1. サルバドル/遥かなる日々
主人公リチャード・ボイルはジャーナリストとしての使命感をもたない存在。それが逆に人間味という意味で魅力になっている。オリバー・ストーンが描きたかったテーマにもぴったりはまってくる人間像だ。アメリカの政策は民衆を苦しめ、終わりのない戦争を手助けしているに過ぎない。「キリング・フィールド」の主人公は有名なジャーナリストであり、危険な仕事に命をかけた人物であったとに思うが、ボイル氏は彼よりも無思想であったように思う。ゲリラ側も取材し、どちらも愛したように思う。ベトナムを描いた映画のようなメジャーな作品ではない。しかし、ベトナムは過去、サルバドルの悲劇は今も続いている。 10点(2004-02-22 17:03:12) |