2. 犬神家の一族(2006)
《ネタバレ》 う~ん・・・中身はオリジナルの台本で撮ったのでは、というくらい忠実?なのだが オリジナルのような日本独特の風土色というか、土臭さというか、妖気の漂いみたいなものがなく、平坦としているような感じ。比較されるのは仕方がないのだから演じる俳優にも、それなりにプレッシャーはあったと思う。でもオリジナルの俳優達は役を自分のものにしてしまっている。風格の松子、出番は少ないがインパクト大の柏屋旅館夫婦、古館弁護士も断然オリジナルのほうが全然いい。 珠代に関しても外見、芝居共ほぼ完成形。しかし松嶋奈々子は外見のみ。竹梅兄弟に至っては論外だし、深田恭子はなんとかならなかったのか。ぶっきらぼうだけど憎めないあの役はオイシイ役だけにもったいない。ただ柏屋の奥さんに関して言えば、あのキャラには中村玉緒といえど勝てないかな。驚いたのは三條美紀。多少のメイクはあるにしろ30年という年月は残酷である。余談ではあるが佐竹の父親役を地井武男に打診したところ、ギャラのめんで折り合いがつかなかったとの噂。 ここまで文句ばかりではあるけど、それだけオリジナルを愛してやまないのです。オリジナルをまだ未見の人は、観てその差を感じて欲しい。 [映画館(吹替)] 3点(2007-01-11 12:37:27) |