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プロフィール
コメント数 418
性別 男性
自己紹介 1959年生まれの48歳。
神戸市近郊に在住の、映画をこよなく愛する
市井の人であります。
ま、コツコツとレビューしようと思ってます。

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1.  生きてこそ
“生きてこそ”というより、オレたちはただただ死にたくなかった。動物の本能として。死体を喰って生き延びるか、それとも喰わずに生き絶えるか。しかしオレが死んだなら、誰かがオレの死体を喰って生き延びるだろう。そりゃあ、極限状態で引き起こされる凄まじい葛藤はあったよ。だけど、死体を喰って生き延びるしかなかった。絶望の中から何とか希望を見い出したかった。神に許しを請い、自己正当化するのに精一杯だった。一体誰がオレたちを責められよう。…これが死なずにすんだ人々の、偽ざる本心ではないだろうか。実話ということもあり描き方が難しいのはわかるわけですが、極限状態で選択を迫られる人間としての苦悩や葛藤をしっかり描いて欲しかった。しかし、亡くなられ食べられた人々や生き残った人々の配慮ということもあり、この映画のような作風にせざるを得なかったのかもしれませんね。
5点(2004-07-29 10:22:31)(良:1票)
2.  イレイザーヘッド
途中、奇怪な赤ん坊が現われたシーンから、見るのを止めようと思いましたが何とか最後まで見ましたね。深夜に見ると雰囲気倍増の悪夢的なイメージ映像、何とも不気味な効果音、画面から放つ異質な臭いなど、どれを取っても強烈で生理的不快の極みを感じさせエグいエグい。(もちろんこれこそが作り手のねらいなんだろうが) にもかかわらず、恐る恐る再度見てみたいという気にもさせる、得も言われぬ魅力があるのも確か! 作品から感じとれるのは畸形、闇、絶望。デヴィッド・リンチの代表作にして、シュールレアリズムの傑作には間違いない。
8点(2003-11-07 17:31:16)
3.  インソムニア
オリジナルと比べてみると、ヨーロッパ版とハリウッドとの感触の違いが良く分かる。本作は大物俳優アル・パチーノを前面に出すという設定で、彼の説得力のある味わい深い演技はさすがだった。不眠症と良心の呵責により、心身共に磨耗していく様子がヒシヒシと伝わってくる。しかし、作品そのものは上手くまとめあげてはいるが、独特の味付けと印象度ではオリジナルの方がちょっと上かナ。
6点(2003-10-25 23:59:37)
4.  異人たちとの夏
人間って、今は亡き愛しい人にどうしようもなく逢いたくなる時があるもの。たとえそれが、この世の者で無いものだとしても。主人公(風間杜夫)が、子供の頃に死に別れた両親と再開するシーンは、幻想的でノスタルジックな雰囲気に包まれておりジーンと胸に染み入る。 しかし、やたら濃厚なベッドシーンが多く、この映画に本当に必要だったのであろうか。しかもラストの、B級ホラー以下の演出は突飛過ぎて見事興醒め。名作になり得ただけに残念な映画です。
5点(2003-09-30 10:32:45)
5.  居酒屋(1956)
エミール・ゾラの小説を、名匠ルネ・クレマンが映画化したもので、パリの下町に住む“女の半生”をシビアに描いたリアリズム映画の代表作の一本。前半早々から開始される、主人公演じるマリア・シェルの洗濯場での乱闘シーンは圧巻で、クレマンの迫力ある演出にド肝を抜かされる。主人公の幸せな日々もつかの間で、夫の事故をさかいに駆け足で堕ちていき、ラストからエンディングにかけての崩壊劇は強烈で見る者を圧倒させる。この陰惨極まりない物語で唯一の救いといえば、グージェと旅立ったしっかり者の息子の存在ぐらいなものであろうか。悲劇の極みに引きずり込む強引な展開は、残念ながら不快感と違和感が残りまくる。あまりにも観念的で図式的に捉えすぎており、説得力に欠けるのは否めない。しかし、マリア・シェルの迫真の演技も手伝い、クレマンの一級品の描写力には感服させられるわで、映画史上に残るべく傑作には間違いない。
8点(2003-08-30 14:42:30)(良:1票)
6.  イルカの日
動物好きの私にとってはジーンとくる不思議な映画でしたね。ジャンルとしてはSFサスペンスになるのだろうか…。とにかく、イルカって本当に頭が良くて愛くるしい動物なんですね。とくに、二頭揃って人間の足もとで会話するシーンなんか最高にカワイイ。ラスト、イルカとの別れのシーンは、かつてペットを泣く泣く手放した経験のある者なら胸が張り裂ける場面ではないだろうか。ジョルジュ・ドルリューの美しくも哀切溢れるメロディーが余韻を残す。
8点(2003-08-30 14:42:19)(良:1票)
7.  生きる
主人公を演じる志村喬の独特で鬼気迫る演技がすべてに尽きるでしょう。しかも、これほど奥が深く密度の濃いい作品はそうは無い。巨匠の練り上げられた脚本に見事なまでの演出。さらに、この当時の文化、風俗、慣習等もしっかりと描き込んでいる。まさに見れば見るほど味があり、新たな発見があるという典型的な黒澤映画。 やはり、主人公が児童公園で“ゴンドラの唄”を歌うブランコのシーンが圧巻。それはミイラなんかではなく、“生きた”人間としての“大往生”そのもの。このシーン、個人的には大人の“おとぎ話”と受け取りたいですね。
9点(2003-08-23 23:26:23)
8.  犬神家の一族(1976)
深遠で複雑であろう原作(原作は未読)のみならず、演技派揃いの俳優達をも見事にさばき切り、格調高く重厚な作品に仕上げるあたりは、さすが市川崑 ! ! この映画、絶妙なカメラワークと哀切漂う音楽と共に、不気味ながらも美しい映像が秀逸で、見る者にしっとりと余韻を残してくれる。それと、石坂浩二が演じる金田一耕助は悪くはないが、何よりも高峰三枝子の鬼気迫る演技が、この作品の重苦しい雰囲気を見事に盛り上げていた。
8点(2003-07-19 23:24:54)
9.  イージー・ライダー
どうも作風が合わないというか、理解しずらい映画だったのを覚えています。それもこれも、1960年代後半という特別な時代が背景にあり、アメリカと日本のお国がらの違いも感じざるを得なかったですね。それと、行き当たりばったりという感さえする、粗い演出と雑な編集が最後まで気になったのを覚えています。しかしラストの、バイクめがけてぶっ放すシーンは強烈で、今だに脳裡に焼き付いています。民主的で自由な国、アメリカというのはウソっぱちで、排他的で異質な者には容赦しないというのがこの国の現実なのかもしれない。やっぱり、アメリカ映画史上に於いて残るべく名作なんだろう。
7点(2003-07-05 20:33:09)
10.  伊豆の踊子(1974)
いや~、本当に懐かしいです。山口百恵主演(&三浦友和)の映画は数多くありますが、この作品が最も健康的かつ詩情豊に作られていますので、彼女の代表作として宜しいのではないでしょうか。映画としての客観的評価はともかく、懐かしの一本に6点。
6点(2003-06-22 20:13:06)
11.  インビジブル(2000)
この映画、驚異的なCGのみが“売り”で、それ以外のプロットや演出等はずいぶん粗雑に仕上げている感じを受けた。たしかに、人体が透明化する様は眼を見張るものはある。が、しかしエグいグロいだけで一回見てもう十分。その“売り”であるエグい人体CGを除いては、どこにでもあるような安直なシーンばかり。そもそも、透明人間となった科学者(ケビン・ベーコン)がなぜ殺人鬼と化してゆくのか理解出来ず、中盤以降、馬鹿馬鹿しくなってしまい本当につまらなかった。もう少し内容があり、余韻を残してくれるような作品にして欲しい。
2点(2003-05-31 13:09:28)
12.  インデペンデンス・デイ
この映画、プロットは完全に破綻しており、もうマンガ以下です。とにかくSFXを駆使した映像のみが見もので、「凄い! 凄い!」の連発です。まずUFO。こいつが信じられない位に馬鹿デカい。この馬鹿デカいUFOが都市を破壊しつくすシーンなんて、まさに超ド級の迫力。個人的には、スーツの中に宇宙人の本体が潜んでいた「うっ、臭い! !」はお気に入りのシーン。それと一瞬だが、濃い過ぎる日本の軍人が出た時はうれしかった。何から何まで出来過ぎの「アメリカ万歳! !」映画でした。映像のみ評価で、7点。
7点(2003-03-31 20:40:15)(笑:1票)
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