1. シェーン
《ネタバレ》 誤解があります。当時は異色ウェスタンだったのです。いわば水戸黄門風な映画のラッシュの中、悪役にも存在理由を与え、一件落着でも悲しいラストになるという西部劇はそれまでなかったのです。また、ガンアクションの少なさを指摘した方もいらっしゃるようですが、意図的に抑えて、アクションシーンの記憶が強くなってるよう効果を狙ってるはずです。だから、子供に手本を見せるシーンの発射がびっくりものになるわけで。例を挙げていいかどうか、「リーサル・ウェポン」シリーズは弾丸何万発、爆薬何百kgとかいうフレーズで10何年前には大ヒットしましたが、今観てる人はおたく系だけでしょう。 ペキンパが「ワイルドバンチ」への批判に対し「俺が悪いんじゃない!シェーンのジャック・パランスが西部劇を変えちまったんだ!」と発言したそうです。 ただ、TVの映画放映がテレビ局のドル箱だった時代、淀川さんの解説付きで年一回くらいやってたそうです。本家のアメリカの著述家からしたら「日本での異常人気」だったそうですね。大正生まれのシェーンファンだった祖父ももう亡くなりました。シェーンも伝説的な付加価値はもうないんでしょう。 [DVD(字幕)] 10点(2006-07-23 20:32:01) |