1. サマータイムマシン・ブルース
小品なのだと思う。SFタイムマシン物なのだがスケールが悲しいほどに小さい(笑)。登場人物は、だるそうにしてるときも空騒ぎしてるときも、妙に脱力してるし、画面もゆらゆらと熱気に揺らめいていて、見てるだけで暑苦しくなってくる。しかし、ストーリーはしっかり整合が取れていて驚く。それに、いつのまにか、こちらも、登場人物たちと一緒に過去と未来を行ったりきたりして遊んでいたくなっていたし、いつまでもこの夏が終わって欲しくないという気持ちにもなっていた。小ネタも豊富で、ギャグも嵌った。普段、映画館で映画を見て笑うとき、片頬を歪めてニヤリとするとか、ハハッと声なく笑ってニコニコするとかの僕なのだが、この映画の場合は吹き出す場面が多く、「まったく、やってくれるぜ、思わず笑ってしまったじゃねえか、見ている他のみんなすまねえな」と思いながら、声に出して笑った後、後ろの観客席を振り返ってみたら、3人しかいなく、泣けてしまった。小品だが傑作だと思うのだが。 [映画館(字幕)] 9点(2005-10-07 09:59:37)(良:3票) |