1. 7月4日に生まれて
《ネタバレ》 以前観た時はとにかくファックだファッキンだとそればっかりが耳に残るったが、今回観てみたら、そこらはあんまり気にならなかった。慣れとは恐ろしい。しかし内容は前回同様、特に面白いとも思えず。大体、自分が甘い考えで英雄気取りでベトナム戦争に行って、民間人殺したことにショックを受けて、パニくって誤射して同僚殺して、仕舞いに自分も敵に撃たれて脊髄損傷で下半身不随になり、帰国して誰も尊重してくれないと逆切れする。戦争に対する考えが甘すぎる。徴兵されて無理矢理行かされた訳でもなく、自分から志願して行ったわけで、それこそビリヤード場で元兵士に言われる言葉そのもの。自分から志願して戦場へ行って、負傷したからと手の平返して偉そうに泣き言を言う姿にどう共鳴しろというのか。志願、徴兵の別なく、実際戦場へ行き国のために戦った人々へはある程度尊重されるべきだとは思うが、これはそういう問題ではない。個人として見たときにあまりに身勝手過ぎる。駄々っ子である。主人公にまったく共鳴させるものがないために、国の罪を責めても、自分が負傷したからこそ国を責めているようにしか見えない。自分が負傷さえしなかったら、きっとこいつは、、、と思えてしまう。そう思わせてしまうだけでも、戦争の是非、負傷兵の待遇の是非を問う映画にはなり難いんではなかろうか。尺も長過ぎですわな。 [DVD(字幕)] 3点(2009-05-24 04:56:24)(良:1票) |
2. 新・夫婦善哉
前作から何故か8年も経ってからの続編。続編といっても100%オリジナルですよね?数年前に未発表の正当な続編が発見されたらしいけど、当然この映画とは無関係でしょう。話は東京に女と一緒に逃げてしまった旦那の話がメインで、もうオリジナルの面影もない。延々とダメ男の乳繰り合いが描かれたりする。その愛人と妻との夫の取り合いを描かれても、それはもう夫婦善哉とは言えない。原作の呪縛がなくなったことでなんとなく役者さんものびのびやっているような気もするが、ここまでカラーが違うと何も夫婦善哉の冠を使わんでも良さそうだ。単に前作のキャラクターを使っての人情喜劇を作りたかっただけに見える。最後の未遂事件もなんかイメージが違う。うーん。8年経って、これを作る意味があったのか甚だ疑問だ。出演陣は微妙に脇が豪華になってる。グレードアップしたのはこの点だけね。夫婦善哉の善哉をしっかりビジュアルとして見せてくれたことは嬉しいが、これは前作でやって欲しかった。今作でやられても、やはり時遅しの感は否めない。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2009-05-24 04:28:14) |
3. シェーン
子供の頃TVで観てから、久しぶりの鑑賞。意外やシェーンの服装が格好悪い。ベルトをつけてればまだ見られるが、外すと何だかプレスリーのコスプレ崩れに見えなくもない。子役も子役でちょっと目つきが悪い。こんな顔だったっけ。はて。色々淡い記憶との違いに戸惑います。肉弾戦が多く、西部劇というより人情劇。今見ても印象的な名ラストシーンに+1点。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2008-04-20 18:58:43) |
4. 主人公は僕だった
《ネタバレ》 設定に惹かれて観たものの、内容はいまひとつ。もっとコメディコメディしたものかと思ったが、実際には笑いは少なめで、なんとも淡々と笑いどころもなくんでいくので拍子抜け。中盤過ぎからやっと少し面白いところもあったが、ちと遅すぎる。これでは実質コメディとは呼び難い。結末は、男が現実に存在するという設定にしてしまった以上、ああならざるを得んのでしょう。個人的には、飽くまで架空の世界の架空の人間である男が作家の殺意から逃れようとする話が観たかった気がする。まあそんなことより一番の問題は、散々指摘されてる通り、あの小説が全然傑作とは思えないこと。そのくらいはちゃんと傑作らしくしといてよ。 [DVD(字幕)] 5点(2008-02-28 17:31:08) |
5. 新・猿の惑星
前作のあのエンディングから繋げて続編を作るというのは相当な力技。冒頭からして、ややコメディ風味。細かな設定など都合よく変えられているようだし、一応話はつなげてあっても、前二作とこれ以降の三作とは別物と考えた方が良さそうだ。しかし既に猿の惑星も何もあったもんじゃない内容ですな。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2007-11-29 18:11:28) |
6. 尻啖え孫市
信長が勝新太郎とはびっくりだが、結構これはこれで良かった。栗原小巻さんが綺麗です。ただ彼女にまつわるエピソードがあまりスムーズとは言い難い。時間に追われた感じもしなくもない。メインの秀吉との交流は結構楽しめる。戦闘シーンはちょっと迫力不足。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2007-11-14 21:16:53) |
7. 12人の優しい日本人
《ネタバレ》 日本的に翻訳した良質のパロディ。オリジナルと違い、本作は無罪から有罪へと振れてから再び無罪に揺れ戻すという流れ。これが非常に味が良い。この揺れ幅があるために、ひとつの証拠の見方を変えることでこうも捉え方が変わっていくのかということがオリジナルよりも判り易くなっている。何を是として、何を非とするかは主観が多分に関わってくる。それがうまく表現されています。パロディでありながらこの辺がしっかりしてるって所に、オリジナルへの敬意を感じますね。今観ると出演者も馴染みの顔が多く、やっぱりみんな若いなあ。 [DVD(邦画)] 7点(2007-09-17 18:18:34) |
8. しゃべれども しゃべれども
《ネタバレ》 期待が高かっただけにちょっと拍子抜け。まあ決して悪い作品ではなく、原作に届かぬまでも健闘はしています。見終わって第一に感じるのが恋愛感情の描き方の稚拙さ。主人公の片思いの感情にしても、ヒロインとの恋愛の成り立ちの描き方にしても非常に拙い。それでいて最後は抱き合わせたりしてしまうから奇妙に映ります。急激過ぎる。ここは、今後そうなるだろう二人の明るい未来を感じさせるだけで十分だったでしょうに。 関西弁を喋る子役が結構良い味出してます。八千草さんも良い感じ。「まんじゅう怖い」の一節を独り言のように少し喋って「あたしの方が上手いね」と言うけど、確かにあなたの方が上手かった。十河や湯河原など主要の面子の配役は良かったけど、ただ一人、片思い相手の女優さんだけがミスキャスト。おばちゃんにしか見えません(失敬)。さすがにそりゃぁない。 [映画館(邦画)] 6点(2007-09-17 17:57:32) |
9. 守護神
《ネタバレ》 どこかで観たような話。いろんなものの寄せ集め感は否めず。この手のものを初めて観るなら楽しめるのだろうか。でもやっぱり140分は長過ぎだね。終盤の殺す気満々の展開には萎えます。直ぐパニックになる落ちこぼれっぽい生徒が合格するシーンは感動シーンなんでしょうが、あいつに救助される人のことを考えると、とてもじゃないが感動出来ない。プールであれだけパニくる男が現場で冷静でいられる訳ないじゃない。彼のことを本当に考えるなら、もっと早くに不適格として放校するべきでしょ。現実の厳しさをあれほど口にしながら変に情に流されてる感じが、一貫性がなくて嫌。 [DVD(字幕)] 4点(2007-09-17 16:43:20) |
10. 少林寺2
《ネタバレ》 これまた続編のような邦題だが、内容全く無関係。さすがにここまでいくと詐欺ですな。コミカルタッチで、作品としてはファミリー向け。だがこれが結構メリハリが利いていて出来が良い。武術は圧倒的に素晴らしいのは間違いないし、そこにこういうほのぼの系をを組み合わせるのもありだなぁと。年月がポンポン過ぎていったりするのもご愛嬌。難を言えばかつて少林武術に右目を潰された悪党が、何故か10年もの月日を経てから復讐に乗り出すってのが妙。しかもその復讐に至るまでの計略が随分ゆっくりとしている。普通に見ても1年以上かけていますから。さすがにこの辺はとってつけた感は否めず。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2007-08-31 19:18:26) |
11. 少林寺
《ネタバレ》 作品全体が演武会のような印象。これは本当に凄いと感心。「三十六房」よりもこっちの方がスピード感があるし、魅せる事に特化している分見栄えがします。ただストーリー的には面白味がまったくない。もう少しでいいから工夫が欲しいところ。ヒロインもちょっと武芸をたしなむがやたら掛け声が五月蝿い。もう少し抑えられないものか。しかもこの武芸をちょっとかじった程度の娘に敵方の幹部が翻弄されたりするので、敵役の格を落とす結果に。最後の戦いは団体戦でもあるので、イマイチ主役のリーが目立たない。しかも皆当然坊主頭で、リー以外は白い服を着ているため誰が誰だか判別しづらい。まあ判らなくてもいいっちゃぁいいんですが。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2007-08-31 19:03:33) |
12. 少林寺三十六房
《ネタバレ》 正直序盤はまったく面白くもなんとも無い。しかし修行に入ってからが俄然面白くなる。ひとつひとつ房を乗り越えながら成長していく様が心地良く、ある種TVゲーム的な楽しさに通じるものも感じます。この映画は主人公が如何に成長していくかの物語。最後の敵討ちも修行による精神的成長の体現としての戦闘という位置づけとして考えれば、その地味さにも納得がいく。地味だからこそ良いのです。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2007-08-31 18:35:13) |
13. ジャック・サマースビー
《ネタバレ》 なんかすっきりしない。なりすますことでなりたい自分になることと自己変革によってなりたい自分になることとは意味が違う。他人の犯した罪を被って死刑になることの事の大きさに、自分の犯した罪を償うというの当たり前のことが誤魔化されて、蔑ろにされてしまっている。確かに死刑まで受け入れることは勇気がいることだろうが、本人にとっては、偽者であることを認めて本当の自分に戻り、本当の自分が犯した罪を償うことの方がそれ以上に勇気のいることだっただけではないか。自分のしてきたことをそっくり背負い込んで生きていくのが人生ってもんです。それらを全て放り出してしまっていることで、如何にその対価として死があったとしても、やはりすっきりしないものが残るんでしょう。 [DVD(字幕)] 5点(2007-08-30 23:09:02)(良:1票) |
14. ジャスティス(2002・ブルース・ウィリス主演)
《ネタバレ》 差別主義のナチスの捕虜収容所内で捕虜達は黒人差別に躍起になっているという皮肉に満ちた構図。差別の二重構造という設定は人間の愚かさを描くには十分な設定だったはずだが、結局なんら発展もせず、設定オチで終わってしまった感じ。戻ってきた大佐を英雄の扱いする姿にはさすがに開いた口も塞がらない。勘弁してください。ただ序盤の空爆シーンだけは迫力があり、リアリティも感じられて良かった。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2007-07-23 19:50:31) |
15. 新選組始末記
《ネタバレ》 出だしの主人公と恋人との会話を前半は恋人のアップだけ、後半は主人公のアップだけで済ませる撮り方は面白く、これは結構期待できそうだと思ったが、進むにつれてどうにもつまらなくなる。平凡な時代劇。近藤だ土方だ沖田だと有名面子がイメージに合わないのは仕方ないとしても、所々に見られる目を引く演出がまったく物語に影響を与えるものとして機能せず、ただあるだけの使い捨てな扱いで残念。これでは寧ろ目障りにも感じてしまう。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2007-07-23 19:24:39) |
16. 七人のマッハ!!!!!!!
《ネタバレ》 スケールを大きくしたかったんでしょうが、かえって間抜けな感じになってしまったストーリー。スポーツ選手たちがそれぞれのスポーツに合わせたアクションで戦うわけだが、この辺の面白さは大道芸的な面白さで緊張感とは無縁。戦う背景の虐殺の重みとはかけ離れていることもあって、どうもしっくり来ない。呆れるほど身体を張ったアクションは健在だが、他の部分があまりにもあんまりだ。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2007-06-06 23:07:23) |
17. ジョニーは戦場へ行った
《ネタバレ》 これは言葉を失う程に、暗く重い。今まで観た映画の中で間違いなく三本の指に入る重さと暗さ。主人公の悲痛な心の叫びを聞かされ続けるのは精神的に相当厳しいものがある。精神が安定してる時以外は観てはいけません。これだけ評点つけるのに困る映画もなかなかない。まあ、評点はあってないような映画ということで点数は無難に。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2007-06-03 22:25:40) |
18. 死刑台のエレベーター(1958)
《ネタバレ》 何より愛人が間抜けすぎ。他にもかなり無理を感じる点が多め。エレベーターに閉じ込められている間に別の殺人事件の容疑者にされるというアイディアは面白いけど、こうも詰めが甘くてはどうしようもありません。もったいないことです。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2007-06-01 22:03:28) |
19. 縛り首の木
《ネタバレ》 主人公の過去はあまり説明されず、見えてくる暗い過去も結構弱め。若造が無意味に反抗的で、命の恩人であるはずの主人公に感謝するどころかつっかかってばかり。この若造との相互理解も絡めて描かれるのかと思ったら、結局終始若造は自分を棚に上げて主人公に批判的存在で終わってしまった。見ているこっちにとっては終始苛付く存在のまま。ヒロインとの関わりの話はまあまあなものの、最後も暴動に発展する展開とか、なんだかなぁと思わせるものが多く残念です。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2007-05-09 21:55:39) |
20. 人狼 JIN-ROH
《ネタバレ》 哲学面がそれほど強く出ていない分見易いものの、やはりごちゃごちゃしている印象。人を殺すのに機関銃で必要以上に撃ちすぎなのはアニメ的な派手さを求めたが故だろうが、他がリアルなだけにここだけ浮いて気分を削がれる。結構期待して観たんだが、なんだか物足りない。感情移入のさせ方が下手なんでしょう。 [DVD(邦画)] 5点(2007-05-05 21:36:53) |