1. さがす
《ネタバレ》 素晴らしい映画。まず、映像の色調が素晴らしい。きちんとシリアスな話をしますという監督の姿勢が伝わってくる。巧みに時系列を交差させながら最後までまっすぐに進んでいく脚本。エンターテイメント性も十分に持たせながら最後の最後に真っ当な楓の心で作品世界を厳粛な色に染め上げている。減点のしようがないと言いたいがひとつだけ。楓は山内のジャージと父の携帯を奪い取ったのだから、その時点で警察に駆け込めば山内の指紋もDNAも採取できたのではないか。山内は8人殺害の重要指名手配犯なので、いくら子供の訴えでも山内の指紋がでれば警察は全力で山内と原田智の行方を捜したはず。聡明な楓がそうしなかったことで話の説得力が減じてしまった。すいませんマイナス1点。 [インターネット(邦画)] 9点(2023-07-15 14:03:46)(良:1票) |
2. さかなのこ
《ネタバレ》 さかなくんの成功憚、さかなネタで成功してよかったねというハッピーエンド。随所に映画的な仕掛けがあってまったく飽きさせない進行は素晴らしい。さかなくんの役は、のん以外では誰もできないだろう。だけど、大多数の人間は好きなことを続けても報われることなく哀しい人生を全うすることになる。その多くの哀しい人達はこの映画を見て少しは救われるのだろうかと思うとはなはだ疑問だ。さかなくんは特別だよねで終わってしまう気がする。 [映画館(邦画)] 6点(2022-10-14 15:59:16) |
3. 斬、
オチの無い内容にがっかりする。いったい何が言いたかったのか。固定と手持ちを効果的に使い分けるカメラワークや、秀逸なエロスの表現に塚本監督の演出センスが感じられるだけにちょっと残念。池松の演技はセリフ回しがワンパターンで「銀と金」の森田君と大差ないぞ、何とかならんのかと思う。体の演技が出来る貴重な俳優だけに残念。 [インターネット(邦画)] 4点(2021-04-29 13:41:01) |
4. さよならドビュッシー
余りにも嘘くさい話。そんなことあるわけないじゃんと思ってしまうところを、橋本愛の美しさで乗り切ろうとしたのか?しかし肝心の橋本の演技がやや上滑り気味でちょっと不発。ちゃちな作り話を見せられた印章で終わってしまった。 [インターネット(邦画)] 4点(2021-02-02 11:18:58) |
5. search サーチ
きれいにオチが決まる。ミスリードも伏線もバッチリのそれなりに楽しめる映画。話のまとまりが良すぎてツクリモノ感が出てしまい、話自体ウソ臭くなってしまったのがちょっと残念。もう少しリアリティーが出せれば良かったと思う。被害者が魅力的でないのでマイナス1点。 [インターネット(字幕)] 7点(2020-08-02 12:33:18) |
6. サイコ(1960)
前半と後半で主人公が変わってしまうのはいかがなものか。それだけに意外性はあるが、ちょっと話の座りが良くないと思う。 [インターネット(字幕)] 6点(2020-06-14 19:58:18) |
7. サニー 永遠の仲間たち
隙のないカット割りと構図、コメディーの要素たっぷりに飽きさせることがない。映像も素晴らしいがひとつひとつのエピソードがちょっと軽いしベタすぎる。 [インターネット(字幕)] 5点(2020-05-12 21:35:43) |
8. 聖の青春
羽生善治と村山聖のモノマネを見る映画とは思いたくないが、他に見どころが見つからなかった。実在の人物の心象風景を描かれてもそれがどうしたと思ってしまう。 [インターネット(邦画)] 3点(2020-05-05 20:42:08) |
9. 散歩する侵略者
《ネタバレ》 途中少し中弛みもあるが、きちんとしたテーマ、叫びがある作品。この形でしか表現できないという黒沢監督の強い意志を感じた。ラストで大物俳優が説明的なセリフで映画全体を締めるところは「回路」と同じ。 [インターネット(邦画)] 8点(2020-05-01 21:19:05) |