1. コンフィデンス
《ネタバレ》 レイチェル・ワイズの怪しい魅力を堪能するにはうってつけの作品。ストーリーとしては、冒頭のシーンはあんまりいらなかったと思う。そのシーンで、うすうす最後のオチが予測できてしまう。それと、エドワード・バーンズがいつのまにかアメリカ人ぽいマッチョになっていたのでそれが、なんか変な感じした。『彼女は最高』のころはもっとスマートだったのに…。残念。 [DVD(字幕)] 6点(2008-07-20 09:33:51) |
2. 小早川家の秋
相変わらずの小津映画だけれど、すこし『浮草』の味わいに似た異色作。描き方は相変わらずの小津テイストだが、主人公(好色な酒屋の旦那)の存在が少し人情じみた風味を加えている。小津作品の本質のひとつである「あまり意味のないあいづちの応酬」がよく表現されている。でも、僕はデートで競輪場には行かない。 [DVD(字幕なし「原語」)] 8点(2008-04-30 18:49:15) |
3. 珈琲時光
《ネタバレ》 すごいのんびりした時間が流れる。せりふもあんまりなくて、緊張感のないやり取りがふとリアルに聞こえることがあって楽しい。横断歩道渡っているときにふと好きな女の子に「妊娠してるの」って言われるシーンの浅野忠信が妙に印象に残ったり、最後の電車内での再会が素敵だったり、なにより「どこにいるかと思って電話しました」っていう電話のかけ方が最高だったり。この映画はなんとなく切なさと暖かさを微妙なバランスの上で描いたすごい恋愛映画のように思える。ラストで、静けさを破って流れる「一思案」がこれまで見た映画の中でもっとも効果的に使われているエンディングテーマだと感じた。この映画は感じてばっかりだ。でも結構いいのではないかと思う。 [DVD(字幕)] 7点(2007-01-03 15:39:46) |
4. 50回目のファースト・キス(2004)
最近、記憶喪失系の恋愛映画が結構多いけど、この映画はあまり堅苦しくならず、とても分かりやすくまとまっていると思う。それにしても、アメリカ人のユーモアって、日本人の僕からすると想像を越えた所から出てくる。アダム・サンドラーの台詞を考え出した思考回路について思いをはせるとそれだけで楽しい。Beach Boysの曲もいいアクセントになってるし、十分に楽しめる映画になっている。 [ビデオ(字幕)] 7点(2006-01-02 14:11:08) |
5. コンスタンティン
めくるめく地獄絵巻。見終わって、周りを見渡しながら「あいつは悪魔系のハーフブリードだな」とか考えちゃってる自分が恐い。かなりメイクがすごいことになってるレイチェル・ワイズの女優魂にも敬意を表したい。 [ビデオ(字幕)] 6点(2005-12-07 21:31:34) |
6. ゴースト・ドッグ
この映画は基本的に最高だ。でも、突っ込みたいのが一点。少なくとも日本刀は刃を上に向けて(つまりミネを下にするってことよ)鞘に収めるのが鉄則。じゃないと鞘の口に添えた左手の指がどんどん切れていきます。ウィテカー兄ちゃん、大丈夫か? サムライとはなにかって精神的な問題よりも、まず振る舞いをきちんと真似しましょう。でも、この映画のテンション悪くないと思う。 [ビデオ(字幕)] 8点(2005-08-30 23:01:03) |
7. 恋の門
この映画が示す事態は、人間が少しずつ強烈なキャラやイメージの強度に頼った自己主張をするようになっているということ。それはそれで楽しい。しかし、重要なのは、強度に頼る以上、どこかでゆるめないと、ずっと強烈なままではみんな慣れていって、さらに強度を求めるという繰り返しになるってこと。ようするにエスカレートする。あと、強度に頼ると、内容がスカスカになる。その時楽しめればよくなる。酒井若菜のかわいらしさに理由付けが難しいように。そして、深い読み込みは入らなくなる。深い読み込みさえも一時の楽しみになる。これは、果たして喜ばしい事態か? もしそうなら、僕らに残された希望は最終的なマンネリ回避として「死」ねることしかないのではないか。 [映画館(字幕)] 7点(2005-08-08 17:26:55) |
8. 恋文日和
個人的には4種類のラブストーリーが楽しめるのはお得だと思います。コメディータッチから感動ものまでいろいろあるので飽きずに見れます。僕自身はかなりの筆不精ですが、今度手紙でも書いてみようかな?みたいな感じになります。中越典子のなりきった演技が好感度大。 6点(2005-03-07 14:51:56) |
9. 恋人までの距離(ディスタンス)
もしこの映画に出てくるような刺激に満ちた会話が、フツーの会話としてリアリティーをもってそれほど違和感なく欧米人に受け取られているとしたら(もちろん映画だから少しは誇張されてるんだとは思うが)、西欧人の考える力や知性といったものは非常に強靱だ。日本人は多少むづかしいはなしを人前ではあまりしない。普段は専ら、なにがたのしいとか、友達がどうしたとか、そんなんばっかりはなしている気がする。言ってみれば、情報の垂れ流しと情報に対する簡単な感情の表現しかしてないよな。もちろん、日本人だって人生観を語ったりするだろうが、この映画の二人の会話は、人生観よりももっと普遍的で抽象的なレベルで、なのに「自分」の考えをもっている気がするのだ。普通なら電車が動き出して、それを見送って終わりになりそうだけれど、一人になってからそれぞれ眠りにつく二人を描いているのが心に残った。まるで、一晩のできごとが夢だったんじゃなくて、これからの現実生活が夢なんだみたいな。(もちろん、徹夜して眠いんだろうけど) 9点(2005-02-25 17:58:08) |
10. 心の旅路
元祖めぐり逢い系の名作。運命的な愛って、感動的でもあるけど、運命に翻弄されて大変だなぁと思いました。メロドラマというと、日本の昼メロのようなドロドロコテコテと思われがちですが、この映画はそういうのではありません。ひたすらまっすぐに愛を貫く女性の話です。主人公の女性を演じるグロリア・ガースンがはまり役で、何度観ても涙です。 8点(2004-06-08 01:34:51)(良:1票) |
11. ココニイルコト
外国人の最終兵器="So what?(だからなにさ!)"。これからの日本人の最終兵器="ま、ええんとちゃいますか?"。おなじ開き直りでも、日本人ほど「暖かく」開き直れるは人々はいないと思う。「あったかい、ニヒリズム」(なんだそりゃ)みたいなかんじかな。この映画、ユーモアも効いてるし、ラブストーリーとしても面白いので、サラっと見れる。でも、実は結構いろいろと考えさせてくれる映画として観るのもありではないか? CM製作のシーンが妙にウソっぽいので少しマイナス。でもコリャひろいものです。 7点(2004-06-05 22:05:45)(良:1票) |