1. イコライザー THE FINAL
《ネタバレ》 定番です。面白いです。 「残酷な水戸黄門」by グルコサミンSさん←的確な表現、素晴らしい! 中盤の弟チンピラとその一行を秒殺する一連のシーンがとにかく凄いです。 レストランの外でマッコールが出て来るのを待っている奴らに対し、気持ち良い程に意表を突く先手必勝のやり口。 ロバート・マッコールの異常性(いや、この人勧善懲悪でいい人ですけど普通じゃないですよ)を殊更に強調していて物凄く印象に残りました。 実際、本当に強い人のやり方って勿体付けずスマートに、あっという間に終わってしまうのでしょう。 また、本作の良い所は死体が目を開けている事。レートとの関連も有るのかと思いますが、死体が皆目を閉じていると途端に雰囲気が嘘っぽくなると思うのは私だけでしょうか? さて、邦題には"THE FINAL"と有りますが原題は"3"。 絶対に次も有りますね。 楽しみに待ちたいと思います。 [CS・衛星(字幕)] 8点(2024-05-22 11:39:38) |
2. 生きる LIVING
《ネタバレ》 この年のアカデミー最優秀主演男優賞は、ビル・ナイにあげるべきだったのでは。 黒澤明のオリジナルに最大限のリスペクトを示しつつ、静かに心に染み入る良作。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2024-01-18 21:47:49) |
3. インディ・ジョーンズと運命のダイヤル
《ネタバレ》 期待が大き過ぎた様です。 まさかインディ・ジョーンズのシリーズで「映画館に行かなくて正解だった」と思ってしまうとは・・・ ラスト、もしインディが中世に残りアルキメデスと残りの人生を過ごす様な展開だったら、大逆転の10点満点だったのですが。 もうハリソン・フォードには潔く引退して頂きましょう。 [インターネット(字幕)] 3点(2023-12-11 17:13:16) |
4. イエスマン "YES"は人生のパスワード
《ネタバレ》 摩訶不思議な作品だけど面白かった。 相変わらずのジム・キャリーのしつこさをゾーイ―・デシャネルの可愛さが中和する。 自分だったら、あんな得体の知れない自己啓発セミナーは真っ平御免だが。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2023-11-07 17:52:06) |
5. インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説
《ネタバレ》 殆どハリソン・フォードの男の魅力だけで突っ走る約2時間、『黄金期のスター』はこういう事なのかと思う。 内容は些か問題で、前半はスピルバーグの負の面が暴走している。 趣味の悪い食事シーンや心臓抉り出しシーンは面白いがやり過ぎの感あり。 その反面、終盤はアクションに徹していて心地いい。 トロッコアクションはバイオハザード4のリメイクに殆どそのまま使用されていて驚く位。 ケイト・キャプショーが物凄く魅力的ないい女に撮られている、実際の所はどうだったのかは知る由も無いが、 まるで撮影の進行に伴って彼女の事をどんどん好きになっていくスピルバーグの気持ちがそのまま画面に表れている様。 これも興味深い。 [インターネット(字幕)] 7点(2023-06-16 17:41:01) |
6. インディ・ジョーンズ/最後の聖戦
《ネタバレ》 続編の映像が巷に出回り始めたので、予習として過去作を観直しています。 公開当時、ハリソン・フォード、ショーン・コネリー、リバー・フェニックスと言う大御所と台頭著しい若手の競演が話題となっていたのも懐かしいですね。 本作は全般的に過去二作に比べるとグロシーン少な目であっさりとした印象ですが、 それでもクライマックスの「三つの試練」の中でも特に三番目の「天への回廊(でしたっけ?)」のシーンは、 満員の観客全員が息を呑んでインディの行動の結果を見守ると言う、劇場鑑賞ならではの稀有な体験が出来た事が思い出深いです。 あの絶壁を見下ろした時の絶望感、そしてインディが足を踏み出す時の緊張感ときたらもう・・・ これぞまさしく映画体験、と言うシーンでした。 今夏公開の続編で、この映画史に残る娯楽映画の金字塔たるシリーズも正真正銘の最後になるとの事。 期待して待ちたいと思います。 [インターネット(字幕)] 7点(2023-06-13 13:28:53) |
7. イエスタデイ(2019)
《ネタバレ》 ダニー・ボイルはやっぱり巨額の予算を投じた大作よりも、こういう類の小粒な作品の方が面白い。 何となく既視感のある作風だと思っていたら、リチャード・カーティスが制作に関わっていた、妙に納得。 主役の方は微妙に冴えないルックスが現実味が有ってよかった。 終盤、まさか「あのお方」に会いに行く展開になるとは・・・ 世界で自分(と他ごく少数)がTHE BEATLESの存在を知っているならば、 「あのお方」が存命ならばやっぱり会いに行きたくなっちゃうだろうなぁ。 リリー・ジェームズに+1点。 [インターネット(字幕)] 7点(2021-05-13 17:20:20) |
8. 異端の鳥
《ネタバレ》 【前置き】 重く・苦しい映画ながら、鑑賞しながら頭の中に何故か本作の副題が浮かんできた。 「世界チョイ住み!(かなり悲惨な状況付き)」・・・某国営放送の番組から拝借 「名も無き少年 ~一期一会じゃなきゃやってらんない~」・・・某有名な映画から拝借 とか・・・ 冒頭からふざけてしまい、すみません。 【本題】 本作鑑賞のきっかけは、滅多に5点満点を出さない日経紙金曜夕刊の文化欄で本作が満点評価されていたから。 また、全編がモノクロで陰影に富んだ自然の描写が荘厳で素晴らしいとの評もあった為。 金曜朝9時、私も含めて観客は5人と言う環境で鑑賞した次第。 凄まじい映画だった。 私は開始数分で、本作がモノクロで有る事に感謝した。 カラーだったらとてもではないが正視に堪えない場面の連打。 物語の構成は、ナチスドイツの迫害から逃れるべく両親と離れ叔母の下に疎開してきた主人公の少年(役名は無い)の 様々な体験を短編形式で綴っている。 心温まるエピソードはほぼ無く、人間の持つ業や悪しき部分を寓話の形を借りて極めて冷めた視点で描いている。 主人公の少年の描き方が興味深い。 物語当初は、酷い方法で殺されたペットの小動物の亡骸を泣きながら埋葬してあげる優しい面を持っていたのに、 エピソードが進むに従いどんどん無表情になり言葉を発しなくなり、しまいには自らの手で人を殺めてしまうまでになる。 小鳥屋の老人の最期に少年が取った行動の意味。 若い女性に対し抱いた思春期らしい思いと、嫉妬から取った過激な行動の意味。 色々と考えさせられた。 観ている私も少年の体験に併せて各エピソードで綴られる描写に耐性が付いてしまうのか、酷い事の数々が描かれているにも関わらず、 終盤はいたって冷静にスクリーンを見つめている自分に驚いてしまった。 人間と言う物はこの私も含めてつくづく罪な存在だと思いつつ、何故かこの手の作品にありがちな鑑賞後に重たい思いを引き摺る事も無く 私は家路に付いた次第。 【終わりに】 本作にとっての一服の清涼剤とも言える3人に付いて書いておかなければならない。 ハーベイ・カイテル、ステラン・スカルスガルド、そしてバリー・ペッパーの登場は予期していなかっただけに驚いた。 そしてその役回りも心に残るものだった。 それにしても、バリー・ペッパーに狙撃銃を持たせるとは制作陣の皆さん判っていらっしゃる。このシーンは思わずニヤリとしてしまった。 [映画館(字幕)] 9点(2020-10-19 11:55:49) |
9. 1917 命をかけた伝令
《ネタバレ》 まさか全編本当にワンカットで撮影している訳では無いだろうけれど、その様に見せる事はかなり大変だった筈。 ワンカット形式だからこそ得られる緊迫感、逆に細かく綿密なカット割りを考えたが故の緊迫感、 どちらも一長一短だと思うが、本作はワンカット形式に拘り過ぎな感じがして、終始そこが気になった次第。 それでも、相棒の予想を裏切る早目の退場というショッキングな展開や、 必死で伝令を伝えてもすぐに別の命令が来るという現実をまざまざと突きつけられる終盤の流れ等、 画面が暗転してからの緊迫感の途切れと疲労感、そしてやるせなさは半端なかった。 [映画館(字幕)] 7点(2020-02-24 12:00:20) |
10. イコライザー2
《ネタバレ》 監督・主演を同じコンビで続編製作にGOを出してくれた事は素直に嬉しいが、作品の出来としては残念ながら微妙だった。 これは、1作目がとても面白かったのでハードルを思い切り上げていた事も影響していると思う。 1作目を面白く感じられたのは随所に散りばめられた「ギャップ」の大きさだった。 平凡なオッサンが政府の元敏腕エージェントだったり、ホームセンターの他愛も無い道具達がが悪人成敗の小道具に早替わりしたり・・・等。 翻って本作、鑑賞する我々は既にマッコールさんが凄腕なのは知っている訳で、ここからどう盛り上げるかは製作陣の手腕次第。 だが、残念ながら今回は普通のアクションものになった様に思う。特に後半の銃撃戦はスケールダウンした感は否めない。 それでも、タクシー運転手を生業としたのは社会を底辺から断片的に切り取るという意味では成功だったと思うし、 敵を容赦なく叩きのめす描写は相変わらず思い切りが良く、観ていて気持ちがよかった。 これで潔くスパッと終わらせて欲しい。 よもや3作目などは露ほども考えていないとは思うが、何だか心配だ。 [映画館(字幕)] 6点(2018-10-15 14:43:25) |
11. 怒り
《ネタバレ》 鑑賞してから3週間経過し、ようやく気持ちも落ち着きレビューが可能な状態になった。 それほどに、本作は観る人の心に重くのしかかる作品だった。 本サイトにてレビュアー登録されている方の殆どは恐らく本作を鑑賞されている筈。 にも関わらず、2016/11/25時点のレビュー数は僅か「13」。 邪推ながら、皆、自分の気持ちをどの様に文章に表せば良いのか少なからず迷われているのではないだろうか。 物語の発端は今や日本の原風景になりつつ有る、何処にでも有る新興住宅地で起こった凄惨な殺人事件。 この殺人事件の犯人探しが物語を進めていく上で織物の縦糸の様な役目を果たし、 今の日本を司る大多数を占める市井の人々が横糸の役目を果たす。 そして、格差社会・LGBT・社会的弱者の存在・沖縄問題と言う社会的な問題は、 織物に鮮烈な印象と陰影を与える指し色の様なものだと思う。 本作で綴られる幾つかのエピソード全てをここで仔細に記述するつもりは無いが、 それらエピソードを通じて提示される様々な問題・通切な思いは、 日本に住んでいる者ならば程度の差こそあれ少なからず感じている事ばかりで有り、 たちの悪い事に小市民の存在では解決など到底不可能な事ばかりだ。 その様々な「問題」の中で翻弄されて行く登場人物達を観ながら、スクリーンのこちら側にいる私は ただ、どうしようも無い思いを抱いた。 これこそがまさしく製作者側が訴えたかった「怒り」だったのだと思う。 この思いは本作を鑑賞しなければ恐らく判らないだろう。 登場人物は皆、神懸り的な演技をしている。 特に宮崎あおいと綾野剛は素晴らしい演技をしており鮮烈な印象を残す。 青い海と白い砂浜、風光明媚な光景とは真逆の現実がそこには確実に有り、 本作を観る・観ないで、今の日本を取り巻く様々な出来事に対する印象は確実に変わる。 映画の力をまた別の形で思い知らされた。 [映画館(邦画)] 8点(2016-11-25 13:27:38)(良:1票) |
12. イントゥ・ザ・ウッズ
《ネタバレ》 火に油を注いでしまい申し訳ないのですが、本当ににつまらないです。 まとまりが無く、皆ただ騒いでいるだけ(歌は上手いが)。 無駄に豪華な出演陣もつまらなさに拍車を掛けるだけ。 エミリー・ブラント贔屓の私としてはマイナス100点にしたい位。 あんな中途半端な死なせ方させるな。 [CS・衛星(字幕)] 1点(2016-08-02 17:59:29) |
13. インサイド・マン
《ネタバレ》 いわゆる「良い人」が一人も登場しない映画。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2016-01-11 13:51:35) |
14. イコライザー
《ネタバレ》 とにかく、デンゼル・ワシントンが渋い。 隠居生活を送る前、彼が何らかの組織でどの様な事をしていたのか具体的な描写は一切無く、 全てを彼の行動で判らせる演出が心地よい。 求む続編!! [CS・衛星(字幕)] 7点(2015-08-04 17:22:11) |
15. インターステラー
《ネタバレ》 久々の投稿。 何処かで観た事が有る様なシーンが多かったが、これはクリストファー・ノーラン監督の数多の偉大なSF映画へのオマージュと理解させて貰った。 中盤から後半に掛けて拡げた大風呂敷をどうやって回収して行くのか心配でならなかったが、 主人公の出自で有る「元宇宙飛行士」と言う設定を上手く活かした、清々しい幕の引き方に感動。 あの主人公には、記念碑の様な家に住み安穏とした生活を送るのは似合わない。 振り返れば、物語の初めから主人公はベンチに座りビールを飲みながら、その意思はずっと宇宙に向いていたのだ。 [映画館(字幕)] 8点(2014-12-17 09:53:17)(良:1票) |
16. 犬神家の一族(1976)
《ネタバレ》 また観てしまった・・・ 1976年時点で小学校低学年だった私は残念ながら劇場で本作を観賞した事は無い。 だが、角川映画の常套手段である過剰なまでのTV宣伝と、とにかくビジュアル的な刷り込み効果抜群のスケキヨ君(敢えてカタカナ)の白いマスク面は、一度観たら忘れられないものだった。 正確な年月は忘れたが、初めてTV放映された翌日の学校ではスケキヨ君の声真似が大流行したのも懐かしい(私自身、今でもやれと言われたら出来ます)。 40歳半ばのオッサンになった今思うのは、「この作品には言葉では表現出来ない何ともいえない引力が有る」と言う事。 冗談としか思えない菊人形の生首、何故かスローモーションとなる首無し死体が湖面に浮上するシーン、画面に「ドーン!!(太字)」と言うト書きが見えるかの様な湖面から突き出た二本の足(今回は笑ってしまった)のシーン、極めつけは邦画界の誇る最高のキャラクター、スケキヨ君(実際はシズマ君ですが)等々、一度観たら忘れられない癖の有るキャラや場面の多い事は勿論、実は女性陣も中々の曲者揃いで、三姉妹は言うに及ばず、悲劇の主人公の筈である島田陽子演ずる野々宮珠世も、相次ぐ受難の数々は気の毒を通り越し冗談に思えてくる程なのだが、当の本人は周りで人が殺されているにも関わらず平然と湖上のボートで昼寝をしたり、素性の知れないスケキヨ君の指紋を取る様に工作するなど、綺麗な顔をしていながら結構図太いキャラなのだ。皆さん気が付いてました? いずれにしても、こういった「濃い日本映画」を新作でまた観てみたいと思う今日この 頃。 最後に、坂口良子さんのご冥福をお祈り申し上げます。 本作の彼女は、メチャクチャ可愛かった。 [CS・衛星(邦画)] 8点(2013-05-27 12:59:26)(良:1票) |
17. 愛しのローズマリー
《ネタバレ》 本作はコメディという形式を取り、且つジャック・ブラックと言う極めてアクの強い役者を起用する事で、鑑賞する側の視点を微妙にずらす事に成功しているが、実はもの凄く嫌味な(狙った)作品なのでは無いだろうか。 鑑賞中はグゥイネス・パルトロウを殆ど見っぱなし、世の中の男性諸氏の殆どはそうなる筈。それ位に魅力的な容姿と演技なのだけれど、話のオチが見えてくるにつれてなんだか段々と嫌な気分になってくる。 「人を容姿で判断する事はいけない事」そんな事は当たり前だ・・・判ってるよ と、そう思いながら鑑賞している自分に対し「おまえだったらどうするよ、ん?」と自分の嫌な部分を上から目線で見下ろされている様な気分になった。 映画の方は主人公が改心する事で美談的な大団円を迎えるけれど、私自身は複雑な気分で鑑賞を終えた次第。 [DVD(字幕)] 3点(2012-10-19 16:05:57) |
18. イエロー・ハンカチーフ
《ネタバレ》 製作陣は原作の良さを事前に充分認識した上でリメイクに取り掛かっていると思われ好感が持てる。日本映画独特の湿っぽさが抜けた影響も大きい。ビールを飲みたくなった。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2011-11-15 18:02:08) |
19. インセプション
《ネタバレ》 劇場で鑑賞しなかった事を後悔している。 これこそ映画と言うエンターテイメントの白眉。 一言叫ばせて欲しい「で、どっちなんだ~!!!!!」 [DVD(字幕)] 9点(2011-05-03 18:41:59) |
20. インビクタス/負けざる者たち
《ネタバレ》 私は映画作りに関する専門家では無いので、一本の映画がどの様な製作過程を経て世に出るのか詳しくは知らないのだが、本作を観ながら「これは映画作りの教則本・教材の様な作品なのでは?」という事を強く感じた。 とにかく、全てのシーン・構図・カット割り・場面と場面の繋ぎ方 等々に於いて『淀み』が無い。 上手く例えられずもどかしいのだが、撮影に入る前の段階から監督の頭の中には全シーンが完璧に組み立てられており、且つ それをどうすれば思い通りの映像に出来るか具体的な方法まで把握仕切っているかの様な印象を強く受けた。 物語自体はスポーツを題材とした作品にしては淡々と進みすぎる感は有るが、実際に数十年間も人種差別の標的となり収監されていた人の人生がバックボーンとなっているので大変重みが有る。 数十年も監獄の中で理性を失わず高い意識を持ち、最終的には自分をその様な状態に陥れた人々をも赦す度量の有る人物が発する「私は私の人生の支配者」という言葉は胸に迫る。 アカデミー賞に相応しいか否かは議論出来る立場に無いが、見て損はしない良作と言えよう。 [映画館(字幕)] 7点(2010-03-23 17:27:13)(良:1票) |