1. 錨を上げて
《ネタバレ》 これはもうジーン・ケリーが見せること、魅せること!アニメーションとの合成のダンスも素晴らしいし、少女と踊る場面の流れるようなスピード感は息をのむほどです。それでもってソロが決まりまくってるのですから!映画の出来栄えはさておいて、(ジーン・ケリーを堪能するなら、この映画なのではないか)とまで思ってしまいました。役どころが、あまりにもおいし過ぎますしね。くしくもクラレンス(シナトラ)が言った台詞“君といると自分が欠陥だらけに思えてくる”には吹き出してしまいましたが、妙に納得できますね。 [DVD(字幕)] 6点(2008-11-15 21:04:31) |
2. 居酒屋(1956)
《ネタバレ》 とことん阿呆な男どもと、とことん嫌な女どもに翻弄されて、とことん気持ちが滅入って来るほど救われない映画です。ただ、阿呆も、嫌な奴もそこらには居てるんでしょうけど、この屋根職人やったアル中の現夫クポーの行動がマジで最悪。行き場を無くした元夫、その胸に飛び込むしかなかった、あの日のジェルヴェーズ、ここは辛い、ここも確かに阿呆なんやけど、もうしゃーないやん、ここはもうしゃーないやん。おまけにそれで密かに心寄せる男が去っていくのもしゃーないやん(あー自分でもしつこ) 全て最悪のアル中現夫が引き金やん。さらにこの酒びたりのクポーの葛藤とか思いとか後悔とか全然描かれてへんからジェルヴェーズの不幸な運命に呆然と鑑賞を終えるしか手立てが無いねん。映画としては凄い迫力のある演出で、観応えあんねんけど、その分あまりに一方的すぎるところがある意味かなりもったいない。 [DVD(字幕)] 6点(2007-05-30 00:12:40) |
3. 偽りの花園
《ネタバレ》 ベティ・デイビス、当時33歳くらい?嘘でしょ?って思うくらいのド迫力。やはり凄い女優さんです!良くも悪くも印象的なシーンが本当に多い、見応え充分の作品です。個人的には汽車で積極的に人に話しかけるようアドバイスされた後、汽車が動き出し前の座席の人を見るテレサ・ライトの戸惑いの表情。これはもう、たまりません! [ビデオ(字幕)] 7点(2006-10-01 23:51:13) |
4. イヴの総て
このみなぎる緊張感、ラストまで完璧。ベッドに横たわるベティ・デイビスのアップ、照明に照らされて浮き上がる顔のしわ。生々しすぎる。しわだけで無く名優たちの迫真の演技も最高に生々しい。映画全体を覆う都会的なトーンと、そのゾクゾクする生々しさ が絶妙絡み合って、そのハーモニーが完成度を押し上げている傑作。 [DVD(字幕)] 9点(2006-09-30 22:18:33) |
5. インテリア
限りなく静かで、どこまでも美しい作品。淡々と流れる中、夫婦・親子・姉妹・男女の想い、感情の起伏が渦を巻く。ダイアン・キートンを始めとした俳優陣の抑えた演技、沈黙のシーンが、ぞの渦を巻く感情を台詞以上に雄弁に語らせる、深い海のような作品。 [DVD(字幕)] 7点(2006-07-23 06:13:10) |
6. 5つの銅貨
素晴らしい音楽、芸の極みのダニー・ケイ、そして涙、涙のラストシーン。夫婦、親子、友人との関わり合いが、シーンごとに拘りぬいたほど本当に細部までしっかり、丁寧に描かれています。だからこその濃密さ、リアリティがあって映画の醍醐味に浸れます。 [ビデオ(字幕)] 8点(2006-07-01 20:40:10) |
7. イースター・パレード
MGMの、そしてハリウッドの至宝、ジュディ・ガーランド。素晴らしきエンターティナーであり、まさに芸人。その芸人魂炸裂しまくって圧倒されます。もっと、もっと彼女は報われるべきだったと万感の想いが募ります。クライマックスでジュディが歌う"イースター・パレード"そのアステアとの2ショットを観て思わず熱いものがこみ上げます。そして幸福感いっぱいのラストのパレードに画面が移り、あっけなく終演。この特筆すべきラストの心地よさと言ったら!それにしても、この名曲"イースター・パレード"は本当に最高の出来栄えですね、ジュディー・ガーランドの貫禄たっぷりの歌いっぷりに聴き惚れてしまいますし、壮大でドラマチックな展開ながら、僅か3分にも満たない短さ。しかしながら、これ以上に何を加えられるであろうか?と思える濃密さは、聴くたびに胸が震えます。 [DVD(字幕)] 8点(2006-06-24 20:59:51)(良:1票) |
8. 一日だけの淑女
オスカーのエピソードを含め、たまらない作品ですね。ありえないと思いつつも映画の魔法にかけられてグッときました!頭の先から突き抜けるような俳優陣の発声も心地よい。 [DVD(字幕)] 8点(2006-04-24 06:29:35) |