1. ショーシャンクの空に
「希望」という普遍的なテーマに真正面から挑んだ佳作。同年にアカデミー賞を取った『フォレスト・ガンプ』とよく較べられていたので同時に観たのだが、あちらはアメリカ映画史に残さないわけにはいかない要素を含んでいるため、単純に較べるべきではない。オスカーは物語の面白さだけで与えられているわけではないのだ。他にもユダヤ系の資(ごにょごにょ)。 ……もっとも、アメリカ合衆国の意味を考える必要のない我々日本人にとっては、こちらの方がわかりやすく、より感動できる作品であることは間違いない。全編に渡って静謐な空気が流れていて、それが「フィガロの結婚」やその他の名場面を一層際だたせている。細部にまで手が行き届いた美しさも文句の付けようがない。現在の平均点に即して、私はこの点数をつけた。 9点(2003-12-03 03:04:35) |