1. 殺人者はライフルを持っている!
《ネタバレ》 撮影時間が限られていたこともあり、準備や後処理のシーンを丁寧に(悪く言えば冗長だが)撮影している。ルーティンワークを淡々とこなす映写技師と行きあたりばったりなスナイパーの差。映写機で作業する技師と家族の死体を処理するスナイパーの決定的な差!無計画に山ほど武器を装備して、逃げ出すときも大慌てで遺留物を残しまくる。何とお粗末な!年寄りを腐す内容が多いアメリカン・ニューシネマの中で、老人age若者sageの設定は異例。シネフィルは偉大なハリウッドへのあこがれを捨てられなかったということか。スナイパーが世間(ここでは家族)から離れ、暗い廊下を歩く時に彼の顔はシルエットになる。情事笑みを浮かべる彼の表情がうかがい知れないというショットによって彼が抱える闇を表現するなどの工夫は見られるが、話があんまり面白くないので台無し。 [DVD(字幕)] 5点(2017-02-15 00:37:22) |
2. さすらいのカウボーイ
《ネタバレ》 冗長。台詞で語らずに映像で語る姿勢は評価するし、話自体は面白い。ピーター・フォンダがとにかくかっこいい。でも、同じオーバーラップと音楽が何度も何度も繰り返されると流石に眠くなるよね。映しだされる人物は常に逆光のシルエットで、何かに突き動かされているようにも見えるし、本心が見えない人たちというふうにも見える。こういう演出は好き。でもくどい。 [DVD(字幕)] 4点(2016-12-23 00:36:05) |
3. さらば冬のかもめ
創価学会inポップカルチャー。 [DVD(字幕)] 8点(2016-12-11 02:15:17) |
4. 三十九夜
イギリス時代の傑作ということで期待していたのだけど、終盤がつまらない [DVD(字幕)] 3点(2016-11-05 03:11:53) |
5. ザ・フライ
気持ち悪いことこの上ない。でも悲しきハエ男の気持ちは分かるんだよなー。鑑賞後に気持ち悪さと悲しさが残る不思議な映画。 [DVD(字幕)] 7点(2016-03-14 02:55:34) |
6. さすらい(1957)
ガソリンスタンドの女がやたらと魅力的だったことくらいしか覚えていない。主人公の抱える喪失感が死に至る程のものだとは思えなかった。 [DVD(字幕)] 5点(2016-03-14 02:50:15) |
7. サイコ(1960)
《ネタバレ》 すげえ面白い。こんなに面白いサスペンス映画初めて見た!前半は金を持って逃げる女の捕まるのではないか?という恐怖感と不気味な男の存在自体の恐ろしさで見事に引っ張り、前半だけでも映画として成立するレベルのクオリティだと思います。さらに有名なシャワーシーンもあり、後半の導入部として優れているだけでなく、見どころに溢れていて感心します。後半は私立探偵が活躍するのかと思いきやミスリードで不安を煽り、男の本性が明らかになるにつれ恐怖が増していくホラー・サスペンスとして完璧な流れを経て精神科医の種明かし。こちらもただの解説にとどまらない恐ろしさがあり、ラストショットがより恐ろしく感じられるようになっています。女が車内で想像していた被害者たちの声が演出上の伏線になっているのも凄いんですよね。完璧な映画じゃないか。俳優の演技も良いし、大満足です。 [DVD(字幕)] 9点(2015-06-30 19:32:06) |
8. サンドラの週末
サンドラはうつ病を克服し、復職のめどが立ったと思い込んでいるからこそ理不尽な解雇に反対してくれる支持者を集めるわけだけど、安定剤は手放せないしすぐ泣くし情緒不安定だし、明らかにうつ病は治ってない。このお話はサンドラがうつ病を完全に克服するまでを描いた闘病映画です。同僚の家を一軒一軒訪ね歩き、いろんなことを言われるわけですよね。嫁が失業して金がいるとか、新しい彼氏と生活するために金がいるとか。同僚たちの大半は経済的に苦しい状況に置かれている。中にはサンドラを批判したり、精神病で休職していた女性に対して言うには度が行き過ぎた冷静な意見を述べる人もいて、サンドラの感情は常に激しく揺れ動いている。でも、サンドラは感情を表情で表現しない。もしくは表情を押しつぶすために必死で、顔で戦争が起きているような状態。安定剤を1箱飲むときも無表情という徹底した鉄仮面ぶり。この差がスリリングで非常に面白かった。何度も支持者集めを諦めようとするんだけど、夫に励まされたりちょうどいいタイミングで支持を表明する人が現れたりして、サンドラは支持者集めを続ける。ここでの感情の動きは、精神が弱っている人とどう向き合うべきか、当事者はどうするべきかを観客に問いかけているんじゃないかと。社長や上司に批判を声を上げるわけではなく、弱者に寄り添った視線(手垢ベッタベタの表現だけど、これが一番適した表現だと思う)で静かに物語を描き出す監督には恐れ入りました。 [映画館(字幕)] 7点(2015-06-05 19:50:08) |
9. サーカス(1928)
《ネタバレ》 前半は腹を抱えて笑うんだけど、中盤でダレて、後半で少し盛り返し、ラストはホロリ。私がチャップリンの映画を観ると大抵このパターンです。人間はギャグを延々と見せられると何が何でも笑わなくなってしまう時間があるんだそうですが、チャップリンの映画はそのポイントを意図的に作っているような気がします。そのおかげで、終盤の怒涛の展開を心の底から笑えるという。チャップリンはサーカス芸人というよりは寄席芸人で、微妙にミスマッチな題材なんです。そこにコントロール不能な動物を足すことで立派なサーカス芸人になっている。綱渡りシーンはヒヤヒヤしながらも爆笑です。ライオンを前にコメディアンとして見事な立ち振舞を見せるあたり、流石の一言。ラストの孤独感はなかなかですね。問題点を上げるとすれば、チャップリンと動物以外の登場人物に全く魅力がないことで、ヒロインは弱っちいだけ、綱渡りはハンサムなだけ、団長は怒っているだけ、マネージャー?はデカくて暴力的なだけ。彼らとの濃厚のやり取りでも笑わせてくれるのがチャップリンなはずなんだけどな、と思うので点は低め。 [インターネット(字幕)] 7点(2015-04-27 06:57:30) |
10. サンブンノイチ
びんぼう、ひんこん、うんざり… [DVD(邦画)] 2点(2015-03-19 23:19:17) |
11. THE GREY 凍える太陽
《ネタバレ》 特攻野郎Aチーム THE MOVIEみたいな感じの映画かと思いきや、サバイバルアクションなのかと思いきや、かなり哲学的な内容でした。監督の作家性にフィットしていないのではないかと思いますね。リーアム・ニーソンがどうこうより、テーマ設定が失敗しているんじゃないかと。アクション俳優化したリーアム・ニーソンと、かつてのリーアム・ニーソンを融合させようとして失敗した感じです。 [映画館(字幕)] 5点(2015-01-06 23:15:19) |
12. ザ・ハリケーン(1999)
《ネタバレ》 演出がうまいですねー。関心しました。序盤でルービンの話とレズラの話を交互に見せて、中盤で線と線を自然な形でつなげ、終盤の展開に持っていく。どっちにも感情移入できるし、しかも客観視まで容易にできるようにしてて、すげー。物語はノンフィクションですけど、人種差別と冤罪をごっちゃにしたらこうなるよね、って感じ。でも、獄中のルービンの姿には感情を揺さぶられまくりましたね。ずっと見ていたいと思うくらい。デンゼル・ワシントンすげー。一番すごいと思ったのは、終盤へ差し掛かる、ルービンが希望を取り戻すシーン。ガウン一枚であそこまで盛り上げるとは、すげー。すげー3つで星3つ。 [DVD(吹替)] 7点(2014-07-18 00:16:54)(良:1票) |
13. サンセット大通り
《ネタバレ》 中盤までは、中年スターに嫌悪感しか抱きませんでした。物語の面白さと雰囲気のおどろおどろしさに引きずられる形で見続けているうちに、中年スターがかわいそうに感じ始めたのです。技術進歩のせいで仕事を奪われ、もがくうちに老いてしまった大スター。独特のしゃべり方はトーキースターたちへのコンプレックスだと感じました。ひょっとしたら、プライドの高い中年女性は皆あのようなしゃべり方だったのかもしれませんが……。こういう感情の変化が映画の醍醐味です。ラストシーンの狂気の中の切なさったら…。これが映画だ! 脇役たちも魅力的で、マックスの独特の佇まいが素晴らしかったですね。マックスが画面にいるだけで何かが起こりそうな予感がありました。ウィリアム・ホールデンも渋い演技で映画をリードし続けていました。そしてバスター・キートン!相変わらずの無表情でトランプに興じる姿を「蝋人形のようだ」とギリスにナレーションでなじられる姿に哀愁がありました。キートンは撮影現場で「蝋人形か、言い得て妙だな」とつぶやいたそうです。諸行無常を感じますね。とても面白かったです。さすがビリー・ワイルダーでした。 [DVD(字幕)] 8点(2014-06-30 21:35:12) |
14. ザ・ドライバー
大好きな映画「ドライブ」の元になった映画ということで鑑賞。私の大好きな世界観の話で文句ありませんでした。こちらのドライバーのほうが「ドライブ」のドライバーよりも仕事人らしくて良いですね。ちゃんとしたこだわりを持ち、警察とは男らしく戦う。なんて素敵な男なんだろうか。 カーアクションも素晴らしいですし、ウォルター・ヒルは凄いですね。まだまだ映画を作り続けて欲しいです。 [DVD(字幕)] 7点(2013-10-08 17:35:38) |
15. 砂漠でサーモン・フィッシング
SMS?を使ったやりとりで笑いました。最先端というにはちょっと遅れた技術の使い方かもしれませんが、いいですね。お話はあまり好きではありません。あの女のやったことはただの浮気じゃん!と思ってしまいます。生きて帰ってきた男かわいそうすぎ!そして男前すぎ!不憫すぎる!がんばれ、男。ユアン・マクレガーじゃ無い方の。 [映画館(字幕)] 4点(2013-09-17 23:52:28) |
16. 最強のふたり
日本でこういうコメディが作れないものだろうか。見ていて心地よいコメディが。 [映画館(字幕)] 6点(2013-08-28 01:22:10) |
17. ザ・レイド
改めて見返してみると、アクションの素晴らしさは言うまでもありませんが、悪役のキャラはちゃんと立っているし、ヒーローもいるし、ストーリーも実はあまり悪くないんじゃないか?と、初見時の微妙な感想を撤回したくなるくらいの好感を抱きました。でも、突っ込みどころの多さはやっぱり…。ツメが甘いよ!ディテールをもっと練っていればなぁ。 [映画館(字幕)] 6点(2013-08-18 15:44:05) |
18. 猿の惑星
残念なのは、この映画のパロディが出尽くした現在に初鑑賞したことです。同年公開の2001年宇宙の旅と比べると残念な美術、古臭くなってしまった問題提起、衝撃的だったラスト…公開当時に見ていたのなら、どんな感想を持ったんだろう。 [DVD(字幕)] 4点(2013-08-17 01:07:55) |