1. JAWS/ジョーズ
子供の頃に見ておきたかったなあ、リアリティが追求される今となっては、どうもあらが目立ってしまう。そうはいってもスピルバーグ、ジョーズの登場を前半おさえるなどじわじわと迫ってくる恐怖の演出は見事です。でも個人的には賞味期限のない「激突!」のほうがいい。 6点(2003-05-25 17:09:12) |
2. シベールの日曜日
大人と子供のふれあいを描いた映画っていいですよね、心が洗われます。それと帽子の似合う、シベール役のパトリシア・ゴッジの愛くるしさ満点の表情がいいです。とくに冒頭のホームでピエールに見せる、あの笑顔は今でも忘れられません。ピエールの純粋無垢な設定も良かった、だからこそ公園で遊ぶシーンがより美しく感じられ、いやらしさはみじんも感じない。男の子がシベールにちょっかいを出したら真剣に怒ったりするシーンも微笑ましく見られる。できれば映画のタイトルからシベールをはずして欲しかったなあ、ピエールと一緒にあの驚きを味わいたかったから・・・。 9点(2003-05-16 16:53:12) |
3. 情婦
ここの点数見ていくら何でも高すぎるんじゃねーの?と思ったが、お手上げ、文句なしの10点献上。サイトの紹介文から大どんでん返しありきの作品かと鑑賞したが、いやいやどうして弁護士事務所を中心にロバーツ、看護婦、疑惑のレナードと個性的キャラクターの織りなす舞台劇の面白いこと。看護婦に止められている葉巻を隠れて吸うレナードなんて意地を張っているが、どこかそれを楽しんでいるところが微笑ましい。サスペンスなんだけど、コミカルな人間模様が舞台劇のように楽しく、全く飽きさせない。まさに映画の魅力が凝縮された究極の作品だ。 10点(2003-05-03 22:24:46) |
4. シャイニング(1980)
仕組まれた恐怖より、恐怖におののくジャックの妻演じるシェリー・デュバル の表情の方がはるかに怖い。キッチンナイフを片手に泣きながら、走るシーンの恐怖の演出など彼女の表情にかなりの部分助けられている。それに加え、誰もが認めるジャック・ニコルソンの怪演、狂気に駆られた顔と恐怖におののく顔、冷静に考えると恐怖の演出は実にシンプルなんだが、それが一番怖い。さすがは奇才キューブリック、古き良き映画演出を熟知している。それにしても、息子と同じ能力を持つ黒人があんなにあっさりと殺されるとは思わなかったなあ。物語の重要な要素のようで、実はたいしたことがない。雪上車運ばせるだけの設定なら、可哀想すぎる。 7点(2003-04-17 17:31:12) |
5. 小説家を見つけたら
天才少年と大人の友情物語・・あれあれ「グット・ウィル・ハンティング」似すぎてやしないか?どう考えても、前作を見た者はこういった感想を抱くはず、ということは監督は計算のうちとも言える。あえて同じ路線で勝負みたいな、そう考えると似すぎている点を除けば良作だし、ショーン・コネリーが自転車をこぐシーンはさわやかの感動を呼ぶ見事な演出だ。そうはいっても個人的には、同世代の友情も描いてみせた前作の方が好みかな。 7点(2003-04-17 09:34:18) |
6. シーズンチケット
音楽の次はスポーツ映画?ブラス!の監督だけに期待大で鑑賞したが、彼お得意の夢に満ちあふれた溢れた秀作だ。夢を追いかける展開にあら探しはナンセンス、普通のチケットじゃ意味ないのだよ、上流階級に憧れるからこそのシーズンチケット。それにしても、マーク・ハーマンの映画はホント終わり方が見事だ、心地よい余韻に浸れる。 8点(2003-04-12 16:43:35) |
7. 17歳のカルテ
まさに女版「カッコーの巣の上で」。リサ演じるアンジェリーナ・ジョリーの魔性の魅力に溢れた作品。少女達の心の闇が精神病院を舞台に描かれいる。17歳故に繊細な心を持つ者、自分をコントロールできない者など多感な少女が、カリスマ性を持ったリサにより変化する様子は見応えある。最後に難点を一つ、ウィノナ・ライダー が17歳という設定だが、なんぼ幼顔とはいえ、笑ったときに出るしわが痛い、なんぼなんでも無理があるのでは? 8点(2003-03-21 23:24:51) |
8. 地獄に堕ちた勇者ども
かつてこれほどまでに、人間の憎悪を描いた作品があっただろうか。エッセンベック家の相続をめぐる骨肉の争いは憎しみに満ちている。始まりの誕生会、そして最後の結婚式に至るまで、人間の醜い部分をひたすら描かれており、人間不信に陥りそうなほど。母親に愛されなかったマルティン、そのことが彼を憎しみに満ちた男に変えてしまう。そう、憎しみは憎しみしか生まない、最後の自殺に追いやるシーンは憎しみと悲しみが同居したなんとも冷たい場面。最後敬礼するあたり、ナチスによる退廃時代を予感させる。 9点(2003-03-18 19:56:26) |
9. ジャッキー・ブラウン
面白いのだが、タランティーノ作品だけに物足りなさが残る。彼の作品は躊躇なく人が殺される、いわゆるバイオレンス・シーンが多いのだが、パルプではコミカルに描き嫌悪感を上手に消していた。さらに登場人物もサミュエル、トラボルタ、ユマ・サーマンとひと癖もふた癖もある人物で個性的な会話だけでも楽しめたほど。それに比べ今作の場合、癖のある登場人物がサミュエル・L・ジャクソン一人と極端に少ない。そう、コミカルさが今作においては不足している。そのため、狂気と笑いの絶妙なバランスが崩れ、テンポも悪くなり悪循環を生んでいる。こうしてみると、パルプがどれだけ完成された作品なのか理解できる。 6点(2003-03-16 19:54:05) |
10. シックス・センス
シャマラン映画にあら探しは厳禁!例え途中で謎が解けても、最後まで楽しめる作りはお見事。もの悲しい顔が印象的な名子役ハーレイ・ジョエル・オスメントに助けられた面もあるが、謎解きオンリーでこれほど見せてくれる映画はそうはない。その後の2作をみると、監督の力量というより、アイデア、俳優に恵まれた結果なのかもしれない。 8点(2003-03-16 11:49:00) |
11. ジャッカルの日
殺し屋ジャッカルをつい応援してしまう作りはお見事。感情の起伏のない主人公のため、外見的な格好良さ、多くを語らないクールな面など視聴者をくすぐる人物設定が生命線。個人的には無表情なジャッカルに魅力を感じられないため、緊迫するだろう場面も一歩引いて鑑賞していました。 4点(2003-03-04 23:32:06) |
12. ショコラ(2000)
チョコが人の心癒す、何ともメルヘンチックなストーリ。ラッセ監督に人間模様描かせたら、右に出るものはいない。 8点(2003-02-09 23:39:19) |
13. シッピング・ニュース
ラッセ・ハルストレム だけに物足りなさを感じる。伝えたいことも明瞭ではないし、後半も無理矢理イベントを作った感がある。それでも、監督特有の丁寧な演出は、健在で救われる。 5点(2003-02-08 11:27:02) |
14. 十二人の怒れる男(1957)
12人の陪審人が個性的で、部屋の温度と比例し討論が熱くなる過程を見事に描かれている。リアルタイム進行なため、緊張感がこちらにも伝わってくる演出も素晴らしい。最終的に無罪となるが、果たしてそれでいいのだろうか。机上理論で判決を決める危うさを感じる、ヘンリー・フォンダが話術が巧みなペテン師なら・・・あの異質空間の集団心理の変化を見事に表現されているがある種の恐怖感を感じてしまう。人間が人間を裁く難しさを感じさせる映画。 10点(2003-02-08 11:25:13)(良:2票) |
15. シャンドライの恋
暗殺の森ほどでないにしろ、映像だけで見せるところはさすがです。セリフを極力省いたため、状況を掴みづらいところがあるが、それ以上にシャンドライとピアニストの微妙な関係に引き込まれる。シャンドライの心理を見ている者にも考えさせる作りはベルナルド・ベルトルッチらしい。 8点(2003-01-02 09:47:51) |