1. 白い家の少女
《ネタバレ》 これは全くサスペンスではない。DVDの文句はそういう感じだが、実際には少女の心理がメインなのだろう、という作り。 ■しかし、やはりジョディ・フォスターの魅力にぶら下がっているところは多いかなあという印象。ストーリーに格段の驚きはなく、人物の掘り下げがあんまりうまくできている気はしない。状況設定もイマイチ腑に落ちない(というか過去についてもう少しきちんと描くべきでは) ■演技はさすがだが、しかしナタリー・ポートマンのインパクトに比べるとどうしても劣るかなあ・・・ [DVD(字幕)] 5点(2013-10-29 00:57:35) |
2. シージャック(2012)
《ネタバレ》 海賊によるシージャックを扱った映画だが、一昔前に流行った「ハイジャックもの」とは全く違う。徹底してリアリティを追求した映画で、ドンパチは全く存在しない。 ■社長自らが交渉に臨むが、交渉は一向に進まない。金銭面で一向に妥協しないようにしているのはなめられないための戦略なのだろうが、4カ月にも及ぶ長期戦になると、さすがにやり過ぎの感は否めない。実際の交渉だったら早めに妥協をしていくと思うが。 ■しかし、犯人、人質、交渉人と、それぞれ一枚岩ではなく描かれているのは非常によい。それぞれの齟齬がウィークポイントにもなり、そこが混乱や危機の元凶にもなっている。 ■そしてあのラストの展開、なんとなく予想できたがしかし・・・ [DVD(字幕)] 9点(2013-05-06 23:55:35) |
3. JFK
《ネタバレ》 誰もが知るケネディ暗殺の謎を描いた作品。この映画で語られることがどれだけ真実なのかは甚だ怪しいが、「ジョンソンまでもが関与していた巨大陰謀説」は「オズワルド単独犯説」の反対側におくにはいいのではなかろうか。 ■基本ストーリーは、証拠を集めていき疑惑は深まるも、証人は次々消され、召喚も妨害され、証拠不十分で追い詰められない、というもの。決してすっきりとは終わらないが、バッドエンドという感じでもない、まあこれが現実という感じのエンド。 ■ラストのギャリソン(コスナー)の演説は圧巻だが、しかしそもそも裁判でショーを有罪に出来る証拠はどう見てもなくて、裁判戦術としてはかなりダメだったのではないかと思う。映画でも「ショーが犯人であることを示す」のは最初から放棄しているようにさえ見えるし。なんというか、正義への思いは強いけれども、戦略の側がギャリソンには欠けていたのではないか。 ■3時間超という尺は若干長いが、しかしそれだけの内容はあると思う。 [DVD(字幕)] 9点(2013-03-05 00:54:11) |
4. 12人の優しい日本人
《ネタバレ》 久しぶりにいい作品を見た。本作は有名な(しかし自分はあまり評価していない)「十二人の怒れる男」のパロディであり、また自分のあまり得意ではないコメディ調ということもありやや不安視しながら見たが、そうした不安は杞憂に終わり、日本人というか人間をよく描き出している作品だと思った。 ■「怒れる男」が「一人除き全員有罪」から出発するのに対し、こちらは「一人除き全員無罪」からの出発。しかも理由が「被告人が美人だから」「可哀想だから」という議論をする以前の状況。しかしそうした心情も一方では理解できるものでもあり、なかなか興味深い。 ■また、「怒れる男」がフォンダによって有罪を一人一人無罪に切り崩していくという展開で、変化も「有罪→無罪」の一方向なのに対し、本作は有罪と無罪を一人の人の間で行ったり来たりして、「人間の考えは簡単に変わる」ということがよりよく表れている。 「怒れる男」がそのため基本的に「フォンダ=ヒーロー=正義」的な位置付けであったのに対し、本作は軸となって仕切る人物が次々と交代していき、展開も目まぐるしく変わって、より現実的である。今まで全然筋の通った意見を言えていなかった人が核心を突く指摘をしたり、今まで理路整然と話していた人が少し不利になるといきなり感情的になったりと、「議論で制圧する」よりも「一人一人の話を真摯に聞く」ことの重要性を訴えているように思う。 ■結果的に見れば、無罪から始まって無罪に戻っているわけだが、議論の過程によってさまざまな「見落とし」や「偏見」が明らかになり、そして論拠を明確にしてきちんと納得する形で結論に至ったという点で、「結果が同じだからいい」のではなくて「その結果を支える論拠は何なのか」という部分の大切さをも、この映画は伝えているように思う。 ■一つ難を言えば、しかし最終盤は基本的に弁護士「役」によって突き崩して決していく展開で、あれを一人の人によってではなく色々な人の「気づき」の積み上げでいければなおよかったように思う。特に最後の「あなたの奥さんが裁かれているのではない」というセリフは、弁護士役によってではなく他の、最も目立っていなかった人によって言われるとより効果的であったように思う。 ■とはいえ、十分に見ごたえのある作品であった。 [DVD(邦画)] 10点(2013-02-24 23:52:52) |
5. 灼熱の魂
《ネタバレ》 最初の方は筋道が見えず、バラバラの物語が投げ出されているように見える。だが、すべてのピースが組み上がると、その意味と悲劇が分かる。 ■最初は「なぜこんな謎ときみたいなのを死んだ後に子供たちにさせるのか?」と、これは映画を面白くするための設定なんじゃないか、と思って見ていたが、最後まで来て、なぜ母がそういう行動をとったか、がピシッとはまって、同時にその悲しさが見えてくる。 ■こんな悲劇に会い、しかもそれを誰にも言わずに半生を送ってきたというのは本当に想像を絶する。いささかやり過ぎな設定だが「報復に報復で応える無意味さ」を引っ張り出す設定ではある気がする。 [DVD(字幕)] 9点(2012-07-11 00:58:25) |
6. シャーキーズ・マシーン
《ネタバレ》 正直微妙だった。展開としてはダレているし、アクションとしてはあまりに中途半端。謎を解くという感じでもなければ、人間の描き方が深いという感じでもない。全体としてどこに行きたいのかよく分からない感じであった。 [DVD(字幕)] 6点(2012-02-09 01:05:21) |
7. シャイン
《ネタバレ》 ヘルフゴッドという実在のピアニストを描いた実話・音楽ものだが、「アマデウス」等と比べるとやはり数段劣ってしまう印象はぬぐえない。なんていうのか、まとまりがないのだ。 ■キーになるのは結局「自分の幸せのために」息子の行動を縛ろうとする父親との関係(というか父親の悔悛)なんだろうが、結局これが何も進展せずに父親は死んで終わり。事実そうなんだろうけど本当にただ迷惑な人間でしかないのだから、なんだかなぁ・・・「お前を愛している」と言いながら、本当に愛しているのは「息子を大事にしている、と思っている自分」だというのが透けて見えるし。 ■他の部分の話についても、結局個々のエピソードのつぎはぎで、それがどうつながってどう主人公の心情に影響を与えているのかが見えない。「実話だから」というにしても、「ではそもそも監督はなぜこの人の一生を描くことにしたのか」の部分で腕を問われるのだからあまり弁護にはなってないわけだし。要は精神を患った後の苦悩を描くのでもなく、天才ゆえの苦悩を描くのでもなく、親子間の葛藤を描くのでもなく、なんかすべてを詰め込もうとして中途半端になった印象。 ■音楽は酷評されてますがそんなに悪くはないと思いました。 [DVD(字幕)] 5点(2011-03-28 23:39:23)(良:2票) |
8. シンドラーのリスト
《ネタバレ》 三時間半を超える長い尺で描き出されるユダヤ人虐殺の悲劇。だがその印象としては、本作を「ユダヤ人に起こった悲劇についてのドキュメンタリー・記録」として見るならば一級品だと思うが、「シンドラーという一人の男の物語」として見るならば失敗作だと思う。 ■ユダヤ人がどのように迫害され虐殺されていくか。本作の大半の時間は、タイトルから予想されるシンドラーという人間についてではなく、名もなきユダヤ人たちの悲劇の描写に費やされる。遊び半分で殺されていく収容所のユダヤ人たち。あの、ついさっきまでは命があったのに、撃たれた瞬間にパタッと倒れる描写は相当リアルだ。カラーの服の女の子の使い方も巧妙。シャワー室の伏線を張りながらあっち側に落とすのも憎いやり方。そしてラストの石を置いていくシーンで物語の真実さを浮き彫りにする。 ■だが、シンドラーの描き方は相当ひどい。前半で金もうけのためとしてユダヤ人を使っているのはいいのだが、そこから後半の人格者への変化のプロセスがほとんど描かれていないのはあまりに問題。それに「ユダヤ人を助けるための執念と努力のさま」が金以外の形ではほとんど描かれていないのも大きくマイナス。結局シンドラーの内心がまったく見えてこないというのでは、本作をアカデミー賞作品賞をとるような「映画」として見た場合には、高い評価は与えられない。 ■しかし最後のテロップで、戦後にシンドラーは事業も結婚も失敗したということを知ったが、運命というのは決して報われるようにできているわけではないんだなぁとつくづく思った。ユダヤ人の運命が不条理だとすれば、シンドラーの運命も相当不条理なものだろう。 ■本作が賞狙いという批判もあるようだが、賞狙いだとすればナチスによるユダヤ人虐殺をあれほどまでに描いた(それを世界に知らしめた)方であって、シンドラーの描写の方ではないと思う。というかあのような掘り下げない人物描写で賞狙いだったら驚愕せざるを得ない。 [DVD(字幕)] 7点(2011-01-02 01:03:50)(良:1票) |
9. シザーハンズ
《ネタバレ》 エドワードの手=「シザーハンズ」は我々の「普段は隠している負の感情」をある意味あらわしているような気がした。決して変えることのできない部分、それは人に触れられたくない部分、そこに不用意に触れられると暴走して自分の思うように動かず、周りの人を傷つけてしまう部分・・・ エドワードは周りから自分を閉ざすことで自分を守った。だがそれは逃げただけかもしれない。自分の内側にこもって彫刻を作ることで、町の人々には「雪」という感動を与えて入るのだが。 ■ストーリーは極めてシンプル。連れてきてから周りの人となじむまでがあっさりしすぎているのが難かもしれないが、それは後半の手のひらを返すような扱いとの対比もあるのだろう。主人公が母から娘に切り替わるのはなるほどと思う運び方。 ■エドワードのメイクの精巧さとと比べると、町のセット(いくらなんでもあれはチャチに見える)や絵で描いたお城(さすがにあれは・・・)の作りの荒さが目立つ。もう少しどうにかならなかったのだろうか。 ■後半はキムが主人公的になるが、キムの行動があまりに頂けない。特に、エドワードが捕まった後に会って言うセリフが「私は戻ろうとしたんだけど、ブライアンが・・・」ってただの言い訳ですか。しかも結局最後まで謝罪の言葉は出ないし。それにそれより前の展開でもエドワードがキムに惚れる理由は一目ぼれ以上には考えられないというのもなんだかなぁ、という感じ。 ■しかし最後、ああつなげたかぁ。そういえば回想形式だった。 [DVD(字幕)] 8点(2010-10-07 20:34:17) |
10. シャイニング(1980)
《ネタバレ》 人は終盤の一人を除いて全く死なない、そもそも登場人物もほとんど3人とむちゃくちゃ少ない。なのに存分にホラーとして成り立っている。 ■三輪車に乗った子供の視点から描いたホテルの画は、それだけで何らかの「不穏さ」を感じさせられる。カラフルであるにもかかわらずどこからか「異常さ」を感じさせられるホテルの雰囲気(おそらく「色の不協和音的なもの」があるのではにか)、そしてニコルソンの「狂気」は素晴らしすぎる。 ■しかしキーはシェリー・デュヴァルだろう。あの「きれいなわけでもかわいいわけでもないが、しかし不細工でもなく、けなげさと誠実さを感じられる人」という難しそうな人をよくもまぁピンポイントで探してきたものだ。あとあの恐怖に叫ぶ演技はさすが。 [DVD(字幕)] 8点(2010-09-02 01:15:43) |
11. ジョニーは戦場へ行った
《ネタバレ》 このストーリーはあまりに残酷だ。戦場で顔をすべてえぐられ、四肢を失い、何もできない状態で、しかし死ぬことすら許されずに生き続けなければならない地獄。正視できない。二度見る気には到底なれない。そのぐらい重く、そして強烈な作品だ。 ■ジョニーの生きがいはもはや「自分をさらしてそれを世間に知らしめること」にしかなりえなかった。なぜならそれしか彼にはできないから。だから「見世物にしろ」という、普通ならばあり得ないことを彼は望んだ。だが彼の夢の中の見世物小屋でもお金の音だけして観客が一人もいなかったように、結局彼はどこにも出ていけないし、彼自身本当はそれを望んでいないのだろう。 ■この映画は反戦映画として有名らしい。しかし、ジョニーの悲惨な状況をすべて戦争に結びつけるのはあまりに安易な気がする。確かに顔がえぐれたのは爆撃によるものだろうが、四肢は「治療が面倒だから切る」という医療現場の判断だし、ジョニーの最後の「殺してくれ」という悲痛な訴えが無視されて生かされるのは医学実験のためである。とすれば、本当の悲劇を引き起こしているのはむしろ医療の方であって、戦争のそれではない。「ジョニーの悲劇=戦争の悪」と短絡的にとらえて感傷に浸る(or戦争への嫌悪感を強める)のは、一見美しく素直に見えて、実は複雑で難しい現実を逃れて、わかりやすさ(「戦争=悪」というコードはあまりに分かりやすい)に逃げ込んでしまう怠惰さなのではないか。 [レーザーディスク(字幕)] 8点(2010-08-21 00:23:41) |
12. 七人の侍
《ネタバレ》 長さによりしばらく敬遠していたのだがついに鑑賞。なるほど、今の目から見ても十分面白い。尺の長さも七人+村人をきちんと描きだすには必要な長さだったと思う。 ■前半が協力する侍探し。中盤が戦略と準備。後半がいよいよ決戦という三部構成。しかし緻密に戦略を立てていくプロセスを描いているからこそ、ただのチャンバラで終わらない頭脳的な戦闘を見られるし、前半からきちんと人物を描いているので、仲間が死んでいく重みも伝わってくる。 ■素朴に突っ込んでいく菊千代に対し、勘兵衛は冷静でありまた戦いの冷酷さを知っている。離れの家を勘兵衛が見捨てるシーン、焼け落ちる水車小屋に菊千代が助けに行くのを止めようとするシーンなどは、そうした微妙なずれが現れているように思う。冷静でない菊千代は最後に怒りと執念でもって敵を倒して自らも死に、勘兵衛は冷静に立ちふるまって生き残る。ある意味では菊千代の方が侍らしく潔い。ラストの「勝ったのは百姓だ。自分たちではない」というセリフ。普通の意味で取れば平和を取り戻した百姓が勝ったのだという意味だが、ともすると「死して戦う」という武士の本分をなさずに生き残った自分は武士として勝てていないということなのかもしれない。 [DVD(邦画)] 9点(2010-08-20 00:14:32) |
13. 地獄の英雄(1951)
《ネタバレ》 人は他人の不幸で利益を得たり楽しんだりしている。しかも汚いことに、そうしたマネをしていながら「自分は善人として行っている」と信じて疑わないのだ。 ニュースを伝えるメディアがそれが最も露骨に表れるので本作でもそこにスポットしているが、この醜い心は人間に普遍であるといえよう。ある意味、自分のやっていることが汚いことであることを自覚出来ているカーク・ダグラスの方がまっとうだとさえいえるかもしれない。 [DVD(字幕)] 8点(2010-08-06 00:26:26)(良:1票) |
14. 疾走
《ネタバレ》 ■ズシリと心に来る重い内容。SABU監督の、これまでの軽いイメージを覆す作だと思う。 ■最初からこれでもかとばかりに「不条理」と「人間の負の面」が描かれていく。序盤、校則より好き嫌いを優先し、シュウジの選任に「嫌だから」反対票を投じるエリは、まさに「社会で生きていくため」に我々が普段封殺している「負の心」だろう。その意味で、エリは一見ひねくれているようだが、それは道徳とか社会通念とか規則とかを突き抜けているからであって、実はきわめて自分の心に正直なのだ。 ■街における差別、犯罪者の親類への差別。それは学校や親から「してはいけないこと」として習い、いつの間にかそう刷り込まれていくものだが、しかし本来的な心情としては「なんか嫌だ」「お前も殺人犯の仲間だ」という思いは消せない。それを露骨に表すのが、被差別地域に放火し、神父を興味本位で見に行くシュウイチだ。 ■やがてシュウジの家庭はバラバラになる。神父の弟に「お前は俺と一緒だ」と言われ、逃げ出すようにしてアカネのもとへ向かう。この「一緒だ」というのは、己の負の感情に耐えきれずに、それを外側(他の人)に発露させてしまうということを表しているのだろう。 ■追いつめられていたシュウジは、性行為や飲酒など、半ば自暴自棄に自らが悪に転落することでその抜け道を探そうとするが、結局殺人へと至る。そして東京で人を刺し、地元で来た警察にナイフを持って走っていき、撃たれて死ぬ。 ■ここがエリとの差異で、エリは自分の負の感情を自分の中に最後まで閉じ込め続ける。彼女は周りに何かをするでもなく、ただ自分のうちに閉じこもり、それを終わらせようとする。「殺して下さい」が「殺す/殺される」の非対称な関係にあるのに対し、シュウジに「一緒に生きる」が相互対象な関係にあるのも、自分の負の面を自分に押しとどめるか外に出すかの差だ。そしてそれは神父もまたそう。彼も自らの負の面を自らの中にとどめている。「神父/弟」「エリ/シュウジ」というセットがあると解釈すると、ここは見通しがよくなる。 [DVD(邦画)] 8点(2010-07-24 02:02:17) |
15. シークレット・サンシャイン
《ネタバレ》 重く、救いのない内容。救いを与えるべきものがその救いの道を紡ぎ取ってしまっているという何とも皮肉な展開。 前半の誘拐事件はあっさりと終結、悲しさを決して表に見せないが、しかしもっとも苦しんでいるシネの救いを求め宗教に進むところから中盤が始まる。神の救いを感じ、安らかになる。だが、犯人と面会し、すでに神に許されて心が安らかだと言われ、神に裏切られた境地に陥る。ここから、神への復讐の後半へと突き進む。不貞、自傷行為、投石。教会で机をたたくシーンは別の意味での「悟り」さえ感じる。 救いを与えるもの(神)は結局すべてのものに赦しを与えてしまうがゆえに、自分のために特別な施しをしてくれるわけではない。救いというのは与えられるものではなく自力で見つけ出すものだ。「赦しを与える」こと自体が、すでに人を貶めて自分を救済しようという発想の表れなのであろう。 展開については、全体として中だるみしている感が強かった。そこに減点したが、難しいテーマによく取り組んでいたと思う [DVD(字幕)] 6点(2010-07-07 00:06:06)(良:1票) |
16. シャーロック・ホームズ(2009)
《ネタバレ》 一言で要約するとロンドンの雰囲気がカッコいいただのB級アクション映画。 シャーロック・ホームズなのに見せ場がほとんどアクションシーンってなんでしょうこれ。これだったらホームズである必要性がほとんど感じられない。しかもアクション映画としてみるとチャチ。 肝心の謎解きに関してはしょぼいの一言に尽きる。しょぼいというかあれはありえない。 ロンドンの雰囲気と音楽、オープニングやエンドロールの作りは相当かっこいい。そこだけは評価に値する。 [映画館(字幕)] 3点(2010-06-25 02:02:09) |
17. ショーシャンクの空に
《ネタバレ》 無駄のない展開でまったく中だるみせず2時間半を見せ切ってくれている。中の人間ドラマだけで十分見せているのに、ラスト30分の急展開はわかっていても鳥肌が立ったぐらいのもの。音楽と画もうまく盛り上げてくれる。 しかし20年かけたあの執念はすごいなぁ。どんなに中が安泰でも絶対に外に逃げる、その希望だけを頼りに精神を保ってきたんだろう。アンディがムショの中では常に堅い顔しかしておらず、最後の車に乗っているシーンでだけ笑顔なのが象徴的。 そうそう、別にこの映画は道徳性をうたった映画じゃないと思うから、そこまで主人公が潔癖でないことにとやかく言わなくてもいいんじゃないのかな、と思った。 [DVD(字幕)] 10点(2010-01-31 23:30:40) |
18. シティ・オブ・ゴッド
《ネタバレ》 衝撃的な映画。ドキュメンタリータッチと斬新なカット、複数の人物を時間軸を前後させながら次々に描いていき重ね合わせる巧妙な脚本が光る。 ■ともかく片端から人が死んでいく。それもごく日常的に、というのにまず驚かされる。子供が「うざいから」といって人を殺していく光景は私たち日本人には信じられない。 ■だが他方、「店員さんが可愛くて銃を突き付けられなかった」と言ってしまう主人公、誘われるままに初体験に行ってしまう主人公、ある意味でこれが激しいこの街には生きていけないだろう私達を代弁しているんだろうなあ。この街では相当浮いた存在なんだろうな。しかしこれがラストで実話だとわかり二重の衝撃 [DVD(字幕)] 8点(2010-01-04 22:30:52) |
19. ジュリア
《ネタバレ》 ごめんなさい、この映画、どうしたかったのか結局よくわからなかったです。別れて再会して、それだけ見りゃいい話なんだろうけど、途中に挟み込まれたサスペンス的な現金輸送の意図がいまいちよくわからないです。で、結局どうしたかったの、ゴールは何、って。 [ビデオ(字幕)] 4点(2010-01-02 22:12:24) |
20. ジャガーノート
《ネタバレ》 これは正統なサスペンス映画ですね。 ときどきだらっとしたシーン(ダンスとか)もあるけど、全体としては引き締まった空気が漂っている。 爆弾解体って結構あっさりいっちゃう映画も多いけど、これは解体がメインなだけに、細かいところもじっくり見せてくれる。 あの糸とか意地悪すぎでしょー 解体途中でドカンやってしまうとは思わなかった。 ちょっと不意打ち。 最後の「赤か青か」はもはや定番だけど、これが本家か。 自分は絶対青を切ってしまいますね・・・ [ビデオ(字幕)] 6点(2008-10-03 22:55:37) |