1. ココ・シャネル(2008)
《ネタバレ》 最初のショーがブーイングで最後のが大喝采なのは、門外漢の私には今一つピンときませんでした。フランス版「おしん」。シャネルNo.5ってウィンドウズ7みたいな意味かと思ってたら全然違うのですね。。丹念に描かれた第一次大戦前後の欧州の文化・風俗描写が良かったです。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2011-11-17 01:09:41) |
2. 荒野の用心棒
黒澤「用心棒」の無断翻案というのは聞いてましたが、ここまでモロパクとは思いませんでした。そういう点でかなりマイナス。何といっても先まで展開が読めてしまう。ただ最後の決闘のカッコよさは素晴しい。ライブでの予定されたアンコールのように、敵役が生き返ってこないのも潔くて新鮮でした。それにしても本作が創ったハードボイルド風の下地が無ければ、その後の幾多の思い出マフィア映画の名作も出てこなかったんじゃなかろうか。そう思うとつくづく当時の邦画の影響力はスゴイと思いました。 [DVD(字幕)] 6点(2011-07-07 22:22:34) |
3. 古都(1963)
原作好きなので、とても原作に忠実でよかったです。岩下志麻さんの若い頃ってこんなだったんですね。武満徹の音楽はもう少し叙情的なものでも良かったのでは。最初、横溝正史モノが始まるのかと・・・。もう少し日の光が活かせる屋外ロケが多ければな・・・と思いましたが、当時の映画の作り方としてはセットを組む方がより豪勢だったんでしょうか。北山杉林でのシーンがセットと聞いて驚きました。個人的に好きなシーン…土間で大原女を休ませてあげるシーンとか、お稚児さんの真一を千重子が追いかけていく回想シーンとか…が無かったのは少々残念。それにしてもあの81/2と賞争いをしていたとは・・・つくづく昔の邦画ってレベル高いですね。 [DVD(邦画)] 8点(2011-06-22 03:31:19) |
4. 殺しのドレス
《ネタバレ》 キャリーを見た後だったので、この監督、冒頭のサービスシーンとラストの無茶なビックリを入れないと気が済まんのか…と笑ってしまった。今でこそ二重人格オチは珍しくありませんが、見せ方、語り口の上手さで、最後まで面白く鑑賞できました。刹那的な幸福から一気に惨めになる心理描写に子供を使っての演出が心憎い。駅で黒人に絡まれるシーンは今じゃNG?こういう点でも、この時代ならではのもので興味深かったです。 [DVD(字幕)] 7点(2009-01-11 09:06:39) |
5. ゴースト・ハンターズ
HW→殺されても平然と立ち上がってくる怪人(ジェイソン/ターミネーターの元祖?)、物体X→着ぐるみでない宇宙人、NY1997→近未来という舞台を使った夢的世界の再現… カーペンター監督の持ち味とは、ちょっとひねりの利いた独創的なアイデアを、最小限の力で、最大限に見せる所にあると思う。 その点、この映画も監督の代表作といっていいのかも。 なんせグリーンディスティニーもマトリックスもない時代、「ハリウッドSFX+カンフーアクション」を10年も先駆けて撮ったわけだから。この頃の監督のこの先進性は何なんだろう。 …ただし個人的にカンフーアクションはそれほど好きでないので点数低めです。 [DVD(字幕)] 7点(2008-02-16 19:50:08) |
6. ゴースト・ドッグ
《ネタバレ》 一風変わってて、いい雰囲気のハードボイルド。ラスボスの倒し方は「ああいう方法があるのか」とちょっとビックリ。 ところで「武士道は死ぬこと見つけたり」というのは、例えばお家を守るためであったり、国を守るためであったり、そこに属する大事な人達を守るためであったり、共通の価値観・文化を守るためであったり…自分の命と引き換えにそれ以上に重要なものを存続させられる局面にあって、礎として死を受け入れる…という考え方だと思う。自分が切腹する事によって、お家の体面が保たれて断絶されずに続いていくといったような。これは徒に犬死することとはちょっと違う。そういう点で主人公があそこで死ぬことによって、後世に何を残す事ができたかを考えると少し微妙でした。 [DVD(字幕)] 8点(2005-09-25 13:42:52) |
7. コラテラル
「10ミニッツオールダー」を見た後だったので、冒頭だけで「一編の映画だ…」と感心ました。最後にああ繋がって来るとは。黒人なのにジャズに全然興味の無い主人公の造形も面白い。淡々としつつ語り口の旨さで最後まで心地よく鑑賞できました。 ただ「隣人が死んでも気付かれない街(LA)は嫌い」と「地球上の砂粒が一つ二つ消えても問題ない」という考え方に整合性はあるのだろうか?とも思いましたが。 [DVD(字幕)] 8点(2005-08-28 23:46:22) |
8. ゴッドファーザー
北斗の拳のような兄弟達…ソニーの存在感と殺された後の展開がイイ。 8点(2004-03-26 23:58:38) |
9. ゴッドファーザー PART Ⅱ
《ネタバレ》 デニーロ快演。「イタリア移民」と聞くと移民船から自由の女神を望むシーンを条件反射的に思い浮かべるようになりました。 曇天下に響く銃声…「ぶち切れ」のカタルシスをあそこまでシブく重厚に描いたシーンを他に知りません。余韻が凄い。 9点(2004-03-26 23:38:07) |
10. ゴッドファーザー PART Ⅲ
日本のヤクザ映画と比べるとあっちのは芸術色・伝統色ムンムンでいいですね。何でこう違うんだろう? 1、2と比べると解りやすい内容。ただマイケルの懺悔は何か唐突過ぎる感じ。ソフィアは清純かつ肉感的でリアリティがあって良かったと思います。 8点(2004-03-26 23:32:28) |
11. 極道恐怖大劇場 牛頭(ごず)<OV>
極道映画のような出だしからだんだんシュールになっていくさまは面白い。こういう変な人達が登場する脈絡のない話は好きです。本編のBGMがコントラバス一本だけというのもイイ。ただ最後は、もう少し何か「腑に落ちる感じ」がほしい気もします。 最大の謎は「間寛平は名古屋人なのか?」という事かもしれない・・・ 6点(2004-02-01 10:19:05) |
12. コモド
数多いB級動物パニックもの中ではストーリー、演出ともかなり良質だと思います。チープといえばギャングの親分の演技がちょっと変な事くらいかな。基本プロットが2年後の「ジュラシック3」にあまりに似ているんですが、これは一体… 6点(2004-01-17 01:24:20) |
13. 獄門島(1977)
《ネタバレ》 原作の雰囲気がうまく映像化されてる感じです。不満は原作では幽玄な祭のようだった山狩りがいまひとつしょぼかった事。これだと「~遊女も寝たり萩と月」の句の味わい、喧騒から離れて佇む静寂さの風情…が生きてこないと思いますがどうでしょうか。 個人的には推理小説は「犯人は一人」が理想なので、変更はさほど気にならなかったです。むしろ二人というのが中途半端な感じ。 [ビデオ(字幕)] 7点(2004-01-15 00:34:22) |