1. ゴジラ-1.0
【24.3.12.追記】アカデミー賞・視覚効果賞受賞おめでとうございます。 個人的には『そうだろうな』と思い、また、『ストーリーも役者さんたちの演技も監督はじめスタッフ全員の心意氣からして最高ですよ』と言いたい作品ですが(笑)。 【以下、レビュー原文】 このレビューを書いているこの時期。全国各地でクマが人間を襲う事件が頻発している事に感情が重なりました。 もちろん現実の猛獣による恐ろしく痛ましい事件と、フィクションのSF映画を同列には語るつもりではありませんが、【人間には叶わない猛獣が明らかな殺害目的で目前まで追い詰めに来る恐怖】が、ふと連想されたわけです。 猛獣に命を奪われる痛みと恐怖が、過去作品と比べて抜きんでている今作。それに留まらず、心身に傷を負っても尚、生きる人々を描けている。それぞれの立場で生き残ったり、逃げて生き永らえたり、生きなきゃならなかったりした人々が描けている。役者さんたちは皆、本当に見事な演技。キャラクター皆に共感できる。 この映画、登場人物もストーリーも闘いも生き方もゴジラも(ゴジラは戦闘力凄過ぎですが脇役にすぎません)、全てにおいて、観客の心に【肉迫】する映画です。 人間がどう生きるか。どう生きたか。【とにかく生きる人間】とか【それでも生きる人間】をまざまざと描いた芝居(≒ドラマ≒映画)は激烈に大好きでして。それが作り手にでも役者にでも見えれば9点。そこから突き抜ければ10点満点というのが私の採点基準。 これ以上の出来は無理だろうから映画館に行けば良かったと後悔した前作・シンゴジラの反省を踏まえて本作を映画館鑑賞したわけですが、 10点としか言いようがない。 [地上波(邦画)] 10点(2023-11-06 17:53:51)(良:3票) |
2. ゴジラ キング・オブ・モンスターズ
《ネタバレ》 やっぱりアメリカの人達にゴジラ作らせるとこういう事になるんですよね。一応、太古からの超常生物という設定にしてますし潤沢な予算でCG使ってはいるけど、怪獣たちが日本の初期の子供向け番組みたいな【演技】をしてるのが癪に障りました。怪獣がポーズとったり歌舞伎みたいに大見栄きったり睨みを効かせたりの阿保らしさよ。台詞を喋らすか吹き出しでも出せば似合うような演出は何なのと。人智を超えた巨大生物たちが引き起こす大災害・戦いというより、アメリカのプロレスの暴れ試合とか、衰退した末期のK-1のおふざけファイトスタイルみたいなドタバタ喧嘩をやってる怪獣たちでした。しかもですよ、全長7,80mはありそうな怪獣が破壊光線吐きながら暴れて周囲を火の海にして蹴散らしているのに、その怪獣たちのすぐ足元で、わーとかきゃーとか走れーとかマジやべーとか(本当に吹き替えでそうなっていた)言いながら逃げ回って逃げ切れる人間たちの設定もどうなのよと。お題目で出されたオキシジェンデストロイヤーはゴジラを氣絶させる程度しか効かないし、家族愛とかまたねじ込んでくるし破片になったギドラを生き返らせそうな安直計画とか。そんな展開が子供だましに感じてゲンナリでした。好きな人、ごめんなさい。ポップコーンとビール片手に大笑いしながら見るにはちょうど良い作品とは思います。ただ4点だと【つまらない】と【ひょっとする】という相反した感覚が混在していたのでこの点でした。それと辛口になったのは地上波での放送の最後に芸人さんとアイドルさんがつまんないMCをやり始めたので直ぐテレビを切ったけどイライラが残ったためでした。 (追記)…個人的に思うに、米国の人たちに他所の国のヒーローの制作権を与えると微妙にレベルダウンさせやがるんですよ。ゴジラに限らずウルトラマンとか戦隊とか侍物語とかシャーロックホームズとか。 [地上波(吹替)] 3点(2021-08-02 02:33:03) |
3. ゴジラ(1954)
《ネタバレ》 機会あり、やっと鑑賞できました。ゴジラ映画の原点にして頂点みたいな扱いですが、…申し訳ありません。先人や諸兄皆様が口をそろえて称える様子に同調できませんでした。戦後十年足らずで作られた水爆と戦争へのアンチテーゼ映画ととるべきですね。そこだけは解ります。あの平和の願い?みたいな重々しく暗い合唱で芹沢博士は決心したけど、そこも何とも…。以下は印象に残った点。 *田舎なら浜辺から全長50mものモンスターが上陸しても出現まで誰も氣付かないのか。 *戦後10年足らずで、日本の一大事だってのに米軍が関与する様子もない。 *初代ゴジラが口から吐くのは放射能火炎じゃなくて溶解液と発火液の二種類だった。 *既に台風と地震のコンボ並の大災害を引き起こしているゴジラを『殺さず研究すべきぢゃなゐか』とか呑氣な事言う大先生。 *全長50mの直立怪獣に対して手回しガトリング砲を打つ自衛隊(江戸時代末期の武器だろこれ)。 *全長50mの直立怪獣に対して戦闘機から放ったミサイルを20発くらい外してる自衛隊。 *全長50mの直立怪獣が目前に迫ってるのに実況リポートを続けた挙句殉職しなければならない当時のマスコミが可哀そう。 *えみこさんと緒方さんと芹沢博士の美形ぶりは令和の今でもちょうど良い。流行は巡る。 *菅井きんさん演じる野党議員のキャラクターも、令和の今でもいますよね。流行は(ry *足跡発見時ならまだしも、海中にいるゴジラへの船での接近時にまで防護服無しの民衆と科学者。 *なぜ、緒方さんだけ引き上げられたのか? *芹沢博士が右目が不自由な理由をストーリーに関わらせれば深みがでたのでは。 重ねて、この映画に高得点付けた皆様すみません。さほど怖くもない怪獣映画といった印象でした。 [ブルーレイ(邦画)] 5点(2019-10-02 20:40:56)(笑:2票) (良:1票) |
4. 告発の行方
《ネタバレ》 公開当時から事前情報は流れており、あらすじは解っていましたが、衝撃は予想外に大きかったですね。 まあ、人間てのはヤりたいと思ったら、基地外に落ちてでも開き直ってヤりまくるもんなワケです(強姦に限らず強盗も人殺しも財産強奪もなんでも)。調子コく要素として集団心理てのも働きます。 自制や自戒を持とうという氣がなければ立派な、基地外になり果てるもんです。 タイトルは本当によくできていると思います。内容の表記だけでなく、問いかけじゃないですかね、私みたいに事前情報しか知らない者へも含めての。 アナタ大丈夫ですか精神状態は?とでもいったものか。他人事に考えてはいけない作品ですかねこれ。 [CS・衛星(字幕)] 8点(2019-07-04 12:20:40) |
5. GODZILLA ゴジラ(2014)
前回のハリウッドゴジラもだったけど。 【人類がいつかは放棄しなきゃならない核兵器の影響で生まれたモンスターが警鐘として襲い掛かってきた。英知を結集して退けたが決して勝てはしない。再来したら貴方はどうする?】 というテーマを何としてもボカす氣なんですかね欧米の人達は。 [地上波(吹替)] 4点(2015-09-26 14:12:51)(良:1票) |
6. ゴジラ・モスラ・キングギドラ 大怪獣総攻撃
《ネタバレ》 褒めちぎった[VSビオランテ]以降の有様を見て… 過去の栄光とネームバリューの大きさだけで、出演すること自体が飽きられているのに大物扱いされ続ける年配俳優みたいなゴジラと、ソロデビューさせたからには是が非でもドル箱スターにしたいが為に、メークと衣装の愛らしさでゴリ押しが続けられる小娘アイドル歌手みたいなモスラと、奇抜なルックスと存在感だけで勝負するが、結局最後はヤラレ役で退場というパターンに決まっているお笑い一発屋芸人みたいなキングギドラ。こいつら【3バカ怪獣】を今更勢ぞろいさせて作る話なんて、どうせネタ切れのバトルロイヤル程度だろうとナメてた私がバカだった。いや、公開当時のポスターに写っているコイツらの顔ときたら、3バカどころか魑魅魍魎か文字通りの【化け物】で、この時点で氣付いたものの、本編映像はもっと凄まじかった。くだらない程に甘ったるかったこれまでの物語を(毎度の事だが)全て御破算にして心機一転。ゴジラが戦没者の怨霊。それゆえ残虐に暴れまわり、その他2人プラス1の怪獣が古代から日本を守護した聖獣として、残虐ゴジラに立ち向かう。怪獣が引き起こす恐ろしさの表現もまた嫌悪感が湧くほど巧み。『怪獣映画は恐怖映画でなければならない。』と評していた人がいたが私も賛成。もう二度と見たくないと思わせる恐怖映画だった。そう思わせてくれたからこそ高得点を献上する。尚、若干付記するが、商店の飼い犬を殺そうとしたクソガキどもに襲い掛かり、見事にこのガキどもを成敗した【化け物モスラ】。私は大ファンになった。 [ビデオ(邦画)] 9点(2015-06-23 22:07:07)(良:1票) |
7. GODZILLA ゴジラ(1998)
まあ、あんなもんでしょう。 米国が作る映画の中で、米国軍以上に強い存在なんてあり得るワケないので。 もし、ガメラの制作権を許可しようモンならコイツら、ガメラが手足を殻に入れて防御体制になった隙に敵モンスターを爆破して 『我々の勝利だ!』とか叫んで、立ち去るガメラを見送りながら主役と恋人がラブラブするシーンで終わらせるんでしょうよ。 [ビデオ(吹替)] 3点(2015-06-21 13:59:39) |
8. この子の七つのお祝いに
《ネタバレ》 さすが名女優たる岸田今日子さん、その演技力と佇まいで鑑賞者を恐怖のどん底に陥れます。そしてもう一人の名女優の岩下志麻さんも負けじと、【女子高校生の頃の写真】で鑑賞者を(以下自粛)。 [地上波(邦画)] 5点(2015-06-14 14:36:41) |
9. ゴジラVSメカゴジラ
ギドラ、モスラ、と来たので当然次はこれだよな、と予想した通りにメカゴジラ登場。スタッフも予定調和通りにさっさと事を進めたいらしく、前作での封印は無かった事にして本家ゴジラもシレっと登場。怪獣の形状してるんだから先代の様に格闘戦やってくれるかと期待したが飛行しながら打ちまくるだけのメカゴジラ。そんな戦法で良ければスーパーXのマークⅢでも作った方が安上がりだったろうに。まぁ順番で登場したからやむを得ない対戦相手でした。次はミニラか。 [映画館(邦画)] 4点(2015-03-09 06:22:33) |
10. ゴジラVSモスラ
ギドラさんが来たら次は当然…の予想通りに登場。当然、セットであるべき小美人も登場。どうせなら本物の双子を起用すれば良かったのに。でも【モスラの歌】は美しくて良かったです。他に特筆すべき点は無し。 [映画館(邦画)] 5点(2015-03-09 06:09:22) |
11. ゴジラVSキングギドラ
《ネタバレ》 前作・VSビオランテを観て「ゴジラはクオリティが上がった!」なんて喜んで今回も期待したのは一時の夢でしたね。お子様向け映画でした。まあこれが本来の姿ですね。でもいくら主人公だからって、カップ焼きそば食べてる様な若造がチャックウィルソンを殴り倒せるわけねーだろ。 [映画館(邦画)] 1点(2015-03-09 05:58:27) |
12. ゴジラVSビオランテ
《ネタバレ》 [もし、放射能による変異をなした生き残り恐竜が都心に上陸したら]という仮定をシュミレートした前作を引き継いだ当作品は何もかもがグレードアップしたと感じました。まずは第二期怪獣世代にとって金字塔状態である、ストーリー担当者さんとBGM担当者さんの仕事が長年の時を経た今も素晴らしい。ストーリー的には他国が、このモンスター騒ぎを自国の利益にしようとして素知らぬフリで泥棒やらヒットマンやらを差し向けてくるし、政治的には暗躍状態なので防戦状態の日本だけど、あの大災害から只で起き上ったハズも無く完全征圧と有効利用の準備をしていた。理想に燃える若き科学者と、英知あれど愛娘への情が理性を外した壮年科学者を中心とする心情劇も良いし、技術大国ニッポンを具現した超兵器第二号と、それを使い、旧態依然とした発想も常識も上司の命令も越えた闘いを行う、若きエリートの対ゴジラチームの活躍!血沸き肉踊ります。(当時は剽軽な三枚目のイメージを浸透させていた高嶋政信さんの、人格豹変したような見事なキレ者自衛官ぶりには驚かされました)。しかし事態は、そしてゴジラは、人間の思いなど超えた方向へ…。収まるべき所にすべてが収まったラストはハッピーエンドとは言い難いけれど、大活劇として清々しいと思えた作品でした。 [映画館(邦画)] 9点(2015-03-09 05:46:18) |
13. ゴジラ(1984)
世がバブルに突入しようとしていた直前に蘇ったゴジラ映画。当時のいろんな媒体使って宣伝していた当作品の目玉は、サイボットとか呼んでいた大がかりな機械装置で可動するゴジラ。本編でも、その動きこそを見てくれ!と言わんばかりのゴジラカットが盛り込まれていました。しかし、[もし、放射能による変異をなした生き残り恐竜が都心に上陸したら]という仮定をシュミレートしたストーリーは子供向けに媚びたもので無く緊迫感が表され、私には面白く感じられました。ただし趣旨通りに演技した役者の間の長さが冗長な氣もします。それと当時【東宝シンデレラ】と呼ばれていた主演の沢口靖子さんの演技は?な感じですが、「後になってから変貌を遂げる少女」という意味合いで東宝が付けたキャッチコピーではないかと、最近氣付きました(笑)。 [映画館(邦画)] 5点(2015-03-09 04:47:18) |