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1.  真・仮面ライダー 序章(プロローグ) <OV> 《ネタバレ》 
仮面ライダーシリーズがテレビでの新作を休止していた90年代に作られたシリーズ初のVシネマ作品。初めて大人向けを意識して作られたということでテレビや映画ではなく、Vシネマでやったのは正解だったように思う。冒頭から描かれる殺人シーンからして残酷なのも「クウガ」以降ならともかくこの時代の特撮作品ではあまり見ないような描写なのが当時としては斬新な感じだし、登場する仮面ライダーもヒーローというイメージは皆無で、いかにもな怪人バッタ男(変身シーンからしてかなりグロテスク。)という感じのデザインなのも、原作者である石ノ森章太郎が本作を0号と言っていたようにこのバッタ男から仮面ライダーになっていくまでを描きたかったのだろうというのがよく分かり、興味深いところではある。(同様の構想は初代の時点で既にあったらしいのだが、さすがに出来なかったとのこと。)でも、作品全体で見るとテンポがイマイチ悪く、あまり乗れなかったというのが本当のところで、退屈に感じる部分も多かった。確かに主人公とヒロインの関係の描き方などは平成以降の仮面ライダーでもやらないような描写が多く、(そりゃ、朝の子供番組だからね。)大人向けといえばそうなのかもしれないが、80年代以降の東映映画らしいエロさを感じてしまい、なんか戸惑った。(東映のそういう路線、苦手なのかもしれない。)タイトルに「序章」とあるように、明らかに続編がある終わり方をするのだが、なぜか続編は作られておらず、中途半端なまま終わってしまったのがそれでも残念。
[DVD(邦画)] 4点(2024-07-07 23:53:20)(良:1票)
2.  シン・ウルトラマン 《ネタバレ》 
新ウルトラマンと言えば「帰ってきたウルトラマン」(ジャック)をどうしても思い浮かべるし、脚本ほかを担当した庵野秀明監督も「帰ってきたウルトラマン」のファンということもあったので「帰ってきたウルトラマン」のリブートでも良かった気がするが、初代ウルトラマンのリブート映画である。樋口真嗣監督と庵野監督の前回のコンビ作である「シン・ゴジラ」はゴジラ映画としてはやや異質ながらも災害映画としてリアリティがあり、こういうゴジラが見たかったと見終わって思わせるものがあったが、今回はウルトラマンという素材を使って自由に遊んでいるという感じで、映画としての完成度は高くなく、むしろ「ウルトラマン 怪獣大決戦」などのウルトラマンのテレビシリーズのエピソードをオムニバスに並べた映画のような印象があるのだが、それでも面白かった。一方で、ウルトラマンを最初にデザインした成田亨の初期デザインのとおりにカラータイマーのないウルトラマンや、パゴス、ネロンガ、ガボラの三体が似ていると言及があるのも、「ウルトラQ」や「ウルトラマン」に最初に出てきた個体が同じ着ぐるみから作られていることを知っていれば思わずニヤリとしてしまうのだが、同時にそれが原因でけっこうマニアックな映画に感じてしまうのも事実で、最初から万人受けを狙っていないようにも思えるのは庵野監督らしいところかもしれないが、ちょっと残念。オリジナルは最終回の最後まで正体が周囲に露呈することがないというのが好きなのだが、本作ではザラブのくだりで周囲に正体を明かすという展開で、オリジナルでザラブ星人が登場するエピソードである「遊星から来た兄弟」の同じ部分を考えるとこの方が自然に見え、ここの部分の脚色は良かったと思う。メフィラス(山本耕史の独特な演技が印象深い。)の力で浅見(長澤まさみ)が巨大化しているシーンはオリジナル(「禁じられた言葉」、私の好きなエピソードです。)の巨大フジ隊員よりも登場時間が長かったように思えたのも個人的には良かった。そしてゼットンだが、これがもう見るからにエヴァの使徒でこんなのいたよねという形状で、怪獣ではなく、最終兵器という設定にも違和感を感じるも、ちゃんと脅威が感じられるものになっていて、何より一兆度の熱線というのにちゃんと触れていたのは嬉しかった。ただこのゼットンを持ってきたのがゾーフィという名前なのはゾフィが悪役のように描かれているように感じられてしまい、どうしてもここだけ抵抗感が残る。ラストシーンもウルトラマンと分離した主人公がただ目覚めてエンドロールが流れ始めるのではなく、もう少し何か欲しかったような気がする。感想が少しマニア目線になってしまったみたいだが、まあさっきも書いたように楽しめたし、全体的に見ても嫌いではない映画だ。それともう一つ、宮内国郎の劇伴を使うなら、主題歌は「ウルトラマンの歌」をそのまま使っていたほうが良かった気がしないでもない。
[DVD(邦画)] 6点(2024-06-30 23:55:48)(良:2票)
3.  十一人の侍 《ネタバレ》 
「十三人の刺客」、「大殺陣」に続く工藤栄一監督の集団抗争時代劇。タイトルからどうしても「七人の侍」を連想してしまうのだが、それは製作陣も分かっているようでクライマックスの大雨の中での決闘をはじめ、ところどころで意識しているのが分かる作品となっているが、「七人の侍」のようにメンバーそれぞれに個性を持たせる描き方でなく、メインとなるのは主人公である仙石(夏八木勲)ら数名というのは「十三人の刺客」とほぼ同じ。暗殺の標的となるのが菅貫太郎演じる将軍の弟・松平であるなど話としては「十三人の刺客」の焼き直し感が強くなっている(音楽を担当しているのも同じ伊福部昭だが、オープニングの音楽がものすごく「十三人の刺客」っぽい。)が、この松平が「十三人の刺客」のような強烈なインパクトがなくなんか薄い感じがして物足りないし、少し無理やり感のある展開も多く、全体的には凡作の域を出ていないように思うものの、十一人のメンバーの中に女性がいるのが新鮮だったし、最終的にメンバーの中で生き残るのが西村晃演じる浪人ただ一人というのが先に「十三人の刺客」を見ているとまた最後の最後で死なないのかと疑ってしまったが、本作では本当に最後まで死ぬことなく終わって一安心。そして、森での待ち伏せ作戦が中止になったあとの馬の足音だけを聞かせるワンショットがものすごく印象に残り、ここだけでも本作を見た価値はあったと思う。
[DVD(邦画)] 6点(2023-08-06 17:16:18)
4.  賞金稼ぎ 《ネタバレ》 
のちにテレビドラマ化もされたという若山富三郎主演のアクション時代劇シリーズ第1作。冒頭のテロップからして「柳生一族の陰謀」や「真田幸村の謀略」のような荒唐無稽な時代劇である事が伝わって来そうな雰囲気だったが、実際その通りの荒唐無稽な娯楽時代劇でツッコミどころも多いが、何も考えずに見る分には安心して見ていられる。時代劇だけでなく、西部劇的な雰囲気もあって無国籍風なのだが、それに主演の若山富三郎がよく馴染んでいるし、主人公である市兵衛が刀はもちろんのこと、銃を撃ちまくるというのもこの雰囲気で若山富三郎だと全く違和感を感じさせないのがすごい。それに本作では按摩のふりをするシーンがあるのだが、それがどう見ても座頭市にしか見えないのはやっぱり笑ってしまう(主人公の名前からして「市兵衛」だし。)し、それと同時に若山富三郎と勝新はとてもよく似た兄弟なのだということを感じられたのが楽しい。(「影武者」で最初は主演の勝新だけでなく、共演者として若山富三郎にもオファーがあったというエピソードにも納得。)市兵衛と陽炎(野川由美子)が最初に出会うシーンでストップモーションが使われているのも凝った強烈な演出で印象に残り、良かった。
[DVD(邦画)] 6点(2023-07-23 15:20:11)
5.  進撃の巨人 ATTACK ON TITAN エンド オブ ザ ワールド 《ネタバレ》 
さて後編なんだが、意味ありげなセリフを言ってるわりには中身が皆無で(でもセリフ自体は前編より聞き取りやすかった。)ただ意味ありげなことを言わせたいだけにしか見えないし、登場人物たちの行動もよく分からないままなのでドラマとしても退屈で面白くないし、エレン(三浦春馬)が巨人に変身できるのに爆弾を使って壁を破壊しようとするなど前編同様に突っ込みどころだらけの脚本で案の定の駄作。そのうえ、前編での見どころだった巨人の出番がほとんどなく、ずっと内輪もめのようなやりとりが続くので見ていて本当にどうでもよくなってくるし、その分、スケールも小さくなりこじんまりとしてしまった感がすごくある。公開当時は原作が完結しておらず、結末はオリジナルとのことだが、ヒットしたらさらなる続編をやろうというのが見え見えの終わり方で見ていてすごくイライラする。樋口真嗣監督の本作の次作が「シン・ゴジラ」なわけだが、もしこの二部作を先に見ていたら確実に映画館には見に行っていないだろうなぁ。
[DVD(邦画)] 3点(2023-04-09 16:49:42)
6.  進撃の巨人 ATTACK ON TITAN 《ネタバレ》 
中島哲也監督の「告白」の次回作として製作が発表された時にはすごく楽しみだったのが、監督以下スタッフの交代で一気に興味が失せてしまっていた映画であるが、評判の悪さを承知のうえで、全然期待せずに今になってようやく見た。原作漫画も未読ならばアニメも全く未見という状態で見ても見事な駄作としか言い様のない映画で、きっと漫画やアニメは面白いのだろうという一語に尽きてしまうのだが、最初に巨人が登場して人を捕食するシーンは「サンダ対ガイラ」を少し思い出して多少のインパクトはあった。しかしその後は最後までグダグダな印象で、こういう映画に不可欠な緊迫感もまるでなく、登場人物たちも魅力を感じられずにただギャーギャー言っているだけのアホにしか見えず、見ていてすごくイライラした上にヒロインであるミカサ(水原希子)をめぐる恋話が中途半端に差し込まれるのは本当にどうでもいい感じしかしない。映像的にも暗いシーンが多く、セリフも聞き取りづらいなど二部作映画の前編とはいえテンポも異様に悪く退屈で、エンドロール含めて約100分が長く感じる。脚本的にももちろんツッコミどころだらけであるが、冒頭で巨人に襲われて行方不明になったミカサが生還するのは無理がありすぎで完全にこの後の展開のためのご都合主義まっしぐらな感じしかしないのがこの時点で既に本作の脚本の悪さをすべて物語っている感じがする。後編で挽回するとは全く思えないのだが、取り合えず後編も間を置かずに見るつもり。
[DVD(邦画)] 3点(2023-03-31 02:09:11)
7.  執炎 《ネタバレ》 
浅丘ルリ子の映画出演100本記念となる蔵原惟繕監督の映画。蔵原監督の映画は今まで見た作品にとにかく暗いものが多かった印象で苦手意識があり、かなり久しぶりに見る気がするが、本作でも暗さは感じるものの、まあ許容の範囲内で印象としても無難な感じなのだが、前半がほぼナレーションによる説明だけで展開していて、ダイジェスト的に感じてしまい、話に深みが感じられず、全体的に大味な感が強かった。鈴木瑞穂のナレーションはいつものように重厚ではあるが、それによって大作感を狙い過ぎのように感じた。後半では確かに間延び感はあるものの、前半に比べれば見やすかったかな。いずれにせよ、浅丘ルリ子は熱演しているものの、演じている主人公・きよのに共感できる部分が少なく、なぜそんなに夫(伊丹十三)に執着するのかもはっきり言ってよく分からず、もっと前半部分をじっくりと丁寧に描くべきだったと思う。ところで伊丹十三はつい数日前に「瀬戸内少年野球団」に出ているのを見たばかりだが、この頃から風貌があまり変わってないなぁ。
[DVD(邦画)] 5点(2022-08-20 23:39:28)
8.  新・兵隊やくざ 《ネタバレ》 
シリーズ第3作。3作目ともなると大宮(勝新太郎)と有田(田村高廣)のコンビも板についてきた感じで、見ていて安心感があるし、シリーズとしてもここからいよいよ軌道に乗った感じがする。そんな今回も見どころは盛りだくさんなのだが、竜宮でどんちゃん騒ぎをしている大宮の横で有田が深刻な顔をしていたり、足抜けさせた女たちと女郎屋を開こうという大宮の提案に有田が一度は反対したりするなど、奔放な大宮に対しての有田の真面目さが特に際立って印象に残る。そして、大宮が今回のヒロインである桃子(嵯峨三智子)と結婚してしまうという展開にも驚かされた。1作目で憲兵役で少しだけ登場した成田三樹夫が大宮と有田に敵対する憲兵を演じているが、同じ役なのだろうか。いつも殴られても平気な大宮がリンチを受けてボコボコにされるのはちょっと見ていて痛々しいものの、それがあるから、ラストの悪役である上官をぶっ飛ばすシーンにカタルシスが生まれ、爽快感が得られるのは娯楽活劇映画のポリシー。大宮と有田と親しくなる関西弁の一等兵を藤岡琢也が演じているが、なんだか後年「うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー」で彼が演じていた夢邪鬼をほうふつとさせていた。この人の関西弁、味があって好きだな。
[DVD(邦画)] 7点(2021-05-29 17:28:17)
9.  ジョゼと虎と魚たち(2003) 《ネタバレ》 
昔から気になっていた映画だったが、アニメ映画化を機に初めて見た。健常者の青年と身体障害者の女性の恋愛を描いたラブストーリーだが、本作に登場するジョゼ(池脇千鶴)はよくある障害者を扱った作品にありがちな描き方をされておらず、それが却ってリアルに感じられるし、そのせいか、恒夫(妻夫木聡)との恋愛も障害者云々をあまり気にせずに見ることができたし、映画自体に独特な雰囲気と力強さがあって見ているうちにだんだんと引き込まれた。なんといってもジョゼの強烈で個性的なキャラクターが印象に残るのだが、そんなジョゼの身の周りの世話をしていた祖母(新屋英子)が亡くなり、心配してやってきた恒夫に対し、はよ帰れと言ったあとにやっぱりおってくれ、ずっとおってくれと言うシーンは普段は強がっているジョゼの孤独さやさびしさ、いじらしさといったものが感じられ、つい、見ながら感情移入してしまった。(ただ、そこから次のシーンでああくるとは思ってなかったのでちょっとビックリしてしまったのだけど。)池脇千鶴もものすごくハマっていて、素晴らしく、今まで何本か出演作見てるのだが、こんなに良いと思うのは初めてかもしれない。映画は冒頭から恒夫のモノローグで始まり、それがクライマックスの二人での旅行につながるわけだが、そのモノローグで何気なく語られていた水族館が休みだったエピソードはジョゼの気持ちを考えると切なく、本物の虎は見れたのに、本物の魚は見られず、結局、ホテルの部屋で壁に映された魚を見るというのが見ていてなんとも言えない気持ちになる。冒頭のモノローグで既に二人の別れを暗示していて、死別とかいうありきたりなものだったらヤダなと思ってしまったのだが、この結末はそんな安直な結末とは比較にならないほど重く、見ていてすごくリアルに感じた。果たしてハンディを持った人をパートナーに迎えたときにそのパートナーのことをどれだけ受け止めることができる人がどれくらいいるだろうと考えさせられるし、またもし、恒夫の立場ならパートナーを受け止める覚悟があるかということも考えさせられ、これが本作の真のテーマだったのではないかと思えてくる。ジョゼを受け止めきれなかった恒夫の弱さや、ジョゼの一人でも生きていくという意思の強さといったものをこのラストシーンではしっかり描いていて、犬童一心監督の演出も巧み。これから別々の人生を歩む二人にとってこの出会いは決して小さなものではなかったと思いたい。本当にいろいろと考えさせられる良い映画だった。
[DVD(邦画)] 8点(2021-01-11 02:29:12)(良:2票)
10.  人生劇場 飛車角と吉良常 《ネタバレ》 
内田吐夢監督が唯一手掛けた任侠映画で、東映任侠映画としては初めてキネマ旬報ベストテンにランクインした作品。内容は「人生劇場 飛車角」をリメイクした感じになっていて、飛車角を鶴田浩二、宮川を高倉健が再び演じている。「人生劇場 飛車角」を二週間ほど前に見たばかりだったので、ちょっと不安な面がなかったといえばウソになるのだが、内田監督の演出はさすがに格調高く、重厚さや美しさといったものもあり、鶴田浩二、高倉健をはじめとしたオールスターものなのだが、登場人物それぞれの義理と人情の人間ドラマもしっかりと描かれ、今まで見た任侠映画の中でもとくに見ごたえのあるものになっていて、そういう不安は一気に消し飛んだ。鶴田浩二の飛車角のなんという男らしさは言うまでもなくカッコいいし、高倉健の宮川は「人生劇場 飛車角」と比べるといかにも高倉健らしいストイックな感じで、やはり高倉健のイメージにはこちらの宮川のほうが合っている。そして、なんといっても辰巳柳太郎の吉良常。月形龍之助の吉良常も良かったのだが、この辰巳柳太郎の吉良常は非常に味わい深く、とくに病に倒れてからの亡くなるまでのシーンでの演技は見ていて思わず涙が出るほど感動してしまった。その後の飛車角が殺された宮川の仇討に向かうシーンで止めに入るおとよ(藤純子)とのやりとりも印象的だ。それにクライマックスの殴り込みのシーンで画面がカラーから白黒に切り替わるのは同じ内田監督の「宮本武蔵 一乗寺の決斗」を思い出すが、やはり本作でも効果的に使われ、凄まじい殺陣シーンの中に美しさを感じることができる。そしていちばん最後のシーン、やってきた泣き崩れるおとよに宮川を託したあと、去っていく飛車角の後ろ姿。背中が飛車角の悲しみを代弁しているようで、なんともやるせなさの残るこのラストシーンが強烈な印象を残していて、この殴り込みシーンからラストシーンまでの演出が本作をさらに格調高い傑作へと押し上げている。これが内田監督にとって最後の東映映画で、かつ遺作の前という映画なのだが、それを全く感じさせずにこんな傑作に仕上げてしまうのは素晴らしいと思うし、それに応えた出演している俳優陣ももちろん素晴らしい。任侠映画に興味はあるけどなかなか手が出せないという人には真っ先に本作と山下耕作監督の「博奕打ち 総長賭博」の二本を薦めたいと思う。そういえばこの二本とも同じ年の鶴田浩二主演作だ。
[DVD(邦画)] 8点(2019-07-14 01:03:30)
11.  人生劇場 続・飛車角 《ネタバレ》 
シリーズ第2作。飛車角(鶴田浩二)が刑期を終えて出所するところから始まっていて、前作のラストが素晴らしかっただけに抵抗を感じるものの、決してつまらない続編というわけではなく、前作には及ばないものの、そこそこ面白かった。今回新たに長門裕之が登場しているが、彼が出るだけでマキノ雅弘監督の映画のような感じを受けてしまうのは気のせいか。(前作に続いて沢島忠監督が手掛けているのだが。)今回も前作と同じくメロドラマ色が強く、飛車角がおとよ(佐久間良子)を追って満州へ行く展開などにそれは表れているように思う。しかし、今回は佐久間良子がおとよに加えてもう一人、東野英治郎演じる親分の娘 お澄を演じていて、おとよが病死したあと、飛車角がその親分から縁談を薦められていたお澄と結婚するという展開は分からなくはないものの、見ていてなにか飛車角におとよへの未練がましさを少し感じてしまった。前作で宮川を演じていた高倉健が別の役で再登場とかはなかったのは良かったと思う。飛車角は周囲から「角さん」と呼ばれていて、東野英治郎演じる親分からもそう呼ばれているのだが、やはり、西村晃が出演していた永島敏行版同様につい「水戸黄門」を思い浮べてしまう。飛車角が裏切った仲間に殺されるラストシーンはヤクザ社会の非情さを物語っていてもの悲しかった。でも、面白いのは確かだが、やはり、前作が良すぎたせいか、蛇足とまではいかないものの、物足りなさも残って、前作のほうが良かったという感想をどうしても持ってしまう。
[DVD(邦画)] 6点(2019-07-06 21:39:06)(良:1票)
12.  人生劇場 飛車角 《ネタバレ》 
以前に永島敏行主演の同じ原作の映画は見ているが、やはり飛車角を主人公にしている本作のほうが面白いし、東映がその後、任侠映画で一世を風靡することになるその原点の映画であることにも感慨深さを感じる。沢島忠監督は錦之助や美空ひばり主演の明るい時代劇の印象が強いので、見る前はどうかなと思う部分もあったが、こういう題材でもそつなくこなしていて安心して見ていられる。本作から既にのちのパターンは出来上がっている感じだが、東映最初の任侠映画であることもあってか、まだその色は全面には出ず、どちらかと言えば文芸メロドラマのような感じ(沢島監督もメロドラマのつもりでやっていたと語っている。)で、東映任侠映画を見慣れていると、物足りなさも多少あるかもしれないが、その分、見やすさもあり、また格調の高い作品に仕上がっている。飛車角を演じる鶴田浩二はもちろんカッコイイのだが、月形龍之助演じる吉良常がそれを上回る存在感を放っており、カッコよさも飛車角以上で、この前見た「組織暴力」での悪役も印象的だったが、一線を退いた老客という設定が晩年の月形龍之助本人と被るところもあるのか、この映画の吉良常に月形龍之助というのはピッタリな気がした。宮川(高倉健)がおとよ(佐久間良子)に無理やり抱き着くシーンでは宮川を演じるのが、まだ本格的にブレイクする前の高倉健というので、その後の高倉健のイメージからすると少し違和感を感じてしまうのは仕方のないところ。その宮川が単身殴り込んで殺されるという展開だが、高倉健が任侠映画でこういう役回りなのは逆に新鮮だった。で、この映画の一番の見どころは既に書かれている方もおられる通り、ラストシーン、思わず、ええ、ここで終わり・・・と思ってしまったが、止めるおとよを振り切って宮川の仇討に向かう飛車角をラストシーンにすることで、余韻がすごく残るし、沢島監督の言葉どおりに、ああ、なるほど、これはメロドラマだなと改めて感じることができる。一応、続編も見るつもりだが、あまりに素晴らしいラストだっただけに、果たしてどうか。いずれにせよ本作はこれから始まる東映の新しい時代の到来を告げるのにふさわしい傑作と言える一本だったことは間違いない。
[DVD(邦画)] 7点(2019-06-28 00:54:22)(良:1票)
13.  仁義の墓場 《ネタバレ》 
実在したヤクザである石川力夫の壮絶な生き様を描いた深作欣二監督の映画。とにかくこの主人公 石川力夫(仮名ではなく実名で登場するというのがすごい。)がとんでもない男で、終始何を考えているのか分からない凶暴さを前面にむき出しにしていて、薬や女に手を出す、親分(ハナ肇)やいつも気にかけてくれている兄弟分(梅宮辰夫)にまで牙を向くというまさに仁義なきヤクザという感じでその異様さがめちゃくちゃ際立っている。それを演じるのがそういうのとは程遠いイメージの渡哲也(深作監督の実録ものということもあって先入観からつい主演は菅原文太と思い込んでしまっていたのだけど。)というギャップが面白いし、他社出身の俳優が主演だとイマイチ持ち味が生かせない監督も多くいる中、見事に全編通して「仁義なき戦い」のような熱気にあふれたこの時期の深作監督らしい映画になっていて、力夫には感情移入や同情といったものが全くできず、むしろ嫌悪感さえあるのについ見続けてしまう。渡哲也は最初は梅宮辰夫と一緒にいるシーンとか違和感を感じていたのだが、見ているうちに気にならなくなったし、イメージを覆すほどの怪演を見せていて、存在感も圧倒的。病み上がりで力夫を演じていたらしいのだが、その影響と撮影の疲れからか、とくに後半の力夫が麻薬におぼれてからは、役としての演技ではなく、渡哲也自身が体調不良なのではと思えてきて、役柄と役者の区別がつきづらくなってしまったが、それが却ってリアリティを感じさせるものになっている。力夫がうつろの表情で妻(多岐川裕美)の遺骨を食べるシーンが目に焼き付くのだが、とくにこのシーンの撮影時などは相当体調が悪かったのではと思えてしまう。中毒性の強い映画で、深作監督の映画の中でもカルト映画と呼ばれているのもわかる映画だが、中毒性だけでなく、渡哲也のそういう状況下での演技にもカルト映画と呼ばれる要因があるのではないかと思う。
[DVD(邦画)] 7点(2018-05-19 18:46:33)
14.  しゃべれども しゃべれども 《ネタバレ》 
一人の若手落語家(国分太一)を主人公にした平山秀幸監督の映画。以前から気にはなっていたがなかなか食指が動かず、今になってようやく見たのだが、いかにも日本映画らしい雰囲気のよく出た映画になっていて、それに落語という題材がうまく合っていて生かされていてまさにこれぞ日本映画にしか出来ない映画といえる映画になっていて素直に面白かった。主人公である三つ葉(本名:外山達也)はなかなか真打に上がれないでいるが、それでも落語が好きで決してあきらめようとはしない姿勢が、見ていてつい応援したくなるし、彼の開いた落語教室に集まってくる三人がそれぞれ他人との会話が苦手な女性や、しゃべりが下手な野球解説者などコンプレックスを抱え、この三人と三つ葉の関りもちゃんとドラマとして面白くできていて、見始めてすぐは三つ葉が真打になるまでの話かと思っていたのだが、そうではなく三つ葉を含めた四人が自分のコンプレックスとそれぞれに向き合い、互いに一歩踏み出すまでが描かれていて、本作のテーマは落語そのものよりも他人との関り、自分の思いを伝えることの大切さ、これにあるのだと感じることができ、そうしたらとてもこの四人がとても身近な存在に思えてきた。三つ葉の元にやってくる三人の中でも、関西から引っ越してきた阪神ファンの少年がとくに良い味を出していて、この少年は本作の中でも特に印象に残った。その他の出演者でいうとやっぱり三つ葉の祖母を演じる八千草薫がなんともチャーミングで、落語の演目をつぶやきながら玄関先を掃いたりしている姿がなんとも言えないし、思わずこういうおばあちゃん、良いなあと感じさせてくれるのが嬉しい。落語が題材の映画とあって劇中に落語が披露されるシーンが多いのだが、三つ葉の師匠を演じる伊東四朗も、独演会における国分太一演じる三つ葉の落語も本当に自然な感じで、今まで一回もライブで落語を聞いたことがないのだが、思わずライブで落語を聞いてみたい、そんな気持ちになれたのも嬉しかった。物語としては、さっきも書いたように四人それぞれが一歩踏み出たところで終わっていて、明快にそれぞれの問題が解決したというところまでは描いていないが、それが逆に良かったし、この後のそれぞれの人生を想像してみるのも楽しい。なんだか見終わって久々に気持ちの良い映画を見た気がしたし、見て本当に良かった。平山監督は大作映画も手掛けているが、それよりもこういう地に足のついた映画のほうが持ち味が出ているように感じる。
[DVD(邦画)] 8点(2018-05-05 21:58:15)(良:1票)
15.  short cut<TVM> 《ネタバレ》 
溝口健二監督や相米慎二監督など長回しを多用することで有名な監督はたくさんいるが、なんと三谷幸喜監督によるこの作品は始めから終わりまでの112分間一切カメラが止まることなくすべてをワンカットで撮影するという実験的なもので、その発想に舞台演出家である三谷監督らしさを感じずにはいられないし、またそれを映画ではなく、テレビドラマでやっていることにもすごさを感じる。内容はというと山道で迷った夫婦(中井貴一、鈴木京香)の会話劇であるが、それを飽きさせずに最後まで見せきる脚本と、主演ふたりの演技が巧妙で、すごく面白かった。とくに山に入って野生化したようになってしまう妻とそれに対する夫のリアクションが最高で、それ以降この二人のやりとりを見ているだけでもうずっと笑いっぱなしだった。(三谷監督の作品の中でも本作はとくにかなり笑える部類だ。)でも、この夫婦の仲は円満ではなく、冷めている設定。それを思うと、ひょっとしたらこの夫婦の設定は自分と小林聡美を参考に書いたのではと思えてくる。(下の方も仰られているように本作は三谷監督が離婚をした年に出した作品。)エンドロールをバックにしたラストの河原のシーンからの幸せそうな二人を見て、三谷監督なりの夫婦に対する理想のようなものを感じることができた。
[DVD(邦画)] 8点(2017-11-23 17:15:55)
16.  昭和おんな博徒 《ネタバレ》 
加藤泰監督最後の東映作品となる任侠映画。主演は江波杏子というのが東映任侠映画では珍しいのだが、本作の企画意図としては時期的に藤純子引退後に新しい任侠映画のスター女優をというのがあったのだろう。どうかなあと思っていたのだが、江波杏子は大映で任侠映画のシリーズを持っていたらしく、そのせいか特に違和感はなく、良かったと思う。主人公・お藤が雨の中、標的を仕留める冒頭からいかにも加藤監督らしい演出で格調高く、ここだけでも印象に残るものとなっている。(この冒頭の雨とタイトルロールの汽車を見ると加藤泰の映画だなあとすごく感じられる。)物語としては夫(松方弘樹)を殺されたお藤の復讐劇で、夫 新二郎が殺されるまでのエピソードを前半に回想形式で描き、後半の復讐劇につなげるという二部構成になっているが、脚本としては前半部分が丁寧に描かれているのに対して後半部分がちょっと急ぎすぎに感じるのは尺の都合上仕方がないとはいえ、なにか物足りない感じがしたのが少し残念だったのだが、前半の松方弘樹も後半の天知茂もお藤と関わっていくドラマがみごたえあるものになっていてあまり退屈はしなかったのでもう30分ほど長ければもっと良かったかもとも思った。ところで、DVD特典映像の予告編を見ると「新シリーズ」とうたっていて、最初はシリーズ化を計画してたのがうかがえるのだが、2作目は作られることはなく、東映ヤクザ映画は翌年から任侠映画に代わって実録路線へ。そして加藤監督は次回作から松竹を中心に映画を手掛けるようになる。やっぱこの時期(70年代初頭)の東映の任侠映画を見るとそういう移り変わりの時期だったことを思わずにはいられない。
[DVD(邦画)] 7点(2017-09-09 23:58:54)(良:1票)
17.  忍びの国 《ネタバレ》 
最近、中村義洋監督の映画をよく見ていて、最新作である本作を思い切って劇場で見た。(時間が空いたので、というのも大きいが。)主演が嵐の大野で、嵐のファンじゃないと厳しいかもと思いながら見始めたのだけど、大野演じる主人公の無門が唐突にカメラ目線をするというアイドル映画であることを意識させる演出はあるものの、あまりそこは気にならなかった。でも、「ゴールデンスランバー」などでシリアスなストーリーの中にユーモアを入れることの多い中村監督だが、本作では少しふざけすぎている気がして映画としてどっちつかずの印象になってしまっているし、大野演じる無門がちょっと強すぎてあまりピンチに陥るようなシーンがないのもアクション映画としてのカタルシスに欠ける気がする。またこの無門が主人公としては人間的魅力に欠ける人物に描かれているのはどうなのよという感じであまり好きになれない。同じ和田竜原作の「のぼうの城」の主人公は魅力的に思えたのだが、これは単に役者だけの問題ではない気がする。無門とヒロイン・お国(石原さとみ)のドラマが弱すぎるのだが、何も考えずに見る映画としてはこれでいいのかなと思っていると、ラスト近く、お国が殺されるシーンに至って急に泣かせモードになるのには正直呆れた。ここで泣かせに走るならこの二人のドラマをきっちりと描いておかないとダメだろう。中村監督はこういうドラマ部分を描くのもうまいという印象があるんだけど、どうしたのだろうか。無門役の大野は中村監督の希望だったそうだが、この役に大野が合っているのかそうでないのか見ても正直よくわからなかった。お国を演じる石原さとみは「シン・ゴジラ」のエージェント役よりは良かったと思うものの、あまり時代劇が似合う顔立ちでもない気がする。出てきてすぐに死ぬ役に國村準や満島真之介を起用しているのはなにか勿体ない気がした。(とくに國村準がすぐに死ぬ役なのはちょっとビックリ。)その中であにやんさんも書かれているように鈴木亮平と伊勢谷友介の存在感は光るものがあったと思う。個人的には特につまらなかった映画というほどではないが、やはり和田竜原作なら「のぼうの城」のほうが面白かった気はするし、まだこれが見るのは6本目くらいなんだけど、中村監督の良さもあまり出ていないような気がする。
[映画館(邦画)] 5点(2017-07-06 00:54:59)
18.  新・刑事コロンボ/殺意のナイトクラブ<TVM> 《ネタバレ》 
シリーズ最後のエピソードとなった作品だが、最終回らしい雰囲気はなく、印象としてはいつも通り。しかし今回はオープニングのクレジットの出し方などがこれまでと異なっていて、ところどころに今風な感じを受けるつくりになっている。でも、それがこのシリーズの雰囲気に合っているかといえば、現代的な感じがしすぎて妙な違和感を感じるのが正直なところ。76歳のピーター・フォーク演じるコロンボはとっくに刑事を引退していてもおかしくない風貌なのだが、手慣れたベテランとして事件を解決に導いていくあたりは安心して見ていられるし、今回はいつもの強引なやり方もない。少し犯人の存在感が弱すぎる気がするのだが、新シリーズではよくあることなのであまり気にならなかった。見たバージョンでコロンボの声を吹き替えているのは旧シリーズの追加部分でコロンボの声を担当している銀河万丈なのだが、旧シリーズでの演技と比べて抑えた感じで、年老いたコロンボの雰囲気がよく出ていたと思う。これで新シリーズはすべて見たことになるのだが、それにしてもピーター・フォークは35年間も同じ役を演じ続けて、渥美清の寅さんと同じく、役者と役柄が見事に一体化した良い例だと本作を見てあらためて思った。残りの旧シリーズの作品も全部見たいな。
[CS・衛星(吹替)] 5点(2017-06-18 14:01:44)
19.  昭和残侠伝 破れ傘 《ネタバレ》 
シリーズ最後の作品で、本作公開の翌月には「仁義なき戦い」が公開されたとのことで、東映任侠映画としても最後の作品になるのかな。そういうこともあってか、いつもの風花コンビを演じる高倉健と池部良に加え、前作にも出演していた鶴田浩二が再び出演しているほか、安藤昇や北島三郎まで出演していてとにかく豪華な俳優陣が目を引く。それ以外には特別なことはなくいつも通りなのが安心して見ていられるし、前作のように助太刀が入らず、終始風花コンビ二人だけの殴り込みのシーンもこのシリーズらしいものになっていて良かったと思う。しかし、内容としてはいつもよりたくさん登場人物が死んでいる感があってなにかこのシリーズとしてはちょっと殺伐としすぎた印象が残り、なにか違うと感じてしまったのがちょっと残念に思う。前作と同じ佐伯清監督が手掛けているが、本作でも主役コンビなどメインの役柄を演じる俳優たちのよさはじゅうぶんに出ているかわり、脇役陣がそれほどでもない。これが前作では不満だったのだが、二本目ともなると既に慣れてしまい、マキノ雅弘監督や山下耕作監督が手掛けた回との違いの一つとして楽しめるようになっているのが自分でも不思議。ただ、ヒロインとなる重吉の妻役はこの時期東映で高倉健との共演が多かったという星由里子が演じていて、悪くはないのだが、若大将シリーズの澄子など東宝映画での印象が強いせいかイマイチしっくりこない。
[DVD(邦画)] 6点(2017-04-29 16:44:18)
20.  白ゆき姫殺人事件 《ネタバレ》 
2時間ドラマのようなタイトルからまったく期待せずに見たのだが、殺人事件そのものよりも事件に対するネットの興味本位の書き込みやそれにまた踊らされるマスコミの報道によってもたらされた情報が何の確証もないまま真実であるかのように広まっていく怖さがリアルに描かれたまさに現代ならではの社会派エンターテイメント映画となっていてなかなか面白かった。構成的にはそんなに目新しさは感じないのだが、ネットとメディアを題材にしたことで、話がとても身近に感じられるのが良いし、それがこの映画のリアルな怖さにつながっているのだろう。だからというわけでもないが、ヒロインの城野美姫(井上真央)には感情移入できる部分もあった。ディレクター赤星(綾野剛)が城野の関係者たちを取材していくシーンはフェイクドキュメンタリーを見ているようで面白い。ワイドショーの取材VTRをそのまま流すシーンが二度もあったのはひょっとしたら映画館で見ていたらチープに感じたかもしれないが、あれがあることによって本作全体をワイドショーのように見せるという意図があったのだろうと思う。城野が犯人ではないと分かった後、今度は赤星が書き込みに批判され、今まで批判されていた城野が一転して書き込みに擁護されるようになるのはネット社会というものを痛烈に表していて思わず笑ってしまう。「告白」の湊かなえ原作であるが、監督が違うせいか「告白」ほどのインパクトはない。でも「告白」よりも分かりやすくとっつきやすい感じであるので、本作のほうが他人には薦めやすいかもしれない。城野がいちばん最後に赤星に言うセリフである「いいことありますよ」がなにか皮肉めいて聞こえるのは気のせいだろうか。その前にある実家に帰ってきた城野と小学生時代の友人・谷村夕子(貫地谷しほり)とのロウソクのくだりは別になくてもいいように思いながらも少しほろっとしてしまった。(原作知らないのだが、こういうところがいかにも松竹だよなあ。)それと、本作ではテレビ局がどこも製作に参加していない。別に珍しいことでもないのだが内容が内容だけについ納得できてしまう。まあ、これも憶測にすぎないけど。
[DVD(邦画)] 7点(2017-04-09 01:21:41)(良:1票)
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