1. 真珠の耳飾りの少女
あんなことが本当にあったのか、もしかしたらもっと不幸なことになったのかもしれないけど、振り向きざまのあの一瞬を永遠に残してもらったこの少女は幸せなんだと思わせる絵なんだよね、この絵。こういう映画さえも作らせる魅力があるんだ。しかしフェルメールに負けないほどの光と映像の美しさ、動くフェルメールの世界。ところで3回目の『唇を舐めろ』は絶対確信犯だろ、コリン! 7点(2004-06-25 01:08:26) |
2. シンドラーのリスト
最後のカラーになるシーン。スピルバーグは未来に残すためにあのシーンを入れたんですね、きっと。どんなに実話に忠実でもこれは映画だよねって安心して見ている側の心理なんか、本当にあの地獄を耐え抜いた人たちが生きて歩いてるところを見ると吹っ飛んでしまうよ。もう皆さん高齢だしあの人たちが全て死んでしまったら、昔こういうことがありましたで終わってしまいそうになるんだけど、それがただの歴史ではなくて現実だったんだと認識させてるのが最後のシーンだと思う。映画としてはあのシーンはいらないと思うんだけど、50年後、100年後には必ず価値のあるシーンになる。 9点(2004-06-21 00:30:05)(良:3票) |
3. シックス・センス
少年は母親に秘密を打ち明けられない。怖くてしょうがないんだけど、打ち明けて見捨てられたくないから。母親は、虐待まで疑われながら一生懸命少年を愛しているのに、それが伝わらないような無力を感じる。精神科医は、少年を救うことで自信と妻の愛を取り戻そうとする。話としてはとても面白い要素が詰まってて、むしろあのエンディングでそういう印象が弱くなってしまっているのかも。ついに秘密を告白する時のコール君が儚げで勇気を振り絞っているようで良かったなぁ。 8点(2004-04-11 23:41:40) |
4. ショーシャンクの空に
《ネタバレ》 アンディがなんだか超人のようだったなー。彼も苦悩や絶望したはずだけど、内に秘めた希望でそれを必死に打ち消してたんだと思うんですよね。レッドの視点から描かれているせいか、その辺りがいまいちピンとこなくて。日々淡々とがんばって、突然脱獄しちゃった、みたいな。アンディが昨晩掘った瓦礫を刑務所の庭でズボンのすそから捨てながらニヤッて笑うところで、彼の人間味みたいなものがちょっとだけ見えました。 6点(2004-04-07 12:02:19) |
5. シカゴ(2002)
とっても面白かった。今まで個人的にミュージカルが駄目だったのは、普通の会話してるのに突然歌いだす世界についていけなかったからだな、とこれ見て気づきました。歌のシーンは本音や回想やイメージの世界をあらわしてて、現実のストーリーの世界とは別になるっていう約束事が分かったとたんに、ハマってしまった。必死で妻をかばう夫の横で夫を小馬鹿にしてたり、記者会見は腹話術だったり、しかも本音は踊りまくってたりして、建前とのギャップがとっても気持ちいいです。 9点(2003-07-28 19:24:24) |