1. 恋人までの距離(ディスタンス)
かなりこっぱずかしい映画です。まるで仲良しの友達の恋愛を覗き見しているような。自分の過去を振り返るかのような……。すごいリアリズム(笑)。そりゃあコレと同じってわけではありませんが、若い頃(とくに学生時代)に旅に出るとあるんですよねぇ。あんなこんなのトキメキが。初対面だからこそ、普段友達とはまず話さないような、いろんなことを語り合える。口がまわりはじめると「あれ?こんなこと思っていたっけ?」っていうような、そんな見果てぬ夢まで語っちゃったりするもんだから、旅先ってのはオソロシイ。ちょっとだけ背伸びして、わかったよーな口きいて、そして相手の話にも心を寄り添わせて話を聞いてはフンフンと頷く。いろんな人に影響されて、急激に世界観が広がったよーな気がする。たとえ現実は、同じ世界の中をぐるぐる廻っているだけにしても新しい発見をしたよーな気分になる。多くはそのまま「一期一会」で分かれ、恋愛したって感覚もなくいい思い出になってしまっているものなのですが。いやぁーー、恥ずかしい……(笑)。 7点(2004-12-25 15:18:12)(笑:1票) |
2. 恋におちたシェイクスピア
恥ずかしながら、わたくしシェイクスピアの戯曲をなーーーんにも知らなかったので(あ、ロミオとジュリエットだけは辛うじて知っていた)、けっこう長い間、手が伸びなかったんです。きっとシェイクスピア知らないと面白くないんだろうなぁって思っていたの。でも、もう理由は忘れちゃったけれど、なんでか借りてみることになって……す、すると面白いじゃない! シェイクスピア役の男性なんて、神経質そうで私の好みじゃなかったけれど、でも文章書きの雰囲気出ていたし、ベン・アフレックのマヌケっぽさもはまっていた。グゥイネスのちょび髭にも笑わせてもらったし、お付きのばあやが、ドアの前で揺り椅子をギーコギーコ鳴らしているのもクスリと笑った。エリザベス女王は、ちょろっとしか出てこなかったけれど貫禄あったし、そう、みんながイキイキとしていたんですよねぇ。観る前は古めかしい話なのかと思っていただけに、人間みのある登場人物たちの魅力にビックリしてしまいました。きっと、シェイクスピアの作品に詳しい人が観ると、もっと奥の深い楽しみ方ができるのでしょうが(そう、だから私の見方は甘ちゃんだとも思うけれど)、それでもとっても楽しく観られて、ちょっとお得な感じがした一本でした。“Show must go on!!”的な映画って、やっぱり面白いですね。7点!って点数をつけたところで、ふと再び考えてみた。そういえばこの作品って敬遠していたハズなのに、一度観るとはまってDVDを購入したんだっけなぁ。遊びに来た友人に見せたりしていたりもしていたので、もしかして私、この映画が大好きなのかもしれない。あんまり意識はしなかったけれど。やっぱ8点かなぁ〜ってことで、8点献上。 [映画館(字幕)] 7点(2004-05-05 06:01:19) |
3. 恋する天使
《ネタバレ》 香港系ベタベタギャグのオンパレード。正直言ってスベリそうなネタの数々なんだけれど、こっちもそれを期待しているので、なんら問題はない。というより、手を叩きながら喜んでしまう。こういうのを大喜びできる自分が、ちょっと好きだったりして・・・。我等がレスリー・チャンは神父。結婚式で新婦に一目惚れをされまくるハンサム・ガイらしい。(←私はどうしても、レスリー・チャンが女性のハートを鷲掴みする顔には思えないんだけれどなぁ~。かわいいけれど)一方、神父が関わることになる娼婦は、楽しいときに笑えず、悲しいときにアハアハ笑ってしまう人間。これがアホなやつで、元彼の借金を背負ってカレーの国に売り飛ばされそうになるし、何故かマヌケな刑事たちにも追われたりする。でも、それがまたかわいらしいんだけれどね。神父は純粋に彼女の境遇を改善したいという思いから近づくわけなんですが、人の良心というのが信用できない彼女たちは、疑ったり、感謝したり、惚れちゃったりと、もう大変。すごく、いい感じで物語は流れていくのに・・・ラストが・・・いやかも。なんで、神父と娼婦が一緒に去っていかないんだろう? 神父も結婚をやめろとまで言ったのに、その言葉に娼婦はえらいこと喜んでいたのに・・・どうしてまた、別々に去っていくんだろう? むちゃくちゃ解せない。神父はプラトニックラブじゃないといけないのかなぁ~? 7点(2003-12-15 07:58:30) |
4. 恋におぼれて
《ネタバレ》 恋人に去られたのに現実を受け入れられない勘違い男と、恋人に捨てられ復讐心に燃える女のストーカー話。男は天文学者で、女はカメラマン。男のほうは特技?を発揮して反射望遠鏡を設置し、元カノの部屋を覗き見。女もカメラマンなので映像部分専門かと思いきや音響のほうを担当する。見事なタッグプレイに感心の一言。元恋人同士がくっつき、これまた捨てられた者同志がくっつくという資源再生型ラブストーリーなのだ。はっきり言って、えげつない方法で新カップルを邪魔する彼らには、怒りを通り越して呆れてしまったが、それでも子どもっぽくジリジリと寄り添う二人には微笑がこぼれてくる。心と裏腹(もしくは深層心理に正直?)に身体から結びつき、おばあさんに無理矢理キスさせられて繰り返しているうちにその気になり、相手の元恋人に嫉妬したりごまかしたり……。挙げ句、『名犬ラッシー』(←シリーズ中どの作品かは不明)の映画をきっかけに、やっとのことでくっつくというじれったさ。何なんだよーっと苛立ちながらも、魅入ってしまった私は、映画のワナにかかってしまったんだろう。最後、拍手をしたくなった自分がなんとなく悔しい。 6点(2003-12-04 06:53:11) |
5. 恋路(1991)
《ネタバレ》 カトリーヌ・ドヌーブの娘さんが、本っ当にいい子。20年前のカーニバルで女王になった母に対して「もうちょっと美人じゃなかったらいいのに」なんてつぶやきながら、対抗して自分が女王になるっていうんじゃなくって、友達が女王になるのを素直に喜んであげる。皿洗いなど、家事手伝いもやっているし、親の色恋沙汰にも拗ねたりしない。話づらそうな雰囲気を察知すると、席を立つ(しっかりドアの外で聞き耳を立ててはいるんですが(笑))という気配り上手さん。もう、抱きしめてあげたくなるくらいかわいらしい。こんな子どもウチに欲しいくらいです。ことの起こりは20年前にドヌーブに懸想しながらも行方をくらました幼友達が町に帰ってきたことからはじまります。裏切られたと思っているドヌーブと、彼とずっと張り合ってきた夫は気が気じゃない。彼のほうも黒人の奥さんをもらい、娘と息子に囲まれた生活をしているというのに。はじめ、心の固かったドヌーブは、なんて高飛車で支離滅裂な女なんだと思ったけれど、事の真相がわかり心がほぐれていって夫を愛していると認識。いい感じの女性に変貌しました。幼なじみの彼の奥さんやその娘(新しい女王ね)もいい人たちです。なのに、男連中ときたら、意地をはって喧嘩する……ダメダメちゃん。それでもラストでは、みんな収まるところに収まって、ハートフルな話だねって風にエンディングを迎えるので、後味がとてもいい映画です。 7点(2003-11-07 03:20:27) |