1. ザ・リング
かなり忠実にリメイクしていますね、文化の違いを若干感じますが、ほとんど同じです。そもそも恐怖の演出がメインの作品ですから、ハリウッドの得意とするところではある。そうはいっても、もともと日本の作品のため、アメリカ流の恐怖演出、特殊メイクなどはいまいち効果的ではなかった。でも日本版リングは「らせん」への伏線からか科学がどうのといった複雑なものであったが、アメリカ版の場合非常にわかりやすい点は優れている。総合的に判断すると的を絞ったアメリカ版に軍配。 6点(2003-05-23 17:15:20) |
2. さよなら子供たち
映像は暗めの色調ながら、見とれるほど美しい、ただ中盤のエピソードに押しが今ひとつ足りないため、少々だれるところがある。やはり見せ場は、最後の別れのシーンでしょう。監督の自伝作品だけに友人への思い「40年以上が過ぎた。しかし、私は死ぬまでこの1月の朝を忘れないだろう」これにはジーンと来ます。 6点(2003-05-14 16:34:26) |
3. サンセット大通り
シリアス映画もお手のものですね。今作においてはラストに強烈な印象を残す、メイクアップを施し、階段を下りるシーンでのグロリア・スワンソンのおぞましい顔、そしてライトを一斉に浴び、一世一代の演技を魅せる。まさに非の打ち所のない終わり方、コメディ映画でもそうだが、ホント最後の仕上げがよろしい。映画館で見ると、また新たな発見がありそうですね。 9点(2003-05-12 18:15:33) |
4. サイモン・バーチ
サイモンのキャラクターが好きになれず、どうにも入り込めなかった作品。押しつけがましい感動もどうもなぁ。 2点(2003-03-30 21:45:16) |
5. サイダーハウス・ルール
全体を優しく包む包容感、ラッセ・ハルストレムらしいほのぼのとしたヒューマン・ドラマ。劇中流れる音楽も秀逸、特に孤児院にもどるシーンでは映像との見事な融合により実に感動的だ。 8点(2003-03-26 09:37:50) |
6. サイン
いまさらミステリー・サークルごときで驚かれてもなぁ。今作は前2作に比べ、どんでん返し頼みではなく、ドラマ調な仕上がりで家族愛も薄っぺらいながら描かれている。それはいいのだが、恐怖の演出が家族中心に偏っているため、全世界が恐怖におののいている感じが伝わらないところが痛い。それと、題材がいまさらな「UFO」ネタのため、昨今、メディアで流れる未確認映像に慣れ親しんだ者としては、どうも身近に感じてしまい恐怖感が伝わってこない。個人的には子供と弟メリルがアルミ箔を頭に巻いてちょこんと座っているシーンや衝撃の映像と言ってまじめにあんな茶番な映像を流すニュース番組に笑えた。そういった面は評価してもいいかな。 2点(2003-03-10 19:24:44) |
7. サクリファイス
亡命先パリで作られたタルコフスキーの遺作。自己犠牲をテーマに見る者を考えさせる作りは相変わらず。ラストの息子が言葉を発するシーンには胸を締め付けられる。最後の家が燃えるシーンを長いカットでみせるあたり、タルコフスキーの執念を感じる。【なるせたろうさんへ】「サクリファイス」ではなく「ノスタルジア」にドメニコという狂人が、ローマの広場で、演説して、焼身自殺といったシーンがあります。それと混同しているのでは・・・? 8点(2003-02-09 10:50:24) |