1. 少年H
《ネタバレ》 映画化すると聞いたときは、あまりにも有名な原作なので「えっ、今さら?」と思ったものだけど、原作の良い部分と悪い部分をしっかり汲み取って再構成しているので、見やすく仕上がっていた。水谷豊の父親役は見事にハマっており、前半のユーモアさが逆に後半の戦争描写の悲しさや虚しさを強調する良いアクセントになっている。公開当時あまり褒めている人がいなかったけど、神戸空襲のシーンは劇場で見たらかなり迫力があったし、特に焼夷弾の描写はしっかり描きこまれていたように感じた。また空襲後の廃墟になった町並みにも「あー、これを見たらあの常識人のお父さんもおかしくなっちゃうだろうな」という説得力があった。 [映画館(邦画)] 7点(2015-08-21 21:03:26) |
2. シェフ 三ツ星フードトラック始めました
《ネタバレ》 多くのハリウッドスターがカメオ出演しており、それだけでも豪華で見応えがあるのだけれど、脚本もよく練られていて面白い。料理評論家のキャラクターは、明らかに映画評論家のメタファーなんだけど(お前らはロクに映画を作りもしないくせに文句ばっかり言いやがって!ってな感じで)、最後は「って言っても俺たち料理(映画)が好きっていうことでは同じだよな」という感じで締めくくる感じが心地よくて好き。ネットに関しても悪い部分だけじゃなくて良い部分をしっかり拾って、それがしっかりアクセントになって作品に昇華されているのが良いね。 [DVD(吹替)] 8点(2015-08-21 20:56:09) |
3. ジョンQ-最後の決断-
《ネタバレ》 ジョンQが凶悪な犯罪者だと思う方も大勢いると思うが、ではあの子供を見殺しにすることが正しいことだというのか?金が無い人間は生きることも許されないというのか?確かに病院を占拠したことが正しいことだと言うつもりはない。しかしどんな犯罪にも必ず原因があるはずだ。この映画での問題はジョンQが病院を占拠したことではなく、何故彼が病院を占拠しなければならなかったということにあるのではないだろうか。これはあくまで推測だが、彼が占拠しなくても遅かれ早かれこのような行為をする者が現れたに違いない。それほどまでに米国の医療制度は矛盾に満ち溢れているということか。考えてみれば、こういった犯罪を犯したのがジョンQのような善良な人間で良かったのかもしれない。これが問題提起に繋がれば、大きな成果にはなったはずだ。まあ、他に選択肢があったのではないかという考えを否定する気はないが。映画の作り方自体も実に緊迫感があってぐいぐい引き込まれる。偶然ドナーが見つかったり、ラストの判決はやや都合が良すぎるような気もするが、こういった社会派の娯楽作は実に好みで面白い。 [DVD(吹替)] 8点(2009-05-05 00:26:10)(良:1票) |
4. ジェネラル・ルージュの凱旋
前作「チーム・バチスタの栄光」がドラマ版にさえ負けてしまうクオリティの低さだったので、全く期待しないで鑑賞。だが前作から一転、キャラクターを掴んでいるおかげか今回はすんなりと物語に没頭できた。最近話題のドクター・ヘリや病院の患者収容量のキャパシティの問題などの時事ネタを効果的に盛り込み、本格的なメディカル・サスペンスへと作りこんでいる。更にトレーラー事故による大規模な病院搬送のシークエンスを作ることでモブ・シーンを形成してスケール感を大幅に助長し(いわゆる物量作戦というやつか)、パニック映画の要素を盛り込むことによって、娯楽映画の要素をクリアしたのは歓迎すべき点である。確かに細かく考えると、最後の領収書ネタはあれはないだろうとか、多少誇張された人物描写があるのは事実だが、コミカルなノリと大幅に向上したテンポで最後まで強引に押し切っているので、鑑賞中はそれほど気にならなかった。この調子で次は「イノセント・ゲリラの祝祭」を映画化して欲しいが…興行成績は前作より下回っているらしい。何だか微妙な気分…。 [映画館(邦画)] 8点(2009-04-18 00:17:36)(良:1票) |
5. 少林少女
ここだけの話だが、私はこれを見たあと、あまりのつまらなさに寝込んでしまった。疲れていたからだろうか?2時間もつまらない、何の緩急もない画面を見続けることが人体にどれほどの影響を与えるのか。私は身をもって痛感した。「めっちゃつまらん」なんて評判を聞くと、どれだけつまらないのか?とかつまらなさを笑ってやろうという心理にかられるのが人間の性。だがしかし、これは度を越している。何せ楽しめるところが一つもない。「少林少女」というタイトルなのになぜラクロスをやっているのか意味不明なのは言うまでもないが、出てくる役者がみんな没個性で台詞は棒読み。アクションシーンもダラダラやっているだけで盛り上がらない。クライマックスの仲村トオルとの決着も何じゃあれ?CGもクソみたいに薄っぺらいので迫力ゼロ。近年稀に見る駄作っぷりに開いた口が塞がらない。ってか、企画の段階でつまらなくなることをなぜ想定出来なかったのか不思議でしょうがない。 [DVD(邦画)] 0点(2009-04-16 02:07:35) |
6. ジャンパー
どうしてこういう脚本にハリウッドはお金をかけてしまうのか。映像はそれなりのクオリティかもしれないが、中身が全くないただのプロモーション映像に仕上がっている。その上、善と悪の区別もつかないキャラクターで構成されているので、見終わった後に爽快感のカケラもない。ってか、ロケハンぐらいしっかりしろよな。何で銀座の駅を出たら渋谷の街が広がってんだよ。それってニューヨークの街で例えたら、ブルックリンブリッジを渡ったらエンパイアステートビルが目の前に聳え立っているようなもんだろ?(よくわからないか) [DVD(吹替)] 2点(2009-01-05 01:18:19) |
7. 死霊の盆踊り
ある意味私に希望をくれた作品。一度「北京原人」と二本立てで上映してみたらいかが? [DVD(字幕)] 0点(2008-03-16 01:45:57)(笑:2票) |
8. 16ブロック
シンプルなストーリーで最初から最後までしっかり芯が通っているのは評価したい。ラストもなかなかきれいに纏めていると思う。 [DVD(吹替)] 6点(2008-03-06 16:52:07) |
9. 12人の優しい日本人
《ネタバレ》 何となくオリジナルと同じ点数を点けるのはアレかな、と思ってオリジナルより1点マイナスしてこの点数。いや、でも面白かったよ。リメイクの中ではかなり上手くいっているほうだと思う。有罪→無罪だったオリジナルを無罪→有罪→無罪と一ひねり加えたのも新鮮だった。映像がちょっと安っぽかったのが残念だけど、これはまあ仕方ないかな。途中、ちょっとイラっとくるところもあるけれど、傑作だと思う。 [DVD(邦画)] 7点(2007-10-11 01:09:09) |
10. 十二人の怒れる男(1957)
かなり面白かった。個人的に睡眠時間が足りない日に鑑賞したんだが、そんな眠気を吹き飛ばす面白さがこの作品にはあった。“密室劇”ということで場面転換なんてものはあまり無いわけだが、登場人物の台詞一つ一つに力があって、どんどん引き込まれる。如何に映画にとって脚本が重要かを考えさせられる作品である。 [DVD(吹替)] 8点(2007-08-20 23:33:06) |
11. 地震列島
地震のスパニック描写はなかなかよく描けており、地下鉄の中でのスペクタクルシーンも恐怖を感じさせる仕上がりになっている。それなりに地震を研究しているようにも感じられ、ミニチュアを使った破壊シーンは、これはこれでリアリティを感じさせる出来であるといえよう。だがしかし、肝心の人間ドラマがあまり生きてこない。主人公たちのドロドロの人間ドラマなんか蛇足以外の何者でもないし、対策する政府側の描写がいまひとつ描かれていないのも残念。最終的に緊迫感が薄れてしまう結果になっている。地震の恐怖も「日本沈没」の方が感じられた。 [DVD(邦画)] 6点(2007-08-13 14:47:26) |
12. 首都消失
《ネタバレ》 予告編を見た限りでは、ここでの辛辣な低評価を信じられなかったが、本作を全部見終わって納得した。前半は割とテンポの良い展開と、小松左京の映画化作品の特徴の一つであるテロップの多用に、好感が持てたものの、後半に至るにつれて明らかにパワーダウン。シュミレーション要素を前面に押し出せば傑作に成り得たのかもしれないのに、どうしても恋愛要素を捻じ込んでしまったために退屈感を煽るものになってしまっている。不思議と最後までノンストップで見ることが出来たが、映画が終わっても爽快感を味わうことは全く出来なかった。全国の知事を集めて臨時政府を発足する、など魅力的な要素も十分に生かしきれていないし、何より「雲」が出現した理由もわからずに話が終わる。そして緊迫感がゼロという体たらく。発想は面白いのだから、もう少し脚本を練って欲しかった。 [DVD(邦画)] 4点(2007-06-05 20:38:07) |
13. 下妻物語
評論家連中が物凄い絶賛の声を浴びせていたので、鑑賞する際少し力が入ってしまったかな。もう、100点満点の作品を見せられると思っていたので、お腹いっぱいにはなれなかったね。ただ発想は結構で奇抜で面白いし、テンポも良いので飽きずには見れると思う。 [地上波(邦画)] 7点(2007-05-28 01:04:32) |
14. 仁義なき戦い
申し訳ないが、私はこの映画の面白さがいまひとつ理解できなかった…というより、私にはどうやらこのシリーズは合わないらしい。あまりに生々しい抗争に、拒否反応を起こしてしまった。ただ、群像劇としての出来は素晴らしいと思うし、拒否反応を起こすぐらい、ヤクザの世界をリアルに描いているということは、偉業に値すると言っても良いとは思う。 [DVD(邦画)] 6点(2007-05-26 19:34:54)(良:1票) |
15. ジャイアント・ベビー
子供の頃、「あっ、ゴジラだ!!」「違うよ。でかい赤ちゃんだよ!!」のやり取りに爆笑した覚えがある。 [DVD(吹替)] 7点(2007-05-24 00:55:39) |
16. ジュマンジ
ハラハラドキドキさせてくれて、好きな映画。襲ってくる蜘蛛とか、ちょっとグロテスクなところがあるけれど、やりすぎではないので安心できる。細かいことを言えば色々あるのも事実だけど、数年に一回は見たいと思える作品である。 [地上波(吹替)] 7点(2007-05-20 22:49:41) |
17. ジュブナイル
これは小学生のときに見に行った記憶がある。確かロボットが出てくるとかどうのこうので結構期待してたんだけど、あんまり活躍しないし、宇宙人の行動がよくわからなかったから若干肩透かしをくらった覚えが。まぁ、子供向けとしてそれなりに楽しんだ覚えがあるし、怒りは感じなかったので良しとするか。何だかんだ言って思い入れのある映画。テトラのあの独特のキャラが好きだった。あと主題歌も好き。 [映画館(邦画)] 6点(2007-03-19 01:06:22) |
18. シャーク・テイル
最近よく見るCGアニメの一つ。ただそれだけ。特筆すべきところは何もないし、さながミュージカル映画の出来損ないのようにただ騒いでいるだけ。オリジナル版、日本版共に声の出演に豪華俳優を起用しているが、それが作品に対して何のメリットになったのかいささか疑問である。本編より予告編のほうが面白い、という典型的なダメ映画。 [DVD(吹替)] 4点(2007-03-15 23:23:30) |
19. 忍 SHINOBI
何年か前に「RED SHADOW」だとか言うビックリするぐらいなトンデモ忍者映画を見た後だったので、今度こそはと意気込んでいたが、おいおいまたビックリかよ。ストーリーは陳腐でつまらないし、映像は暗いし、イイところを見つけるのが難しい作品。ただ、月をバックにしたあのシーンだけは綺麗だった。そこだけ。 [DVD(邦画)] 2点(2007-02-24 23:59:19) |
20. ジュラシック・パークIII
マンネリな上にパワーダウン。シリーズものとしては致命的。シリーズを通して見ているとクスっとするような部分もあるけれど、それも単に箸休め的な意味合いしか持たない。結局「恐竜に追われて怖がる映画」でしか無くなってしまった。一作目が面白かったのは、その要素だけでなかった故、だったんだがなぁ。思うに、この映画の監督は怪獣映画を撮りたいんじゃないかと思う。恐竜同士の対決なんかまさにそれだし、プテラノドンが出てきたときに、ラドンを連想した人も決して少なくはないハズだ。 [DVD(吹替)] 3点(2007-02-20 21:48:05) |