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コメント数 1207
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年齢 58歳
自己紹介 短くって、切れ味のいいレビューには「良」投票してしまいます。

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1.  コンクリート・ユートピア 《ネタバレ》 
これは、胸くそ悪い。ヒューマニティあふれるミョンファにイライラし、ジワジワ独裁者になっていくヨンタクに同情する。いやいや、物語はじめのころには不器用な、まるでラブコメの主人公?のようなヨンタクが、どんどんおかしくなっていくこの展開。ファシズム的な社会って、こんな少しかけたところのある、しかし引きつける力のある人物に、有能な事務官が結びついてできるのかも知れない。こんな映画、なにもかも救いもなく終わってしまえとも思ったが、ラストのシークエンスもいいよ。どうかと思うけど、これはおすすめ。
[DVD(字幕)] 9点(2024-05-26 05:51:18)(良:1票)
2.  こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話 《ネタバレ》 
お世話が必要なひとを中心に、介護者やその周囲の人がひとつになり社会が回るということはあると他の作品のレビューでも申し上げました。本作は、それを意識的にやるパターン。確かに、そんな社会のありようというか、ビジネスモデルもあるだろう。しかし、まあそれは宗教者とその弟子の関係にも似ているなあとも思いました。いろんな宗教者は、もしかするとできないことや足りないことの多い人たちだったのかも。■タイトルに「愛しき実話」って付けちゃうカッコ悪さも気安さに繋がっているか。病気に対してなにか誤解を生むのではとも思うが、そんな深刻にならないような演出だったかとか。◇印象的なセリフも多い。「人はできることよりできないことの方が多い」。ホントだ。その通りだ。
[DVD(邦画)] 5点(2024-04-27 08:44:39)
3.  高速道路家族 《ネタバレ》 
公式サイトでは「パラサイティック・スリラー」とありますが、恐怖映画的な要素はありません。これがスリラーだったら、この間観た「八甲田山」の方がよっぽどだ。それはさておき。■ワタシは、本作は「万引き家族」や「パラサイト 半地下の家族」のアンチとして作られたものだと思っています。これらの作品同様、本作でも社会の隙間に入り込んだ風変わりな家族が、重篤な事件を起こします。しかし、「万引き〜」、「パラサイト〜」では、大変な家族だとは思いつつも、そのしたたかな力強さや、歪だからこそ生まれる情愛に感心(?)したりもしていましたが、本作の家族は、本当にただ単に大変。だから、父親のどうしょうもなさはリアルガチ。こんな父親でも慕う子供の姿は、健気と言うより浅はか。で、切ない。わかるよ。オラもどうしようもなくって、浅はかだから。ある種、振り切ったものを観たような気がしています。だから、「万引き〜」らと同じの8点にします。
[DVD(字幕)] 8点(2023-10-28 20:36:43)
4.  国葬の日 《ネタバレ》 
あ、終わった。というのが観賞後の第一感。淡々としてたというか、散漫だったというか。捉え難かったこの映画、どういったものだったのか。■これはつまり、いわゆる「国論を二分した」と言われがちだったが、世論調査でははっきり否定的な結果が出ていた安倍晋三元首相の国葬が行われた2022年9月27日には、①沖縄県ではいつも通りに辺野古で座り込みがありその立ち退きがあり、②自然災害があり(静岡)、それを助けるボランティアの若者がおり、③いわゆるリベラルの人たちのデモ活動はどうしてか元気がなく、アベ政権の支持層の支持理由はなんとなくボワッとしており、⑤福島の被災地の風景は美しく、しかし、311から発生した状況はいっこうに変わっておらず、⑥一人一人は優しいのに、組織になるといきなり感情がないという、いつもの通りの日本だった、という映画ではないかと思っています。何があっても何も変わらない。だから、やったもん勝ち。■記録映画として、もしかすると30年後に価値が上がるかもと思います。あの頃がターニングポイントだったんだなあ、なんて。戦争前夜の様子ってこんななんだあ、みたいに。
[映画館(字幕)] 4点(2023-10-21 19:18:10)
5.  コレクティブ 国家の嘘 《ネタバレ》 
■鑑賞後、映画のチラシを見直した。やっぱり、ドキュメンタリー。いわゆる「実話に基づく物語」を見ているような気になってしまったのですね。だって、取材の内幕や、大臣と参謀の打ち合わせ、果てには内部告発のシーンにまで、監督のカメラが入り込んでいるのだから。■こんなものが撮れて、しかも公開できるルーマニアってどんな国なんだ。良いことなのか。悪いことなのか。■しかし、本作見てて、これからこの延長線上に、ルーマニアで何か良いことが起きる気がしない。■なんかこう、めちゃくちゃな断末魔のような映画だったんじゃないか。
[映画館(字幕)] 6点(2022-05-29 18:30:38)
6.  孤狼の血 《ネタバレ》 
昭和的なコンプライアンス意識の低さ(暴力的な取り調べ、暴力団との間合いなど)と令和的な身も蓋のなさ(暴力シーンや死体のグロさ)が融合。50過ぎの我が身としては、懐かしい話を新しいツールで書いたかのよう。ワタシ、登場は少なかったけど、中村獅童の新聞記者のヤクザっぽさがけっこういいなあと思いました。
[インターネット(邦画)] 5点(2022-03-20 21:38:32)
7.  コンフィデンスマンJP プリンセス編 《ネタバレ》 
終幕近く20分くらいから、解答編が入る。決して期待を裏切らない、どんでん返し。クセのある3人組のストーリー。とくれば、我々がなじんできた大好きな物語なワケです。ものすごく心揺さぶられるワケではないけれど、間違いなくそこそこおもしろい。だから「コンフィデンスマンJP」こそが、現代の大衆演劇。ダー子、ボクちゃん、リチャード各氏は、2代目あるいは3代目と演者を交代しながら、毎年1作くらい作り続けていくってのはどうでしょうか。アレ、ひどいこといったかな。いやいや、フォーマットが手堅すぎて、演者のモチベーションの維持が難しいような気がして。ワタシは、市川実日子さんのダー子が見たいです。
[DVD(邦画)] 6点(2021-06-09 11:03:37)
8.  ゴーストランドの惨劇 《ネタバレ》 
うーん。重篤な事件に巻き込まれたホラー作家志望の女の子ベスの作る、目の前の現実から逃げるための妄想ストーリーがちょいちょいはさみ込まれていました。しかし、ワタシはその上でもう一つ別のフェーズ(妄想あるいは現実)があって進んでいる物語なのだろうと想像しながら見てましたので、終幕の時には、え、これでと思ってしまいました。もうちょっと、別な見方があったのでしょうか?バイオレンスなシーンも一辺倒で、怖いというより「ああコレは痛そうだな」、と。
[インターネット(字幕)] 2点(2021-02-06 23:07:54)
9.  この世界の(さらにいくつもの)片隅に
いやあ、これは‥。ようするに2016年版の「ディレクターズ・カット」、「特別編」、「完全版」のようなものなんでしょ、ってタカをくくってというか、少々見るのが億劫な感じで見始めたんですが、しかし。観終わった今、2016年版は長すぎる予告編だったのだなと思っています。(大げさか?)あいや、すずさんとその家族の身の上に何が起こるか知っているから、初めから切なくってしょうがないんだ。「みんな、笑ろうて、暮らせりゃあ、いいのにね。」これは、見るべし。
[DVD(邦画)] 10点(2020-10-07 22:00:44)
10.  国家が破産する日 《ネタバレ》 
コトの重大さからすると、登場人物が少なすぎるような気がしますが、やはりこれは骨太と言わざるを得ない。本作で扱われた事実を過去のものとせず、今の状況の突破を目指すエンディング。社会派エンタメとしては昨年日本では「新聞記者」が話題になりましたが、見終わったあとの気持ちは本作の方がいい(なぜ、較べる?)。コロナウイルスに対する韓国と日本の差が何なのか、一因がわかったような気がします。制度疲労が重症なのは、彼我の差はない。どのエピソードも身に染みる。どうせこの映画見るなら、大きなパラダイムシフトの起こっている今です。
[DVD(字幕)] 8点(2020-04-20 21:06:03)(良:1票)
11.  コンフィデンスマンJP 《ネタバレ》 
逆転劇があるんだろうって思いながら見つつも、面白かったですよ。エンドロール後のアレも納得。そういや、アレも詐欺ですよね。(ファンの人以外にとっては)。
[DVD(邦画)] 7点(2019-12-15 22:00:04)(笑:1票)
12.  告発 《ネタバレ》 
裁判の最初の方の審理で、検事が「なぜなら(3年間)誰とも接触がなかったからです」といったとき、これがテコになって勝利することが想像されてしまいます。また、被告と弁護士が友情を育んでいるかにみえるところも、何となく興ざめ。もっとスタンフィルはもう少し悪賢い奴のヤツで良かったのではないでしょうかi
[DVD(字幕)] 6点(2019-07-07 21:15:54)
13.  高台家の人々 《ネタバレ》 
これは、…。面白いんじゃないでしょうか。「七瀬ふたたび」ですよね。テレパスの恋愛として見て、納得感が高いです。おそらく、高台 茂正Jr.は本当はテレパスであり、そのことを由布子にも誰にも悟られないように生きてきたのではないかと思いますが、そのことをチラッとでも匂わせるとなお良かったのでは。なんちゃって。
[インターネット(邦画)] 8点(2018-08-18 20:20:29)(良:1票)
14.  コップ・カー 《ネタバレ》 
シャレにならない事情で人気(ひとけ)の無いところまでパトカーで乗り付けたあげく、小学生にそのパトカーを奪われる。なんとも間抜けな話なワケです。コメディの脚本を、あえてサスペンスの演出で撮影したような変な味わいの一作です。北野武監督の映画のようでもある。それで、面白くなかったワケではないが、面白かったのでもない。不思議の一作。
[インターネット(字幕)] 6点(2018-02-25 20:19:36)
15.  恋妻家宮本 《ネタバレ》 
前半が良い。似ても似つかぬストーリーの映画、「her 世界でひとつの彼女(2013、米)」を思い出しました。つまり、ワタシにとっては「男性の更年期障害」を描いた作品なんですよ。これがかゆいところに手が届く状況。年を重ねればもっと落ち着くとか、あきらめるとか。生きやすくなると思ってましたが、悩みの内容が変わるだけだったんですね。あいや、言い訳の仕方が変わっただけで、悩みは変わってないのか?
[DVD(吹替)] 8点(2017-09-10 19:42:49)
16.  心の旅路 《ネタバレ》 
強引ながら目が離せない物語運び。ワタシ、タイムスリップものを見たような印象です。13年の時を超えて、現代に戻ってきたと言う風。そんな印象が良かったことなのか、そうでもなかったことなのか、なんだか分からないんですよね。【追記】触手が動かない邦題、「心の旅路」。ある程度の期間が経過するドラマであれば、どんな作にも使えそうだ。原題の「ランダム ハーベスト」になにかこの不思議な物語を解釈するカギがあるような気がしてなりません。
[DVD(字幕)] 6点(2017-09-03 12:45:13)
17.  GONIN 《ネタバレ》 
再見。ビートたけしと本木雅弘と佐藤浩市と鶴見辰吾と根津甚八が本作以上に魅力的だった作品をワタシは知りません(竹中直人は別にある)。白昼の観光バスの車内を最後の対決の場にしようと考えたときの監督の興奮ときたら。クセの強い5人の集まりなんだけど、妙に仁義に厚いところも好き。久しぶりに聞いたよ、「水くせえじゃねえか」。一時期の邦画に、奥山和由が与えた影響は大きい。良いことが起きる気配が全くしないメインテーマも好き。いいと言うには少し差し障りがありそうな本作だけど、やっぱいいっすよ。
[インターネット(邦画)] 9点(2017-06-13 22:07:01)(良:2票)
18.  この世界の片隅に(2016) 《ネタバレ》 
向田邦子ドラマスペシャル(久世光彦演出)のアニメ版のよう。いや、向田ドラマも嫌いじゃないんです。すず役は、田中裕子です。つつましい人々の暮らしのいじらしさやかけがえのなさ。本当に、北條家でくるくる働くすずをずっと観ていたい本作です。ただ、最後に直接的に原爆のシーンを描いたのは必要だったのか。孤児をあっさりと引き取ることが当時よくあることだったのか。晴美の場所に、すんなり納まってしまっているかのようなところに違和感が残りました。
[映画館(邦画)] 8点(2016-12-28 23:19:50)
19.  GONIN サーガ 《ネタバレ》 
ワタシ邦画びいきなのですが、どうしても日本映画で好きになれないところがありまして。それは、邦画に携わっている人たちの独特なウエットな連帯感です。根津甚八氏を担ぎ出す必要はあったのかなあ。それが故に、若い演者がすくんでいるように見えるんですよね。前作の回顧シーンでだけ、少し血圧があがる映画ってどうなんだろ?
[DVD(邦画)] 2点(2016-04-17 09:07:17)
20.  コレクター(1965) 《ネタバレ》 
女性を思慕の対象としてしか見ない男がしでかしたことだから、怖いんじゃなかったのか。最後の独白「(今度は)僕の仕込むことのできるふつうの女を」って、ヤツの嗜好とまるで違うんじゃないの。そこんとこ「?」でしたが、4週間ルールやそれが破綻したときの関係性のくずれなど見応えは十分。
[DVD(字幕)] 7点(2015-10-12 17:52:40)
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