族の連中の言動もまるで共感できず、キャラにちっとも魅力がないのもそのまんま。 それでも前作よりはマシな点数付いてるのは、双子のキャラが良かった(しかしちっとも物語に活かせてないわけですが)のと、前作の存在がある分、入り込み易い(つまりここから見ても訳わからない、これ1作では全く評価できない)から、それだけ。 双子と卵って要素を出しつつモスラも出さずにスカして、とりあえず色々ワザとスカしてみせるやり方を面白がってるみたいですが(バカじゃね?)、ゴジラの看板を掲げている以上、抑えるべき最低限ってものがあるんじゃないかなぁ。今回のゴジラもまた、シンボリックな存在に終始してるだけですし。 どんな映画でもそれなりに入ってる六本木ヒルズのシネコンで観客6人とか、なかなかレアな体験させてくれた訳ですが、東宝的には笑い事じゃ済まないんじゃないですかねぇ。 [映画館(邦画)] 3点(2018-05-24 23:07:41) |
82. 恋する神父
《ネタバレ》 タイトルがおかしいですよね。「恋する神父」じゃなくて「恋する神学生」ですねぇ。最初からかなりキツい映画でした。もう同期の神学生のバカさ加減にイライラ、それに巻き込まれながら何を伝えるにも態度がハッキリしないギュシクにイライラ。結局ギュシクのハッキリしない態度は延々とラストシーンまで継続してゆく事になるのですから、もう辟易、と。ギュシクとボンヒはお互いを嫌っていたのに、いつの間にか好きになってました、っていうのがなんで?みたいな状態。二人のエピソードが積み重ねられてはいますけど、せいぜいがマイナス状態からゼロ状態になりましたって程度にしか見えなくって「愛してる」ではなくて「なんとなく好き」って感じがせいぜい。ペンダントをそっと渡すシーンなんて、あれ、ギュシクの未練や姑息さが感じられて「いやらしいわぁ」としか思えなかったんですけど。全編がひたすら空回りによって構成されているイライラ映画でした。大体、この役ってクォン・サンウに全然似合ってない気がして仕方ありません。イ・ビョンホンやカン・ドンウォンみたいな端整な顔立ちをしたタイプ向きで、悪ガキみたいなサンウだと、ラストシーンの涙に女々しさしか感じられません。泣きの演技は似合わないと思うんですけどねぇ。始めにサンウありきな企画だったんでしょうけれど、題材の選択ミスかな。キリスト様も、こんな映画のネタにされたんじゃたまったもんじゃないですねぇ。 [DVD(字幕)] 3点(2006-12-13 01:35:30) |
83. GODZILLA ゴジラ(1998)
ゴッズィラがニューヨークの窓の外をうりうり歩いてるトコまでは名作でした。メインタイトル部分は秀逸だし、その予兆、痕跡の描写はワクワクするし、「街中に突如として現れた信じられないモノ」の描写は楽しいし。なので、そのままうりうり歩いてニューヨーク観光して、海に帰る、という展開だったら10点あげた事でしょう。「ゴッズィラってばクールだぜ!」って。中盤以降は、ただの動物災害映画ですからねぇ。ゴッズィラ、そう魅力的なイグアナじゃないですし。ゴジラ? そりゃ東宝製の、中に人が入る着ぐるみの事でしょ? [映画館(字幕)] 3点(2003-12-03 15:14:27) |
84. ゴジラ2000 ミレニアム
最初の15分間は凄いです。「うわぁ、こりゃ『ゴジラ』の、いや、日本の怪獣映画の新しい夜明けだ!」と感激します。でも、そこまで。短距離ランナーがいきなりフルマラソンに出たかのような、グデグデの展開に唖然。物語がどんどんウソくさくなって、退屈で、目をそむけたくなるようなデジタル合成が出てきたりして、見るべきところが、ミニチュアセットはワリと良くできてるね、くらいになって。東宝はゴジラを神格化し過ぎなんじゃないでしょうか。 [試写会(字幕)] 3点(2003-11-21 15:50:19) |
85. 恋するヴァンパイア
《ネタバレ》 これはある意味凄い映画で。 良かったところはみなとみらいの夜景がキレイなところ。でも、残念ながら実景の方がずっとキレイです。 残りは全てツッコミどころ。いいとか悪いとか以前の話。 何故台湾から話が始まるのか、どうして陽光に当たっても平気なのか(歳を取る薬で何故か陽光だけは平気になる、銀とニンニクはダメ)、そもそもヴァンパイアの基本設定がどこまで適応されているのか、何故個人個人で全く違った能力を持っているのか、ヒロインの怪力が全く物語に活かされないのは何故か、何故山下公園で海眺めていれば都合良く人がやってくるのか、何故ヴァンパイアである事を隠しながら経営するパン屋の名前がBAN PANYAで吸血鬼デザインのバンパンダパンをウリにするのか、何故悪のヴァンパイアの部下が韓国のお金持ちなのか、そして何故ヤツはいきなりいい人になっちゃうのか、何故突如カンフー映画なのか、台湾の自殺未遂娘がマンガ好きでマンガ家を目指していてパン屋でバイトしてヒロインの正体をさっさと知ってしまう事の設定の意味はなんなのか、大塚寧々のニンニク砲に意味が一切無かったのは何故なのか、敵ボスは簡単に倒されてしまうけど部下はどこへ行った、何故わざわざラストが二段オチなのか、そんなツッコミどころのみで構成されていて、それはそれで楽しいです。流れに必然は全くなくて「この世界ではそういうもの」という特殊ルールで作られているので、それを呑み込むのに苦労し続ける状態で、ひたすら苦笑しながらスクリーンを見つめる、そんな映画。 子役の演技がぎくしゃくぎくしゃくしてるわぁ、って思ったら大人になった二人の演技もぎくしゃくぎくしゃくしていたり、ハイキー多用でのライティングに激しく失敗していたり(大塚寧々が異様に老け顔に映っちゃったり、ラストシーンのヒロインのPANDAって書いてある白いシャツの反射が上唇を白ーく染めて、口になんか付いてますよ?みたいな)、もうワチャワチャになりながら撮られた映画、みたいな感じ。 コレは闇鍋みたいなモンです。日本映画界の実情が生み出した闇鍋。和・中・韓をベースにした味で、具が全部スイーツ。そのスイーツの中にたまに美味しく感じるモノがあったりするのですが、それ褒めてもねぇ。 まあ、珍品とでも言えばいいのかしらねぇ。 [映画館(邦画)] 2点(2015-05-04 14:26:44) |
86. GODZILLA 怪獣惑星
《ネタバレ》 物語とかドラマとか、そういうモノに興味がないらしく。 オタク系アニメに氾濫しまくってる、ひたすら設定と状況を説明する事に終始している映画。 こういう設定イイでしょ?こういうデザインかっこいいでしょ?って見せつけたいだけ。すげーつまんない。 物語はツッコミどころ満載、力が弱過ぎで。「長い年月をかけて努力して新天地を目指した人々がいきなり地球に還る事をさっさと決め、2万年経過した地球に対してただゴジラ一体だけを警戒し、テロの首謀者を隊長にする」というお馬鹿っぷりは笑うところでしょうか? 出てくる人が誰もかれもみんなつまらないのが困ったものですが、最大の問題はゴジラに全くキャラが無い、ただ存在してるだけ、って事。別にシェーしたり、木枯し紋次郎のマネしたり、育児したりしろって訳じゃないですけど、アレは別にラドンでもアンギラスでもジラースでもダイゴロウでもメガロでもプルガサリでも成立しますよね? ゴジラがゴジラである、ゴジラ映画としてのアイデンティティがこの1作では見当たりません。 これってゴジラを見せたくないゴジラ映画? [映画館(邦画)] 1点(2017-12-03 20:16:49) |