1. 座頭市(2003)
壮絶な殺陣、タップ、復讐姉妹のあでやかな舞い、そのアイディアの卓抜さ、豊穣さ、絵の美しさ、編集のうまさ、いずれもまさに映画的で舌を巻くほど素晴らしい。 ただし、ガタルカナル・タカを使った一連のコメディ・シークエンス。これらがいずれも凡庸でまるでおもしろくない。市のまぶたに目玉の絵を書いて笑いを取るなんて、そんな安手のTVコントみたいなシーンは必要だったのだろうか。満員の映画館もせいぜい「クスリ」というくらいで、ギャグというギャグは明らかにすべっていた。 でもたけし映画ってどれもそういう傾向ない?天才北野武の映画における唯一のウィークポイントが「笑い」というのがおもしろい。 9点(2003-10-16 22:58:20) |