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1.  ジャンヌ・ダルク(1999) 《ネタバレ》 
◆不合理だらけの中世ヨーロッパが舞台の戦闘と宗教を描いた映画。◆脇役にいたるまで漫画的なキャラクターがたくさん登場し、いかにもな衣装を着ているので、映像を見てるだけでおもしろかった。◆ジャンヌが奇声を上げながら敵の砦に突っ込んでくシーンは笑った。後半、このテの弾けたシーンがなくなってしまったのは残念だ。◆戦闘シーンはユーモラスで、珍兵器続出。「マヌケな中世」を金かけて映像化するのが、この映画のもうひとつの狙いかな。◆主題であるジャンヌのイキザマに関しては、かなり貶めた内容だろう。◆無知で野蛮で憑依体質のジャンヌ…戦場を駆ける巫女さん…そんな程度の人物が歴史を動かすことが可能だったのだろうか? 可能なのかもしれない。それほど中世ヨーロッパとは愚かな時代だ。◆前半のジャンヌが子役のころに、野山を駆け回るシーンは爽快だった。この天然系の少女が、長じるにつれ、神に蝕まれ、己を見失い、やがて身の破滅を迎えることになる悲劇性が、この物語の中心。◆しかし、「懺悔すれば全て許される」的な、キリスト教の価値観はどーにも理解できず、ジャンヌの良心とやらに同情不能。かといって彼女を取り巻く、いかにも中世テキな人物たちにも共感を覚えず、感情移入が難しい映画だ。◆ベッソンが金をかけて中世を描いたことに5点…なんとも身近なジャンヌ像を演じてくれたミラの素朴な魅力に+1点。
[DVD(字幕)] 6点(2006-11-28 01:39:25)
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