1. シアトリカル 唐十郎と劇団唐組の記録
《ネタバレ》 唐十郎っていうと私にとっては「佐川君からの手紙」の著者であり、大鶴義丹の父親という印象しかなくて、加えて演劇にはまったくの素人なもんでどんなもんかなあと思ったんですが、結構楽しめました。無知なのがかえって良かったのかもしれません。変な昔話に流れることなく今現在の視点を貫いてくれたので見やすかった。こういう演劇関係の人って酒が入るとむやみにキレだすっていうけど、まさにそのまんまで笑えました。シラフで熱く演劇を語る時にときおり見せる少年のような笑顔・・・どんなに酒癖が悪くてもあれにみんな騙されちゃうんだろうなあ。ドキュメンタリーにしては演出ぽいところがちらほら伺えたりしますが、まあいいや、面白いから。 [地上波(邦画)] 8点(2009-03-03 23:03:44) |
2. 地獄プロレス
派手な字幕スーパーで無理矢理笑わせようとするバラエティ番組みたいで、若しくは楽屋ネタで自分達だけが笑ってる漫才みたいで、どうしようもなくシラけます。何ともはや言葉もありません。特典映像のメイキングの方が本編より100倍は笑えます。これだったらいっそのこと西口プロレスの活動をドキュメンタリーにした方が良かったのではないでしょうか。グレート・カブキも何の為に出てきたのか分かんないし、何だこれは? [DVD(邦画)] 1点(2008-07-29 22:53:38) |
3. ジャスミンの花開く
《ネタバレ》 チャン・ツィイーって人の映画あまり観たことないんで恐縮ですけど、老婆の役はやらないんですかね?(イメージが壊れるとか?)というよりできないのかな?この映画のストーリーで一人二役ならまだ分かるんだけど、あそこでジョアン・チェンに入れ替わってしまうのは首尾一貫してないような気がするんですけど…。若い娘の役ばっかやってオイシイとこどりしてるって気がしないでもない。チャン・ツィイー以外の女優使えばこういうおかしな入れ替わりはなかったんでしょうね、きっと(笑)。結局三人の娘を演じてるんだけど、どれも似たような演技なんでキャラクターの違いが見えてこない。三人目の娘なんか養子なんだから、もっと別の人間にしてもよかったような気がする。人間は結局同じことを繰り返す愚かな生き物なんだよという刹那主義をベースにした筋立てもいいんだけど、じゃあ、ラストの妙に長―い笑顔は何なんだという疑問も湧いてくるし。ブルジョアの家に生まれたといっても、ただの写真屋だし(工場労働者と学生と農民以外は全部ブルジョアなのかな?)。日中戦争を挟んで文化大革命まで結構激動の時代を生きているにも関わらず、社会との接点がほとんど語られていないし。そこらへんが少しチグハグかな。まあでも雨の中の出産シーンは確かに非常に印象的ではありましたよ。タクシーを使って時間を計測するシーンが伏線として効いてるし。このシーンだけで3点くらいは献上したい気分です。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2008-05-27 22:30:04) |
4. 少女首狩事件
《ネタバレ》 いろいろ突っ込み所もあって、邦題も相変わらずイマイチですが、アルバトロスにしてはなかなか面白かったと思います。マリー役の女優さんも可愛かったし。でももう少し犯人のパーソナリティを掘り下げても良かったと思う。ジャンルイのおやじが刑事のクセにアブなそうで何かやらかすかと思ったけど、あのまま逝ってくれてかえってホッとしました。 [DVD(字幕)] 6点(2008-05-01 23:47:39) |
5. 深紅
《ネタバレ》 さあ、これからDV男に復讐しに行くぞって時に、何をウダウダやってんの。何じゃこりゃ。もっちゃりしてんなあ。てか、この爽やか系女優2人が主役って時点で、すでにラストの落とし所が何となく解ってしまうという。見えちゃうんだよね。でもそこを裏切ってくれないと。サスペンスなんだからさ。まあ、そういう意味では緒形直人さんくらいかなー、意外にハジけてたのは。綺麗なだけじゃ、つまんないし映画にする意味が無い。テレビドラマで充分ですわ。 [地上波(邦画)] 5点(2008-01-11 22:14:46) |
6. シェナンドー河
《ネタバレ》 中盤あたりまでは、なんとなくファミリードラマ風でコメディタッチの味わい。チャーリー親父がいかにも偏屈な田舎の頑固オヤジってキャラで、このまま「渡る世間はおにいちゃん」みたいな展開でいくのかなーと思ったら、何か途中から雲行きが怪しくなって、ラストにかけて悲劇の連続…。やはり戦争が人心の荒廃を招いたってことなんでしょうが、とってつけたような感じがどうもねえ。いきなりの強盗とか何の脈絡もないし。ボーイ少年の件も結局経緯が不明なまま何となく落着してるし。後味悪っ。またボーイ少年の友達(?)の黒人少年に対して、奴隷は解放されたんだから、どこにでも好きな所へ行っていいとか何とか言わせてるけど、カネもなければ学問もないのに、今更どこへ行けっつーんだよ!この辺も奴隷解放の裏が読めちゃって後味悪っ。 [地上波(吹替)] 5点(2007-09-26 20:10:10) |
7. しあわせの選択
《ネタバレ》 序盤から中盤にかけて連発される西欧流のジョークは、生憎と純和風の小生としては理解不能で、面白くも可笑しくもなく、ただ展開がやたらとめまぐるしいだけで妙に退屈させてくれる。アイスホッケーをやっていたと思ったら、次のシーンではもうモデルになってたりで、話があっちこっちに飛んで理解しづらい。ほとんど映画の態をなしていない。確かに主役のおネエちゃんは、綺麗でナイスバディ(笑)だが、ただそれだけという感じがしないでもない。終盤あたりに来てようやく少しハジけてきたかなという感じ。特に、ティナに関わった男たちが没落していくあたりとか、ティナの「さげまん」ぶりがなかなか面白い。しかし、ようやくコメディらしくなってきたなと思ったところで唐突にラストを迎える。あれが彼女の「選択」なのか?てゆうか、このおネエちゃんが主体的に自分の行く末を選択したという風でもなく、ただ周りに流されているだけのような気が…。結局、自分で何かをやるというのでもなく、ただ男をとっかえひっかえしているだけで、それを仰々しく「選択」とか言われてもなあ…、トホホのホー。 [DVD(字幕)] 5点(2007-09-18 23:16:22) |
8. 尻啖え孫市
随分、肉付きのいい信長ですな(笑)。でも、これ、秀吉は孫市に不用意に接近し過ぎでしょう。よく信長に疑われなかったな。2人の個人的な友情はともかくとして、少なくとも敵対してるわけだから。それにしても栗原小巻、かわいいなー。顔、パンパンだけど。何気に、エロい会話してるから余計に…。でも、あそこで死なすのはもったいないよ。しかも元はといえば、孫市の野郎が蒔いた種だし。チクショー! [CS・衛星(邦画)] 6点(2007-09-08 18:25:02) |
9. SIN 凶気の果て
序盤から中盤にかけて、ゲイリー・オールドマン演じるチャーリーがエディを追い込んでいく辺りの展開は、重厚にして大胆、緊迫感があるが、その後が残念ながら少しもっちゃりしてしまったかなぁという感じが否めない。特に、終盤のカーチェイスは長過ぎ(笑)。一晩中やってたってこと?汚職が蔓延する警察署の署長役に名優ブライアン・コックスを持って来たということで、ストーリー的にこの辺に何かあるんじゃないかなあと期待していたんだが、その割には、案外単純な犯行動機で…。うーむ、ちょっと肩透かし、というかもったいない。これほど個性的な役者が揃ってるのに…。豪華キャストを目の前にして、映画の方ではまだ経験の浅い監督が張り切り過ぎて空回りしてしまったというところでしょうか。決してつまらなくはないんですが、このメンバーならもっと面白く出来ただろうということで、あえて点数は抑え目で5点献上。 [DVD(字幕)] 5点(2007-07-15 21:53:15) |
10. 白い船(2002)
《ネタバレ》 いかにも文部科学省の役人やPTAのご歴々が好みそうな映画。出演者は、老若男女、大人も子どももみんないい人ばかり。「世界平和、人類皆兄弟」みたいな感じ。世の中、こんないい人ばかりなら苦労はしないんだけど、現実は違うからなあ…。まあ、こういう映画があっても別にいいとは思うが、無難にまとめ過ぎているので内容的には、あまり面白くは無い。エンドロールを見ても明らかなように、町おこし・地域おこしの要素が強すぎて、映画としての質とか面白さというものは二の次にされている気がする。生徒にフェリー船を近くで見せてやりたいがために、「30分だけ寄港して」とか「沖合いにちょっと停止してよ」とか言い出す校長先生が、無茶苦茶というか、図々しいというか(笑)。タクシーじゃないんだから無理に決まってる。「子どものために」という錦の御旗を掲げれば、フェリーの乗客の迷惑も何のその、何でも許されると思っているのだろうか。また、大胆なことをやらかしてしまった子ども達を、叱る大人が誰一人いないというのは、「教育」の基本たるべき「躾」を放棄しているとしか思えない。抱きしめる前にまず叱ってやれよ! [DVD(邦画)] 4点(2007-03-21 13:36:34) |
11. 真空地帯
たかが財布泥棒くらいで軍法会議とは随分と仰々しいなと思っていたら、なるほどそういうことでしたか。しかしこれでは敵と戦う前に、味方同士で相当神経すり減らしてますね。こういうことが軍全体で一般的に行われていたとは、必ずしも思いませんけど、でもこれじゃあ戦には勝てませんね。大分昔の映画なので、映像や音声に多少ノイズ等が入っていますが、ストーリーがしっかりしていて面白かった。130分くらいありますが長さを感じさせません。軍隊という閉鎖的な空間をよく描いていると思います。全体的にあまり明るい雰囲気ではありませんが、劇中登場する唯一の女性・花江役の利根はる恵さんの美しさに救われる気がします。それにしても昔の女優さんてホント綺麗ですね。「男はつらいよ」の山田洋次監督が、ラスト近くの輸送船のシーンにエキストラ出演しているそうですが、分かりませんでした。 [DVD(邦画)] 8点(2007-02-20 13:40:49) |
12. ジェイド
デヴィッド・カルーソの検事役が何かサエないな。大体、この人、主役って柄じゃないでしょ。へたれユアン・マクレガーみたいな顔になってるし。それにしてもストーリーに関係の無いエロが多いな。素っ裸で電話してるトリーナはまだしも、マットのベランダでフェラはないでしょ。AVじゃないんだから。ストーリーの方は、同僚の刑事役にマイケル・ビーンを見つけた時点で、この辺に何かありそうだな、と思ったら、やはりその通りになりました。後は、パトリースが轢き殺されるシーンが少し良かったくらい。 [DVD(字幕)] 5点(2007-02-19 19:00:01) |
13. シックス・パック
《ネタバレ》 アメリカからフランスに渡ってきた連続女性殺人犯を追い詰めようとするベテラン刑事ナタン。だが容疑者として浮上してきたのは米国の外交官だった。折からの仏米経済交渉もあいまって、捜査は厚い壁に突き当たる。そこでナタンは若い女性警察官を囮に使い犯人逮捕を試みるのだが…。ストーリーはこんな感じですが、まず印象に残ったのは、ナタン刑事の強引なやり方が目立つこと。「フランスにはこういった連続殺人の前例が無いから(ホントかな?)犯人はアメリカ人だろう」って、かなり強引な決め付け。こういう決め付けって刑事事件捜査ではかなり危険ですよね。囮捜査も見事に失敗しちゃうし。刑事も刑事なら犯人もかなり無茶苦茶。職質してきた警察官をいきなり殺しちゃうし。しかも夜とはいえ道端で。いくら連続殺人でも警察官は殺さないでしょう。ただボウリング場のシーンからラストにかけては、さすがに緊迫感あり、見ごたえありました(顔面がスイカみたいに破裂するおかしな場面がありましたけど)。それにしても気の毒なのはマリーヌ。いくら囮とはいえ可哀想すぎる。 [地上波(字幕)] 6点(2007-01-23 23:42:29) |
14. シリアル・キラー アイリーン 「モンスター」と呼ばれた女
《ネタバレ》 売春の行為中レイプされそうになったから殺した正当防衛なのか、単に金目当ての殺人だったのかが分からず、ウォーノスが罵倒するのをただ映しているだけという印象。ウォーノスの言ってることもコロコロ変わるし、訳が分からず見ていて混乱した。ドキュメンタリーという手法である以上、仕方の無いことなのかもしれないが…。事件の真相に迫るというよりも、ウォーノスの言い分や生い立ちなどに焦点を当てた作品。 [DVD(字幕)] 5点(2006-12-30 20:53:56) |
15. シムソンズ
《ネタバレ》 実際に見るまでは「とんだ一杯食わせ者」的な映画だろうと思っていました。スポ根で青春物だし、大体の筋書き分かるし、オリンピックの宣伝ぽいし、いわゆるアイドル物だし、カーリングはマイナーだし、製作のバラちゃんは映画素人だし、どーせモー娘のピンチなんとかと同じだろ、と思っていました。でもいい意味で「期待」を裏切ってくれました。決して押し付けがましくない、そこはかとない感動。お涙頂戴に流れることの無い、自然にこみ上げる涙。ツボを外さない笑い。久しぶりにいい映画を見たなという気にさせてくれる映画でした。高橋真唯チャンが家の外から寒さに凍えながらも「誘ってくれてありがとう」と言うシーン。正直、泣けます。 [DVD(邦画)] 10点(2006-12-25 19:51:30) |